« July 2005 | September 2005 »

Wednesday August 31, 2005

HEADLINE

今も生きる相場師リバモアの知恵

ザ・ボーイ・プランジャーの異名で恐れられた相場師、ジェシー・リバモア。1929年、空売りで1億ドルの利益を上げた話は有名だ。自宅からオンライントレードが当たり前になった今日この頃だが、現代にも通用するリバモアの言葉を紹介しよう。 1、株投機は世界で最も魅力的なゲームだ。しかし怠惰な人、感情をコントロールできない人、それに手っ取り早く儲けようなどと思っている人は、絶対に利益を上げることはできない。 2、マーケットとあなたの考えが一致するまで売買を実行してはいけない。マーケットが動いてからでは遅すぎる、と思うかもしれないが、それはあなたの考えが正しかったことの証明になる。言い換えれば、投機には忍耐が必要だ。 3、現在の持ち株に損が出ているなら、買い増しをしてはいけない。それは単に損害を大きくするだけだ。 4、レジスタンスのほとんど無い銘柄を選べ。なんと...

Tuesday August 30, 2005

HEADLINE

注意を払いたい株価と指標の不一致

史上最悪の被害になるのでは、そんなニュースが主流だったが、嬉しいことにハリケーンカトリーナは既に勢力をカテゴリー2まで落としている。株なら人気アナリストの格下げで、とどめを刺すことができるのだが、相手がハリケーンではそうも行かない。避難された方々の無事を祈りたい。 マーケットが始まる30分ほど前に、投資アドバイザーのギャリー・カルトバウム氏がこんな事を言った。「毎朝マーケットのテクニカルレポートや、大手証券アナリストのコメントに目を通すのですが、どれを読んでも同じことが書かれています。皆、口を揃えて弱気なのです。これが何を意味するか一々説明する必要は無いと思いますが、このように意見があまりに片寄っている時は注意です。」 終了まで約2時間残っているが、ここまでの動きをダウ指数の10分足チャートで見てみよう。 オイル瞬時70ドル突破、ハリケーンの被害...

Monday August 29, 2005

HEADLINE

ファンダメンタル分析だけでは勝てない!

銀行家のようになるな。そう語るのは、ユニークな株投資入門書で人気のデービッド・ガードナー氏だ。正確な情報とデータを基に、利益を着実に上げる銀行家だが、あまりにも安全を重視するため、まず大きく儲けることはない。リスクを最小限におさえようとするから、どうしても保守的な投資姿勢になってしまうわけだ。 ウィリアム・オニール氏の名前を聞かれた方もいると思うが、氏の考案したCANSLIMは銀行家の冷静さに、計算された冒険を加えた、個人投資家に向いた優れた長期株投資方法だ。このCANSLIMの成績を見てみると、1998年1月から、2005年6月末までに859%の利益を上げている。 CANSLIMの一字一字は、特定の投資アイディアを表す頭文字だ。Cは現在の四半期収益を示す。ポイントは、今期収益が前年度同時期を、少なくとも18%から25%以上上回っていなければならない。オニール氏に...

Saturday August 27, 2005

HEADLINE

ドルの運命を握る不動産とオイル

今週のトップニュースは何ですか、そんな質問をCNNのレポーターが街を行く人々に尋ねた結果、半分以上の回答は、上昇の続くオイルだったという。さきほど連邦準備理事会議長、グリーンスパン氏のコメントが放映されたが、氏が最も心配している物の一つは不動産バブルのようだ。このオイルと不動産がドルの運命を握る、と語るのはフォーレックスキャピタル社でチーフストラテジストを務める、キャッシー・リーン女史だ。さっそく話を聞いてみよう。 「今年は米ドルが好調です。1月からドルはユーロに対して12%、日本円に対して5%、そして英国ポンドに対しては7%の上げです。短期金利の上昇、好転する製造業、そして堅調な雇用状況がドル高の主な原因です。しかし7月からの様子を見ると、ドルはピークに達したようです。 まったく衰えが見えないオイルですが、66ドルを記録した今、値段は40ドルまで下げそうだ、とい...

