注意のところで「買ったら必ずストップを設定しておく」と書いたが、利益が出たときの皮算用はあとにして、トレードを中止するポイント、つまりストップのポイントを必ず設定しておくこと。
アマチュアのトレーダーは、ストップをつけていないために、下がってしまうと、売る基準がないために狼狽することになり、結果として長期間下げてしまっても、持ち続けることになり、塩漬けになってしまうのだ。
基本的に株価が上がると、ストップの位置は比例して上げてゆくのだが、あまり上げすぎると、ギャップダウンで始まって上昇する場合に、売らなければならなくなる。
7月の損失の最大のものは下のように、7月10日のCECO の突然の下落による -2.4 ポイントが最大のロスだ。
このトレード方法は複数銘柄にリスクを分散するため、ストップをつけないのだが、9ヶ月に一度だけそのデメリットが現われたということになる。
だがほぼ180日間毎日すべての銘柄にストップをつける手間と、こうした非常に少ない頻度で発生するリスクを天秤にかければ、このレベルのパフォーマンスが叩き出せている以上、全く問題ないと断言してもいいだろう。
指数のチェックでトレンド変化のきっかけを掴む
株価は8月の3日目から下げ始めているが、それまでの、ギャッパーズアイでのナスダック総合指数でのコメントを見ると・・
7月29日
ギャップダウンで開始・ロングサイドは利益確定だな・・新たなエントリーはあわてずにじっくりトレンドを見ることだ。
8月1日
ギャップアップで開始なのでロングサイド領域・ショートサイド銘柄は利益確定だろう・新たなエントリーは条件を厳しく設定
8月3日
ギャップダウンで開始なのでロングサイドは利益確定か?・新たなエントリーは条件を厳しく設定
8月4日
始まった位置は一応ロングサイドだが・・新たなエントリーは条件を厳しく設定
株価は8月の3日目つまりこの4日から下げ始めているが、その前日の8月はギャップダウンで始まっている。
そして注目すべきは、その前のローソク足の Bullish 20/20 だ。
これはセミナーで解説しているように、注意を払うべきシグナルで怪しいと思ったら、即アクションをとることが大事で、ギャッパーズアイをご覧になればわかるように、4日にはロングサイドはすべて手仕舞いし、ショートサイドへ3銘柄ホールドしている。
ハイローバンドギャッププレイではこのように、マーケットの大きなトレンドを見ながら、エントリーの後のシナリオも考え、個別銘柄への資金投入の按配を調節することだ。
安定したゲインを叩き出すためには、これは大事なポイントになる。
ハイローバンドギャッププレイがどうもうまく行かないというのは、大きなトレンドを掴めていないというのが最も多く見うけられる、
根源的な原因の一つなのだ。
さて今後の展開はどうなるだろうか?
8月の終わりに、Bullish 20/20 が出現して二日間赤いローソク足つまり陰線が続いている。
つまりここから下げに転じる可能性もあり、ロングサイドへ一気に上昇するシナリオも十分に考えられる。
ポイントは、緑の20MAがレジスタンスになるのか、それともサポートになるのかを見極めることだろう。
それまでは動く方向を特定せずに、どちらへ動いて出動できるように準備をしておくことだ。
こうした点から私は金曜日にはポジションはすべてクローズして、この週末を含めた3日間を、ストレスなしで過ごすという作戦を取ったというわけだ。
ギャッパーズアイでの金曜日の詳細はこちら。
ハイローバンドギャッププレイのポイント
ギャッパーズアイに掲載した、10月27日から11月29日までの一ヶ月でのプレイを分析してみた。
AAPL +4.6point・XMSR +0.4・RIMM +1.3・AAPL +4.5・TZOO +3.56・QCOM +0.35・EBAY
+3.0・QLGC +0.06・SBUX -1.13・BIIB -1.6・TZOO -2.47・PLMO +3.2・DELL +1.5・INSP
+7.0・LLTC +0.9・XMSR +1.95・COST +0.8・AMZN +0.8・AAPL +4.0・QCOM -0.47・YHOO
-0.94・XBUX -0.1・ADBE +1.35・OSTK +5.2・EBAY +1.5・PIXR +0.2・BRCM +0.55
トータルのゲイン 40.01points
