Friday July 22, 2005

US Market Recap

たえず次のプレイを狙うトレーダーたち

イーベイ(eBay)の好決算、人民元の通貨バスケット制導入、ロンドン地下鉄爆弾事件、大きなヘッドラインを完全に消化することなくマーケットはスタートを切った。あらゆるニュースを売買材料にしようと忙しいトレーダーたちだが、分かりやすいのは卑劣な爆弾事件だ。こんな時は警備関連銘柄が注目される。はたしてどうなったのか。

一口に警備関連といっても代表的な銘柄だけで12以上あるが、人気のあるのはアーモア(AH)というフロリダに本社を置く会社だ。警官用の防弾チョッキや防弾プレート、それに指紋を使った身分証明システムなどの多種にわたる製品を開発、そして販売している。

5分足チャートを見てみよう。

0721AH.gif

寄り付きは、わずかに高かった程度で、アーモアは簡単に売り崩されてしまった。まだ憶えておられる方も多いと思うが、二週間前に起きた爆破事件の時は、マーケットは弱い開始だったが、最終的には反発ラリーを展開して高値引けとなった。そんな記憶が、アーモアを不振にさせたのだろう。

しかし見込みのないものなら、なぜアーモアにAのところで買いが入ったのだろう。割安感が発生したからだ、といったつまらない回答をすることもできるが、それは下のチャートで説明できる。

0721AHb.gif

上は60分足だが、Aは7月15日の安値と今日の高値で計算すると、ちょうど半値戻しのレベルだったわけだ。トレーダーたちはいつも次の買い場、売り場を探し求めている。一つだけのタイムフレームに縛られるのではなく、時折り60分足や120分足なども見てみよう。

Wall Street English

たったの2%

人民元がドルに対して2%切り上げられた。しかしアメリカ側は、どの程度の切り上げを期待していたのだろうか。USA Todayを見てみよう。

That's about a 2% increase - well short of the 10% revaluation that Washington had been seeking to head off protectionist pressure in Congress.

キーワードはwell short of the 10%だ。アメリカ側は10%の切り上げが欲しかったわけだから、2%は単なる政治的ジェスチャーといったところだろうか。

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