Report by F2
デイトレ・エキスポ 体験レポート by Sleepless in Seattle
シアトルでのハッチさんの日本語セミナーが終わった後も興奮がさめない私、Sleepless inSeattleは、大胆にもロサンジェルスのオンタリオで開かれるデイトレ・エキスポ参加を思いつきました。
せっかくアメリカにいるんだから、デイトレに関して学べるものは何でも学んでやろうというモメンタムに任せて行ってみよう精神からの決断でした。
思いついたのが開催日の3日前という超ギリギリで、早速ハッチさんにご相談したら一緒に行ってもよいとのこと。
急いで出発の前日にチケットを予約し、空港受け渡しのエレクトロニック・チケットの手続きをしました。
出発の朝、9日から24日までお世話になったVermont Inn(このホテルは短期滞在用のアパートで超おとくなので、次回セミナーがダウンタウンで開かれたらここがお薦めです。ちょっと遠いけど。)
をチェックアウトして、タクシーで空港へ。
エレクトロニック・チケットなので空港についてカウンターにあるコンピューターに予約番号を打ち込めば発券されるというしくみで、マイレッジの番号も打ち込めるという超進歩したシステムで、発券まで数分という速さでした。
そして指定ゲートに直行しましたが、出発まで1時間あまりあったのでシアトル・ベスト・コーヒーでカフェラッテを買って飲んで待つことに。
しかしハッチさん御一行は搭乗時間になっても姿が見えません! 私は ” エキスポが開かれるのは本当にロスのオンタリオなのか?
もしやカナダのオンタリオでは?” とあらぬ心配をしてしまいました。
しかしやや離れた所にハッチさんの笑顔が。 正直ほっとしました。
ハッチさんの横にはセミナーでお世話になったジェスとマークもいます。
彼らは私が行く事を初めて知って驚いていたようでした。
とにかく挨拶を交わし、飛行機に搭乗しました。
飛行機はシアトル上空を飛び、 時折 頂上に雪が残る山々の上を通り、有名なレイク・タホの上を通って2時間半でオンタリオに到着。
その後会場のコンベンション・センターのすぐ横にあるホテルにチェックインし、しばし休憩。
その後ハッチさん達と待ち合わせしてTGIフライデーで食事をしました。
その時驚くべき事が!
皆食事の他にビールを注文したのですが、全員がIDを見せるように言われたのです!!
アメリカでは21才以下にはお酒を販売してはいけない法律があるので、21才以上かどうか確かめるために
IDの提示を求められる事があるのです。
ウエイトレスの方も一人一人のIDを見ては実年齢と見た目との違いに驚いていたようでした。
ちなみに私は21才以下なのでビールは飲みませんでした。
なーんて嘘です。 (誰ですか? 冗談にならないなんて言っているのは?)”
そんなに若く見えたかしら? オホホホ ” という気分で皆で乾杯。
そんなこんなでエキスポ前夜はふけていきました。
さてエキスポ開催当日。
ハッチさん達とホテルのレストランで待ち合わせて朝食を取りました。
マークは飲み物だけで、ハッチさん、ジェス、私は果物、パンケーキなどを食べました。
さて、いざ出陣です。
会場はホテルの横にあるので歩いて行きます。
駐車場にはすでに車の列。
コンベンションの中に入るとすでにすごい人ごみ。
特に登録してバッチをもらう所には長い行列が。
しかしハッチさん御一行がプリスティーンの関係者という事でフリーパスでスピーチ会場に入れました。
しばらくすると会場は満席状態。デイトレ人口のすごさと熱気が伝わってくるようでした。
余談ですが、会場を見回した所、やはり男性の比率が多く、女性は多分5%以下だったと思います。
男性の方は30代後半から50代前半の方が多かったような印象を受けました。
そしてプリスティーンの社長のオリバーさんの開会のスピーチが始まりました。
エキスポにスポンサーとして出ている会社が沢山ある中で、開会の挨拶をオリバーさんがなさったという事はやはりプリスティーンは業界でも最大手の会社なのだと改めて思い知らされました。
オリバーさんはソフトなトークで、聴衆をぐんぐんひきつける話術の持ち主で、開会の挨拶にふさわしい素晴らしいスピーチでした。
その中で聴衆の人々がどこから来たかという質問をされて、海外から来た人と言われた時、横にいたジェスが手を上げろと言うので、手を上げたら指名されてしまいました。
” どこから?” と聞かれて ” 香港です。” と答えたら、周囲が ” おお!” とどよめいたので、おもわず ”
もしかして私ってすごい?!” と思ったらパリから来ていた人もいてたりして、皆さん本当に熱心。
続きはオリバーさんの情熱あふれるスピーチを一挙公開。
さてオリバーさんは聴衆との会話を楽しみ、会場は熱気あふれる中にもなごやかな雰囲気に。
オリバーさんはご自分がトレードを始めた時はデイトレード(以下DTとします)の教育もトレーニングもなく苦労された事、そして徐々に自分なりのスタイルを確立され、自分が苦労して築き上げた知識を一般のトレーダーに提供しようと思い、プリスティンを設立された事などを話されました。
