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Monday July 31, 2006

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注目される天然ガスとトウモロコシ

暑い、とにかく今年の夏は異常に暑い。クーラーは飛ぶように売れ、さきほどニュースでは最後の一台を争う客の姿を報道していた。「全米が猛暑に襲われています。オフィスや家庭で、いっせいにクーラーを使いますから、間違いなくエネルギー消費量が大きく増えます。また、この熱波は農作物や家畜に被害を与える可能性があります」、と商品市場アナリストの、ジム・ワイコフ氏は言う。 ファースト・エナキャスト社のベン・スミス氏によれば、約85%の確率で、気温が上がると天然ガスの値段も上がる。「特に最近数年間の様子を見ると、天然ガスが発電用に使われる量が増大していますから、極端に暑い日が続くと、天然ガス市場は直接影響を受けます」、とスミス氏は付け加える。 アメリカで使われる20%の電気は、天然ガスによって生産されている。マネー・アンド・マーケッツ・ドット・コムの、ショーン・ブロドリック氏はこんな...

Saturday July 29, 2006

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もしオイル価格が三桁になったら 、世界経済はどうなる?

もしオイルが、1バレル100ドルになったら、世界経済は大打撃を受けるだろうか?そんな記事が、ビジネス・ウィーク誌に載っている。現在、約75ドル近辺で取引されているから、あと30%ほどの上げで100ドルだ。さっそく記事の要点を見てみよう。 現在の高い原油価格は、世界経済に大した影響を及ぼしていない。1970年代と1980年代のオイル危機の時とは、全く様子が違っている。しかし、オイルが100ドルに達した場合はどうだろうか?心理的な影響は言うまでもないが、もっとも経済的に被害を受けるのはアジア、そしてもっとも被害が少ないのはヨーロッパだ。 エスカレートする中東での紛争、それに8月、9月はアメリカのハリケーン・シーズンだから、1バレル100ドルの可能性を否定することはできない。こんなシナリオが考えられる。中東での紛争が更に広がり、ペルシャ湾からの供給量が減少する...

Friday July 28, 2006

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アジア経済を襲う三つの問題

韓国経済には一貫性がある、と経済コラムニストのウィリアム・ぺセック氏は言う。いったい、どんな一貫性だろうか?氏の話の要点を紹介しよう。 政府の役人には不本意なことだと思うが、韓国経済は期待を裏切り続けている。最近の実例を見てみよう。第1四半期、韓国の国内総生産は+1.2%を記録したが、第2四半期は、たったの+0.8%だった。これは2005年以来、最も弱い成長率だ。 勤勉な国民、高い生活水準、それに数々の難問を乗り越えてきた歴史を考慮すれば、韓国はもっと大きな成長を遂げていてもおかしくない。しかし、上昇するクルードオイル価格、そして世界的に上げ始めた短期金利が、韓国経済を不安定なものにしている。 2005年、54%の上昇を展開した株式市場も、今年は7%のマイナスだ。北朝鮮の核問題やミサイルを下げ要因に挙げる人もいるが、韓国政府は経済の活性...

Thursday July 27, 2006

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住宅は低迷でも商業用物件は行ける!?

米国不動産は、完全に買い手市場になった、とトップ・セールスマンたちがCNNのインタビューに答えている。住宅市場の低迷が顕著になり、とにかく家が以前のように売れない。実際の数値を挙げよう。現在アメリカには、去年の同時期を39%も上回る、370万件の住宅が売りに出されている。専門家の見方によれば、これを全部売り切るには、6.8カ月の時間が必要だ。(去年は平均で4.4カ月だった。) 「今年ここまでを振り返ってみると、株式市場で目立つのは、商業用不動産に投資をしているファンドです」、と経済コラムニストのティム・ミドルトン氏は言う。「REIT(リート)と呼ばれる、不動産投資信託が好調です。平均で12.8%の利益があり、二桁の上昇率は最近7年間で6回あります。」一般住宅は冴えないが、商業用物件は、まだ伸びるのだろうか?ミドルトン氏の話を続けよう。 「不動産投資信託も、そろそろ...