Friday August 26, 2005

HEADLINE

ハワイ州政府の決断、需給関係を無視した愚策?

保育園の前に駐車していたバンから、約75ドル相当のガソリンが盗まれる。配達用に使っていた車3台から、約80ガロン(303リットル)のガソリンが盗まれる。地下タンクからガソリンをサイフォンで吸い取っていた男二人が、現行犯で逮捕される。どれも最近USAトゥデイで報道されたガソリン泥棒記事だが、値上がりの続くガソリンが原因になったことは言うまでもない。 日本ではあまり考えられないことだが、アメリカの車はガソリンが盗みやすい。日本の車なら、ガソリンの入れ口を覆ってある蓋は車内のレバーを使って開ける。しかし多くのアメリカ製の車は、簡単に外から開けることが可能だけでなく、ガスキャップにも鍵が無いから、サイフォンで楽々ガソリンを吸い取ることができる。こんな状況だから、USAトゥデイによれば、鍵付きガスキャップの売れ行きが好調だという。 全米最大の自動車部品店オートゾーンでは、先...

Thursday August 25, 2005

HEADLINE

上昇するガソリン、低下する道徳観

ガソリンの値段が、無視できない水準まで上がってきた。1ガロン(3.785リットル)の全米平均は2ドル60セントに達し、ここ一年間で39%の上昇だ。ロサンゼルスやサンフランシスコなど一部の都市では既に3ドルを突破し、消費者たちの生活スタイルに影響を及ぼし始めている。 ガソリンが値上がった、といっても給料が上がるわけではないから、先ず皆ガソリン代の節約方法を考える。手っ取り早いのは、無鉛ハイオクをやめて無鉛レギュラーに替えることだ。ディスカバリーチャンネルで、自動車番組を担当するボイド・コディングトン氏は、「ほとんどの車は無鉛レギュラーを使っても問題は起きません。例外はベンツ500SELのような、高性能エンジンを搭載した車です」、と述べている。 ほとんどの人たちは正当な方法でガソリン問題に対処するが、AP通信からこんなニュースが報道された。先週金曜日の出来事だが、アラ...

Wednesday August 24, 2005

HEADLINE

覚えておきたいもう五つのルール

情報の集めすぎは株トレードに弊害だ、というジェイク・バーンスタイン氏(MBHコモディティ社長)の意見を昨日紹介したが、氏はそれ以外に五つの注意点を挙げている。さっそく見てみよう。 1、常識的に考えすぎる。 大衆と同じ常識的な売買では、平均以上の利益を獲得することはできない。これは株の世界に限ったことではなく、人と同様なことをしていたのでは、人並な結果に終わることは目に見えている。秀でた成績を上げたければ、大衆の逆を行くことだ。常に大衆心理を疑問視する態度を身につけ、ニュースなどもあまり聞かない方が良い。とにかく理屈は簡単だ。ほとんどの人たちは損を出しているのだから、一般投資家たちのやり方は間違っている。 2、分析のしすぎ。 これをよく覚えておいてほしい。マーケットでは滅多に複雑なことは起きない。値動きは一見デタラメのように思われるかもしれないが、ほ...

Tuesday August 23, 2005

HEADLINE

成功への鍵、技は一つで十分だ!

ウッディーの愛称で呼ばれる初老デイトレーダー、ケン・ウッド氏のチャットルームには、毎日400人以上の人たちが集まるという。皆の目標は一つ。プロデイトレーダーとしての成功だ。希望に燃える同志たちに、ウッディーは時々こんな話をする。 「最近読んだ記事ですが、これは交通事故で左腕を失った10才の少年が、柔道大会で見事に優勝した話です。日本から来た黒帯の先生が実際に指導してくれたのですが、道場通いが始まって3ヶ月経っても、先生は一つの技しか教えてくれません。とうとう我慢ができなくなった少年は、新しい技を習いたい、と先生に懇願しました。しかし、先生は少年の願いを聞き入れません。理由は、技は一つで十分、というのです。 さらに数ヶ月の月日が流れ、先生は少年を大会に参加させる決意をしました。もちろん、少年が習得したのは、たった一つの技だけです。一回戦、二回戦、三回戦、順調に少年は...

