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Thursday August 31, 2006

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本格的にテクノロジー銘柄が買える時期が来た!?

7月、107.0だった消費者信頼感指数は、8月、99.6に下落した。ビジネスウィークの報道によれば、これほど極端に下がったのは、去年メキシコ湾岸州を襲ったハリケーン・カトリーナ以来初めてになる。このニュースを深刻に受け取ったのは小売業界だ。消費者がこう悲観的では、クリスマスの売上が予想以下になってしまう可能性がある。 小売業界にとって、クリスマスギフトを中心にした年末の売上は重要だ。約40%の年間売上は年末に集中しているから、ここで消費者が倒れてしまったらどうしようもない。8月の売上は、年末の売上を予想するために使われるが、1ドル均一の安売り専門店から、高級品を扱う店まで、どこも8月は満足な結果でないようだ。 やはりアメリカは不景気に陥るのだろうか?たしかに、国内総生産や住宅市場には冷えこみが見えるが、消費者は本当にデジカメ、大画面薄型テレビ、それにビデオゲームな...

Wednesday August 30, 2006

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格上げよりも良いニュース!?

アナリストを株投資にうまく使う方法はないだろうか?マネー誌のマイケル・シビー氏は、こんなことを述べている。「買い推奨、売り推奨、と毎日忙しいアナリストですが、特に大型優良銘柄に出される推薦はあまりパッとしません。もちろん、それだけの理由でアナリストを完全に無視することはありません。なぜなら、賢いアナリストの利用法があるからです。 大型優良銘柄の買い推奨がパッとしない原因は何でしょうか?一番の理由は、大型優良企業を追っているアナリストの数が、あまりにも多すぎるためです。ありとあらゆる情報がチェックされ、正に調べつくされていますから、新材料を見つけることは先ず無理です。 もう一つの問題は推奨が出されるタイミングです。個人投資者たちは、どのようにして買いや売り推奨ニュースを得ているでしょうか?ほとんどの場合、CNBCなどの株番組やインターネットが情報源です。頭に入れてお...

Tuesday August 29, 2006

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なぜ移動平均線を使うのか?

株の勉強を始めてしばらくすると、だれでもぶつかるのが移動平均線だ。アメリカでは20日、50日、そして200日移動平均線が広く使われているが、投資心理研究で知られるブレット・スティーンバーガー氏は、こんな質問をする。「二本の移動平均線がクロスした、株価が移動平均線を突破した、といったことをよく耳にしますが、移動平均線を利用する価値は本当にあるのでしょうか?」 移動平均線ほど人気のある指標は他に無いのではないだろうか?現に、移動平均線が入っていないチャートブックを見つけるのは難しい。あまりに一般的になりすぎているから、今さら改まって移動平均線を使う意味があるか、と聞かれても返事に困ってしまう人もいることだろう。スティーンバーガー氏の話を続けよう。 「実際にS&P500指数を1950年までさかのぼって調べてみました。使った移動平均線は50日移動平均線です。50日を選んだ...

Monday August 28, 2006

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需給バランスが崩れた米国住宅市場

不動産のことを英語でリアル・エステート(real estate )という。リアルには本物という意味があり、エステートは財産だから、不動産は本物の財産ということになる。いかにも確実な投資、という雰囲気があるが、この本物の財産が下げ始めている。 90年代末、インターネット株が異常に上げていた時、言い方を換えれば天井をつけていた時、投資者たちは安心しきっていた。「これからは新経済の時代だ。古い尺度でインターネット銘柄の価値を測ることはできない。新しい株には新しい物差しが要る。」そんな意見が主流だったことを思い出す。 不動産警戒論が全く無かったわけではない。あくまでも少数派だが、一年ほど前から不動産バブルを警報するアナリストやエコノミストが目立ち始めた。しかし、大衆の信じていたことはこれだ。「たしかに住宅市場は天井に近いかもしれない。金利が上がっているから、専門家たちが言...

Saturday August 26, 2006

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中国経済がアジアを救う!?