Wednesday July 26, 2006

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金買いを勧める不動産専門家

金が26年ぶりの高値、739ドル20セントを記録したのは5月12日のことだった。その後を見てみると、6月14日、569ドル90セント、7月17日、663ドル70セント、そして7月24日が615ドル10セント、と激しい動きを展開している。 ロバート・キヨサキ氏、といえば不動産で有名だが、こんなことを語っている。「私は今、金市場に買い手として参加しています。ここが底値でしょうか?まだ下がるかもしれません。しかし、500ドル台に下落するような事態が起きれば、迷わずに更に買い足すまでです。」 不動産の専門家が、なぜ金投資を推薦するのだろうか。ここで、キヨサキ氏は面白い話を持ち出している。さっそく聞いてみよう。 「1996年のことですが、私は金鉱採掘会社を中国に創立し、銀鉱採掘会社を南米で始めました。最終的に、両社ともカナダの証券取引所に上場されました。会社を始めた...

Tuesday July 25, 2006

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上場投信のススメ

Exchange Traded Funds、略してETFs、上場投信のことだ。以前はS&P500に投資するスパイダー(SPY)、それにダウ銘柄に投資するダイヤモンド(DIA)くらいしか聞かなかったが、今やアメリカン証券取引所に上場されているETFs数は160を超えた。 なぜ上場投信は長期投資者だけに限らず、デイトレーダーにも人気があるのだろうか?長期投資の主役は、いまだにミューチュアルファンドだ。しかし、ミューチュアルファンドは高いものだと申し込みの際に5%以上の手数料、そして毎年管理手数料もかかる。管理費は直接口座から引き落とされることはないが、ファンドに集まった運用資金から引かれるから、その分だけ配当金が減るわけだ。 ミューチュアルファンドに加入すると、投資金額に相当する株数が、ファンド会社から投資者に発行される。もし解約者が無く、申し込みだけだと、浮動株数は...

Monday July 24, 2006

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大投資家バフェット氏から学べる簡単な一ルール

「強気!?本気ですか?どこのマーケットの話ですか?」、という反応ならまだ良い。下手に強気論など吐こうものなら、変人扱いされるだけだ。悲観論が浸透してくると、好材料が無視され、投資者は悪いニュースだけに耳を傾ける。おまけにテレビでは、イスラエルによるレバノン爆撃が繰り返し報道され、第三次世界大戦の可能性まで討論されている。 こんな状況だから、インターネット株バブルが崩壊した6年前と現在を比較する人が多い。たしかに、JDSユニフェーズは140ドルから2ドル、そしてルーセントは50ドルから2ドルまで下落したように、多数の銘柄が叩き売られた。「血の海」、という言葉でマスコミは株式市場を表現したくらいだから、口座に大きな穴を開ける投資者が続出した。 「今、持ち株を全て売る必要はありません。大切なことは、口座を大きな被害から守ることです」、とティム・ハンソン氏(フール・ドット...

Saturday July 22, 2006

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マーケットは幾何学的立場から分析しろ!

弁護士を目指して、ボストン大学の法学部に入ったところまでは良かった。しかし、講義は退屈でたまらない。けっきょく数カ月で中退、という経歴を持つのはデイトレード・チーム・ドット・コムの創始者、アンディー・スワン氏だ。 スワン氏がトレードを始めたのは、全米がブルマーケットで沸いていた1998年だった。以前から株には興味があったから、さっそくオンライン証券会社に口座を開設した。「初めて買いのボタンをクリックした瞬間から、私はトレードの魅力にとり付かれてしまいました。トレードの回数が増えるほど、自分のトレード知識不足を痛感しましたから、ありとあらゆる本を読みました。」 デイトレードが主体の、スワン氏が読みあさった本の9割9分はテクニカル分析に関するものだ。もともと理数系に強いスワン氏、数式が頻繁に出てくるテクニカル・アナリシスは性格とうまく合ったようだ。 ...

Friday July 21, 2006

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トレードに役立つ投資家の動き

「トレーダーは、投資者から何を学ぶことができるか?」、というコラムを見つけた。ジェームズ・ブラムリーという現役投資顧問が書いたものだが、少し中を覗いてみよう。 最も効果的なトレード方法は何か、と聞かれたら、どう答えるだろうか?人によってトレードスタイルが違うから、これが究極の手法だ、と断言できるものはない。しかし、あえて言うなら、優れたトレード方法は大衆が殺到する前に、売買シグナルを点滅させるものでなくてはいけない。 大衆という言葉を、「一般個人投資家」に置き換えると分かりやすい。トレーダーがいつも頭に入れておきたいのは、次の質問だ。「どんな事が起きたら、投資家が動くだろうか?」トレーダーと同様に、投資家が株を買う目的は利益を上げることだ。 それでは、投資家が買い銘柄を選択する場合、一番重要な要素は何だろうか?正解は収益だ。過去の収益が...

