あなたも次のグーグルをお探しだろうか。3倍近い儲けになったと自慢する人たちも珍しくないだけに、こんな銘柄を掘り当ててみたいものだ。できれば初期段階で買い入れて、順調に上がる株価を毎日楽しみたい。そんな株が簡単に見つかるわけがない、と諦める前にマイケル ブラッシュ氏の話を聞いてみよう。
暑い毎日が続いているが、この夏、第二のグーグルに投資できるチャンスがやってくる、とブラッシュ氏は言う。それもまだ取り引きが始まっていない新規公開株だ。グーグルと同じ業種に属するこの会社は、baiduドットコムと呼ばれ、baiduは百度と書く。ご察しのとおり、中国のサーチエンジン会社だ。2000年にビジネスを開始した百度は、約12ヶ月前に黒字経営となり、2005年第1四半期は550万ドルの利益を記録した。
グーグルをモデルに作られた百度は、ホームページを見て分かるように、ケバケバしさがなく簡素なデザインが特徴だ。広告が百度の収入源になり、利用者がサーチする度に、右端に広告が現れる仕組みになっている。もし利用者が広告をクリックすると、百度に広告主から料金が支払われるわけだ。アイリサーチ社の調べによれば、百度は現在中国で第二番めにヒット数の多いホームページだという。
こう書いてくると、百度の将来性は抜群に思われるかもしれないが、もちろん心配材料もある。まず第一にブラッシュ氏が指摘するのは、サーチエンジンは情報提供がメインになるという事実だ。西側諸国に対して、中国は開放的になったとはいうものの、完全なる言論の自由があるわけではない。そんな環境で、マイクロソフトやヤフーと競い合うことは大きなハードルになりそうだ。さらに、著作権侵害の問題もある。ビデオや音楽をダウンロードできるホームページ探しが、百度利用者の25%を占めているが、これらのホームページで販売されている商品は海賊版が多いという。
どちらにしても、中国のサーチエンジン市場は大きくなって行くことだろう。現在アメリカでインターネットを使用する人口は全人口の67.3%に相当する。しかし中国の場合、たったの7.3%にすぎない。アイリサーチ社の予測によれば、中国のインターネット人口は毎年24%の割合で伸びて行くようだ。baiduドットコム、夏の相場に楽しみが一つ増えた。