アジア経済は、いつになったら米国から独立できるだろうか?こんな質問をするのは、経済コラムニストのウィリアム・ぺセック氏だ。「中国の急成長だけでなく、インドも力強い伸びを展開し、東南アジアの経済成長には目をみはるものがあります。しかし、アメリカが崩れたらアジアもダメになる、という考え方がいまだに多いのはなぜでしょうか?」 たしかに、昔の話だが、アメリカがくしゃみをすると、日本は風邪をひく、という言葉があった。もっと極端な例なら、アメリカが風邪をひくと、日本は肺炎にかかる、などと言う人たちもいた。もちろん、今日の日本は全く違う。きびしいデフレから立ち直っただけでなく、内需も大きく改善させ、アメリカへの輸出ばかりに頼る必要が無くなった。ぺセック氏の話に戻ろう。 「中国経済が伸びた、と言っても、そのサイズは米国経済の五分の一にも及びません。ですから、日本は含めませんが、全...

Friday August 25, 2006

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複雑、頻繁、無計画

トレード計画無しでマーケットに臨むのは、トレード失敗計画をたてたのと同じことだ、とベテラン・デイトレーダーのハービー・ウォルシ氏は言う。ナスダック銘柄を中心にトレードする氏は、時おり新人トレーダーの個人指導もしている。「多くの人たちをコーチしてきましたが、ほとんどの新人は同様な間違いを犯します。失敗から学ぶ重要性が強調されていますが、なにもそれは自分の失敗に限られたことではありません。他のトレーダーが犯しやすい間違いを、あらかじめ知っておくことはトレードの向上に役立ちます。」ウォルシ氏の指摘する、トレーダーが失敗する原因のいくつかを見てみよう。 1、トレード方法が複雑すぎる。 あまりにも末梢的なことを気にするトレーダーが多い。すべての細かい点まで考慮していたら、トレード方法が複雑になり、トレードを必要以上に難しくしてしまう。最初は簡単な方法で始めるのだが、一度損を...

Thursday August 24, 2006

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宗教と富

どうやったら金持ちになれるだろうか?「そのヒントは、聖書の中にあります」、と言うのは不動産セミナーで有名なロバート・キヨサキ氏だ。さっそく少し話を聞いてみよう。 「金持ちになれない最大の理由は、それなりの努力を怠っているからです。次の理由は、よこしまな心が金持ちになることを妨げています。お断りしておきますが、私は聖書の専門家ではありません。それに、あまりに宗教熱心な人も苦手です。宗教を信じる信じないは個人の問題であり、だれからも強制されるべきものではありません。 少しそれましたが、新約聖書にはよこしまな心と富に関する記述があります。もちろん、聖書の解釈方法は一つだけではありません。あくまでも私流の解釈ですから、皆さんを批判するつもりは全く無いこともお断りしておきます。 物語は、マタイによる福音書にあります。ある一家の主人が、長い旅に出ることになりました。出...

Wednesday August 23, 2006

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不景気より恐ろしいもの

米国経済悲観論なら、ニューヨーク大学のノリエル・ロビニ氏の話を聞くのが一番だ。「金利引き上げ政策の結果、住宅市場は単に冷え込むだけではなく、暴落の可能性があります。オイルやエネルギー価格の上昇は、スタグフレーションを引き起こすことが考えられます。借金だらけの消費者、それに膨大な貿易赤字もありますから、ドルは大きな下落になるでしょう。」 「ロビニ氏の暗い予想は、昨日今日に始まったものではありません」、と言うのはエコノミストのマイケル・マンデル氏だ。「2004年、氏は世界的な不況を予測し、今回の予想はアメリカ経済が2007年までに極度の不景気に陥る、というものです。もう長いこと悲観論を唱えているロビニ氏ですが、今度も予想は外れるのでしょうか?」 マンデル氏は、ロビニ氏ほど米国が不景気に陥ることを気にしていない。マンデル氏の話を続けよう。「エコノミストたちは、経済がどの...

Tuesday August 22, 2006

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中東問題、ハリケーン、しかし原油は下がる!?

つい1カ月ほど前、オイル価格は1バレルあたり80ドルを目前にしていた。そんな状況だったから、1バレル100ドルを唱えるアナリストも多かった。現在72ドル近辺でオイルは取引されているが、ビジネス・ウィーク誌にこんな一文があった。「上を見るのではなく、50ドルの可能性を考慮するべきだ。」下げ材料があるのだろうか?少し記事を読んでみよう。 クルード・オイルが100ドルに達する危険性が消えたわけではない。不安定な中東情勢、それに2005年アメリカを襲ったリタとカトリーナのような大型ハリケーンが再来すれば、オイル価格は急騰することだろう。しかし、向こう1年から2年を考えると、1バレル100ドルより50ドルの方が現実的だ。 最近のオイル市場を振り返ってみよう。イスラエルとヒズボラの軍事的衝突、そしてBPアラスカのパイプライン腐食問題にもかかわらず、オイルは80ドルに接触するこ...

