« October 2006 | December 2006 »

Thursday November 30, 2006

HEADLINE

反対意見を聞いてみよう

ジョセフ・グランビル、という名前を聞いたことがあるだろうか?たとえ聞いたことがなくても、移動平均線を使って株を売買している人なら、グランビルの法則を知らずに利用している可能性がある。それはさておき、氏が有名になった最大の原因は、1981年、「持ち株を全て処分しろ」のタイムリーな警報だ。 今年83才になったグランビル氏は、現在のマーケットをどう見ているだろうか?セントルイス・トゥデイに引用された氏の意見を読む限り、マーケットは天井が近いようだ。ダウ指数は好調に高値を更新してきたが、この指数に属する銘柄で高値を更新するものが減ってきている。また、相場の4年周期も指摘され、今は特に慎重にならなければいけないようだ。 ここでもう一人警報を鳴らす、マーク・フェイバー氏(エコノミスト)の見方も紹介しよう。「マーケットは超割高レベルに達していますが、投資者た...

Wednesday November 29, 2006

HEADLINE

経済記事は真実?

またしても、全国小売連盟(NRF)からの発表に非難の声が上がっている。感謝祭の翌日(11月24日)が、「黒い金曜日」と呼ばれ、クリスマス・セールの開始日になることは先日も話したが、問題になっているのは、その週末3日間に関する売上ニュースだ。 全国小売連盟の調べによれば、買い物客は平均で360ドル15セント(4万1820円)の金を使い、去年の黒い金曜日の週末を18.9%上回った。好調な滑り出しだが、この360ドル15セントは正確な数字ではない、とファンド・マネージャーのバリー・リットホルツ氏は言う。 「最初に指摘したいのは、全国小売連盟は第三者的な機関ではなく、小売業者のスポークスマン的な存在です。違った表現をすれば、同業者団体である全国小売連盟の役割は、小売業界のチアリーダーです。ですから、発表された数字を鵜呑みすることはできません。 ...

Tuesday November 28, 2006

HEADLINE

株で賃貸料稼ぎ

あなたの持ち株が一時的に貸し出されている可能性がある、とリズ・モイヤー氏(フォーブス・ドット・コム)は言う。貸し出されている?ご存知のように、空売りをするには、対象になる株を借りる必要がある。特に、ヘッジファンドは大量な空売りをするから、株を貸すことで証券会社は料金稼ぎができる。だから、ひょっとしたら、あなたの持ち株も、既に借用されているかもしれない。無断で借りるとはケシカラヌ、と憤慨される方のために、モイヤー氏は、こんな例を紹介している。 カリフォルニア州に在住する、ロジャー・メッツラー氏は、ノバスター・ファイナンシャル(NFI)に投資している。一株あたり5ドル60セント、利回りに直せば18.5%の配当金が、何と言っても大きな魅力だ。アメリカの住宅市場冷えこみが原因になり、ここ2年間、不動産上場投信のNFIには大きな空売り残がある。しかし、メッツラー氏は、全く...

Monday November 27, 2006

HEADLINE

肥満のコスト

七面鳥ディナーとパンプキン・パイで満腹になった感謝祭が終わったばかりだが、そろそろ12月になる。12月と言えば、オフィスでのクリスマス・パーティーや忘年会。もちろん、家庭でもクリスマス・ディナーをしなければいけないから、とにかく飲み食いの機会が多くなる。 冬眠に入るクマなら、徹底的に食べて脂肪を増やさなければいけないが、そんな習慣のない私たちは、数キロ重くなった体で新年を迎えることになる。だから当然の結果として、新年の抱負は「ジョギングをして体重を減らそう!」、という運びになるわけだ。 アメリカでは、10人中6人が太りすぎている。そして、太っている人たちの三分の一は、極端な肥満カテゴリーに属する。今さら言うまでもないが、肥満は心臓発作、脳卒中、糖尿病、関節炎などを引き起こす。専門家の調べによれば、毎年10万人の人たちが、肥満が原因となった病気で...