23日間で27銘柄を売買して40.01ポイントのゲインという結果となった。一日平均では1.73ポイントのゲインで1銘柄につき1.48ポイントのゲイン。1000株単位の売買なら約4万ドル、500株なら2万ドル、200株なら8千ドル、400株なら1万6千ドルのゲインとなる。
このハイローバンドギャッププレイの特徴は、エントリーの値段と脱出の値段をピンポイントで執行する必要はないという点だ。デイトレーディングでは、短時間で執行の値段をピンポイントで指定し、それを実行させなければならない
から経験の少ないトレーダーにとっては、少し訓練をする必要がある。
だがこのプレイでは、売買は大体の値段でいいわけで、シミュレーションからから実トレードへ移行したときでも、実際に執行するという点では、実行が簡単なのも、大きな特徴のひとつだ
といっていいだろう。
そのため受講者用掲示板を見ても、多くの方がこのプレイを検証されているが。比較的よい結果が多く見受けられるのは、こうした理由からだと思う。
ギャッパーズアイの
この一ヶ月の結果から、このトレード方法をで運用する際に注意しなければならない点をいくつか挙げておこう。
銘柄数に注意
ギャッパーズアイの記録からわかるように、同時にホールドする銘柄数は、想像されていたより意外と少ないと思われる方が多いはず。
最大で5銘柄程度、少ないときは1銘柄ということもある。もちろんリスクを分散するという観点では、理論的に銘柄数は多い方が有利になる。
だが確率の高いプレイであれば、銘柄数を増やしてリスクを分散しなくても、もともとリスクが低いわけだから、大きなドローダウンをそれほど恐れる心配はないというわけだ。
現に記録を見ても、毎日ホールドしていた銘柄数は、割と少なめだということがわかるだろう。
そうした比較的少なめの銘柄保有での最大のマイナスは TZOO の -2.47 ポイント。一方最大のゲインは INSP
の7ポイント。ゲインがロスを大幅に上回っていることからも、この手法ではこれくらいの銘柄数でも比較的安全だということはいえるだろう。
さらに銘柄数がこれくらいだと、銘柄の管理が容易になるという利点がある。
保有する銘柄数が多すぎると、毎日継続してみればわかるが、かなり大きな心理的なプレッシャーとなる。だから基本的に選択するのはブレイクスキャン
の30銘柄からということに限定している。
毎日の候補銘柄が多すぎると、どうしても集中力が続かなくなり、エントリーと脱出の基準が甘くなってしまう。
結局は条件の悪い銘柄を多く含んだ状態でオーバーナイトをする、というよろしくない状況になってしまい、眠りも浅くなろうというものだ。
トレードで大事な点は、理想的なエントリー条件に近い銘柄だけに絞り込み、「安心して熟睡できるかどうか」という点にかかっていると思う。
だから良い条件のセットアップが、毎日どれくらいの頻度で現われるのかを観察して、その数にあった銘柄を保有するという点が非常に大事になるわけだ。
このハイローバンドギャッププレイは、3本の移動平均線をブレイクしてギャップをつけるという、いわゆる4つの条件を満たした、いわゆる日足の「クアトロセットアップ」という条件で執行をする
わけで、条件にさえ嵌れば、素晴らしいゲインを叩き出せるのだから。
最初はカットロスポイントを薄くする
さらにこのトレード方法は、カットロスの基準が明確なのも大きな利点だ。
さらに何段階にも、リスクの幅をコントロールすることができるから、それまでの成績や保有銘柄数、資金量とポジションの大きさと組み合わせることで、柔軟にカットロスの条件を設定することができる。
今回は、カットロスをできるだけ薄くしているから、ロングサイドで言えば赤いローバンドに当たって、脱出している例は皆無だ。
いいかえれば、ロスを少なくする代わりに、大きなゲインも狙わないというルールを採用したというわけだ。
またエントリー前に、トリガーを引くという条件で、反対サイドへ動く力を逃がした後で、その方向へエントリーするというルールは、非常に大事だということも、連続してご覧になることで、よくお分かりいただけたはず。
今回のギャッパーズアイでは、解説をするという目的があるため、こうした点では多少甘い条件の場合でも、あえて含めてい
るから、ルールを守っている限り、これ以上悪いパフォーマンスは出ないはずだ。
手仕舞いのヒント
最近はハイローバンドギャッププレイに関する問い合わせを、たくさんいただいています。
ハッチさん、Coolで回答頂きましてありがとうございました。
まずはデイトレで実績を積み、その後トレンドの方向がはっきりしている時にはオーバーナイトも半分のポジションで試すという事ですね?
