6時起床、6時15分朝食、そして7時の電車で会社へ向かう。毎日繰り返される日課だが、こんなお決まりの手順を踏むことが株トレードにも重要だ、とマネーマネージャーのブランドン・フレデリクソン氏は言う。同じことの繰り返し、と言うと退屈なかんじがするが、これが生活に一定のリズムをつけることになる。
フレデリクソン氏はデイトレードから長期投資まで手がけているが、氏の一日は先ずニュースをチェックすることから始まる。窓(ギャップ)を積極的に利用する氏のデイトレード方法は、格上げや格下げ、それに収益予想などのニュースに大きく影響される。小さなギャップでは大したトレードはできない。だから当然、大きなギャップになりそうなニュースを中心に探すわけだ。(ギャップトレードなら馬渕氏のGapper’s Eyeを参照してほしい)
長期投資には、収益、売上、新製品、経営陣などのファンダメンタル的な要素も考慮するが、ここでもギャップが大切になる。ギャップは買い手と売り手の極端なアンバランスを表し、ギャップ一つがトレンドの転換点になることも珍しくない。だからフレデリクソン氏は大きなギャップだけに注目するわけだ。
マネーマネージャーという職業柄、どうしてもファンダメンタルズが重要視されてしまうが、チャートについて氏はこう語っている。「頭に拳銃を突きつけられて、チャートを取るか、それともファンダメンタルズを選ぶか、と脅されたらファンダメンタルズを取ると思います。しかし、チャートが無いと売買タイミングがつかめません。ですから両方欲しいのが本音です。」
チャートの利用方法について、フレデリクソン氏は次のような注意点を挙げている。「ストキャスティクス、MACD、RSIなど多種の指標がありますが、これらはトレードの弊害になります。機械的な売買をするなら別ですが、特に初心者は指標利用には気をつけなければいけません。大切なのは値動きと、値動きが作り上げるチャートパターンです。そして出来高も売買プレッシャーを見るために役立ちます。」
指標嫌いの氏だが、氏が一つだけ気にいっている指標がある。それを最後に紹介しよう。リンダ・ブラッドフォード・ラシュキ、という有名なトレーダーが使っているデイトレード方法に、ショートスカートというものがある。モメンタムを利用したやり方なのだが、これにはケルトナーバンド、と呼ばれる指標が必要だ。ケルトナーバンドは、一見するとボリンジャーバンドに似ているのだが、値動きの勢いを把握するのに便利らしい。