Saturday November 25, 2006

HEADLINE

小売業者の正念場

ついに、2006年度のクリスマス・ショッピング・シーズンが始まった。開店時間に違いはあっても、アメリカでは全ての店が一斉に感謝祭の翌日(黒い金曜日)からクリスマス・セールを開始する。プロ野球でいうなら、公式戦開幕日に相当するから、正に待ちに待った買い物客が、格安品を狙ってショッピングセンターに押し寄せるわけだ。 ここで質問。なぜ、クリスマスセールの初日が、「黒い金曜日」と呼ばれるようになったのだろうか? 1、たくさんの買い物客で、小売店が大きく黒字になるから。 2、買い物客が、まだ早朝の暗いうちから店の前に並び始めるから。 3、この日は株式市場が下げる傾向があるから。 4、調子にのった買い物客は金を使いすぎ暗い気分に落ち込むから。 (正解は下を参照) 最近の傾向は、黒い金曜日の開店時間...

Friday November 24, 2006

HEADLINE

高利回り獲得法

現在の米国金利環境で有利なのは、債券型ファンドだろうか、それともマネーマケットファンドだろうか?ごく基本的な質問なのだが、簡単に回答するのは難しい、と経済コラムニストのチェット・カリアー氏は言う。逆利回り現象が理由のようだが、氏の説明を聞いてみよう。 正常な状態なら、債券ファンドの利回りはマネーマーケットファンドより高くなる。しかし、今日のマーケットでは、このルールが通用しない。たとえば、現在2年物国債の利回りは4.75%、そして10年物が4.6%だから、利回りの逆転現象が起きている。 もっと有利が利回りが欲しければ、マネーマケットファンドを調べてみることだ。Imoneynet.comを見てみると、4.9%を超えるものが目につく。例を挙げれば、バンガード・フェデラル・マネーマーケットファンドは5.02%、そしてフィデリティ・USガバメント・リザーブが4.9%だ。 何も迷うことはないだろう!...

Thursday November 23, 2006

HEADLINE

月と小型株

株を買うなら満月の日が良いだろうか、それとも新月の日が良いだろうか?もう少し堅苦しく質問するなら、太陰周期を利用することで、株式投資の成果を上げることは可能だろうか?バカバカしい、そんなことで儲かるはずがない、と言われるかもしれないが、少しマーク・ハルバート氏(ハルバート・ファイナンシャル・ダイジェスト)の話を聞いてほしい。 信じる信じないは別として、株式市場は思っている以上に、月からの影響を受けているようだ。現に、いくつかのレポートが研究者たちによって発表されている。有名なものを挙げれば、ミシガン大学の助教授、イリア・ディシェフ氏の「株式市場と太陰周期」、そして「月と投資者」(カリフォルニア州立大学アーバイン校、キャシー・ユアン助教授)がある。 両レポートには、一つの重要な共通点がある。太陰周期の新月に最も近い15日間、言い換えれば、新月を真ん中にした前の7日間と、後の7日間の株投資成績...

Wednesday November 22, 2006

HEADLINE

小麦とオイル

インフレは死んでいない。事実は、連銀が認めている以上に深刻だ、とMSNマネーのジム・ジューバック氏は言う。「場合によっては、2007年、アメリカは低経済成長、そして高インフレのスタグフレーションになる可能性がまだ残っています。」もう少し氏の説明を聞いてみよう。 「つい最近の話です。娘を学校へ連れていった後、いつもの店でベーグル(ドーナツの形をしたロールパン)を買いました。2ドル渡したのですが、戻ってきたおつりは、通常の15セントではなく5セントです。不平を言う前に、頭上の値段表を見てみると、ベーグルは値上がっていました。こんな不審そうな私の様子に気がついた店員は、「理由は小麦粉」、と簡単な説明をしてくれました。 さっそく調べてみると、たしかに小麦は今年50%も上がっています。商品市場の専門家たちのレポートを読んでみると、2007年、更に30%ほどの値上がりも予想されているではありませんか!...

Tuesday November 21, 2006

HEADLINE

テクニカル分析の基礎

インベスターズ・ビジネス・デイリー紙の創立者、ウィリアム・オニール氏、といえばCANSLIMの株投資方法で有名だ。単にファンダメンタルズが良い株を買うのではなく、チャートパターンも重要な銘柄選択条件であることが指摘されている。それでは、どうしてチャート分析が大切なのだろうか?そんな質問に対する回答が、、「なぜテクニカル分析が重要なのか」、と題してマーケット関連者に広く読まれている「バロンズ」に載っていたので、少し見てみよう。 著名テクニシャン、マイケル・カーン氏によれば、テクニカル分析には、三つの大きな目的がある。 1、現在の株価レベルを見るだけでなく、どのようにして現位置まで来たかを確認する。トレンドライン、サポート/レジスタンスラインの利用が役立つ。 2、トレンドの強さを確認する。出来高や、モメンタム分析が重要になる。 ...