Thursday July 20, 2006

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買える理由を探してみよう

悪いニュースなら山ほどある。中東問題、北朝鮮のミサイル、オイル、短期金利、それに不安な企業収益、これだけあったら株は買いにくい。その他にも、下降が続く住宅市場、そして個人消費減少の兆しも見えるから、株はますます買いにくい。 周期的な理由もある。ストック・トレーダーズ・アルマナックの資料によれば、過去18年間、8月はS&P500指数にとって最悪な月だ。ダウ指数やナスダック指数にとっては最悪な月ではないが、8月は二番目に悪い月だから、どちらにしても良い話ではない。 「特に夏は、買い手に不利なマーケットです」、と言うのはレッグ・メーソンのトム・シュレーダー氏だ。「弱いマーケットですが、この状態は秋まで続くものと思われます。」 正に先週のマーケットは弱さが顕著だった。三日間でダウ指数は400ポイント近い下げだったから、強気な人でも心配になったことだろう。「短期的に...

Wednesday July 19, 2006

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常識と株式市場

株価には、あらゆる情報が既に織り込まれている。だから、ニュースを聞いてから行動したのでは遅すぎる。この考え方は、1970年代前半に発表された、ユージーン・ファマ教授の「効率的市場仮説」が基盤になっている。皆さんの中にも、ファマ教授の仮説を、直接経験された方がいると思う。XYZ社の新製品が華々しく市場に登場し、アナリストも続々と買いを薦める。これなら行ける、と意気込んで買ってみるが、株価はサッパリ上がらない。それどころかズルズルと下げ始め、けっきょく安値引けになってしまう。 常識的に考えれば、新製品発表、アナリストの買い推奨なら、株価は上昇しないといけない。しかし、逆の結果になってしまうということは、アナリストは企業と組んで、個人投資家たちを罠に落とし入れようと企んでいるのだろうか?もちろん、答えは「ノー」だが、投資心理の研究で知られる、ブレット・スティーンバーガー氏は、こ...

Tuesday July 18, 2006

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不要な感情はなぜ起きる?

感情的になるな、冷静さを失うな。成功しているトレーダーは、感情をコントロールできる。しかし、損の多いトレーダーは感情に支配されている。よく聞く言葉だ。たしかに、頭に血が昇ると見えるものも見えなくなってしまう。ある程度の緊張感はトレードにプラスだが、極端に興奮してしまったら、トレードはうまくいかない。トレーダーを、感情的にさせる要因は何だろうか?ビッグトレンド・ドット・コム社長、プライス・ヘッドレー氏の話を聞いてみよう。 「トレード心理の専門家、マーク・ダグラス氏も指摘していますが、ほとんどのトレーダーや個人投資家は、マーケットの次の動きを予測できる、と思っていますから、どうしても「勝ち」「負け」の結果だけを重要視してしまいます。そのため、「確率のゲーム」、というトレードが持つ基本的要素を見失い、不要な感情をトレードに引き込むことになります。」 少し説明しよう。教科...

Monday July 17, 2006

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アメリカ株情報のデパート登場・トヨタとGMが提携?

海の日ですね。皆さんは、どんな休日をお過ごしでしょうか?海と言えば自然、そして自然から環境問題を想像する方々もおられると思います。そこで、環境問題に貢献する銘柄を探していたら、ある記事を見つけました。環境とは全く関係ありませんが、二行目にはこう書かれています。「経済情報を、弾丸よりも速く提供する新サイト登場」なかなか勇ましい紹介です。さっそくアクセスしてみました。 ホームページの名前は「インスタントブル・ドット・コム」です。紹介記事を書いたのはビジネスウィーク誌で、星四つ(最高評価は星5つ)ですから、決して悪い評価ではありません。とにかく使いやすい、これ一つでほとんどの情報を得ることができる、とべた褒めする一方、情報量が多すぎる、と批判的な一文も付け加えられています。 実際にインスタントブル・ドット・コム(正式開始は7月18日)に行っていただくと分かりますが、クリ...

