Saturday July 16, 2005

US Market Recap

肥満の原因はマクドナルド!?

マクドナルドと言えば新鮮なサラダとフルーツだ。もちろん、そんなことを言う人はいない。しかし肥満社会アメリカを反映するように、「私が太ってしまったのはマクドナルドのようなファストフードの責任だ」、と真剣に主張する人たちが増えている。「肺癌になってしまったのはタバコ会社が悪い」のタバコ裁判と似た理屈だが、顧客ニーズを無視できないだけにマクドナルドはイメージチェンジに忙しい。肥満は大人だけの問題ではなく、子どもたちにも広がっている。セサミストリートのクッキーモンスターでさえ、最近テレビでは野菜や果物を食べるようになった。まさにヘルシーモンスターへの変身だ。

さて今週のマーケットを振り返ってみると、真っ先に思い出すのはウエットシール社(WTSLA)だ。カリフォルニア州に本拠地を置く、若者ファッション小売業の会社だが、火曜日にこんなニュースを発表した。売り上げ好転の報酬として、ウエットシール社はコンサルタントのマイケル ゴールド氏に報奨金として400万ドルを支払うことを決めた。たしかにウェットシール社の売り上げ上昇は話題だが、現実はいつになったら赤字経営から抜け出せるかの見通しがついていない。一説によれば、少なくとも赤字は2007年の一月まで続くようだ。いったいどうやってゴールド氏に報奨金を払うのだろう。そういえばウェットシールの株価、ゴールド氏がコンサルタントになっていらい三倍以上になっている。

好調な株価といえばグーグル(GOOG)だ。大手証券リーマンブラザースは、14日木曜、目標株価を275ドルから350ドルに引き上げた。強い第2四半期決算内容、そして世界的なマーケット進出が今回の株価上方修正の主な理由だが、ここで会社役員などのインサイダーたちの動きを見てみよう。7月11日、ジョン ヘネシー氏(役員)2500株を売却。7月8日、ジョージ レイエス氏(最高財務責任者)4566株を売却。同7月8日、ジョナサン ローゼンバーグ氏(副社長)5916株売却。7月7日、ジョージ レイエス氏(最高財務責任者)4565株売却。同7月7日、ジョナサン ローゼンバーグ氏(副社長)5915株売却。同7月7日、サーゲイ ブリン氏(社長)12万株売却。まったく売りばかりが目立つ。

ここで話を肥満問題に戻そう。食品会社は企業イメージの一新を狙って、さまざまなプロジェクトを試みている。たとえばコカコーラだが、自転車王のランス アームストロング氏を雇って、「Live It!」というプログラムを実施する。約400万ドルがこのプログラムに投入され、ポスターなどを使って正しい栄養の取り方を200万人の小学生に教えようというものだ。

ニコロディアン社の人気漫画キャラクター、スポンジボブも子ども肥満問題解決に向けて乗り出す。にんじん、ほうれん草といえば子どもが嫌う代表的な野菜だが、これらのパッケージにスポンジボブが登場する。はたしてこの絵を見て、ほうれん草の売り上げがどのていど伸びるかは疑問だが、ボスコビックファームズ社のドン ホブソン氏は「子どもの肥満は大きな社会的な問題です。スポンジボブは一つの解決策なのです」と語っている。さて、来週はどんなことが話題になるのだろうか。

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