まだ購入するつもりですか?そんなヘッドラインが目に飛び込んで来た。エコノミスト誌の報道によれば、現状では、住宅を買うよりも借りた方が割安になるという。2002年、世界住宅指数は生温い状態だったが、今この指数は多くの国々で沸騰している。更に付け加えれば、既に住宅市場の冷えこみが始まった国もある。 最も極端な下落を見せたのはオーストラリアだ。2003年、住宅価格は19%の上昇だったが、2005年第4四半期、この数値は+2.7%に落ち込んだ。コモンウェルス・バンク・オブ・オーストラリアの発表によれば(実際に売れた価格ではなく、契約書にサインした時点での価格が使われている)、2005年、平均住宅価格は7%の減少となり、地域別ではシドニーが16%の大きな下げとなった。最近また利上げが実施されたばかりだから、住宅市場は更に冷えこみそうだ。 イギリス住宅市場も、去年の夏から下向...
今年度後半、米国経済は減速する、という見方が強まってきた。ということは、持ち株を早々に全て処分した方が良いのだろうか?アメリカ株式市場の歴史をガイドにするなら、向こう6カ月間は舗装されていない道を運転することになるが、その後には強力なラリーが期待できる。 「人によって投資目的が違うように、短期投資型の人もいれば、長期投資専門の人もいます。全体的な相場観を持つことは構いませんが、それだけでポートフォリオ内容を極端に変えてしまうのは間違いです。たしかに、次の数カ月間は難しいマーケットになる可能性がありますから、目標株価に達した物を利食うのは悪くないアイディアです。これで重要な現金が手に入りますから、夏の終わりに予期される底での買いに備えることができます」、とクラーク・キャピタル・マネージメントのハリー・クラーク氏は言う。 ここで過去の様子を振り返ってみよう。大統領の任...
次はどの業種が注目されるだろうか?下の週足チャートで分かるように、オイル価格の急騰が主な原因となって、エネルギー・セクターが、過去2年間大きな上昇を展開した。 上昇波動に最初から終わりまで乗るのは難しいが、どうやったら次の人気セクターを見つけることができるのだろう?こんな時、いつもヒントを与えてくれるのが、投資アドバイザーのハリー・ドマッシュ氏だ。さっそく話を聞いてみよう。 「どの株を買うべきか、といった個別銘柄選択が重要視されますが、投資で成功するためには、先ず適切なセクターを選ぶことから始まります。例えば、ここ数年間では平均以下のオイル銘柄が、トップクラスの出版銘柄を上回る好成績を出しています。ですから、下降基調にあるセクターではなく、強いセクターの銘柄を買うことが大切です。 上昇率に違いは生じますが、同セクターに属する銘柄は、株価の動き方が...
安い所で買って高く売る。それとも、高く買ってより高い所で売る。どちらの方法が儲かるだろうか?そんな質問をするのは、個人投資家のトマス・ブルコースキー氏だ。「私は2000年から2002年のベアマーケットも含めて、高値を更新した勢いのある株だけを中心に投資してきました。多くの人たちは、私のやり方があまりにも危険だと言います。」世の中には、割安株イコール安全という考え方があるが、それは事実だろうか?ブルコースキー氏の話を続けよう。 「1991年から2005年までのマーケットを調べた結果、こんな事が分かりました。ブルマーケットの場合ですが、年間安値からまだ上げが3割以下の株がブレイクアウトすると、平均で38%の上昇がありました。逆に年間高値からの下げ幅が3割以下の株がブレイクアウトすると、36%の伸びがありました。 3割という設定ではあまり結果に差がないので、もっと数字を...
チャートと言えば、日本ではローソク足チャートが主流になる。しかし、アメリカでは下のようなバーチャートだ。 全体的な流れは、バーチャートでも確認することはできるが、何かシックリしないものを感じられるのではないだろうか。それとも、慣れてしまいさえすれば、チャートの種類などどうでもよいことだろうか? 証券業界で25年以上の経験がある、スティーブン・ビガロウ氏はローソク足(キャンドルスティック・チャート)の大ファンだ。15年前にローソク足を発見したというから、氏はアメリカでいち早くローソクチャートを取り入れたパイオニア的存在だ。 いったいキャンドルスティックのどこに、ビガロウ氏は引かれたのだろう?氏の話を聞いてみよう。「株式投資の秘訣を、かなり長いこと探し続けてきました。手法に関する本やレポートは、全て読み尽くしたことでしょう。しかし、キャンドルスティッ...