チャレンジしてみます。
ただ一点、「当日逆に動いたらオーバーナイト」ルールですが、何銘柄(日本株)かシュミレートしたところでは、あまり芳しい結果が得られませんでした。
(エントリー条件は、ギャップやトリガー、20MAの傾きも含め、極力ハッチさんのルールに従っているつもりなのですが)
終値でHLバンドの中にもぐりこんでいるという事は
・HLBGプレーのエントリー条件は既に無効になっている
・ボラティリティブレイクアウトが失敗に終わっている
・直近のモメンタムが逆方向に向いてしまった
と、かなり不利な状況にあると思います。
頼みの綱は、
・20MAのトレンドを根拠にエントリーしている
・まだ逆方向のHLバンドには、髭すら触れていない(触れたら損切の為)
の2点ぐらいです。
私の限られたシミュレーションの範囲では、
・終値がHLバンドの中にあれば、損切で手仕舞い又は
・結果がどうあれ、とりあえず終値で手仕舞い
の方が無難と結論されましたが、これはまだシミュレーション不足と考えた方がよろしいのでしょうか?
トレーダーの裁量の範囲内かもしれない質問で申し訳ありませんが、明確に否定して頂ければ、迷いなくトレードできる気もします。
ぜひよろしくお願い致します。
結論から書きますが、手仕舞いのヒントです。
日産自動車(7201)
利益が出ている場合、その銘柄の一日の平均的な値幅が獲れたら、欲を出さずに脱出するという考え方もあります。
日産自動車(7201)のレンジアベレージ
上のチャートの赤い線は100日の平均値ですが、この銘柄の場合約20円です。
ですから、その方向へ動いた場合、20円獲れたら(一日の平均値でという意味で)脱出というルールもありです。
その場合下の例のように、日足より短い足を使うことで、より柔軟な脱出をすることができます。
日産自動車(7201)の半日足
「20円くらい獲れた時点で脱出」というルールを設定すれば、こうして前場と後場の始りや終り(この例では27日の前場の終り)で脱出することもできます。
この例では4日の前場の始まりで脱出しても、ギャップアップのため30円近いゲインがあります。
この方法は、日足ベースで脱出ポイントを決めて、それより短い足で同じ条件を満たしたら、脱出するという方法です。
ただ、どうしても日足でのスウィングプレイとイントラデイプレイを混同してしまいがちですから、気をつけてください。
もちろん米国株では、半日足ではなく、30分足や60分足を応用することもできます。
このプレイはこのようにゲインの幅を固定することで、利益確定をより確実にすることができます。
この自動的にマークが出るモジュールは、もちろんプロトタイプのため、公開していませんが、昨日の時点での最新バージョンです。
このように日足でも、半日足でも安定した性能を発揮するところまで、開発が進んでいます。
「当日逆に動いたらオーバーナイト」ルールですが、何銘柄(日本株)かシュミレートしたところでは、あまり芳しい結果が得られませんでした。
(エントリー条件は、ギャップやトリガー、20MAの傾きも含め、極力ハッチさんのルールに従っているつもりなのですが)
ということですが、芳しい成績が得られないというのは具体的にどういう状態でしょうか?
カットロスになったのでしょうか?