Saturday July 15, 2006

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貧困救済運動は本当に役立つのか?

海外援助は、貧困を撲滅することができるだろうか?撲滅が大袈裟なら、海外援助は本当に貧困救済に役立っているのだろうか?世界には、飢えや伝染病に苦しむ人たちが大勢いる。お腹が異様に飛び出た、骨と皮だけになった子どもたちが、砂漠をさまよう姿は痛ましい。 海外援助に熱心なスターが多い。U2のリード・シンガー、ボノ氏はABCニュースのインタビューで、こう語っている。「西側政府が一致協力すれば、世界から貧困を一掃することができます。私たちには十分な財源とノウハウがありますから、どんなに極端な貧困問題も解決できるはずです。」 女優のアンジェリーナ・ジョリー氏も、ボノ氏の意見に賛成だ。「あともう少し援助資金を増やすだけで、状況は目覚しく好転すると思います。」 「まったく馬鹿らしい理由で、毎日2万人の子どもたちが餓死しているのです。どうして私たちは、こんな悲惨な状...

Friday July 14, 2006

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割安株は割高?

バリュー株という言葉がある。簡単に言ってしまえば割安株のことだ。成長率、収益、資産性などを分析して正当な株価を算出し、もし現在の株価が、算出された株価を下回るようなら、割安というわけだ。 なぜバリュー株が出現するのだろうか?こんな質問を、一般のアメリカ個人投資家にすると、次のような答えが返ってくる。「バリュー株は、大きく叩き売られた株のことです。以前は人気株だったかもしれませんが、予想を裏切る決算やアナリストの悲観的なコメントで、株価が異常な水準まで落ち込んでいます。ですから、そんな株には、誰も見向きしません。」なかなか的を得た説明ではないだろうか? 割安株を狙う投資者は多い。しかし、バリュー株を専門に投資する、デルファイ・マネージメントのスコット・ブラック氏はこう語っている。「最近、割安株を見つけることが、とても難しくなっています。」決して調子が良いとは言えない...

Thursday July 13, 2006

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なぜ格上げや格下げを気にするのか?

皆さんが既にご存知のように、株を分析するにはファンダメンタル・アナリシスとテクニカル・アナリシスの二つがあります。どちらが優れている、劣っているということではありませんが、デイトレードにファンダメンタル・アナリシスは役にたちません。その理由を見てみましょう。 ファンダメンタル・アナリストが丹念に調べるものに、決算報告書があります。この会社は儲けているのだろうか、それとも損を出しているのだろうか?もし儲けているなら、利益は増え続けているのだろうか、それとも減少の傾向にあるのだろうか?もし損を出している場合なら、損額は増大しているのだろうか、それとも損出に減少の兆しがあるのだろうか? ZZZという会社があったとしましょう。先回の収益減少は一時的なものであり、今期は好決算が期待できます。この情報だけで、デイトレードができるでしょうか?答えは「ノー」です。もし、あなたと同...

Wednesday July 12, 2006

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世界経済にとって最高のシナリオ

ダウジョーンズ社の調べによれば、過去3回のワールドカップを振り返ると、優勝国の株式市場は、平均で10%の上昇があった。反対に決勝戦で敗れた国家の株式市場は、平均で25%という大きな下落があった。イタリアには嬉しい話だが、フランスには嫌なニュースだ。 しかし、こんな意見がある。「イタリアの勝利は、世界経済にプラス材料だ。」なぜだろうか?先ず、ルーベン・ヴァン・リーウェン氏(ABNアムロ社)の見方から紹介しよう。「ワールドカップ優勝が、国民に与える好影響を無視することはできません。間違いなく、イタリア人に大きな自信と希望をもたらせたはずです。まさかイタリアが勝つとは、全く思ってもいませんでしたが、これは世界経済にとって最高のシナリオです。」イタリア人が狂喜するのは誰にでも分かる。たぶん、リーウェン氏の指摘するように、イタリア経済が刺激されるかもしれない。だが、それが...

Tuesday July 11, 2006

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人工知能がウォールストリートを支配する!?