先ず質問から始めよう。アメリカで、最も失業率の低い州はどこだろうか?正解は、観光客に人気のあるハワイだ。1月、全米の失業率は4.7%と発表されているが、ハワイは約半分の2.4%だった。低迷する自動車産業に従事する人には羨ましい話だが、AP通信によれば、現在ハワイは労働者不足に直面している。 企業やビジネスオーナーは、様々な好条件を提示して、人材獲得に必死のようだ。実例を挙げよう。ファースト・ハワイアン・バンクは雇用時に払う支度金を倍にしただけでなく、スポーツクラブの会員券も提供している。サクセス・アドバタイジング社の、べス・ブッシュ氏はこう語る。「職探しをしている人たちにとって、ハワイは夢のような州です。どんな人でも、ほぼ間違いなく簡単に仕事を見つけることができます。」 こんな状況だから、会社側は苦労して雇った社員を失いたくない。昇給、特別手当、そして超過勤務時間...
なんでいつもこうなのだろう、と経済コラムニストのチャック・ジャフィー氏は溜め息をつく。「株式市場は天井を形成しているかもしれない今日、テレビでは何に投資するべきかが盛んに討論されています。雄牛の群れは、とうに目の前を走り去ったのですが、今になってやっとマスコミはブルマーケットに気がついたようです。」 えっ、米国市場はブルマーケットだったの?と言う人のために、ジャフィー氏はこんな説明をしている。「過去3年間を振り返ってみましょう。ほぼ全ての株式指数は、2003年3月に底打ちになりました。それ以来、小型株指数のS&P600は120%の上げ、大型株指数のS&P500は70%の上昇です。以前記録した5000ドルには、まだほど遠いですが、ナスダック指数も2003年から80%以上の伸びです。」 投資アドバイザーの、クレッグ・キャラハン氏はこう述べている。「今回のブルマーケット...
マーシー・スミスさんが会社を辞めたのは、飛行機恐怖症が原因だった。USAトゥデイによれば、2年前、スミスさんはフィラデルフィアでの会議に出席するため、アトランタで飛行機に乗った。席についたところまでは良かったのだが、やはり怖くてたまらない。結局パニック状態に陥ってしまい、スミスさんは飛行機から逃げ出してしまった。 CNN、ギャラップ社、そしてUSAトゥデイの調べによると、27%の成人が飛行機に乗ることに何らかの恐怖を感じ、9%が極度の恐怖を感じる、と回答している。飛行機恐怖症のために、多くのアメリカ人が昇給のチャンスを逃しているのは事実だが、企業側も被害を受けている。本当ならAさんを重要な商談に送りたくても、Aさんの飛行機恐怖症がそれを許さない。代わりにBさんを起用することになるが、Aさんほど専門知識が無い。これでは、商談が難航する可能性がある。 2001年9月1...
ニック・バヨニス氏が、不動産セールスマンを辞めたのは1年前だ。ロサンゼルスの住宅は、過去4年間で140%以上の急騰だから、高収入を夢見て多くの人たちが不動産業界に転職した。しかし、金利上昇で住宅市場は下降が始まり、2月のロサンゼルス地域住宅売上数は、ここ5年間で最低の水準に落ち込んだ。「永久に不動産の好調が続く、とは思っていませんでしたが、本当に良いタイミングで辞めることができました」、とバヨニス氏は言う。 住宅市場の下向きが顕著になった今日、単に不動産セールスマンだけに限らず、多数の不動産関連職が減少しそうだ。USAトゥデイによれば、過去4年間で最も新規雇用が多かったのは不動産関連企業であり、2005年末現在、9.8%に当たる労働者人口が不動産関連企業に就業している。 まだどの程度、米国住宅市場が落ち込むかは分からないが、アメリカを不況から救った不動産だけに、こ...