Monday August 21, 2006

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自らの首をしめるグーグル内部関係者

2006年1月11日、475ドル11セントだったグーグルの株価は、先週金曜383ドル36セントで取引を終えた。約19%の下落だが、なぜ今年グーグルは低迷しているのだろうか?「原因は経営陣です」、と言うのは経済コラムニストのマーク・ギルバート氏だ。経営陣?何かヘマをおかしたのだろうか?少し説明を聞いてみよう。 2005年2月14日を境に、自社株売りの制限が無くなったグーグルは、会社関係者たちによる持ち株の投げ売りが顕著だ。8月9日現在、会社インサイダーたちが処分した株数は、なんと2300万株に及んでいる。ドルに換算すれば74億ドルにのぼり、2004年8月、一株85ドルの新規公開で集められた資金の約三分の一が売られたわけだ。 自社株売りは、もちろん犯罪ではない。グーグルを1190億ドルの企業に成長させた幹部の功績は、称賛されるべきであり、持ち株を売って新居の購入、一家...

Saturday August 19, 2006

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豪華ヨットは危険信号

レッグ・メーソンのファンドマネージャー、ビル・ミラー氏に危機が訪れている。15年間連続で、S&P500指数以上の成長率を記録してきたが、いよいよ連続記録がストップしそうだ。モーニングスター社の調べによれば、今年ここまでミラー氏が指揮をとるバリュー・トラスト・ファンドは10.14%の下落を示し、+2.78%のS&P500指数を下回っている。 なぜ、ミラー氏は今年不調なのだろうか?間違った銘柄を選んだからだ、と当たり前な回答をすることもできる。しかし、バロンズ誌は変わった見方をしている。バリュー・トラスト・ファンドが低迷しているのは、ミラー氏が超豪華ヨットを買ったからだ、というのだ。 言うまでもなく、ファンドマネージャーは投資者たちに利益を与えることが最も重要だ。そんな立場にいる人間が、投資者を優先させることを忘れ、船内のインテリア選びに忙しくしているようなら、そのフ...

Friday August 18, 2006

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素朴な質問

あまりにも単純な質問をされると、意外と回答に窮するものだ。投資心理の研究で有名な、ブレット・スティーンバーガー氏の元には、毎日様々なメールが送られて来る。その中の一つに、こんな質問があった。「株のトレードで損を出すことは、どうしてこうも簡単なのですか?」それは、あなたのやり方が間違っているからです、と技術的な面を強調することもできる。しかし、ブレット・スティーンバーガー氏は少し違った見方を発表している。早速いくつか見てみよう。 1、銘柄が大衆に馴染み深いものであればあるほど儲けが低くなる。 アメリカの個人投資者が最も好むのは大型成長株だ。たとえば、2003年の5月に大型成長株に投資する上場投信を買ったとすると、今日現在22%の利益がある。もし小型株に投資する上場投信なら、74%の利益が上がっている。アメリカ人に馴染みが無いのは外国株だ。しかし、日本株の上...

Thursday August 17, 2006

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責任感の無い会社役員たち

アメリカは不景気に陥るのだろうか?それとも、一時的に軽い経済低迷を経験するだけだろうか?こんな議論が盛んなだけに、株主たちは企業の金使いに敏感になった。具体的に言えば、サラリー以外に支払われる、トップ経営陣への特典が問題になっている。マイケル・ブラッシュ氏(経済コラムニスト)が指摘する、いくつかの実例を見てみよう。 ・ナイキは退職が決まった経営責任者に、自宅の改造費として57万9649ドル(約6700万円)を支払う。 ・イーベイは、もし新最高財務責任者が自宅を思ったとおりの値段で売ることができない場合、新最高財務責任者に70万ドル(約8100万円)を支払うことを約束した。 ・スターウッド・ホテルは、新社長に就任一年目の飛行機代として150万ドル(約1億7300万円)を支払うことを決めた。スターウッド・ホテルの本社はニューヨークにあるのだが、新社長...