Monday August 22, 2005

HEADLINE

ポーカーが教える株必勝法

ポーカーが大人気だ。一昔前では考えられないことだったが、夜7時から9時の時間帯で、ポーカートーナメントが放映されるようになった。あまりの人気に、ここロサンゼルスでは、週末ポーカーセミナーも始まっている。もちろん、プロのポーカープレーヤーとして、真剣に独立を考える人たちも増えている。 ポーカーで勝つためには、配られたカードをよく検討しなければならない。悪い手なら、サッサとあきらめる。無理な賭けをしても、軍資金をいたずらに失くすだけだ。全てのゲームに参加する必要は無い。早い話が、勝算のある時だけ勝負をすればよい。 株式投資にも、ポーカーの法則を当てはめることができる。損を出した時のことを思い出してほしい。スリルやアクションだけを求めて売買しなかっただろうか。今までの損を一度に取り戻そうとして、通常以上の株数を買わなかっただろうか。株でうまく利益を出している人には、ある...

Saturday August 20, 2005

HEADLINE

革新的な解雇方法?

エスコートというフォード社から出されている小型車がある。エスコートは同伴するとか付き添う、といった意味なのだが、フォード社が苦笑いの種になっている。コスト削減対策として、ここ数年間フォードは、社員たちに自発的な退職を勧めてきた。しかし、思ったほど退職希望者の数が集まらない。 言い方は悪いが、自主的に辞めないなら首にしよう、正にこれがフォードの取った態度だった。普通なら解雇通知を社員に渡して会社から去ってもらうが、フォードのやりかたはもっと徹底している。解雇通知を持った警備員が、社員の机に向かう。簡単な事情説明の後、社員は即刻持ち物をまとめるように指示される。数分後、社員は警備員にエスコートされ社外へ送り出される。 苦笑いになっているのはフォードだけではない。オーバーストック・ドット・コム社長、パトリック・バーン氏は、氏の会社株を大きく空売っている機関を告訴した。売...

Friday August 19, 2005

HEADLINE

チップ廃止は愚策

アメリカを旅行された方なら覚えておられると思うが、レストランで食事をすると、15%から20%をチップとしてテーブルに置く。気の利いたテキパキとしたウェイトレスならチップ代など問題にしないが、時々あからさまに失礼なウェイトレスに巡り合うこともある。アメリカ社会の習慣だから仕方がない、と渋々チップを払うわけだが、こんなニュースがCNNから報道された。 ニューヨーク、マンハッタンの高級レストランはチップ制度を止めて、勘定に20%をサービス料金として自動的に上乗せするところが増えている。自動的だから、もちろんウェイトレスの良し悪しは全く関係が無い。今のところマンハッタンに限られた話だが、これは近い将来、全米のレストランに広がる可能性があるようだ。 なぜチップを廃止して、サービス料金制を導入する必要があるのだろう。CNNによれば、これは表方(ウェイトレスやウェイター)と裏方...

Thursday August 18, 2005

HEADLINE

隠されたマーケットの習性、統計を有利に使え!

株式市場心理の研究で有名なブレット・スティーンバーガー氏(ニューヨーク州立大学助教授)が、次のような興味深い統計を発表している。対象になったのは2003年7月からのダウ指数だが、氏は4つの数字を弾き出した。 1、ダウ指数の合計変動幅。 2、前日(昨日)の終値から、当日(今日)のマーケット開始1時間後までのダウ指数増減幅。 3、マーケット開始1時間後から、マーケット終了1時間前までのダウ指数増減幅。 4、マーケット終了間際1時間内におけるダウ指数の増減幅。 さて結果だが、ダウは2003年7月以来1559.36ポイントの上げだから、1番の答えは1559.36。2番は+1966.54ポイント、3番はマイナス956.76ポイント、そして4番は+549.58ポイントだ。思わず「これがマーケットの秘密だ!」、と叫びたくなるかもしれないが、上記結果につい...