早朝3時から夕方4時まで(ニューヨーク時間)、計13時間の株トレードが実現する可能性がある。ニューヨーク証券取引所は、既に報道されているように、ロンドン証券取引所の買収に乗り出した。ナスダックもロンドンに興味があるようだから、ニューヨークはボヤボヤしていられない。国際化する証券市場に備えて、フランクフルト証券取引所とパリ証券取引所の合併も計画されているようだ。 今日、国際大型企業の株は世界の取引所で売買できる。例えば、ニューヨークマーケット終了後、IBMに悪材料が出ると、早速ホンコン市場でIBMが大きく売られる。あまりにも下げが急激なら、ニューヨーク市場が始まる前に、IBMは底打ちになる可能性があるから、トレーダーたちは、ロンドン市場でIBMに買いを入れる。アメリカでは、深夜勤務の社員がIBMの異変に気がつき、ファンドマネージャーに連絡する。起こされたマネージャーは、ロン...
世界的なカカオ豆不足だ、と経済コラムニストのケビン・カー氏は言う。カカオ豆は、ココアやチョコレートに欠かせない原料だが、アジア太平洋諸国でチョコレートの人気が急上昇している。毎年25%の割合でチョコレート需要量が増えているようだが、最も伸びているのが毎年30%増の中国だ。 既にチョコレート製造業者は砂糖の値上がりに直面しているが、今度は肝心なカカオ豆生産者が、アジアでの需要に追いつきそうもない。オイル、ガソリン、セメントなどの大量消費で知られる中国だが、いよいよチョコレートも主要消費リストに入ったようだ。 カカオ豆の60%は西アフリカで生産されるが、政府からの補助金が大幅に削られ、カカオ豆以外の農作物に切り替える農業経営者が続出している。また、ブラック・ポッド病と呼ばれる菌がまん延し始め、カカオ豆の生産量に大きな悪影響を与えそうだ。 これだけ需給がアンバラ...
卵子を提供する大学生が増えている。もちろん、女子大生ならだれでも良いというわけではなく、優秀な成績、そして平均以上の容姿などの条件が付く。USAトゥデイによれば、1回の卵子提供で2000ドルから1万ドル(23万4000円ー117万円)が手に入るから、学費稼ぎの一手段として学生の間で人気が上がっている。 アメリカで不妊治療ビジネスが誕生してから、約30年が経過した。今も変わらないが、このビジネスで最も重要な事は、卵子提供者を獲得することだ。しかし、インターネットが発達した今日、卵子提供者探しがより活発になった。「私たちは、赤ちゃんを売買しているのです」、とハーバード大学教授、デボラ・スパー氏は現状の改革を呼びかける。まるで卵子がネット上でオークションされているような状況だから、スパー氏は厳しい規制を提案している。 卵子を提供する場合、先ず提供者は健康診断に合格しなけ...
アラバマ州で狂牛病が報告された。そしてこのニュース直後、農務省は鳥インフルエンザに対しての準備を、本格的に進めていることも報道された。狂牛病や鳥インフルエンザは、単にレストランだけの問題ではない。サンダーソン・ファームズは鶏肉製造加工業者だが、今年に入ってから株価は33%の下落だ。牛肉鶏肉製造加工業者のタイソンも22%程安くなっているから、投資者は胃が痛むことだろう。 全ての肉類がダメなわけではない。現に、豚肉ソーセージで有名な、ボブ・エバンズの株価は1月から28%の上昇だ。去年ナスダック市場で取引が始まった、豚販売業者プレミアム・スタンダード・ファームズは13%の伸びを見せている。 AP通信によれば、「そろそろ渡り鳥の季節ですから、向こう数カ月間以内に、米国の鶏が鳥インフルエンザに感染する可能性があります」、と国土安全保障長官のマイケル・チャートフ氏は語っている...
物置に埃だらけになったタイプライターがあった。隣には、カセットテープレコーダーや白黒テレビもある。更に奥を見れば、3カ月と乗らなかった自転車、大学時代に使った教科書、それに古雑誌に古新聞、なぜ捨ててしまわなかったのだろう。スペースを無駄にしているだけだ。まるでゴミの山だが、はたしてこの中に価値ある物が埋もれている可能性があるのだろうか? 「株の世界にも、物置と同様な事が起きます」、と言うのは投資コラムニストのリック・ムナリズ氏だ。証券取引所に上場されている、全ての銘柄が注目されているわけではない。理由は様々あるが、いったん投資者に嫌われてしまうと、その銘柄は忘れ去られ、物置の古新聞のように蜘蛛の巣に覆われてしまう。しかし、だからといって埃をかぶった株は投資対象にならない、と断言することもできない。ムナリズ氏の話を聞いてみよう。 「株式市場の歴史を振り返ってみると、...
