CQGでRAMドライブ

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現在Windows Vistaの64bit環境なのですが、今更RAMドライブを導入しました。

昨今DDR2 2GBメモリが激安になり、一般のマザーボードのメモリスロット4本を全て埋めて8GBにしても1万円でお釣りがくるようです。Windows XPだと32bit OSで計4GBしかアクセスできないので、使えない領域がもったいない!そこでフリーで利用できる「Gavotte Ramdisk」でOS管理外のメモリをRAMドライブとして活用しようというのが今年の前半に流行りました。

最近のCPUは以前からアドレス線が32本以上存在し、CPUの仕組み(PAE)を利用してアクセス可能で、Gavotte Ramdiskはそれを利用します。主にIEのキャッシュメモリやPhotoshopの作業領域に割り当てて、サクサク動く!と流行ったようです。今販売されているほとんどのx86系CPUはPAEに対応しているので、それが利用できるわけです。(RAMドライブは古くはATOKの辞書を置いたりして、かな漢入力をサクサクというのもありました。)

Vista 64bit環境だと、OSのディスクキャッシュが良く出来ているので、そんなの不要と思っていたのですが、ここにきてHDD処理速度の問題が出てきました。

その問題はCQGで、マーケットが始まってから1時間もするとチャート切り替え(シンボルやタイムインターバル)を行うとチャートを表示しなくなったり、サーバー側からのチャート更新が切っ掛けでチャートを表示しなくなったりしていました。(チャートを30程度表示し、最近はリンク機能もよく使っていたので、以前に比べて負荷があがっていたようです。)

そのたびにRefreshボタンを押したり、Clear Data - Cache Filesを実行していたのですが、結構処理時間が掛かります。CQG東京支店にも相談してみましたが良い解決策が見当たらず、最近のCQG Symtem要求仕様(PDF)はハードルが高いなと思ったりしました。

糸口はHard Driveの項目でした、RecommendedがRaptorのRAID0 !(Raptorとはサーバー向けに近い性能を持つHDDのブランド)

試しにCQGの作業領域をWIndowsのあるCドライブから分けてみました。もちろんHDDは物理的に分け、コントローラも分けました(一般のSATAコントローラは2対でひとつのコントローラを使用します。4対あったのでコントローラが2個あります。)。

するとチャート表示がなんとか踏ん張っているように見えます。これはCQGの作業領域をRAMドライブにすればもっと安定するのではと考えました。

となると、安定して動くRAMドライブ・ソフトウェアが必要です。いくつか調べた結果、QSoft社のRAMDisk Enterprise (full) が良さそうです。これはシェアウェアでPaypalでdonateできます。

20081205DeviceManager.gif

RAMDriveをインストールするとデバイスマネージャにそれが見えます。インストール方法は英語ですが、いくつかのサイトでインストール事例が見つかります。

20081205RAMDriveProperty.gif

Rドライブに512MB割り当てました。FilesystemをFAT32にしたのは、NTFSよりオーバーヘッドが少なく速いはずという判断です。

QSoft RAMDisk Enterprise (full)の良いところは、OSの起動時と終了時に自動的にHDDへRAMドライブのイメージをロード・セーブしてくれることです。
注意すべきところとして、最初にRAMドライブの割り当てを行って一度OKボタンをクリックし、Configure Image File Processingで指定できるイメージのロード・セーブ指定は後から行うことです。一度に行おうとすると1MBしか確保できませんでした。容量の変更は一旦削除なので面倒です。

20081205makeFolder.gif

さっそくRドライブにCQGの作業領域を確保します。R:\CQGNet\Privateのみ自分で作成しました。Private.FAはページをインポートすると勝手に作られます(一世代前の作業領域)。私の場合だと合計で60MB強だったので、かなりの余裕を見て512MBを割り当てています。

もちろんですが、事前にページの設定をエクスポートしておいてください。

20081205CQGConfig.gif

CQGのログイン画面からMore Option - Configureをクリックし、Personal Files Local LocationをRAMドライブに作成したフォルダーへ変更します。

起動するとRecalculate studyのダイアログやタイムゾーンの設定を変更します。そして事前にエクスポートしたページをインポートします。

さて、それを行ったのが前日のこと。今日はCQGのClear Data - Cache Filesを実行せずにいましたが、チャートが止まることはありませんでした。

タイムインターバルの切り替えで少し待たされることがありますが、以前はそのままチャートが表示されなくなっていたところが、ちゃんと出てきています。当たり前のことなのですけどね。

チャートが表示できないという状況がストレスになってきて、もっと速い環境を検討していたのですが、もう少し我慢できそうです。

もう少しというのは、来年になると開発コード名Deneb、製品名PhenomⅡが出荷されます。それを機会に更新を考えていました。

IntelのCore2Quad?i7?、私はAMDが好みなのでね。。

追記)

参考までにどのくらい性能に違いがあるか。

20081205PerformSystem.gif

WindowsやCQGがインストールされているCドライブ。測定項目は上からSequential、Random 512KB、Random 4KB。

20081205PerformData.gif

CQGの作業領域を分けてみたDドライブ。RandomがCドライブに比べて速いです。

そして、

20081205PerformRAM.gif

RAMドライブ。桁が1桁以上違いました。

ちなみに環境は以下の通りです。

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CPU
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       CPU Name : AMD Athlon 64 X2 (Windsor)
  Vendor String : AuthenticAMD
    Name String : AMD Athlon(tm) 64 X2 Dual Core Processor 6000+

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HDD
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Type Size    Model                                  ( Buffer Mode )    
SATA 500.1GB Hitachi HDP725050GLA360                  15118KB SATA/300        
SATA 320.0GB Hitachi HDT725032VLA360                  15315KB SATA/300