値上がりの激しいフロリダでは、不動産のデイトレードをした人たちがいるそうだ。まさに不動産バブルと言うしかない。今朝発表された6月分の全米中古住宅販売件数は、アナリストの予想(年間ペース715万件)を超える733万件だった。中古住宅の中間価格は21万9000ドルにおよび、これは去年同時期を14.7%上回る1980年以来最高の伸びとなった。リアルターズ社チーフエコノミスト、デービッド レリア氏は「そろそろ販売件数も頭打ちになると思っていたのですが、今日の結果に、また驚かされています」と述べている。
不動産バブル懸念は、連邦準備理事会議長、アラン グリーンスパン氏の証言にも見ることができる。「不動産ブームで住宅価格の上昇が続いているが、特に一定の地域では、もはやこのような値上がり率を維持することは不可能な状態になっている。」さて最近一年間で値上がりが極端なのはフロリダ州ブラデントン市(+45.6%)、フロリダ州サラサト市(+36%)、フロリダ州ウエストパームビーチ市(+35.9%)、そしてフロリダ州フォートローダーデール市(+31.8%)だ。(下手な株よりいいな、、、)
大人気の不動産だが、ニュースコメンテーター、バンビ フランシスコ氏は少し違った角度から不動産市場を見ている。「今日の不動産価格は、あまりにも大きく正当評価額から離れすぎだろうか?そろそろ不動産バブルは弾けるのだろうか?そんな話題で一日中討論することもできますが、はっきり言えることは高すぎる不動産手数料です。」フランシスコ氏の話をもっと聞いてみよう。
不動産の売買には5%から6%の手数料がかかる。インターネットの発達で、様々な業種の手数料が下がっているにもかかわらず、不動産手数料はまったく変わっていない。たとえば航空券だが、プライスラインドットコムやエクスペディアなどを通してオンラインで買えば、航空券にかかる手数料は5ドルから7ドルの間だ。以前は旅行代理店に一枚50ドルの手数料を払っていたのだから、インターネットのおかげで航空券が安くなった。
シカゴ大学のエコノミスト、スティーブン レビット氏は、今日の不動産ブローカーは以前インターネット株を煽った証券会社のようだと言う。2000年、ほとんどジャンク(がらくた、ゴミ)同然と知りながら、証券アナリストたちは希望に溢れたインターネット株の推奨レポートを作り上げた。レビット氏の言葉を借りれば、不動産ブローカーの持つ豊富な情報は客のために使われるのではなく、客たちに無言の圧力を与えるために利用されているようだ。
航空券だけに限らず、オンライン証券の普及で株式売買手数料も大幅に下がった。証券マンに頼まなくても、インターネットのおかげで株の情報入手が簡単になった。不動産だけが、いつまでも昔のままであっていいはずがない。それでは、不動産手数料はどれくらいが妥当だろう。一時間50ドルがレビット氏の回答だが、これは50万ドルの物件を売ると2千ドル相当になり、現行の2万5千ドルとは大きな違いだ。