Thursday August 11, 2005

US Market Recap

75歳になったアメリカのスーパーマーケット

1930年8月、ニューヨーク州クイーンズ市に全米初のスーパーマーケットが開店した。約1000種類の商品が店内に並び、消費者たちを驚かせたわけだが、スーパーマーケットの成功には二つの物が必要だった。どんなに品数が豊富でも、お客さんたちが手に持てる数は、たかが知れている。ここで登場したのが、ショッピングカートだ。もう一つは、食品の新鮮さが問題になる。腐った肉など店内に置いては、店の評判を落とすだけだ。そんなことを防ぐために、冷蔵システムが用意された。

そして75年の年月が経過した。USAトゥデイ紙によれば、自宅で料理をする家庭が大きく減り、1980年には25%の家庭がレストランやマクドナルドのようなファストフードチェーンを朝食や夕食に利用していたが、その数は現在50%に達しているという。フードマーケティングインスティチュートのタッド ハルトクイスト氏は「たとえ外食をしなくても、食卓に乗るほとんどの食べ物は、家庭で料理されたものではありません。既に出来上がった物を、コンビニなどから買ってくるわけです」、と述べている。

全米の食料品ビジネスは9500億ドルにおよぶ巨大産業だが、その約63%はスーパーマーケットだ。しかし、コスコやウォルマートなどの大手スーパーセンターの積極的な食品ビジネスへの参入は、確実にシェアをスーパーマーケットから奪い始めている。スーパーマーケットが、競争に打ち勝つためには素早く消費者のニーズをつかまなくてはならない。下手に値下げをしても、大企業のウォルマートにはかなわない。

はたしてスーパーマーケットは、どう戦っていくつもりなのだろうか。三つ手段がある。先ず第一は、商品にValue(価値)を付けることだ。肉を例にあげれば、単にステーキ用に切るだけでなく、胡椒などで味付けして直ぐ料理できるようにする。価値の次に大切なのはConvenience(便利さ)だ。店内に薬局や花屋を設置して、便利な店というイメージを定着させる。三番めはExtras(おまけ)だ。前記の便利さと似ているが、少し説明しよう。一番分かりやすい例は、店内にATM(現金自動支払機)を置いて、買い物以外の目的を持った人たちを店に引き込む方法だ。来たついでにミルクでも買っていこうか、そんな人が多いらしい。

最後に皆さんに質問しよう。1930年8月、ニューヨーク州クイーンズ市に開店した、全米初のスーパーマーケットの名前をご存知だろうか。正解はキングクレン(King Kullen)、もちろん今日も商売繁盛だ。

Stocks You Need To Know About

格下げされたアマゾンドットコム

さすがにレッグメーソン証券からの格下げが効いた。こんな時は持ち株処分が必要だが、どの辺で見切りをつけて売るのだろうか。線を入れたが、以前の安値が目安になる。そこを割ったら、一時撤退が無難だろう。

0810amzn.gif

Wall Street English

また話題のトップはオイル

瞬時だが、オイルは1バーレル65ドルを超えた。アナリストの説明を見てみよう。

Fadel Gheit, a senior energy analyst with Oppenheimer, said the rising tensions between Iran and the United States over the use of nuclear facilities is definitely one factor in Wednesday's spike in oil prices.

太字がキーポイントだ。アメリカとイラン間の緊張が高まっているが、それはなぜか?use of nuclear facilities で分かるように、イランの核施設に問題がある。ヨーロッパの反対にもかかわらず、核施設を再稼動させたイランに対し、アメリカは武力を行使するのでは、と懸念されている。

本マガジンは客観的情報の提供を目的としており、投資等の勧誘または推奨を目的としたものではありません。各種情報の内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。これらの情報によって生じたいかなる損害についても、当社は一切責任を負いかねます。

発行:株式会社ブレイクスキャン 監修:株式会社デイトレードネット