Tokyo Walk
三日月(みかづき)
現時点でのトップクラスの蕎麦が楽しめる三日月。
残念ながらビルの建て替えと、オーナーの急死が重なって2006年4月23日に一旦営業を停止することとなった。
だが一年後には別の名前で営業を再開する予定だという。
場所は八重洲。
夜の三日月
暖簾をくぐって中に入ると、明るい木目調のモダンな内装がとても美しい。
シンプルだが細部まで神経の行き届いた店だということが伝わってくる。
席数はそれほど多くない。
清潔感のあるインテリアデザインだ。
設計は中村好文氏。
右が入り口。
雑誌はニューズウィーク日本版!
単なる「もりそば」は800円という、かなり高い値段だ。
だが、麺の完成度は極めて高く、値段以上といっていいだろう。
楊枝・箸・七味などから、店主のセンスとこだわりが伺える。
つゆを入れる器が大きく食べやすい。
つゆ入れも注ぎやすい形状だ。
麺は正統派の二八の細めの麺でありながらしっかりとしたコシがある。
さっぱりとした口当たりでいながら噛むと、ほんのりと蕎麦の甘味と香りが腔中に広がる。
二八の理想的な麺だと言い切っていいだろう。
この店は開店後4年ほどだが、ご主人は蕎麦の打ち方を、山梨長坂「翁」の高橋邦弘氏に師事されたという。
山葵、辛味大根と葱の薬味も美しく器に盛られ、供される。
絶品はこの「辛味大根おろし」。
山葵とつゆで1枚、2枚目を大根おろしでいただく。
というのがお勧め。
夜はこういうメニューもありで・・
焼き味噌 400円 は秀逸。
菊姫・大吟醸「赤箱」>グラス900円
特製の豆腐も秀逸
醤油も素晴らしい味だ。
一人で飲んでも居心地のいい店だ。
焼き味噌でゆったりと一杯呑みながら
蕎麦を待つのもいいだろう。
「みょうが」
辛味大根・山葵・葱などの薬味も付いている。
神田の「まつや」「やぶ蕎麦」クラスの味しか知らない人が、ここの蕎麦を食べたら、ひっくり返るだろう。
器、箸から楊枝、さらには料理まで細かな心遣いと神経の行き届いた店だ。
値段は張るが、本物の蕎麦の味とはこういうものだということを知ることができる料理を提供している。
これだけの蕎麦を出すのだから、禁煙にしていただければ、満点だ。
最後の営業日にカミサンと蕎麦を楽しむ。
お世話になったスタッフのみなさん
◆
東京駅の八重洲側、ブックセンターから新橋方面へ、鍛冶橋通りを越えると富士屋ホテルがあり、ホテルを過ぎた通りを左に折れ、しばらく歩くと右手にある。
銀座中央通りからは、京橋方面へ歩いてゆき、高速道路のガードをくぐると、右手に INAX のビルが見える。
この向かいに Brother の看板が見えるから、その右側の道を直進すると、左側にある。
夜だと大きな看板がないから、
このようにわかりにくい。
中央区八重洲 2-10-7 丸万ビル1F MAP
03-3516-6801
土日祝休 11:30 〜 14:30 / 18:00 〜 21:00
Tokyo Walk