トレードの訓練で大事なことは、同じ事を繰り返し、思考回路を「パブロフの犬」化させるということを徹底することだ。
では最も大事な基本的な訓練とはどういうものだろう?
それはローソク足が始まった位置で判定し、執行ボタンを即座に押せるかどうかだ。
そのためには、現在これを意識し、実行しているかどうかを、まず客観的に知ることから始まる。
脳内での思考で判定した結果を、マウスを握っている指へ確実に伝えたかどうかは、損益計算ツールの記録で知ることができるようになっている。
下は今回パーフェクトマスターセミナーへ参加された方の最終日のトレーニング。
手仕舞いの記録部分だ。
いかがだろうか?
始まった位置から15秒以内に執行されたトレードは17トレード中14トレード。(薄い緑色の部分)
できなかったのは、19秒が2回・33秒が1回という3トレードだけ。
さてあなたのトレードは、このように15秒以内で執行されているだろうか?
こちらの「何をきっかけに決めるのか?」という日記では、次のように書いている。
ヒゲの先の不利な位置でエントリーや脱出が多いというのは、「ホールドするのか?それとも脱出するのか?の基準」を、そのローソク足の始まった位置で決めていないから。
アマチュアのトレーダーは、安全な位置になってからエントリーしようとする。
ショートの場合だと、陰線が伸びたのを十分に確認してからエントリーしようとするわけだ。
みんながその位置で買い手を探すことになるわけだが、「誰が見ても下げている位置」で買いたいと思うトレーダーは果たしてどれくらいいるだろうか?
つまり「誰が見ても下げている位置」のあたりの値段では十分な買い玉がないわけだ。
当然スリッページを喰らって、より安い位置で執行されてしまう。
これがショートの際に下ヒゲの先で約定されてしまう原因となるわけだ。
「わかりやすいチェックリストを作れ」でも書いが、エントリーはともかくとして、まずは手仕舞いで確実にこれができるように訓練をすること。
これができるようになれば、ヒゲ先を掴むことは、まずなくなるはず。
買いと売りとの両方でスリッページを喰らう思わぬ利益の減少は決して少なくはないうえ、それが10トレードにもなれば、馬鹿にできないゲインの違いとなるわけだ。