人に言えない事を日記に書いたのは、インターネットが発達する前の子どもたちだ。現代の子どもは、親にも兄弟にも知られたくない秘密を、マイスペース・ドット・コムで公表する。シャノン・サリバンさん(14才)も、マイスペース・ドット・コムを頻繁に利用する、ソーシャル・ネットワーカーの一人だ。 しかし、シャノンさんは大きな誤りに気がついた。楽しみながら、色々な情報をマイスペース・ドット・コムで他の人たちと交換してきたが、シャノンさんは、あまりにもプライベートな事をサイトに載せていた。自分の本名だけでなく、顔写真、住所、生年月日、それに電話番号も公開してしまったから、誰でもシャノンさんの家に行くことができる。「私は自分をとても危険な状態においてしまいました。テレビのニュースで、多くの性犯罪者が、マイスペース・ドット・コムのようなソーシャル・ネットワーク・サイトにアクセスしている、と報道...
どんなに周りが弱気になっても、いつも強気な投資者がいる。上げ相場はブルマーケット、そして下げ相場はベアマーケットだが、いつも強気な投資家はパーマブルと呼ばれる。二つの単語、パーマネント(永久的)とブル(強気)の合成語だ。あなたはパーマブルだろうか?パーマブルの相場観を見てみよう。 1、マーケットが下がる度に、「これは健康的な修正だ」、と宣言する。 2、横ばいマーケットは、次の上昇相場に備えての休憩だ。 3、企業の収益が、アナリストの予想を下回っても心配することはない。重要なのは、来期の収益に向上が見込めるかどうかだ。 4、自分の持ち株を、「買い」から「売り」に格下げするアナリストは全て間違っている。 5、予想より悪い経済指数発表に拍手喝采する。なぜなら、これで連銀の金利引き上げ政策が終わるからだ。 6、超弱気なアナリストや...
「ウィークエンド・アナリスト」、という言葉がある。毎日仕事に忙しい人でも、週末なら経済欄に目を通す時間がたっぷりある。先週の主なニュースや、アナリストの発表を振り返って投資戦略を練るわけだ。はたして、米国個人投資者たちは、どんなニュースに目を留めるだろうか。さっそく、新聞や経済サイトを見てみよう。 嫌でも目につくのが、AT&Tのベルサウス買収記事だ。今後も電話業界では、頻繁な吸収合併が起きるだろう、という内容だから投資ヒントになる。直接AT&Tを買ってみよう、と思う人もいるだろうが、それでは面白みに欠ける。もっと良いアイディアはないだろうか? 更に調べて行くと、投資者たちはハリー・ドマッシュ氏(投資アドバイザー)の記事にぶつかることだろう。とかくAT&Tのような巨大電話会社ばかりが注目されやすいが、投資者たちは小さな電話会社の存在を忘れている、とドマッシュ氏は指摘...
「毎月10万円は夢じゃない!株で3000万円儲けた私の方法」、と言えば主婦トレーダー、山本有花氏の本だ。アメリカで山本氏の名を知る人は先ずいないが、実は先日、ニューヨーク・タイムズ紙に山本有花氏に関する記事が載った。内容を見てみよう。 「毎朝自宅のコンピュータを使って、山本氏は株、為替、そして先物を分析し、デイトレードで素早く稼ぐ。セミナー講師、そして著作活動もする氏は、今や時の人となっている。山本氏によれば、日本には夫に内緒で株のオンライントレードをする主婦が増えているという。 証券業界自由化による手数料の大幅引き下げ、そして高速インターネットの普及が、日本にデイトレーダーを増やした大きな原因だ。日本証券業協会の資料によれば、オンライン証券会社が保有する口座数は790万に及び、1999年の29万6941から飛躍的な伸びを見せている。 日本経済を牛耳る巨大...
