あなたも次のグーグルをお探しだろうか。3倍近い儲けになったと自慢する人たちも珍しくないだけに、こんな銘柄を掘り当ててみたいものだ。できれば初期段階で買い入れて、順調に上がる株価を毎日楽しみたい。そんな株が簡単に見つかるわけがない、と諦める前にマイケル ブラッシュ氏の話を聞いてみよう。 暑い毎日が続いているが、この夏、第二のグーグルに投資できるチャンスがやってくる、とブラッシュ氏は言う。それもまだ取り引きが始まっていない新規公開株だ。グーグルと同じ業種に属するこの会社は、baiduドットコムと呼ばれ、baiduは百度と書く。ご察しのとおり、中国のサーチエンジン会社だ。2000年にビジネスを開始した百度は、約12ヶ月前に黒字経営となり、2005年第1四半期は550万ドルの利益を記録した。 グーグルをモデルに作られた百度は、ホームページを見て分かるように、ケバケバしさが...
キャリアウーマンという言葉も新鮮味がなくなった。ご存知のように、医師、エンジニア、公認会計士などの専門職についている女性をキャリアウーマンと呼ぶ。ヒラリー クリントン上院議員やコンドリーザ ライス国務長官などの例を見て分かるように、女性たちの政界進出もめざましい。女性の社会的地位が大きく向上し、いまさらアメリカで「男女平等」を叫ぶ人などいないと思われるかもしれないが、今日も性差別を訴える女性たちがいる。 ABCニュースの調べによれば、同じ職種につく男性と女性の労働賃金を比較すると、女性には男性より平均で25%低い賃金が支払われているという。コネチカット州選出の下院議員、ローサ デラウロ氏は「一生懸命働き、たとえどんなに大きな貢献をしても、女性は男性と平等な報酬を得ることは不可能なのです」と語る。また、フェミニスト運動に参加する女性たちも、男性と同レベルの学歴があっても、女...
不動産がまた経済ニュースのトップを飾っている。アメリカ国内の新築住宅販売件数(6月分)は、年間ペースで137万4千件の新記録を達成し、去年の同時期と比べると14%の上昇となった。相変わらず好調な勢いだが、5月と比較すると、新築住宅の全米中間価格は5.5%減少して21万4800ドルと報告されている。販売件数の堅調な伸びは、不動産ローン金利が5月の5.72%から5.58%に下落したのが最大の原因らしい。 行き過ぎな不動産価格に、警戒論を出すアドバイザーもいるが、はたしてどのくらい真剣に不動産投資者たちは聞いているのだろうか。今朝もこんな数字が発表されている。PMI社が全米50市を対象に調べたところ、向こう2年間で住宅価格が、50%以上の確率で下落しそうな市の数が2から6に増加した。もっとも危険性の高いのは、マサチューセッツ州ボストン市(55.3%)、ニューヨーク州ナソー市(5...
夏休みをアメリカで、そんな計画のある人たちも多いことだろう。西海岸ならハリウッド、ディズニーランド、シーワールド、野球ファンには大リーグ、と見物場所はたくさんある。時差ボケに悩む方もいるかもしれないが、無事に楽しい一日を終えホテルの部屋に戻る。暑いシャワーを浴びパジャマに着替える。明日もスケジュールがつまっている。電気を消してベッドにもぐりこむわけだが、このホテルにまつわる話をUSAトゥデイから紹介しよう。 毎年100日近い時間を、ホテルで過ごすバーバラ ヒューバーマンさんは憤慨している。「とんでもない話です。一晩200ドル以上も払っているのですから、毎日シーツを取り替えてくれるのは当たり前のことです。」シーツはもちろんベッドのシーツのことだが、最近アメリカでは毎日シーツを替えてくれるホテルが減っている。たとえ自分だけしか寝ていないと分かっていても、客の立場なら洗濯された...
値上がりの激しいフロリダでは、不動産のデイトレードをした人たちがいるそうだ。まさに不動産バブルと言うしかない。今朝発表された6月分の全米中古住宅販売件数は、アナリストの予想(年間ペース715万件)を超える733万件だった。中古住宅の中間価格は21万9000ドルにおよび、これは去年同時期を14.7%上回る1980年以来最高の伸びとなった。リアルターズ社チーフエコノミスト、デービッド レリア氏は「そろそろ販売件数も頭打ちになると思っていたのですが、今日の結果に、また驚かされています」と述べている。 不動産バブル懸念は、連邦準備理事会議長、アラン グリーンスパン氏の証言にも見ることができる。「不動産ブームで住宅価格の上昇が続いているが、特に一定の地域では、もはやこのような値上がり率を維持することは不可能な状態になっている。」さて最近一年間で値上がりが極端なのはフロリダ州ブラデン...