Wednesday August 17, 2005

HEADLINE

豊かな国アメリカ?

一ヶ月955ドル(約10万4500円)、これはソーシャルセキュリティーベネフィットと呼ばれる、退職後にアメリカ人が政府から受け取る、社会保障給付金の平均額だ。会社に勤めていた人なら、401Kのような企業年金制度からの収入もあるから、ソーシャルセキュリティーベネフィットが追加されることで、退職前とあまり変わりのない生活ができる。 しかしUSAトゥデイ紙によれば、53%の働くアメリカ人には企業年金制度がない。さらに32%は、老後のための貯蓄をしていない、と答えている。現在、社会保障給付金を受け取っている人は約4800万人にのぼるが、その22%に相当する1060万人は、社会保障給付金以外の収入がない。 想像してみてほしい。毎月受け取る約10万円の社会保障給付金だけで、どんな生活ができるのだろうか。USAトゥデイは、元看護婦だった今年74才になるメリー・ラスバーンさんの話...

Tuesday August 16, 2005

HEADLINE

将来性より重要なトレンド

中間住宅価格24万3400ドル、ここ12ヶ月間で47%の値上がりを記録したのは、アメリカで最もホットな不動産マーケット、アリゾナ州フィニックス市だ。全米のようすを見てみると、中間価格は20万8300ドル、そして平均上昇率は13.6%になり、フィニックス市の不動産ブームが分かっていただけると思う。この13.6%という数字について、エコノミスト、デービッド・レレア氏は「1年間で不動産がこれほど伸びたのは、今回が初めてです」、と述べている。 不動産に限らず、資金は効率の良い投資に集まる。株を例にすれば、上げ基調の銘柄に資金が流入するのは、それが短期間で利益を上げやすいからだ。空売りをするなら話は別だが、下げ基調の株が買い手に嫌われるのは、大切な資金が塩漬けになる可能性が高いためだ。買った株が倍になるのは嬉しい。しかし10年もかかったのでは、それを素直に喜ぶ人はいないだろう。だか...

Monday August 15, 2005

HEADLINE

季節的な心配要素

ひょっとしたらオイルは1バーレル100ドルを達成するのでは、そんなことを真剣に考える人が多くなった。金曜の終値は66ドル86セント、今年に入って既に52パーセントの上昇だ。毎日OPECやカナダなどの産油国から供給されるオイル量は8412万バーレルにおよぶが、需要量の8438万バーレルには追いつかない。こんな需給関係が続くかぎり、オイル価格上昇に歯止めはかからないわけだ。 オイルアナリストも冷静さを失ってしまったらしい。CNNのインタビューで、オッペンハイマー社ファデル・ガイト氏は「このラリーは完璧な嵐です。まるで映画でも観ているような、とにかく超現実的と言うしかありません」、と述べている。MKMパートナーズのケイティー・タウンシェンド氏は、68ドルの目標価格を発表しているが、もはや達成されたも同然だ。 高いオイルはインフレ懸念を呼び、株式市場にはマイナス材料となる...

Saturday August 13, 2005

HEADLINE

イラクに取られたデルの利益

ドイツ証券の推奨は買い、プルーデンシャル証券もオーバーウェイトと言葉は違うが、基本的には買い。同様にUBS証券、そしてバンクオブアメリカも買い推奨だ。これだけ大手が強気なら、この銘柄は上がるはず、と思ってしまっても当然なのだが、実際は開始ベル早々から売り物が殺到した。木曜の終値は39ドル58セント、今朝の寄り付きは36ドル56セントだから、一夜で7.7%の被害が出たわけだ。 こんな強烈な下げを見せたのは、全米ナンバー1のPCメーカー、デルだ。木曜夕方に発表された決算は、予想と一致する一株あたり38セントの収益だった。しかし、アナリストが注目していたのは一株収益よりも総収入の方だ。見込まれていたのは137億ドルなのだが、結果は134億ドルにとどまり、今期来期の売上見通しが暗くなってしまった。 記者会見の席上でケビン ロリンズ氏(最高経営責任者)は、次のように述べてい...

