Thursday September 8, 2005

US Market Recap

トレードコーチが教える投資成功法

練習試合ではガンガンと長打を飛ばすが、本番になると全く打てなくなってしまう選手がいる。既にそれなりの技術はマスターしているが、精神面の弱さが成功への道を阻んでいるわけだ。株や先物指数のトレーダーにも、同様な症状に悩む人たちが多い。ペーパートレード(実際の資金を使わない売買練習)の時は素晴らしい成績を上げるが、実トレードに移ると正反対なことをしてしまう。損が重なり資金が減ると、どうしても自信喪失となる。

アリ・キエフという有名なトレードコーチがいる。氏はプロスポーツ選手の精神面コーチとしての経験を生かして、現在はヘッジファンドマネージャーや、証券会社のトレーダーたちをコーチしている。特にSACキャピタル社はキエフ氏の指導の結果、2500万ドルの資金を5億ドルに増大させた。さっそく氏の話を聞いてみよう。

「成功しているプロスポーツ選手とトレーダーには、いくつかの共通点があります。絶えず自己分析を行い、より優れた成績を上げるために、何をどう改善するかを検討します。練習復習、練習復習を繰り返して、平均的な結果に満足するのではなく、常に最高なレベルを求めるわけです。

株や先物トレードがうまくいかない、と悩んでいる人の多くは明確なゴールを持っていません。漠然と儲けたい、と言うだけでは、目的地の無いマラソンのようなものです。これでは正しく売買を分析できません。トレードで失敗が重なる大きな原因は、あまりに感情的になるからです。勝つ度に大はしゃぎ、負ける度に絶望に陥る。完全に感情に支配されています。大切なのはゴールに焦点を合わせることであり、トレードのスリルを味わうことではありません。」

もちろんキエフ氏は、感情を殺せ、と言っているわけではない。どんなに嬉しい時でも冷静に、第三者的な立場で自分を見ることが大切であり、これが成功への鍵になる。氏の話を続けよう。「私たちは常識で物事を見る習性があります。言い換えれば、私たちは一般の人たちと一緒に箱の中に入っているわけです。画期的な発明やアイディアは、この箱の中からは生まれません。毎朝トレーダーたちはインターネットで情報を集め、皆同様な売買を試みるのですから、失敗しても当たり前です。」どうやらコーチは大衆の逆を行くことを薦めているようだ。

Wall Street English

短期国債を買え!

全米最大の債券ファンドを運用するビル・グロース氏はこんな見方を発表した。

"That is not to say that long government bonds won't go up in price if the 'system' suffers some elimination, slower growth, or to be frank, a recession in 2006," Gross said.

気になるのは太字の部分recessionだ。氏は景気後退の可能性も考えているらしい。

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