思わずアクビが出てしまうような退屈な株を買え、と言うのはセス ジェーソン氏だ。人気株は新製品、高収益、アナリストによる格上げなどの大衆を魅了する話題に溢れているから買い手に不自由するようなことはない。買いが買いを呼び、株価はトントン拍子に上がって行く。押せ押せムードがピークに達すると、大きく正当評価額を上回った株に、アナリストから格下げの一声が発せられる。一転して人気銘柄は売り物一色となり、株価は非情な下げを展開する。だから退屈な株を買え、というのがジェーソン氏の言い分だ。 たしかに人気銘柄は、私たちが発見する頃には割高になっていることが多く、ジェーソン氏の言うように差し迫る格下げの危険性がある。できることなら、大衆が動く前に安く買って高く売りたい。どうやったら、現在割安で値上がりの見込める株を見つけることができるのだろう。割安株だけを狙った投資方法はvalue inve...
つい欲に目がくらんでしまい、という形で話が始まれば、失敗談と思ってまず間違いない。ウォールストリートという映画の中で、ゴードン ゲッコーは「欲は良いものだ」と言ったが、一般的には欲張った株投資を警告する声が多い。よく耳にする言葉に、「株価を支配するのは欲と恐怖だ」、というものがある。今朝の話題から好例をあげるとすれば、グーグル(GOOG)が最適だろう。 決算発表後、グーグル最高経営責任者のエリック シュミット氏は、「第3四半期は、投資者の方々が期待しているような高い結果を出すのは難しい」と語った。こんな事を聞かされては、恐怖におびえるまでは行かなくとも、不安になって株を投げてしまう。しかし、プルーデンシャル証券からの話を信じるなら、投資者の態度は正反対になる。プルーデンシャルは「今朝の下げは良い買いチャンス」と述べただけでなく、グーグルの目標株価を400ドルに引き上げた。...
イーベイ(eBay)の好決算、人民元の通貨バスケット制導入、ロンドン地下鉄爆弾事件、大きなヘッドラインを完全に消化することなくマーケットはスタートを切った。あらゆるニュースを売買材料にしようと忙しいトレーダーたちだが、分かりやすいのは卑劣な爆弾事件だ。こんな時は警備関連銘柄が注目される。はたしてどうなったのか。 一口に警備関連といっても代表的な銘柄だけで12以上あるが、人気のあるのはアーモア(AH)というフロリダに本社を置く会社だ。警官用の防弾チョッキや防弾プレート、それに指紋を使った身分証明システムなどの多種にわたる製品を開発、そして販売している。 5分足チャートを見てみよう。 寄り付きは、わずかに高かった程度で、アーモアは簡単に売り崩されてしまった。まだ憶えておられる方も多いと思うが、二週間前に起きた爆破事件の時は、マーケットは弱い開始だった...
「いくらなんでもここまで悪いとは、、、」ゼネラルモータースの決算発表に投資者たちは失望の色をかくせない。一株収益は3セントが見込まれていたが、結果はなんと予想を59セントも下回る56セントの損失だ。発表後のコンファレンスコール(電話での説明会)で会社側は、7月の売り上げは順調であること、また配当金を減らす計画はないなどのコメントをし、投資者たちを安心させようと懸命だ。 ニュースがニュースだっただけに、ゼネラルモータースは窓(ギャップ)を開けての下げで取り引きが始まった。しかし、往々にしてあることなのだが、今のところマーケット開始ベルと同時に投げた人たちが後悔する展開になっている。売り物が殺到するからといって、ニューヨーク証券所のスペシャリストたちは株の取り引きを停止させるわけにはいかない。それならいっそのこと思い切り安く寄り付かせて、需給バランスを速く回復させた方が得だ。...
アナリストの意見は本当に株式投資に役立つのだろうか。買い推奨が出たからといって、必ずその銘柄で儲けられるという保証はない。逆に買いから売りに格下げされても、確実にその株が下がるという保証もない。だからといって、アナリストを100%無視するのも得策ではない。どうやったらアナリストを投資にうまく活かすことができるのだろう。さっそくウィニングインベスティングドットコム社、ハリー ドマッシュ氏の話を聞いてみよう。 アナリストと一口で言うが、アナリストには買いサイドと売りサイドの二種類がある、とドマッシュ氏は言う。誤解されるかもしれないが、「売りサイドアナリスト」は売りばかりを推薦するアナリストという意味ではない。たとえば大手証券会社のメリルリンチには多数のアナリストがいる。経済見通し、企業業績、業界トレンドなどの様々なレポートがこれらのアナリストによって毎日作成されるわけだが、こ...