Wednesday August 16, 2006

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爆発するノートブック

「ノートブック型コンピュータ爆発」、まるでテロ活動を思わせるような見出しだ。次の行に進むと、古いトラックが破壊されたことが説明されている。コンシューマー・アフェアズ・ドット・コムの報道によれば、最近デル・コンピュータのノートブック型コンピュータ爆発が所々で起きている。 なんとなくユーモラスな出来事だから、テレビでは面白半分に取り扱われているが、先ず破壊されたトラックの写真を見てほしい。 トラックの持ち主はトマス・フォークランさん。爆発が起きたのは、先月、友人とネバダ州のミード湖での釣りを終え、帰りのしたくをしている時だった。フォークランさんは、デルInspironノートブックを助手席の上においた。友人のロッド・リドルさんは、何かが弾けるような音を聞いたというが、無視して帰りのしたくを進めた。 しばらくすると、二人は嫌な臭いに気がついた。「手を止め...

Tuesday August 15, 2006

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免税店は被害を受けた?

イギリスでのテロリスト逮捕ニュースは、空港の警備体制を一段と厳重にさせる結果となった。夏休みの観光シーズンに起きたテロ未遂だけに、アメリカの主要国際空港は大混雑だ。 報道されたように、テロリストは液体の爆発物利用を計画していたから、水気のある物は、手荷物として機内へ持ち込むことが禁止された。だから、ウイスキー、香水、うがい液、日焼けローションなどは全て持ち込むことができない。手荷物検査がされる場所には、大きなゴミ箱が設置され、シャネルなどの高級香水が投げ捨てられている場面が放映されていた。 もちろん、手荷物として機内に持ち込めないだけだから、あらかじめスーツケースに入れてチェックインしていまえば問題は無いらしい。しかし、ここで気になるのが免税店だ。アメリカからのおみやげとして、ワインやウイスキーを買う人が多い。ご存知のように免税店で買い物をすると、品物は...

Monday August 14, 2006

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連銀の大きな間違い

連銀も認めるように、インフレの危険性は依然として存在する。しかし、減速する米国経済がインフレを抑制する結果になる。これが金利据え置きになった要点だ。「この考え方は大きな間違いです」、とトレンド・マクロリティクス社で投資アドバイザーを務める、ドナルド・ラスキン氏は言う。さっそく氏の意見を紹介しよう。 「12カ月以内に、アメリカは不景気に陥ることでしょう。短期的に見た場合、株はラリーの展開が予測されますが、最終的には現在のレベル以下に下がります。 連邦公開市場委員会後に発表された声明の中には、たしかに経済の「和らぎ」、という表現が使われています。経済が冷えこみ方向ならインフレ問題も解消する、と連銀は結論していますが、危険な考え方だと思います。どちらにしても、連銀は判断の間違いに気がつき、執拗な金利引き上げ政策に戻ります。そして、米国経済は単に和らぐだけでなく、正真正銘...

Saturday August 12, 2006

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ファンダメンタルズからテクニカル分析へ、ビジネス・コンサルタントの成功例

初めて買った株は兄の勤める会社だった、とトレード・ザ・ムーブ・ドット・コムのカーナン氏は言う。「1990年代のことでした。初戦からいきなり40%以上の儲けでしたから、完全に株の虜になってしまいました。」もちろん、今日までの道のりは全てが順調だったわけではない。カーナン氏の話を続けよう。 「株を始めたのは90年代ですが、フルタイムのトレーダーになったのは2000年です。トレーダーになる前は、大手会計会社でビジネス・コンサルタントをしていました。 株をやるほとんどの人たちが経験することですが、私も株を始めて間もない頃、大きな損を出しました。ある株アドバイザーなのですが、この銘柄は超割安だから爆発的な伸びが期待できる、と自信たっぷりに言うのです。よし、勝負してやろう、私は決意しました。 しかし、株価はなかなか上がらず下がる一方です。心配になりましたが、...

Friday August 11, 2006

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引き続き注目されるエネルギー・セクター

神は六日間で天地万物を創造し、七日目に休んだ。しかし、連銀が金利引き上げを停止するには二年の月日がかかった、と経済コラムニストのキャロリン・バウム氏は言う。この停止は単なる一時停止なのか、それとも金利引き上げ政策が完全に終了したのかは、現時点ではだれにも分からない。 次々に発表される、大手証券会社のアナリストたちの意見を読んでみると、考え方は二つに分かれる。先ず、ゴールドマンサックスのジャン・ハットズィウス氏が述べる、「金利引き上げサイクルは終わり、連銀は来年早々に金利を引き下げる」、というもの。そして、ベアスターンズのエコノミストが主張する、「今回の停止は単なる一休みで、連銀は早ければ10月に再び利上げを実行する」、という見方だ。 どちらにしても、18回連続の金利引き上げが無かったことは事実だから、私たちの投資姿勢も変える必要があるだろうか?そんな質問に対する回...