次にDTの将来性について述べられ、DTはこれからもどんどん伸びていくだろうとおっしゃいました。
その理由は手数料が急激に安くなった事、低金利が株式への投資を余儀なくさせる事、テクノロジーの進歩により世界中どこからでもマウスをクリックするだけでマーケットにアクセスできる事であると言われました。
次にDTの定義について述べられました。 オリバーさんいわく、”
DTはすごい速さで逆上したように売り買いをくりかえし、オーバーナイトでポジションをホールドしないトレードだけだと思うのは間違っていると思います。
こういうトレードは一般の投資家には適していません。毎日マーケットを見て、トレードし、毎日株価をチェックしていれば、あなたはもうりっぱなデイトレーダーです。
”オリバーさんはポジションを2から5日ホールドするスウィング・トレード(以下STとします)が一般のトレーダーにより適したスタイルのDTであると述べられました。
すなわちオリバーさんいわくSTはDTの中の一つのスタイルなのです。
STの2から5日というタイムフレームは機関投資家にとっては短すぎ、超高速のDTには長すぎるから、彼らが手をつけない所をうまく利用するのだと。
オリバーさんはちゃんとしたトレードをするには考え方の変革が必要だと言われました。
(マークはここが大事だと言っていました。)
考え方の変革とはいかにマーケットを違った目で見て考えるかという事で、オリバーさんいわく、” 我々は株をトレードしているのではなく、人々(人々の心理)をトレードしているのです。
あなたが株を売買する度にあなたの行為と反対の事をしている人がいるのです。(あなたが買いたい株を売り、売りたい株を買う人がいる)自分の行為が相手の行為よりも賢いかどうか常に自分に問い掛けて下さい。
トレードで成功するには2種類の人々を見つける事です。
1つは買った株がどんどん下がっていくのに耐え切れなくて安値で売ってしまう人(セリング・クライマックス)。
もう1つは株がどんどん上がっていくので高値で買ってしまう人(バイング・クライマックス)。”
次にオリバーさんは弁護士や医者になるのに教育や訓練がいるようにDTも多くの教育とトレーニングが必要であると述べられました。
” 最初の6から9ヶ月は発達期間で、ロスする事は避けられません。
まずロスの取り方を学んで下さい。 プロで成功しているトレーダーは常に小さなロスを取ります。
負けている人々は勝つのも大きいですが負けも大きく、トータルすると負けているのです。
ホームランを狙うのではなく小さなヒットを積み重ねていくのがプロのやり方です。”
最後にオリバーさんはこう言われました。
” DTは85%が心理的な要素で占められています。 DTにはまずちゃんとした教育が必要で、習った技術を自分の物にするには6から9ヶ月かかります。
最初は急がずにゆっくりと始めて下さい。 勝つためにはトレードを続けていかなければならないのですから。”
オリバーさんがスピーチを終えると会場は割れるような拍手の渦。
さすがオリバーさん。 私も感動して拍手が鳴り止むまで拍手し続けました。
続く・・
さて感動的なオリバーさんのスピーチが終わると、近くに座っていた紳士と奥様が話しかけてきました。
” 香港から来たの? すごいね。 地球の裏側から来たんだね。”
そう言っていただくと遠くから来た甲斐があるというもの。
その後 フリーパスで通ったもののバッチがないのは不便だという事で、移動する事に。
するとマークがオリバーさん、プリスティーン御一行様を見つけて近づいて行きます。
マークはオリバーさんと親しげに挨拶を交わし、プリスティーン軍団の濃い顔のおにーさん達とも歓談しています。
そして顔の濃いおにーさんがバッチを受け取るための登録所に案内して下さり登録する事に。 (ちなみにこのおにーさんがワニ皮のブリーフケースの持ち主です。)
ハッチさんはデジカメで撮影するためプレスとして登録なさいました。
そして私もハッチさんのアシスタントとしてプレスのバッジを頂ける事に。
大感激!!
プレスなんて かっこよすぎる!
それにプレスとして登録するとプレスキットももらえて一石二鳥。
しかし
プレスキットが重過ぎて、私はハッチさんの分と自分の分を一旦ホテルに持って帰る事に。(ちゃんとアシスタントしてるでしょ。)
ホテルから会場に戻り、ハッチさん御一行を探しにエキスポの展示場へ入りました。人、人、人で すごい熱気!
デイトレ関係の会社のブースが目立つ広告と共に所狭しと並んでいます。
” すごすぎる! でもこの中からどうやってハッチさん達を見つければいいの? ”
とりあえず各ブースを見ながら探す事に。
あるわ、あるわ、デイトレってこんなにすごいの! というのが正直な感想で、コンピューターのモニターにレベル2ウィンドウを見せたり、テクニカル分析のチャートを見せたり、色とりどりのパンフレットに、Tシャツやペンまであって、本当にデイトレ祭りのような雰囲気。
他にもコモディティ、フューチャー、タックスに関するブースもあり、盛りだくさん!