大手銀行二社の決算が、何と言っても今日の話題だ。シティバンクで知られるシティグループは、アナリストの期待していた一株収益1ドル1セントを満たすことができず、がっかりな97セントという結果だった。その一方バンクオブアメリカは、予想を7セント上回る、1ドル8セントの好一株収益を発表した。さてこの両社、どう寄り付いたのだろうか。まずシティグループから見てみよう。 15分足チャートだが、期待を裏切る決算結果を忠実に反映して、窓(ギャップ)を開けての下げで開始となった。最初の15分間で下げきってしまった観があるが、安値圏で低迷している。 それではバンクオブアメリカのチャートを見ていただこう。 何かの間違いでは、と思われる方もいるのではないだろうか。良い決算を発表したにもかかわらず、シティグループと同様にギャップダウンでのスタートだ。アナリストたち...
ナスダック市場に火がついた。summer doldrumsという退屈な夏相場を表現する言葉があるが、今のナスダックには当てはまらない。さっそく日足チャートを見てみよう。 三本入っている移動平均線は上から20日(グリーン、短期平均)、50日(ブルー、中期平均)、そして200日(レッド、長期平均)だ。まず最初に注目してほしいのは、これら平均線の並び方だ。アップトレンド(上昇基調)がしっかりしたマーケットでは、三本の移動平均線が短いものが一番上、そして中期、一番下が長期移動平均線の順番になる。ナスダックは7月7日、50日移動平均線が200日移動平均線をクロスして、三本の移動平均線がきれいな上昇基調の形を作った。 もう一つの重要な点は、2100ドルの壁が崩れ、ナスダック指数はブレイクアウト(上放れ)に成功している。この2100ドルに走る水平線は以前のレジスタンス...
マクドナルドと言えば新鮮なサラダとフルーツだ。もちろん、そんなことを言う人はいない。しかし肥満社会アメリカを反映するように、「私が太ってしまったのはマクドナルドのようなファストフードの責任だ」、と真剣に主張する人たちが増えている。「肺癌になってしまったのはタバコ会社が悪い」のタバコ裁判と似た理屈だが、顧客ニーズを無視できないだけにマクドナルドはイメージチェンジに忙しい。肥満は大人だけの問題ではなく、子どもたちにも広がっている。セサミストリートのクッキーモンスターでさえ、最近テレビでは野菜や果物を食べるようになった。まさにヘルシーモンスターへの変身だ。 さて今週のマーケットを振り返ってみると、真っ先に思い出すのはウエットシール社(WTSLA)だ。カリフォルニア州に本拠地を置く、若者ファッション小売業の会社だが、火曜日にこんなニュースを発表した。売り上げ好転の報酬として、ウエ...
iPodの売れ行きは絶好調だ。今朝の発表によればアップルは第3四半期620万のiPodを売り上げ、2004年の同時期と比較すると何と616%の大幅アップだ。こんなニュースだから、マーケット開始ベルと同時にアップル(AAPL)に買い物が殺到した。こう書くとアップルは棒上げ状態のように思われるが、まず下の5分足チャートを見てほしい。 たしかに威勢よく大きな窓(ギャップ)を開けてのスタートだが、こんな状態を維持できたのは最初の15分間(ローソク足3本)だけだ。一転急落といった極端な売りが来なかったのは買い手にとってラッキーだったが、今のところアップルは20移動平均線のすぐ上で横ばいを展開している。 もう一つ見てほしい実例はAMD社の5分足チャートだ。 予想を上回る好決算発表で、アップルと同様な力強い寄り付きとなった。しかしAMDの場合、買い手...
まだ小学校3年生の姪だが、将来は医者になりたいと言う。医者と聞くと病院を連想するが、病院はどうも苦手だ。癌などの悪い病気を早期発見するためには定期検診が重要だが、それでも中々病院に行く気になれない。もう注射が怖い年齢ではないが、ひょっとしたら私の潜在意識には病院嫌いの種が埋まっているのかもしれない。しかし今日のニュースは、こんな私をさらに病院嫌いにしてしまった。 問題のニュースはペンシルバニア州から発表された。よくこんなことが公表されたと関心もするが、2004年ペンシルバニア州の病院で院内感染の被害を受けた患者数は11600人以上にのぼり、そのうちの1500人が死亡した。院内感染のために使われた医療費は約20億ドルが推定されている。この院内感染患者数が公表された背景には消費者組合の大きな働きかけがあり、消費者組合からのコメントのよればこのような実際の数字を発表することは病...