Monday November 20, 2006

HEADLINE

ニュースにご用心

絶対に儲かります、控えめに見積もっても300%は行けるでしょう、などとデタラメなことを言って勧誘したら、とうぜん証券マンは罰せられる。それでは、実際に報道されたニュースを、セールストークに利用するのはどうだろうか?事実を引用するわけだから、何の問題も無いように思われるが、こんな話がある。 セールストークに説得力を付けるために、CNNやAP通信からのニュースを使うことは、何も昨日今日に始まったことではない。しかし、今年の7月以来、そんなセールストークを使っていた、南フロリダの先物専門会社数社に4000万ドルを超える罰金が科されている。 2003年が終わろうとしていた頃、ユナイテッド・インベスターズ・グループのセールス担当者が、ランズィー・ウィリアムズ氏に、こう持ちかけた。「灯油のオプションが、とても魅力的になってきました。報道されているように、イラクではオイルパイプラインの破壊行為が目立って...

Saturday November 18, 2006

HEADLINE

年末に使える投資方法

1月効果、という言葉があるように、毎年1月の相場は特に強くなる傾向がある。統計によれば、1950年以来、1月のS&P500指数の平均伸び率は1.23%だ。もし同様な成績を毎月あげることができれば、年間で約16%のリターンになるが、実際の数値は10%だ。そんなわけで、クリスマスから年末にかけて株を買い、1月の半ばに売って儲けよう、という投資者が多い。しかし、銘柄を間違ってしまったら話にならない。そこで紹介したいのが、ジャック・ハフ氏(スマート・マネー)の方法だ。 1月効果を利用した、少し変わったやり方がある。レポートは、これから発表される段階だが、現に教授たちが、この投資方法の有効性を証明している。少し変わっている、と言った理由は、投資対象が従来のように株ではなく、上場投信になるからだ。なぜ上場投信を選んだのだろう?個別銘柄の怖いのは、アナリストの格下げや収益下方修正で、大きな下落をすること...

Friday November 17, 2006

HEADLINE

気をつけて読みたい経済記事

ハケット・グループの調べによれば、フォーチュン500社(全米500の大企業)が積極的にアウトソーシングを更に実行すれば、580億ドルの経費が節約できるという。いかにも莫大な金額に聞こえるが、ダニエル・アクスト氏(ニューヨークタイムズ)は、こんなことを言う。 「アメリカ最大の輸出品は、「職業」になってしまったようだ。580億ドルを節約するために、海外の専門会社に外注することは、本当に意味があるのだろうか?去年、フォーチュン500社の収益は9兆1000億ドルを記録した。ということは、580億ドルは1%にも満たない金額だから、全く収益を向上させる要因にはならない。」 ここまで読むと、アウトソーシング反対を唱えているようなのだが、氏はこう付け加える。「現在アメリカには、ありあまるほどの職がある。過去5年間だけで580万の新規雇用があり、先日発表された世...

Thursday November 16, 2006

HEADLINE

特大ビッグマックIPO

超人気、とにかく株数がいくらあっても足りない。「こんなチャンスは毎年あるものではない」、とマーケット関係者も強気だから、前評判は良くなる一方だ。ジム・クレーマー氏(マッド・マネー)の言葉を借りれば、今週金曜(17日)、いよいよ特大ビッグマックIPO、ニューヨーク商品取引所(NMX)が市場にデビューする。 ニューヨーク商品取引所、といえばクルード・オイルと金で有名だが、創立されたのは1872年だ。その他にも、アルミニウム、石炭、銅、電力、ガソリン、灯油、天然ガス、パラジウム、プラチナ、プロパンガス、そして銀が取引されている。 予定されていた600万株の発行株数は、11月14日、650万株に変更された。公募価格は48ドルから52ドルが予想されていたが、54から57ドル、という見方が圧倒的になってきた。発行手続きをする幹事会社は、JPモルガン、メリル...