Thursday August 10, 2006

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顕著になり始めた中国の労働者不足

夏本番、しかし北米の小売業者はクリスマスの心配をしている。理由は中国だ。当てにしていた低労働コストが見込めなくなり、おもちゃ、服、靴などを安く入手するのが難しくなってしまった。カナダの玩具メーカー、スピンマスターのハロルド・チズィック氏はこう語る。「第4四半期の需要は予想以上に伸びそうなので、クリスマスシーズン用の玩具増産を検討していました。しかし、中国の人件費問題が浮上し、増産計画を中止する可能性が出てきました。」 特に影響を受けるのは、スピンマスターのような玩具メーカーだ。統計よれば、全世界の90%以上の玩具が中国で製造され、更に53%の履き物、50%の衣料品、そして16%の家電製品も中国で生産されている。正に世界の工場だ。 11月、12月は玩具業界にとって、最も重要な季節だ。年間に製造される70%以上の玩具がこの二カ月間に小売店に発送され、おもちゃ...

Wednesday August 9, 2006

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設備投資に消極的なオイル会社

アラスカの油田操業を一時停止させたBPは、なぜパイプラインの腐食に、もっと早く気がつかなかったのだろうか?老朽化するパイプラインは、BPだけの問題ではなく、他社にも広がっているのだろうか?「こんなことが起きるのは、以前から分かりきっていたことです」、と言うのは天然資源保護協議会のチャールズ・クルセン氏だ。「オイル会社は、設備投資を怠っていましたから、今回の事故は当然な結果です。」 オッペンハイマー社のアナリスト、ファデル・ガイト氏もクルセン氏に同意する。「オイル会社が、インフラ投資に消極的なことは有名です。パイプラインだけに限らず、他のプラットフォームや油田機器を十分に管理していくだけの必要経費を欠いているのが現状です。BPはアラスカで、もう30年以上も操業しています。パイプラインが古くなり、腐食するのは自然な成り行きです。これは、他のオイル会社への警報になったはずです。...

Tuesday August 8, 2006

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大砲の音は買い、勝利のトランペットは売り!

ベン・スタイン、と聞いただけでは首をかしげる人もいる。しかし、コマーシャルに出演している氏だから、アメリカ人にはお馴染みの顔だ。コマーシャルに出ているからといっても、スタイン氏の本業はタレントではない。どことなく気難しそうな雰囲気が示すように、氏の肩書きは弁護士、そして経済学者だ。 先々週、経済番組の討論会に参加したスタイン氏は、その時の模様をこう語っている。「今、株を買うべきか、が司会者の発した質問でした。悪化する中東情勢、そして不透明な金利政策などを理由に、出席者のほぼ全員が株に対して消極的な意見を述べました。特に、中東での戦争が更にエスカレートして、オイルの輸送網に支障を与えるような事態が起きれば、オイルは大幅な上昇になりますから、株はますます買えない、というわけです。 もっともらしい意見ですが、私にはどうもシックリしません。株を買う良いタイミングは、株価が...

Monday August 7, 2006

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ハリケーン銘柄、そして今週の焦点

8月、9月はハリケーンの季節だ。去年はカトリーナのおかげで、石油精製所の集中している、メキシコ湾岸州が大きな被害を受けた。おかげで全米のガソリン価格が値上がり、1リットル90円以下は昔の話になってしまった。そこで注目されるハリケーン銘柄だが、何を買ったら良いだろうか?もちろん、アナリストは既にあれこれと銘柄をあげている。しかし、いつもアナリストの話を聞くだけでは面白くない。 証券会社やファンド会社に勤務していなくても、個人投資者の中には、ユニークなアイディアを持っている人たちがいる。ブログでハリケーン銘柄を紹介している人も多いから、アナリストは幼稚なことが言えなくなった。経済コラムニストのジェームズ・アルツシャー氏は、ヤサー・アンワー氏のブログを土曜のコラムで取り上げた。 アンワー氏はカナダに在住する、ヨーク大学の学生だ。2004年から株を始め、メリルリンチで実務...

Saturday August 5, 2006

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最悪なパターンでの損?

