退職したり、スピンアウトして、いざ起業しようとして、まず直面する、大きな壁があるのだが、意外と気づいていない人が多い。
組織で働いてきた、感覚や価値観が染み込んだままで、今までと同じように起業しようとしても、うまくはゆかないことが多い。
なぜなら、個人と組織ではビジネスのやり方が違うからだ。
カイシャでは組織的に「お客に商品を売りつける」ビジネスモデルが基本となっている。
長年、普通の企業に勤めているうちに、アタマの中は、知らず知らずのうちに、この考え方だけになってしまっていることが多い。
アマゾン・楽天などのサイトでは、欲しい商品を検索すると、値段順に表示される。
そして安いところから、チェックして買う。
だが買ってしばらくしたら、どこの店で買ったかなどは、すぐに忘れてしまうだろう。
チェックを外し忘れたら送りつけられる、スパムメールは読みもせずにゴミ箱行き。
これが典型的な消費者の行動ではないだろうか。
大資本の組織ならともかく、個人が起業しても、儲かる商売ではない。
個人起業家が、こうした薄利多売競争に巻き込まれると、疲れ果て、結局モチベーションが続かなくなるのだ。
一日の大半の時間を注ぎ込んでも、大した利益にならなければどうだろう?
継続させるためのモチベーションは下がる一方となるのは当たり前。
なぜなら、金儲けだけの、いわゆる「感動のない商売」だからだ。
こうした大手とのハードな価格競争というシステムに嵌まり込むと、個人企業家に勝ち目はほとんどないのが現実なのだ。
トレーディングでは、こういう日のこういう結果に巻き込まれるというか、遭遇することがある。
予期せぬタイミングで、予期せぬ事が起こるためだ。
時間的、経済的な余裕から何が生まれるのか?
ワンパック300円を切る「いちご」ではなく、600円以上のものを何も躊躇もなく、2パック買いできる幸せ。
毎日の充実度というか、幸せ感は、意外にもこうした小さな事の積み重ねなのかも知れない。
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