今年も後半戦に入り、すでに10日以上経過した。夏も本番、それにしてもボラティリティー指数がだいぶ低い水準に来ている。マーケットと正反対の動きを示すことで有名な指数だが、大衆の心理状態を計るためにも使われる。現在のように低い数値は安心しきった大衆心理を表し、目先天井の近い警戒シグナルになる。逆に極端に高いボラティリティー指数は超弱気の大衆を示し、買い出動への目安になる。 ボラティリティー指数が教えてくれることは、大衆の逆を行くことの重要性だ。日本の相場格言にも「人の行く裏に道あり、花の山」というものがあり逆行動の大切さを指摘している。根拠の無い逆行動は単に無鉄砲なだけだが、上記のボラティリティー指数、それにプット/コールレシオをなどを利用して大衆の心理状態を把握することは有益だ。 さて後半戦、どんなものに投資をするのが良いだろうか。こんな質問を個人投資家にすると、ま...
9 to 5という映画のタイトルにもなったフレーズがあるが、一般的なアメリカ人の労働時間は、9時から5時までの計8時間だ。もちろん昼休みの一時間を考慮すれば、実際には7時間労働ということになる。しかしサラリードットコムの調べによると、平均的なアメリカ人は毎日約2時間の労働時間を無駄にしているという。昼休みとこの2時間を合計すれば、一般アメリカ人の労働時間は一日5時間ということになる。 一口に2時間と言うが、雇っている方の企業側から見ると、これは年間で7590億ドルに相当する給料を無駄に支払っていることになるらしい。まじめに働かなくてはいけないのは分かっているが、いったいどんなことに労働時間は浪費されているのだろうか。上位5つを見てみよう。 1)インターネット (44.7%): ネットサーフィンがナンバー1の時間浪費原因だ。 2)同僚と無駄話 (2...
不動産ブームのアメリカだが、高収入を夢見て、不動産ライセンスを取得する人たちが増えている。CNNマネーの調べによれば全米不動産エージェントの数は200万人が推定され、ここ一年間で12.7%の増加だという。エージェント数が最も多いのはカリフォルニア州だが、最近いちばんの伸び率を見せているのはアリゾナ州らしい。 一般的な住宅売買には5%の手数料がかかる。50万ドルの物件なら2万5000ドルの手数料となり、会社と分け前を半々にすると、エージェント(セールスマン)の収入は1万2500ドル(約138万円)だ。物件一つで138万円、二軒売れば1か月で276万円の副収入だから悪くない。 さて実際にアメリカの不動産エージェントには、どのくらいの収入があるのだろうか。またCNNマネーを引用すれば、収入を決定する最大の要素は「エージェントの経験年数」だという。26年以上経験があるベテ...
ナスダックに上場している、インターネットイニシアティブジャパン(IIJI)に買いが集まっている。インターネットネットワークサービスを主要業務内容とする、東京に本社を置く会社だが、なぜ突然買い人気がついたのだろう。6月13日には13ドル93セントの高値を記録したのだが、新株式発行が東京証券取引所マザーズの上場規定を満たすことができなかったため中止のニュースがきっかけとなり、6月24日には6ドル31セントまで下げてしまった。 さっそく今日の買い人気を調べてみると、こんな記事が見つかった。フールズドットコムという、アメリカの一般個人投資家たちに好評なホームページがある。そこに昨日「倍になりそうな四銘柄」というコラムが載った。簡単に推測ができると思うが、インターネットイニシアティブはその四銘柄の一つとしてあげられていたわけだ。 さて倍になりそうだという理由を要約してみよう...
あまりにも強烈な違いを見せる二枚の写真だ。オリンピック開催権を獲得して躍り上がるロンドン、そしてラッシュアワーを襲った爆破事件。大地震、津波、竜巻、自然現象が引き起こした暴力ならある程度のあきらめはつくが、明らかなテロ行為とあっては怒りをおぼえるだけだ。情報網を総動員させて、イギリス政府はどこまでも犯人グループを追いかけることだろう。 テロのような極端な事件が起きると、あらためて自分はどのようなタイプの投資者かが分かるのではないだろうか。テレビやインターネットでは急激に下げるマーケットのもようが次々と報道され、いかにも暴落は間違いない、そんな気分にさせられてしまう。事件後まもなく取り引きが始まったニューヨークだが、さっそく投資コンサルタントたちからのアドバイスを聞いてみよう。 CNNのインタビューで、ファイナンシャルプランナーとして個人投資家たちの相談に忙しいマリ...