株式投資で成功するには、二つの鉄則がある。第一のルールは、決して資金を減らさないこと。第二のルールは、第一のルールを決して忘れないこと。これは、大投資家ウォーレン・バフェット氏の言葉だ。もちろん、損を絶対に出すな、と言っているわけではない。問題は、どんないきさつで損を出したかだ。 「株式市場には、損がつきものですから、投資者は損を100%防ぐことはできません。正しいやり方で失敗するのは仕方ありません。しかし、最悪なパターンでの損は絶対に出してはいけません」、と語るのはフール・ドット・コムのデービッド・マイザー氏だ。最悪なパターンでの損?氏の話を続けよう。 「資金を減らすな、とバフェット氏は強調していますが、これは短期的な口座残高の浮き沈みを指摘した言葉ではありません。最近のマーケットは、変動率が高いですから、とうぜん口座残高も影響されます。バフェット氏が言っている...

Friday August 4, 2006

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テクニカルアナリストが注目する20月移動平均線

欧州中央銀行、そしてイングランド銀行による金利引き上げ。金曜は米国雇用統計の発表、更に来週はFOMC(連邦公開市場委員会)もあるから投資者は心配だ。こんな不安定な状況で、投資アドバイザーは、どんなことを推薦しているのだろうか。ビジネスウィーク誌に掲載された、クリス・ジョンソン氏(シェイファーズ・インベストメント・リサーチ)の意見を少し見てみよう。 7月末、インフレに関するバーナンキ連銀議長のコメント、それに第2四半期のGDPはマーケット上昇材料になった。これで8月に利上げは無い、と判断した人が増えたためだが、それでは8月に利上げが実施されたらどうなるだろうか?失望売りを呼ぶのではないだろうか?まだマーケットは20月移動平均線に支えられているが、失望売りが強烈なら、ブレイクダウンの可能性がある。 全体的に、投資者たちは悲観的だ。ミューチュアルファンドへの資金流入量、...

Thursday August 3, 2006

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バックミラーに頼る投資者たち

1999年に戻ってみよう。インターネット銘柄の棒上げで、口座残高は予想以上に膨れ上がっている。この辺が潮時だろう。いくらなんでも、この上げ方は普通ではない。明日売ることにしよう、と思案していると、テレビからはアナリストの強気論が流れてくる。おまけに、自分の持つ株にも机を叩きながらの買い推奨だ。もうしばらく売りは控えよう。それより、少し買い足したほうが良さそうだ。 投資の秘訣は安く買って高く売ることだ、という言い古された言葉がある。なぜ、それを実行するのは難しいのだろうか?根本的な理由は、安く買い高く売るには、大衆との逆行動が要求されるからだ。安いものには悪材料が多いから、買うにはかなりの勇気がいる。高い株のほとんどは人気銘柄だから、どうしても誘惑に負けて買ってしまう。 冷静になることが重要なのだが、感情を支配するのは容易なことではない。そこで、...

Wednesday August 2, 2006

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次の買収ターゲットはこれだ!?

マーケットがパッとしなくても、買収ニュースなら、株価は大きく跳ね上がる。どうやったら、買収ターゲットになりそうな銘柄を見つけることができるだろうか?投資アドバイザー、ハリー・ドマッシュ氏の方法を紹介しよう。 最近、二つの買収ニュースが大々的に報道されたが、この二つは同質な買収ではない。アドバンスト・マイクロ・デバイシーズ(AMD)が、ATIテクノロジーズ(ATYT)を買ったのは、あくまでも戦略的な理由だ。ATIの製品が手に入れば、AMDはライバルのインテルに、更に接近することができる。 投資グループが、病院を経営するHCAインク(HCA)を買ったのは、将来的に期待できる大きな利益だ。全く戦略的な買収ではないが、私たちが探し当てたいのはHCAのような銘柄だ。いったいHCAには、どのような魅力的要素が隠れていたのだろうか?言い換えれば、買収される銘柄には、どんな共通点...

Tuesday August 1, 2006

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ビジネス・トリビア

トリビアを辞書で調べると、くだらないこと、瑣末なこと、雑学的な事柄や知識、という説明がされている。知っていても役にたたない事かもしれないが、けっこうトリビアには面白いものがある。そんなわけで、ビジネス・ウィーク誌に載ったビジネス・トリビア・クイズをいくつか紹介しよう。(正解は一番下) 1、優良企業100リストに入る企業で、初めて有名人をスポークスマンとして採用したのはどこ? A、ナイキ B、コカコーラ C、ティファニー D、アメリカン・エクスプレス 2、トップ企業100リストの中で、最も古いブランド名はどれ? A、コカコーラ B、マルボロ C、Moet & Chandon ドンペリニョン D、JPモルガン 3、トップ10企業の中で、一番新しいブラ...

 

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