週末、ゆっくりと新聞や雑誌を読む投資家が多い。面白そうな銘柄探しだけが目的ではないが、チャットルームでは、ニューヨークタイムズの記事が話題になっていた。「なぜコンピューターは、多くのファンドマネージャーが知らないことまで知っているのか?」、というのがタイトルの直訳になる。どう考えても、ファンドマネージャーを称賛しているとは思えない。報道したのはズービン・ジェルベ氏、要点を拾ってみよう。 マトリクスなどの映画で分かるように、私たち人間は人工知能によって運命を左右されることを好まない。それなら何故、大切な投資資金をコンピューターに任せるのだろうか?答えは、それが効果的だ、という現状があるからだ。 クアントファンドと呼ばれる、コンピューターが選び出した銘柄を中心に投資するミューチュアルファンドが存在する。過去3年間を見てみると、一般のファンドを上回る...

Monday July 10, 2006

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コントラリアンが薦める8銘柄

株価は決して適切に動くことは無い、と言われる。予想以上に良い決算が発表されると、株は異常なレベルまで買い煽られ、著名アナリストによる格下げは、株価を一日で半減させてしまうこともある。こんな投資者たちの行動が証明していることは、圧倒的な買いは好材料発表直後に起きやすい、という事実だ。 コントラリアンと呼ばれる、逆張り投資家がいる。人の反対を行くやり方だが、だからといって全ての悪材料で買うわけではない。コントラリアンが興味があるのはニュースそのものよりも、感情的になった大衆が作り出す値動きだ。 「逆張りを中心にしたニュースレターで、ターンアラウンド・レターがあります。成績ですが、1988年から今日までを見ると、毎年平均で14.7%の利益を上げています」、と語るのはハルバート・ファイナンシャル・ダイジェストのマーク・ハルバート氏だ。比較のために一つ記しておこう。同期間、...

Saturday July 8, 2006

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40%の失敗

トレーダーなら、必ず一度や二度は悪夢のような日がある。ほとんどの人たちは、そこで挫折してしまうが、その苦しみを乗り越え、更に成長したアメリカの現役トレーダーを紹介しよう。 ジョン・エミリー氏は、カリフォルニア州に住むデイトレーダーだ。「トレードを始めて2年ほどたった、1999年の春でした。大した儲けや損も無く、とにかく何とか泳いでいる、といった状態だったと思います。ですから、ここで一発勝負してやろう、といった気持ちがあったことは確かです。」 エミリー氏、どうやら焦り気味だったようだが、話を続けよう。「私は単純なトレード方法を使っていました。チャートには20にセットした移動平均線を入れました。株価には、移動平均線に戻る習性がありますから、あまりにも大きく上に離れている時は売り、逆に極端に下に乖離している場合は買いです。 出来高もトレードに...

Friday July 7, 2006

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世界はスタグフレーションに襲われる?

世界の中央銀行として知られるスイスの国際決済銀行は、最近出された年次報告書の中で、世界的なスタグフレーションの可能性を警告している。景気沈滞下でのインフレがスタグフレーションだが、本当にそんな心配があるのだろうか? インフレ退治に躍起な連銀は、既に17回連続で短期金利を引き上げた。アナリストやエコノミストは、口を揃えてこんなことを言う。「連銀自身、いつ金利引き上げをストップさせるべきかが分かっていません。たぶん、アメリカ経済冷えこみが顕著になるまで、金利を上げ続けることでしょう。それだけではありません。ヨーロッパやアジアにもインフレ懸念がありますから、各中央銀行も連銀と同様に、経済下向きの確認ができるまで金利を上げることでしょう。」 「ケインズの経済学では、下向きな経済状況で起きるインフレ、ようするにスタグフレーションを説明することができません」、と経済コラムニス...

Thursday July 6, 2006

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今も使える銘柄選択条件

マーティン・ツバイクという名前を聞いたことがあるだろうか?「ツバイク ウォール街を行く」、という本が出版されてから、もうかなりの月日がたつが、この本に紹介されている株式投資方法は今日も有効だ、とハリー・ドマッシュ氏は言う。「2年ほど前、2004年8月11日のことですが、私はツバイク氏の方法を使って、実際に株を選んでみました。合計で17銘柄ですが、1年後の8月には一銘柄あたりの平均伸び率は40%でした。(S&P500指数は+15%)先月6月23日時点では、一株の平均上昇率は43%です。(S&P500指数は16%増)」 ツバイク氏は、投資心理を測定するプット・コール・レシオの考案者としても有名だ。ありとあらゆる経済指標と、株式市場の関係を徹底研究したツバイク氏、いったいどう銘柄を選んでいるのだろうか。もう少しドマッシュ氏に説明してもらおう。 「コンスタントに利益を上げ...