競争相手に負けるわけにはいかない。さっそくフォードそしてクライスラーも、ゼネラルモータースを真似て「社員割引セール」を導入した。社員と同じ金額で車が買えるのだから、消費者には嬉しいニュースだ。この社員割引セールだが、他の業界にも広がるだろうか。航空会社を例にあげれば、「8月2日までに航空券お求めの方には社員割引をさしあげます」、といった感じになる。 さて、次は競争相手に負けてよかった、そんな話題を紹介しよう。ご存知のように2012年のオリンピックはロンドンに決定したが、実はニューヨークもオリンピック誘致運動をしていた。ロンドンが開催権を獲得した瞬間をテレビで見られた方もいると思うが、あれほどまでに感激する価値はオリンピックにあるのだろうか。これでロンドンオリンピックは三度めになるが、この三回めは世界初の記録ということだ。 開催国になったのだからそれなりの準備をしな...
先月ゼネラルモータース(GM)の自動車販売数は、ここ18年間で最高の水準に達した。2004年の6月と比較すると、なんと41%の伸びだ。べつに新しい車種が発表されたわけではない。この突然なゼネラルモータース人気の秘密をご存知だろうか。先月GMは一大キャンペーンを実施した。社員割引を、一般消費者にも適用したのだ。 社員と同じ金額で車が買える。こんな話なら、あなたもGMを試してみようと思うのではないだろうか。違った表現をすれば、社員割引のおかげでGMの車が割安になったわけだ。この割安、そして割高という言葉はよく株式市場で引用されるが、いったい「割安」や「割高」は何を基準に判断するのだろうか。 2カ月前まで20ドルだった銘柄が今日60ドルなら、たいていの投資者は「割高」だと言うことだろう。逆に5ドルならがぜんと「割安感」が生まれるわけだ。もちろんキャッシュフローや一株収益...
連休も今日でお終い。火曜のマーケットをジリジリしながら待っている人たちもいることだろうが、たまには相場のことをいっさい忘れて頭を休めることは良いことだ。独立記念日でアメリカは連休になったわけだが、ここで面白い統計を紹介しよう。 NPDグループが300人のアメリカ人に次の質問をした。「独立記念日に絶対食べないものは何ですか?」べつに嫌いだから食べないということではないが、独立記念日に敬遠される食べ物は三つある。まず筆頭はフレンチトーストだ。朝食として人気のあるフレンチトーストだが、なぜか独立記念日にはもっとも似合わない食べ物のようだ。 中華料理、そして日本料理などのアジア系食品が二番めに敬遠される。「今日は独立記念日、うまい寿司でも食いに行こう!」アメリカに住む日本人ならそんなことを言うかもしれないが、アジア料理はアメリカ人にはご法度らしい。中華レストラン...
連休を目前にして、マーケットは思ったとおりの静かな展開となった。昨日はFOMC会議で揺り動かされただけに、今日は最初から休むと決め込んだ投資者が多かったようだ。4日は独立記念日、ロサンゼルスからニューヨークまで、街の大小にかかわらずあちこちで花火が打ち上げられる。不思議とこの日は皆アメリカ人としての誇りを感じるようだ。 さてこのアメリカ、そろそろ不動産バブルがはじけるのではないかと心配する人たちが増えている。ロイターからの報道だが、35%のアメリカ経済を支える15州の不動産が超過熱状態だという。ドットコムに代表されるインターネット株の暴落を憶えているかたもいると思うが、現在の不動産状況はインターネット株などとは比較にならないようだ。 経済学者のトーマス ヘルブリング氏によれば、これら15州の不動産が下落すれば国内総生産(GDP)に大きなインパクトを与えるという。株...
また金利が上がった。ここ一年間で、九回めの引き上げだ。フェデラルファンズと呼ばれる短期金利が3%から3.25%になったわけだが、これはだれもが予想していたことだ。だったら、なぜダウ指数は99ポイントも下げたのだろう。すでに織り込み済みの事実なら、なにもわざわざ下げる必要はないはずだ。 マーケットを動かすためには新しいニュース(材料)が要る。今日の下げには、どんな材料があったのだろう。簡単に言ってしまえば「失望売り」だ。予想どおりの金利引上げにがっかりしたわけではない。マーケット参加者たちは、ふたつの単語「measured pace」に最大の関心をよせていた。直訳すれば規則正しいゆっくりした歩調ということだが、投資者たちはこのニ単語がFOMC後の声明文から消えることを願っていた。 measured paceの意味することは、FOMC会議が開かれるたびに実施される規則...
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