Wednesday November 15, 2006

HEADLINE

外国株を狙う米国投資家

外国株を専門に投資するファンド・マネージャー、チャールズ・デボール氏は持ち株を減らして、現金の比率を18%から25%に増やした。単に割安株が少なくなっただけでなく、ヨーロッパでの金利上昇、そして日本も利上げ方向だから、現金ポジションが魅力的になった、と氏は言う。しかし2007年度、中国、インド、ヨーロッパ、それに日本の経済成長率はアメリカを上回ることが予想されているから、米国の投資者はどうしても海外に目が行ってしまう。経済コラムニストの、ジム・ジューバック氏はこう説明している。 第3四半期の米国GDPは、2003年以来の低成長率だった。悪いことに、多くのアナリストやエコノミストは、この低迷がしばらく続くことを予想している。もうかなり長くなるが、米国経済は、いつもヨーロッパをリードしていた。しかし、2006年度、第2、第3四半期は事実上、ヨーロッパの経済成長率がア...

Tuesday November 14, 2006

HEADLINE

長期投資は習慣

投資で成功する方法を教えてください、と聞かれたら、あなたはどう返答するだろうか?こんな質問をする多くの人たちは、世の中のどこかに隠された必勝法がある、と思っているものだ。映画のタイトルは忘れてしまったが、ある戦士が武道の秘術を求めて旅に出た。ついに念願の箱を手に入れ、さっそく開くと、中は鏡だった。しばらく自分の顔を見ていた戦士は、やがて我に戻り高々と笑い始める。変な前置きになったが、同様な質問に、投資アドバイスで知られるキプリンジャー誌が答えている。少し見てみよう。 先ず指摘したいのは、長期投資で成功したいなら、投資の習慣を身に付けることだ。ごく一部の人を除いて、最初から多額な資金を持っている人はいない。とうぜん小さな資金で始めることになるから、定期的に、こつこつと口座に資金を足していくことだ。 5000ドルを年利2.16%で20年間投資すると...

Monday November 13, 2006

HEADLINE

空売り銘柄発掘法

チャートを見ながらトレードする人なら、サポートラインやトレンドラインなどを使って、空売りのタイミングをつかむことができる。それでは、ファンダメンタルズを重要視する人たちは、どうやって空売り銘柄を探すのだろうか?「プロの銘柄選択法を盗め! 上がるバリュー株、儲かるグロース株」の著者、ハリー・ドマッシュ氏の方法を紹介しよう。 こんなメールが読者から届いた。「ドマッシュさんのやり方を反対にしたら、有望な空売り候補銘柄を選べるのでしょうか?」簡単に聞こえるが、実際にやってみると、これが中々難しい。その前に、少し背景の説明をしよう。 既に皆さんもご存知のように、株価の下落を利用して利益を上げるのが空売りの目的だから、これは下げ相場における有効な手法だ。最近、マーケットは天井だ、と言う人たちが増えているから、近いうちに空売りの機会が訪れるかもしれない。 ...

Saturday November 11, 2006

HEADLINE

迷アドバイス その2

専門家の意見だからといって、100%鵜呑みする必要はない。それでは、「迷アドバイス」の残り半分を見てみよう。昨日と同様に、下のチャート(ダウ指数)を参照しながら読んでほしい。 11、「不景気の最も悪い局面は、既に過ぎ去ったようだ。」 ハーバード・エコノミック・ソサエティー(1930年1月18日) 12、「米国経済に悪影響となっていた要素は全て無くなった。」 アンドリュー・メロン(米財務長官 1930年2月) 13、「1930年春、アメリカの経済危機に終止符が打たれた。」 ジュリアス・バーンズ (フーバーズ・ナショナル・ビジネス協議会 1930年3月16日) 14、「経済見通しは好転している。」 ハーバード・エコノミック・ソサエティー(1930年4月19日) 15、「株式市...

Friday November 10, 2006

HEADLINE

迷アドバイス その1

選挙は終わったが、相変わらず「何を買うべきか」、と専門家たちの意見が求められている。不安になると、どうしてもアナリストやアドバイザーの話に耳を傾けてしまうものだが、投資戦略家のバリー・リットホルツ氏が、面白い事実を紹介している。タイトルは「思い上がった予言者たち(1927年ー1933年を振り返る)」。下のチャート(ダウ指数)を参照しながら読んでほしい。 1、「現代社会において、株式市場が暴落する可能性は消滅した。」 ジョン・メイナード・ケインズ (経済学者 1927年) 2、「米国経済成長をストップできるものは何も無い。」 マイロン・フォーブズ(ピアス・アロー・モーター社長 1928年1月12日) 3、「今日ほどアメリカが希望に満ちていたことは、いまだかつて一度も無い。繁栄する国内経済、そして政府間の理解が深まり、世界平和が実現している。」 カルビン・クーリッジ(第30代米大統領 1928...