Wednesday July 5, 2006

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相場のことは相場に聞け!?

ジョージ・ソロス氏のようなトレードをしたければ、先ず自分の直感を信じることだ、とフォーレックス・キャピタル社でアナリストを務めるボリス・シュロスバーグ氏は言う。「今日の天気だけを基にして旅行計画をたてるでしょうか?今、晴れていても一週間後は大雨かもしれません。」 株や先物も天候のように変わりやすい。皆さんも既に経験済みと思うが、上昇基調だったマーケットが突然崩れたり、横ばいだった株が、いきなりブレイクアウトすることがある。「目の前に見えるものだけに頼ってトレードしろ。意見は無視だ。そんなアドバイスがありますが、それは間違っていると思います」、とアナリストの肩書き意外にも、トレーダーの顔を持つシュロスバーグ氏は付け加える。もっと説明してもらおう。 「ある銘柄の15分足チャートを見ているとしましょう。もし安値が切り上がっているなら、ほとんどの人たちは上昇の継...

Tuesday July 4, 2006

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水先物市場が実現する!?

次世代のオイル市場になるはずだ、とアラロン・トレーディングのフィル・フリン氏は断言する。正確に言えば、オイルマーケットのような巨大市場になる、ということなのだが、いったい何の話だろうか? 生活必需品の一つとして数えられるオイルだが、水はそれ以上に重要だ。マーケットウォッチ・ドット・コムのマイラ・サフォング氏によれば、地球上に存在する水の99%は飲むことができない。そして、毎日アメリカで使われる水の量は、ガソリン消費量を1000倍近く上回っている。ガソリンは市場で取引されているが、貴重な水にはマーケットが無い。なぜだろうか? マーケットアナリスト、ジム・ワイコフ氏はこんなことを言う。「新鮮な水は人間にとって、オイル以上に価値があることは間違いありません。しかし、オイルは天から降ってくるようなことは決してありません。」 ガソリンの値段は、1ガロン(3.785リ...

Monday July 3, 2006

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週末話題の金鉱銘柄

金が高値を記録したのは、もう20年以上も昔の話だ。1オンス850ドルの頂点は1980年、そして1999年には、253ドルに低迷していた。こんなありさまだから、金は投資対象から外れ、長いこと話題にもならなかった。そして2005年、金が爆発した。12月500ドルを突破、翌月1月550ドル、4月600ドル、5月はピークの715ドル、現在600ドルに戻している。 激しい金の上昇が合図になり、金鉱株も人気を取り戻した。金鉱株といえば、米国投資者が真っ先に思いつくのが、ニューヨーク証券取引所に上場されているニューモント・マイニング(NEM)だ。バロンズ紙の報道によれば、コロラド州デンバーに本拠地を置くニューモント・マイニングは、単に優れた経営陣を有するだけでなく、過去4年間で膨大な鉱脈を発見している。 鉱脈を掘り当てる最高の方法は、実際に存在する金鉱の隣接地を調査するのが良い...

Saturday July 1, 2006

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精神衛生に良い銘柄

乱高下するマーケット、胃の調子が悪くなった。そんな声が聞こえてくる。高い変動率はトレーダーには嬉しい。しかし、安定した投資を求める人には精神的に良くない。何かうまい解決策がないものだろうか?「インフレ懸念、それに金利情勢がマーケットを不安定にしています。重要なのは、連銀がどんな発表をしても、大きな影響を受けない株を選ぶことです」、と経済コラムニストのフレッド・フレイリー氏は言う。そんな銘柄が本当にあるのだろうか?説明を聞いてみよう。 「バンジージャンプのような値動きには、そう簡単に慣れることはできません。もちろん、激しい値動きは口座残高を大きく上下させる原因にもなります。どうしたら、こんなことを防ぐことができるでしょうか?当たり前なことを言うな、と腹を立てる方もいるかもしれませんが、乱高下しない株に投資すれば良いのです。 安定したポートフォリオを作るには、ボラティ...

 

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