先ず、ナスダック指数の日足チャートを見てほしい。 高値圏で横ばい状態なのだが、CNNの報道によれば1月から個人投資者たちは、積極的に株式市場へ資金を移動させているという。いつ終了するか分からない金利引き上げ政策、今年後半に予想される企業収益の減退、最近下げてはいるが、依然として高レベルなエネルギー価格、急騰する国債利回りとインフレ懸念、株には厳しい環境だ。 何故こんな悪条件の下で、個人投資家は株を選んだのだろう?2000年のインターネットバブルで分かるように、歴史を振り返ると、個人投資家は上げ相場の最終段階でマーケットに押し寄せる傾向がある。今回も大衆は間違っているのだろうか。マネー・マネージャーのウィリアム・ハンマー氏は、こんな見方をしている。「個人投資家たちは、いつもタイミングが悪いと言われますが、それは単なる一般論です。低位株が徹底的に...
3月28日のFOMC(連邦公開市場委員会)で、短期金利が4.75%に引き上げられることを疑うマーケット関係者はいない。これが最後の引き上げになる、といった声も全く聞こえてこないから、5月の会議でも金利が上げられることことだろう。 いったい、いつになったら金利引き上げ政策が終わるのだろう?セント・ルイス連邦準備銀行のウィリアム・プール氏は、ロイターとのインタビューで、こんなことを言った。「悪質なインフレに襲われるよりも、金利は上げ過ぎになるところまで上げてしまった方が無難です。今後も予想以上の経済成長が続くなら、連銀はもっと強くブレーキを踏まなくてはいけません。」 経済が減速しない限り、連銀は金利引き上げ政策をやめそうにない。これでは最後の利上げが、いつになるか見当がつかない。投資戦略家のブライアン・スタイン氏も指摘しているが、現在マーケット関係者を一番悩...
「何のために解体したのだ?」早速そんな声が聞こえてくる。電話会社AT&Tは、670億ドルでベルサウス買収計画を発表した。これが実現すれば、年間売上1200億ドルの巨大電話会社が出来上がる。ここで歴史を振り返れば、1984年、裁判所の命令でAT&Tは長距離専門の電話会社になり、更にベル・テレフォン・システムは7つの会社に分割され、事実上ベル・テレフォン・システムによる市場の独占が終わった。 しかし、それから20年以上経った今日、電話業界は大きく変わっている。2005年1月、SBCはAT&Tを160億ドルで買収し、新社名はSBCではなくAT&Tに決定した。同年5月、べライゾンは長距離電話会社MCIを84億5000万ドルで買収し、そしてスプリントとネクステルが合併した。最近ではレベル3がプログレス・テレコムを吸収したが、どれも今回のAT&Tとベルサウスの規模には遠く及ばない。 ...
名声は富を生むだろうか?そんな特集が、バンクレート・ドット・コムにあった。アカデミー賞やノーベル賞を取ったら、一生楽をして食っていけそうだが、どうやら必ずしもそうではないらしい。早速いくつか紹介しよう。 アカデミー賞と富 いつ、どのように、そしてどのカテゴリーで受賞したが重要になる。映画評論家のエマニュエル・レビー氏は、こう語る。「映画俳優の年齢は、受賞後の収入に決定的な要素になります。若ければ若いほど有利です。初めてのノミネートで受賞することも、収入を大きく増やす結果になります。典型的な例は、ダスティン・ホフマンです。1967年、「卒業」で29才の時アカデミーを受賞しましたが、出演料は1万7000ドルでした。しかし、受賞後は一気に40万ドルに跳ね上がっています。 映画俳優としてスランプ状態にある時の受賞も、収入に素晴らしい効果を与えます。好例はヒラリー・...