Friday August 12, 2005

HEADLINE

一年間で倍になる銘柄の共通点

7%、12%、18%、こんな形でこつこつと株で利益を上げるのは楽しいが、たまには倍になるような銘柄にめぐり合いたい。気が付いたら2倍になっていた、そんな喜びの声を皆さんも耳にされることがあると思うが、どうやったら1年くらいで倍になる株を見つけることができるのだろうか。グリーンブックインベストメントで、投資アドバイスを担当する、ジョン マークマン氏の意見をさっそく聞いてみよう。 「株はロットのような宝くじではありません。適切に集められた情報は投資者に銘柄を読む先見性を与え、あとは実際に買ってみる勇気が必要なだけです」、と氏は言う。一口に情報収集と言っても、どこから手をつけていいのか分からない。少なくとも1万銘柄が取り引きされているのだから、先ず今日までを振り返って、1年間で倍以上になった銘柄の共通点3つを紹介しよう。 1、まだマスコミにほとんど取り上げられたことのな...

Thursday August 11, 2005

HEADLINE

75歳になったアメリカのスーパーマーケット

1930年8月、ニューヨーク州クイーンズ市に全米初のスーパーマーケットが開店した。約1000種類の商品が店内に並び、消費者たちを驚かせたわけだが、スーパーマーケットの成功には二つの物が必要だった。どんなに品数が豊富でも、お客さんたちが手に持てる数は、たかが知れている。ここで登場したのが、ショッピングカートだ。もう一つは、食品の新鮮さが問題になる。腐った肉など店内に置いては、店の評判を落とすだけだ。そんなことを防ぐために、冷蔵システムが用意された。 そして75年の年月が経過した。USAトゥデイ紙によれば、自宅で料理をする家庭が大きく減り、1980年には25%の家庭がレストランやマクドナルドのようなファストフードチェーンを朝食や夕食に利用していたが、その数は現在50%に達しているという。フードマーケティングインスティチュートのタッド ハルトクイスト氏は「たとえ外食をしなくても...

Wednesday August 10, 2005

HEADLINE

ホームランを捨てたヘッジファンド

ヘッジファンド、神秘的なイメージすらある言葉だが、これもミューチュアルファンドと同様に、個人や企業から集めた資金を使って、投資利益を上げるのが目的だ。あまり知られていないのだが、S&Pヘッジファンドインデックスという、ヘッジファンドの成績を見る指数がある。この指数によれば、先月7月、株に投資をする平均的ヘッジファンドは2.1%の利益を出している。 この2.1%という数字だが、3.6%の伸びを記録したS&P500指数には劣っているが、今年全体で比べると、ヘッジファンド指数は+3.2%、S&P500指数は+1.8%だ。好調な7月がヘッジファンドを優勢にした原因だが、これで3か月連続の利益となった。買いと空売りの両方が許されるヘッジファンド指数を、S&P500指数と比較するのは公平でない、という意見もあるが、一般的なヘッジファンドマネージャーの成績を把握するには、S&P500と...

Tuesday August 9, 2005

HEADLINE

ローソクチャートに勝てるものはない!