Thursday November 9, 2006

HEADLINE

ヘッジファンドが追う新テーマ

次のホットな投資テーマは何だろうか?プロたちは、いったいどこへ資金を投入するのだろう?そんな疑問に回答を与える報道が、ブルームバーグからあった。要点をまとめてみよう。 「私たちは、歴史的なウラン不足に直面しています」、と5億8000万ドルを運用する、ファイアバード・マネージメントのジェームズ・パッシン氏は言う。現に氏は、5年前からウラン生産業者の株を買い始めている。 先週、ウラン価格は7%の上昇を展開し、1ポンドあたり60ドルの新高値を記録した。最近、Cameco社のウラン鉱山(世界最大のウラン供給者)が洪水の被害を受けているから、1月までには70ドルに達するだろう、というのが一般的な見方だ。超強気論者のボブ・ミッチェル氏(アディット・キャピタル・マネージメント)は、80ドルから100ドルを予想している。 たしかに新しいウラン...

Wednesday November 8, 2006

HEADLINE

もし民主党が勝ったら、、、

いよいよ中間選挙だ。たとえミッキーマウスと仲間たちが当選したとしても、これ以上アメリカの政治を悪くすることは難しい、と悪い冗談が聞こえてくる。上院下院とも現在ブッシュ大統領の共和党が過半数を占めているが、イラク戦争反対の声が高まっているだけに、両議会とも民主党に奪われる可能性がある。 民主党の勝利は、株式市場にどんな影響を与えるだろうか?さっそく、CNNマネーの報道を見てみよう。 1、オイルとガソリン: 数年間以上続いた共和党のリーダーシップで、エネルギー会社は大きな恩恵を受けた。巨大オイル会社、エクソン・モービルは史上最高の収益を記録し、アメリカン証券取引所のオイル指数は、2000年ブッシュ政権が誕生してから、53%を超える上昇だ。 「民主党が議会の過半数を占めるようなことになれば、オイル業界を規制する法案を通過させ...

Tuesday November 7, 2006

HEADLINE

2007年の投資テーマ

来年の株式市場で好成績を上げるためには、「適者生存の法則」を頭に入れておく必要がある、とメリルリンチの投資戦略家、リチャード・バーンスタイン氏は言う。まだ予告編の段階だが、氏の指摘する、2007年のテーマを見てみよう。 1、大型株 経済成長が減速する状況では、優良国際大型企業が有利になる。例を挙げれば、コカコーラ(KO)、ペプシコーラ(PEP)、マクドナルド(MCD)、3M(MMM)、デュポン(DD)、ゼネラル・ミルズ(GIS)、ケロッグ(K)、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)、そしてウォルグリーン(WAG)などだ。 2、テクノロジー 全体的には、いぜんとしてハイテク銘柄は割高だが、大型ハイテク銘柄の中には比較的まだ割安なものがある。具体的には、グーグル(GOOG)、マイクロソフト(MSFT)、ヒューレット・パッカード(HPQ)、そしてIACインターアクティブ(IACI)だ。更に、マ...

Monday November 6, 2006

HEADLINE

焦りが顕著になった不動産業者

共和党の勝利なら大手製薬会社、民主党の勝ちなら代替エネルギー銘柄が行ける、と熱心に議論されている。なんと言っても火曜が投票日、どこのチャンネルも一番の話題は中間選挙だ。そんなわけで日陰に入る形になってしまったが、一つ面白い広告が三日ほど前に出た。 「今が住宅売買絶好のチャンス」、というセンセーショナルな見出しで、全米不動産業協会は4000万ドル(47億2000万円)を投じて、一大キャンペーンを開始した。とにかく、下降する住宅市場に歯止めをかけたい。そんな意図が明白だが、この広告内容に対する批判だ出始めている。ザ・ビッグ・ピクチャーに要点が記されているので、さっそく見てみよう。 この広告を読んで直ぐ分かることは、完全なウソではないとしても、一つ一つの文が誤解されやすい。そこで、広告の主張と事実を比べてみた。 広告:今日の金利は4...

