あまくない砂糖の話
『あまくない砂糖の話』予告
【超映画批評】砂糖の危険性を問う!
豪ドキュメンタリー「あまくない砂糖の話」監督に聞く
60日間にわたった実験で彼が食べたのは、以下の内容だ。
オーストラリア人の成人男性は平均して1日に2300キロカロリー。
総カロリー数は実験前と変えない。
朝食。シリアル、フルーツトースト、オートミール、オレンジジュース、りんごジュース、ジャム。
昼食。パスタ、ピザ、低脂肪マヨネーズ、りんごジュース。
夕食。鶏肉、ベイクドビーンズ、トマトスープ。
おやつ。低脂肪マフィン、果物のジュース、ドライフルーツ、スキムラテ(脱脂した牛乳のラテみたいな感じ?)、ミューズリー(グラノーラみたいなもの)のバー。
実験では、甘い炭酸飲料やアイスクリーム、チョコレートなどのお菓子は排除して、「低脂肪で健康的」と売られている食品だけが選ばれた。
そしてガモーは、これまでも習慣づけていたジョギングや筋トレを実験のあいだも続けた。
映画では一日平均で角砂糖40個分の砂糖を摂取し続けるのだが、どれくらいの量なのか?
炭酸飲料500mlには、角砂糖10~16個分相当が含まれている。
スポーツドリンクの場合、500mlだと角砂糖5~8個分相当、果汁100%ジュース500mlだと角砂糖12~15個分相当の砂糖が含まれている。
一日で砂糖入りのスポーツドリンク500ml一本と果汁100%ジュース500ml一本を飲めば、それで角砂糖24個から31個分の砂糖を摂取することになる。
それに外食1食分が加わった位の量なので、普通の人はこれくらいは摂取しているはず。
ウチの台所には砂糖は一切置いていませんし、砂糖入りのお菓子や食べものは、ほとんど食べません。
まあ、誕生日のケーキ一切れくらいは食べますけどね。(笑)
何故か?
それはこの映画を見てください。(笑)
なにしろ豪州は世界第3位の砂糖生産国。
そこで砂糖業界を敵に回す映画を作ればどうなるか。
まして世界的企業を本作では名指しで批判している。
タブーを犯すからには、大変な苦労があったのではないか。
少なくとも、とてもじゃないが日本ではできない。
事実、これほどブームになっているのに砂糖や炭水化物の害に目をつける監督すらいないし、いたとしても資金を集めることすら難しいだろう。
その結果、親たちは「砂糖は脳みその唯一の栄養素」などという大昔のプロパガンダを有り難がり、子供に砂糖菓子を与え続けている。
私に言わせれば小さい子供にとっての砂糖は、大人にとっての麻薬と同じくらいの中毒性を引き起こすものだ。
100害あって一利なし、可能な限り高い年齢までカットしなくてはならない性質のものであり、多くの困難を乗り越えそれを実践している一部の親たちに私たち情報発信者は寄り添い、応援すべきなのである。
「あまくない砂糖の話」は、その精神的支えとなってくれる心強い映画である。
おちゃらけたノリだが、その思想と意気込みは骨太だ。
極端な情報に見えるかもしれないが、そのうちこれが普通になる日が来るだろう。
お腹が大きくなっていく姿をパンツ一枚で見せてくれる美人の奥さんのみならず、監督の実験を支える医者や専門家が美人揃いというのも目の保養になって実によろしい。
こうしたキャスティングのやりかた、それぞれのキャラを意図的に立てている点など、この監督は発信者、扇動者としてかなりの手練れだ。
日本でもこれくらいのものを作る人が出てこないものか。
この分野はブルーオーシャン、若くて野望溢れる映画作家にとっては早い者勝ちである。
タブーを恐れず突き進んでほしいものだが。
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