今年も後半戦に入り、すでに10日以上経過した。夏も本番、それにしてもボラティリティー指数がだいぶ低い水準に来ている。マーケットと正反対の動きを示すことで有名な指数だが、大衆の心理状態を計るためにも使われる。現在のように低い数値は安心しきった大衆心理を表し、目先天井の近い警戒シグナルになる。逆に極端に高いボラティリティー指数は超弱気の大衆を示し、買い出動への目安になる。
ボラティリティー指数が教えてくれることは、大衆の逆を行くことの重要性だ。日本の相場格言にも「人の行く裏に道あり、花の山」というものがあり逆行動の大切さを指摘している。根拠の無い逆行動は単に無鉄砲なだけだが、上記のボラティリティー指数、それにプット/コールレシオをなどを利用して大衆の心理状態を把握することは有益だ。
さて後半戦、どんなものに投資をするのが良いだろうか。こんな質問を個人投資家にすると、まず今年の前半はどのミューチュアルファンドが好成績だったかを調べようとする。これではあまりに一般的な方法で、へたをすると過熱ぎみのファンドに投資する結果になってしまうおそれがある。ここで株だけに限らず、投資に成功している人たちが守っている10のルールを紹介しよう。
1)決して投機をするな。「高いリターンには大きなリスクがつきものだ!」こんな言葉を信じきって危ない橋を渡ってはいけない。
2)あなたの住宅は株ではない。間違っても自宅を担保にした金で株を買うなどといったことを考えてはいけない。単に株バブルの手助けをするようなものだ。
3)もっと貯金をしろ。アメリカに大きな貿易赤字があるからといって、私たち個人までが国の真似をする必要はない。赤字が証明するのは、私たちが倹約に失敗したということだ。
4)証券セールスマンはあなたの味方ではない。セールスマンが最も興味があるのは手数料であり、手数料は投資リターンを減らすマイナス材料だ。
5)商品市場に手を出すな。オイル、金、大豆などをポートフォリオに組み込もうと思われるなら、そんな考えはすぐ棄てるべきだ。ほとんどの人たちは12か月以内に、口座資金を失ってしまう事実を頭に入れておこう。
6)目新しい投資を避けろ。新製品、新規株、つい心が弾んでしまうが、こんな感情的な投資に成功は有りえない。
7)国債は安全投資ではない。債券も株と同様に、値段の浮き沈みがあることを覚えておこう。
8)投資は税金対策ではない。会計士たちは節税対策としての投資を推薦するが、投資の第一目的は節税ではなく利益を上げることだ。
9)投資のゴールを明確にしろ。長期的な投資目標をたて、倹約した日常生活を心がけよう。
10)感情に頼るな。投資をするときは楽観的になりすぎても、悲観的になりすぎてもいけない。感情的になればなるほど投資ミスを重ねるだけだ。