投資者に共通して見られることは、非論理的になりやすく、自分たちの意見を過剰評価することだ、とエール大学教授、そしてイボットソン・アソシエーツ創始者のロジャー・イボットソン氏は言う。効率的市場という理論があるが、これは投資者に先入観が無く、論理的に適切な判断ができることを仮定している。もしこの理論が事実なら、株価は正当評価額を上回ることは決して無い。 1990年代の終わり、米国投資者は超割高になったインターネット銘柄に殺到した。長年にわたる心理学者たちの研究によれば、私たちが何かの決定をする時は、決まったようにに不合理な判断をする傾向がある。心理学と経済学が結びつくことで、行動経済学という新部門が誕生した。 行動経済学は、既に私たちが気がついている、現実の投資者は非論理的であり、状況を自分たちの都合の良い方向だけでしか判断できないことを証明した。投資者の近視的な行動...
トレンド・ノックアウト、ダブルトップ・ノックアウト、蝶ネクタイ。変な名前だが、これらはスイング・トレーダー、デイブ・ランドリー氏の得意技だ。単にトレードだけでなく、投資アドバイザーとしても活躍する氏には、さまざまな質問や相談が持ち込まれる。ここで、最も多い相談の一つをランドリー氏に語ってもらおう。 「見るからにボディービルダー、まるでアーノルド・シュワルツェネッガーのような男性からの相談でした。仕事を辞めて、来週からデイトレーダーになると言うので、どの程度の経験と実績があるかを聞いてみました。回答は、全くの初心者なので来週からセミナーなどを受けて徹底的に勉強するつもり、というものでした。 いきなり会社を辞めるのではなく、少しずつトレードの勉強をしていくことを勧めましたが、よほど決心が固いと見え、なかなか説得することができません。その時、ふとある考えが浮かびました。...
1995年1月17日、神戸を襲った大地震は24万の家屋を破壊し、6000人以上の命を奪った。救助隊の直接的な働き以外にも、日本全国そして海外から薬、食料品、毛布、テントなどが送られた。こんな過酷な状況で、生存者の方々が最も欲した物の一つは水だった。清潔な水を飲みたい。体を洗いたい。ご飯を炊きたい。とにかく水が切望されたようだ。 「1950年以来、世界の人口は2倍になりました。しかし、水の使用量は2倍ではなく3倍に膨れ上がっています。石油なら、新しい油田を開発することで供給量を増やすことができますが、水はそう簡単にいきません。どんなに科学が発達しても、水を生産することはできません。」、とアナリストのジョン・ディッカーソン氏は言う。 エキスパートの調べによれば、中国には水不足が見られるようだ。近代化が進む中国には、カナダとほぼ同量の水があるが、中国の人口はカナダの10...
米国投資者は1月、236億ドルの資金を、外国株専門のミューチュアルファンドに投入した。この金額は、米国株専門ミューチュアルファンドに流入した資金の約3倍に相当し、海外の株に異常な人気が集まっている。滅多に外国株のことなど気にすることがなかった米国投資者だけに、正に投資姿勢が大きく変わったわけだ。 メリマン・キャピタルのポール・メリマン氏は、「個人投資家は、明らかに外国株の追い回しを始めました」、と語っているが、これは単に現状を説明した言葉ではなく、正確には警告だ。メリマン氏や、他のウォールストリート関係者は、1999年の再来を心配している。派手な動きに魅せられて、1999年後半、多数の個人投資家がインターネット株に押し寄せた。しかし2000年、インターネットバブルが弾け、個人投資家たちは大打撃を受けた。 「仕方ないことなのですが、大上昇の後、膨大な資金がマーケット...
なぜトレーダーはトレンドに逆らうのだろうか?株価は抵抗線を突破して、明らかなブレイクアウトなのに、どうして素直に買えないのだろうか?もっと悪いのは、こんなことも起きる。思惑が外れて、持ち株が下げ始める。株価はサポートラインで下降が止まらず、結局ブレイクダウンしてしまう。迷わず損切らなくてはいけないのだが、こんな時に限ってヘンな理屈が頭を支配する。「今売るのは馬鹿げている。マーケットメーカーの罠にはまってはいけない!そろそろ反発が来るに決まっている。」ここで、ぜひ耳を傾けたいのが投資心理研究の第一人者、ブレット・スティーンバーガー氏の言葉だ。 「基本に戻ってください。出来高の重要性を、もう一度見直してほしいと思います。出来高は、トレーダーや投資者が持つ株価に対する意見の表明、と言い換えることもできます。例えば狭い値幅で動いていた株が、大きな出来高を伴って上放れしたとしましょ...
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