肝臓がんにつながるC型肝炎治療で効果が期待される新しい飲み薬に、20日から医療保険が適用される。
中央社会保険医療協議会(中医協)が14日までに承認した。
従来の注射による治療に比べ副作用が少なく、患者の負担軽減につながるとみられる。
価格は1錠6万1799円。
新薬は米製薬会社のギリアド・サイエンシズ社の「ソバルディ」(一般名ソホスブビル)。
他の飲み薬とともに、1日1錠を12週間飲み続ける。治験では96%でウイルスが除去された。
対象は遺伝子タイプが「2型」とされる人で、厚生労働省によると約133万人のC型肝炎ウイルス感染者のうち約33万人。
これまでの主な治療法は、注射によるインターフェロン投与などだが、発熱やうつのような症状がでる副作用があった。
また、新薬はインターフェロンが効かなかった人にも効果があるという。
新薬を用いた治療の薬代は計約546万円で、従来の220万円の約2.5倍となる。
肝炎治療には国の助成制度があり、18日の有識者会議で対象に認められれば、患者の自己負担は最大月2万円に抑えられる。
【堀井恵里子】
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C型肝炎とは?
C型肝炎ウイルス(HCV)の持続感染による肝臓疾患。
HCVに感染すると、その約7割が持続感染者となり、慢性肝炎へ移行。
肝硬変、肝がんへと進行してゆくことが多い。
現在、日本国内では約150-200万人のHCV感染者が存在している。
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