ルールどおりのカットロスなら何も問題はありません。
勝率が100%のプレイなんて存在しないのですからね。
終値でHLバンドの中にもぐりこんでいるという事は
・HLBGプレーのエントリー条件は既に無効になっている
・ボラティリティブレイクアウトが失敗に終わっている
・直近のモメンタムが逆方向に向いてしまった
と、かなり不利な状況にあると思います。
の件ですが、「ローソク足が終値でHLバンドへもぐりこんでいる」のは、エントリー条件とは無関係です。
エントリーはローソク足の始り値付近ですから、終値とは関係ありません。
次の点「ボラティリティブレイクアウトが失敗」と考えていらっしゃる根拠ですが・・
信頼性の面から、ローソク足がバンドの中へ入ったという「一つだけの条件」だけで成否を決定するのはいかがなものでしょうか。
また「直近のモメンタムが逆方向に向いてしまった」と断言されていますが、このプレイはモメンタムプレイではなく、トレンドプレイです。
「ルールに従っているつもりなのですが・・」と書かれていますが、トレードでは本当にそうなのかを、どのように見極めるのかという、正しいルールとその根拠が明確なことが必要だと思います。
言い換えれば「売り手と買い手の関係をきちんと理解する」ことです。
具体的なチャートを添付していただければ、具体的に解説できますので、こういうご質問には、チャートを添付されることをお薦めします。
曖昧なご質問に対する答えは、どうしても曖昧になってしまいますからね。
このプレイは複数銘柄をホールドするというのが前提ですから、昨夜のように銘柄数の少ない場合は、より理想的なパターンに絞ることが必要になります。
セットアップ条件に合った銘柄が少ないということは、銘柄数を増やすことによるリスクの分散ができないわけですから、チャートのパターンによって、リスクを減少させなければなりません。
ただこの方法では、チャートを読む力、つまり見る目を養う必要があります。
これに代わる方法としては、銘柄数が少ない場合、ポジションを減らすことです。
「・・の方が無難と結論されましたが、これはまだシミュレーション不足と考えた方がよろしいのでしょうか?」
これも結論についての判断材料になる具体的な根拠がわかりませんから、返答のしようがないのですが、このような質問をされるということは、シミュレーションが不足しているのだと考えていいと思います。
ハイローバンドギャッププレイの信頼性を高める方法
このプレイの基本ルールは簡単なのだけれど、追求すればかなり奥の深いプレイだ。次のご質問からも、そのことはよくお分かりいただけるだろう。
ご無沙汰しております。2003年3月基礎の受講生、**(広島)です。添付したKLACの2トレードについてですが、1回目はカットロスポイントの設定ミスだろうと思っていますが、2回目はそれを考慮してHighMA+0.1Pにストップマーケットを設定しました。
結果、微妙にひっかかったのですが、2回も同じ銘柄で同じ様な負け方をするとかなりヘコミます。この2トレードは何か基本的に間違っているという点があるのでしょうか?お時間があれば教えていただけませんか?
よろしくお願いします。
追伸
私のカキコミへの返信を時々いただきますが、
とても励みになっています。
ありがとうございます。
上の添付チャートではわかりにくいので、CQGのチャートで同じ銘柄を表示しました。
このプレイは、4銘柄以上へ分散してエントリーする方法ですから、カットロスになる銘柄が1銘柄くらいあってもトータルではきちんと利益が出るはずですから問題ないと思います。まあ一つくらいは仕方ないということです。そうはいっても気になるものですよね?
上は自動的にエントリーポイントを表示させるモジュールを動作させていますが、エントリーされた黄色いマークの位置には、マークが出ていません。何故テストをするのかは、こうしたケースで信頼性を上げるためなのです。このマクロの判定ロジックは、残念ながら公開できませんが、目視で避けることはできます。
そのヒントはMAの順番と傾きです。ここまで書けばわかりますね?
それと上のチャートを見てください。
緑の細い抵抗線は、このチャートより前にあるローソク足の抵抗線です。マークのあるローソク足は、ここにぶつかって跳ね返っています。確実性を高めるには、こうした抵抗線のないパターンだけを選択するように絞り込むことです。
スイングスキャンで該当銘柄は一目瞭然
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スイングスキャン
レベル4の条件は下のレベル3より厳しいので該当する銘柄がない。
レベル3では3銘柄が表示される。
レベル2では条件が緩くなるので4銘柄が表示される。
レベル1ではさらに条件が緩くなるため、多くの銘柄が表示される。
イージーモードからマニュアルモードへ切り替えると
より具体的な条件を知ることができる。
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