オイルが1バーレル63ドルを突破した。こんな急激な上げを持続するのは不可能だ、と口にする人は多いが、取引所で声を張り上げるトレーダーからそんな意見は聞かれない。「値段が高すぎる?そういう見方もあると思いますが、この値動きに逆らうトレーダーはほとんどいません。こんな強気な調子が今週ずっと続いても、全く不思議なことではないと思います」、とあるトレーダーがレポーターに答えていた。 大産油国サウジアラビアのテロ懸念、無理な稼動が原因で6つ以上の製油所が一時閉鎖、アメリカ国内のガソリン不足、差し迫る本格的なハリケーンシーズン、オイル買いの理由なら簡単に見つかる。さらに、イランはヨーロッパ諸国からの反対を無視して原子力プロジェクトを再開した。ついでにもう一つ付け加えれば、週末に発生したSUNOCO石油製油所火災も、オイル買いを誘ってしまったようだ。 オイル業界アナリストのマー...

Monday August 8, 2005

HEADLINE

間違いなく金利は上がる、注目されるある言葉

マーケットの先行きに、なんとなく不安を感じる人たちが増えてきたようだ。先週金曜に発表された米国雇用統計は、予想以上に強い、非農業部門雇用者数の増大を示していた。こんな状態では、短期金利引上げに終わりが来るはずがない。それだけアメリカ経済が堅調だ、と指摘することもできるが、インフレ懸念は株式市場にマイナス材料だ。 火曜日に開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)が、今週の焦点になるだろう。短期金利は0.25ポイント引き上げられて3.5%になる、というのがアナリストたちの見方だが、もしそうなら去年の夏から10回連続の利上げだ。ジェフリーズのチーフアナリスト、アート ホーガン氏は「世界中どこを探しても、金利引上げは無い、などと言う人は一人もいないはずだ」、と述べている。 既に金利引上げは織り込み済みなら、なぜ火曜の連邦公開市場委員会を気にする必要があるのだろうか。その答え...

Saturday August 6, 2005

HEADLINE

スター誕生!

雇用統計でスタートを切った金曜だが、これは単なるお膳立てにすぎない。今日の主役は、何と言ってもBaidu.Com(BIDU)だ。この夏最高の新規公開株(IPO)、第2のグーグル中国版などと騒がれたが、前評判を全く裏切ることなく、さっそうとナスダック市場にデビューした。 公募価格27ドルちょうど、初取り引きは爆発的な人気を反映する66ドルだ。あっという間に82ドルに達し、いっせいに利食いが待ってました、とばかり押し寄せた。一息に65ドルまで下げたが、ここから信じられない反発ラリーが始まる。下の2分足チャートを見てほしい。65ドルから99ドル50セントまで駆け上がってしまったのだ。まだ引けまで時間は充分残っている。こんな凄まじいIPOを見るのは久しぶりだ。 このBaidu.ComのBaiduはバイドゥと発音され、漢字で書くと「百度」になる。一回や二回でなく、...

Friday August 5, 2005

HEADLINE

禁煙方法が教える株式投資成功法

アルトリアグループと聞いても、何をする会社か見当がつかないと思う。ニューヨーク証券取引所に上場されている大企業なのだが、以前はフィリップモリスの名前で知られていた。タバコを吸う方なら、もうお分かりになったと思うが、アルトリアグループはマールボロでお馴染みのタバコ会社だ。もちろん単にタバコだけではなく、食品部門も抱える企業なのだが、タバコに対する風当たりが強い今日、フィリップモリスの名前では都合が悪くなってしまった。 面白いことにアルトリアグループのホームページでは、タバコの害や禁煙方法までもが紹介されている。何か自分の首を絞めているような感じだが、タバコという非健康的なイメージを拭い去ろうと、アルトリアグループも必死のようだ。私が肺癌になったのはタバコ会社の責任だ!そんな理由で裁判になるのだから、企業は逸早く健全な会社イメージを作らなければならない。 8月2日は禁...

Thursday August 4, 2005

HEADLINE

貯蓄率0%、アメリカ経済は冷え込む?