Saturday November 4, 2006

HEADLINE

ファンダメンタルアナリスト一転反落

意外な数字が発表された。10月分の米国失業率は4.4%に下がり、なんと5年半ぶりの低水準だ。おまけに平均時給も予想を上回る+0.4%だったから、賃金インフレを唱えるアナリストが、次々とテレビに登場している。皆、つい昨日まで、弱いGDPと住宅市場を例に挙げて、予想以上に悪い米国経済を強調していたことなど、すっかり忘れてしまったようだ。 インフレを嫌う国債は、さっそくこのニュースで大きく売り込まれ、10年物利回りは4.596%だった木曜の終値から、一気に4.7%台に跳ね上がっている。国債が売り叩かれる理由は、もう一つある。株式市場開始30分後、ISMサービス業指数が発表された。結果は予想された54.5を超える57.1だったから、インフレ懸念をいっそう高めてしまった。 もちろん、ブッシュ大統領は喜んでいるはずだ。火曜に中間選挙が迫り、議員たちは低失業...

Friday November 3, 2006

HEADLINE

条例案87はオイル会社の敵!?

ブッシュ大統領の共和党が過半数を保つか、それとも民主党が巻き返すか、11月7日の中間選挙がいよいよ来週の火曜に迫った。誰が議員になっても同じことだ、と最初から諦めきっている人もいるが、11月7日に選ばれるのは議員だけではない。 マーケット関係者が注目しているのは、カリフォルニア州の条例案87(プロポジション87)の投票結果だ。クリントン前大統領もこの条例案を支持する一人だが、この条例案の目的は海外オイルへの依存度を減らすことにある。全米で、最もガソリンが高いのはカリフォルニア、そして一番大気汚染が深刻なのもカリフォルニアだ。このような現状を改善するには、オイル消費量を減らして、代替エネルギー開発に力を入れるしかない。 「おそらく条例案87は、カリフォルニア住民から圧倒的な賛成票を得ることでしょう」、と言うのはストリート・ドット・コムのジム・クレ...

Thursday November 2, 2006

HEADLINE

グローバル化の弊害

グローバル化の暗い側面を知りたければ、日本を見るのが一番早い、と経済コラムニストのウィリアム・ぺセック氏は言う。暗い側面?嫌な経済問題に、日本は襲われているのだろうか?ぺセック氏の話を要約しよう。 6カ月前、投資家たちの話題といえば、長いこと低迷していた日本経済の復活だった。去年、日経225は40%の上昇を記録し、誰もが世界第2位の経済国家が、前線に戻ってきたことを確信した。しかし、そんな期待を裏切るように、今年ここまでの日経の成績は、たったの1.8%増だ。さすがに浮かれたムードは消え失せ、慎重な楽観論に変わっている。 なぜ去年の快挙が続かないのだろう?米国経済の冷えこみ、高オイル価格、北朝鮮核問題などをあげる人たちが多いが、モルガン・スタンレーのチーフ・エコノミスト、スティーブン・ローチ氏は「グローバル化」が原因だと言う。 ある意味では、90年代、日本の政治家、企業経営者たちは明確な方針...

Wednesday November 1, 2006

HEADLINE

クリスマスプレゼントは銀

あと2カ月を残すのみとなった2006年、大きな伸びを期待できるものは何だろうか?ここまでダウ指数が上がってしまうと、さすがに割高感があって買いにくい。それなら、出遅れている小型や中型株が狙いだろうか?ここで少し変わった意見、マネー・アンド・マーケッツのショーン・ブロードリック氏の話を紹介しよう。 「ファンダメンタル的要素が揃い始めています。第4四半期、銀は予想以上に大きなラリーを展開する可能性が高くなってきました。ここしばらく、横ばい状態が続いていましたが、次の動きは力強いブレイクアウトになりそうです。現在の銀価格は12ドルほどですが、15ドルを狙えるだけでなく、場合によっては20ドルの突破もありえます。 銀上昇の原動力をいくつか挙げましょう。今日からシャンハイの金取引所で、試験的に銀の取引が始まりました。この試験取引の成功は間違いありません。...

 

本メールマガジンは客観的情報の提供を目的としており、投資等の勧誘または推奨を目的としたものではありません。各種情報の内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。これらの情報によって生じたいかなる損害についても、当社は一切責任を負いかねます。