こんなことが起きたのは、アメリカ大恐慌以来2回しかない、とセンセーショナルにニュースが報道されている。いったい何の話だろう、と耳を傾けると、アメリカ国民の個人貯蓄率が0%(6月分)に下落したという。たしかそういえば、昨日も似たようなニュースがあった。これも6月のデータだが、個人消費は0.8%の大幅な伸びを見せ、個人所得も0.5%上がった。これで三つ数字が揃った。少しフトコロが豊かになったアメリカ人は、6月、大いにショッピングを楽しんだ。そして気が付いたら、貯蓄できる金が、全く残っていなかった。 しかし、よくニュースを聞いてみると、0.5%増えた個人所得が、個人消費アップの主な原因ではないらしい。フレディマック(米政府支援の住宅投資機関)の調べによると、第2四半期、消費者たちは590億ドルにのぼる、住宅ローン借り換えをしている。これは単なる残高の借り換えではなく、残高以上の...

Wednesday August 3, 2005

HEADLINE

今あなたは転職すべきだ!?

フロリダのファンドマネージャー、カルトバウム氏が、こんな感想をもらしていた。「私のトレード方法は、テクニカル分析やチャートパターンに基いたものですが、現在マーケットで取り引きされている株の約70%は、テクニカル的に何の問題もありません。このような状態では、単なる利食いは起きても、市場全体が大きく崩れることはありません。」さらに氏は、5ドル以下の低位株に最近人気が集中するようになり、これは個人投資家たちがマーケットに戻って来ている証拠だと指摘する。 ここで話は少し飛躍する。株がトントン拍子に上がり始めると、株だけで食っていく、デイトレーダーへの転向を決心する人たちが増え始める。もちろん、サラリーマンなら会社を辞めなくてはならない。デイトレーダーになる、ならないは別として、あなたは現在の会社に勤務し続けるべきだろうか。ひょっとしたら、あなたは他の仕事を探した方が良いのかもしれ...

Tuesday August 2, 2005

HEADLINE

現金ポジション増大のミューチュアルファンド、マーケットは天井?

一昔前には考えられないことだったが、銀行でミューチュアルファンドが簡単に買えるようになった。(株は「買う」で構わないが、ファンドにはなぜか「購入」という言葉を使う人が多い。)もちろん低金利の世の中、定期預金だけでは客に逃げられてしまう。一口にファンドと言っても、たくさんの種類がある。銀行側の説明不足で、客との間にトラブルが生じることもあるようだが、預金だけの時代は過ぎ去ってしまった。少しでも良い金利が欲しい、そんな願いが発端となってミューチュアルファンド投資に踏み切るわけだ。 投資のプロ、ファンドマネージャーなら私たちより優れた成果を上げてくれるにちがいない。ファンド会社には豊富な情報、それに優秀なアナリストたちも揃っている。きっと私たちの資金(現金)を、有効に運用してくれるはずだ。そんな思いを込めて、大切な資金をファンドに移すのだが、AP通信の報道によれば、ファンドマネ...

Monday August 1, 2005

HEADLINE

文句なしだった7月、これからが本番だ!?

アメリカでは5月に株を売って、しばらくマーケットから離れることが正しい、と信じる投資家たちが多い。格言に詳しい方なら、Sell in May and go awayを思い出されることだろう。多数のファンドマネージャー、それに機関投資家たちが夏休みでマーケットからいなくなってしまう。だから相場は閑散としてしまうから、無理に投資などしないほうが良い、というわけだ。なんとなく一理有りそうな考え方だが、ここで先月7月のニューヨーク株式市場を振り返ってみよう。 決算報告がなんと言っても7月一番の話題だが、投資者たちは、5つの爆弾レポートに直面した。ゼネラルモータースは3セントの一株収益が見込まれていたのだが、結果はマイナス56セントというショッキングな数字を発表した。さらにシティバンクで知られるシティグループ、半導体関連のマイクロンテクノロジー、大手証券ゴールドマンサックス、そして...

 

本メールマガジンは客観的情報の提供を目的としており、投資等の勧誘または推奨を目的としたものではありません。各種情報の内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。これらの情報によって生じたいかなる損害についても、当社は一切責任を負いかねます。