しばらく歩くとプリスティーンの大きななブースが見えて来ました。
ありました、プリスティーンが!さすがに大きい! たぶん会場でも最大規模。
モニターもミニシアター並みの大きさで、その前には10人くらい座れる席まで用意してあります。まさにミニシアター。
これを使ってシステムやテクニカル分析の説明をするのでしょう。
そしてハッチさん御一行の姿を発見!
マーク、ジェスはさっそくプリスティーンの主要メンバーと歓談しています。
ハッチさんも主要メンバーに紹介されたりで、お忙しそう。
私はさっそくプリスティーンのペンとマウスパッドをもらいました。
ハッチさん達と少しお話しして、 私はレクチャーの会場に向かう事にしました。
このエキスポはレクチャーも目白押しで、常時8クラスがレクチャーされていました。
全て1時間の授業で内容はデイトレに関して多岐に渡っており、 向学心に燃える私は目移りしてしまいます。とりあえず色々出てレクチャー調査する事に。
さて最初に行ったクラスは ” How to Day Trade Internet Stocks for a living" です。 直訳すると”
いかにネット株でデイトレして生計を立てるか” というなんとも危険な香りのする題名。
中に入ると200人以上入れる教室の中は満席で、立ち見している人もいます。
皆さん 熱心に授業に聞き入っていて、真剣そのもの。さっそく私も立ち見仲間に。
レクチャーの途中から入ったので、すでに正面のスクリーンにはネット株でおなじみのアマゾンさんのチャートが映っています。
そのチャートが並みのテクニカル分析を超えた物で、なにやら幾何学の授業のよう。
正直な感想としては、ここまで分析するのは素人には無理だという事。
こんな分析をしている間にタイミングを逃しそう。
よっぽど幾何と計算に強い人ならいいけど。
で、私は早々に教室を出て、違うレクチャーに。
次は ” Trading To Win " に行きました。 直訳すると” 勝つためのトレード ” となんとも強気な題名。
中は前のレクチャーにも増して盛況で、また立ち見席。 私が入った時は ” Cup with handle "
のようなチャートが黒板に書いてありました。
私が聞いた範囲での要点は” Cup with handle ”
のチャートに抵抗線と支持線を引いて、抵抗線を抜いたら買い、支持線を割ったら売りという事でした。
” Cup with handle” というコンセプトが分からない人は浜名湖うなぎさんに聞けば教えてくれるかもしれません。(うなぎさんの承諾は取ってないので、あくまでもたぶんです。)
まだまだ続く突撃レクチャー・レポート。
できるだけ多くのレクチャーを見てみたいと思ったので、15分くらい聞いてレクチャーの感触が分かると次のレクチャーに移動というのを繰り返しました。
もちろんこれはいけると思ったらポジション・ホールドで最後まで聞いたレクチャーもあります。
つまりレクチャーの質によってショート・タームとロング・タームのホールドを使い分けたのです。ここで役立ったのがプレスのバッチ。
立ち見席が出ているレクチャーや予約登録が必要なレクチャーは途中からは入れないのですが、プレスのバッチを見せると入れてもらえたのです。
まさに ” この印篭が目に入らぬか ”
の世界でした。恐るべしプレス・バッチ!
さて次に行ったのは” Trading with Map - How to write a detailed Trading Plan " です。
直訳すると” トレーディング・マップ - トレーディング・プランの立て方 ” です。
どんなプランを教えてくれるのやら。
このレクチャーではオーバーナイトでポジションをホールドするのはキャピタルをリスクにさらす事だと言われていました。
その理由はアフターマーケットで悪いニュースがあったりしてインスティネットなどで値が動く事があるからという事でした。
オーバーナイトしないで、株価をリアルタイムでモニターしてトレードするよう、最初は動きの遅い株で100株から始め、感じがつかめたらもう少し動きの速い株を500株トレードし、最後にもっと速い株を1000株トレードするように言われていました。
マーケットがクローズしたら成功したトレードと失敗したトレードのパーセンテージを比べて、常に何かを学びとるよう、そして自分なりのトレードのシステムを構築するようにという事でした。
次は ” Tick by Stick ” です。つまり キャンドルスティックで見るイントラデイ・チャートという意味です。
このレクチャーではトレードする時は常に自分と反対のトレードをしている相手の事を意識してトレードしなさいと言われていました。(これはオリバーさんのスピーチにあった人の心理をトレードするというのと同じですね。)
慌てず、まず相手方の出方を見てからトレードするように、とにかくディフェンスが大事であるという事、またチャートからマーケットの心理が測れるとおしゃっていました。その後キャンドルスティックの簡単な説明がありました。
そしてDTはパーフェクト・セットアップのためには3、4週間も待たなければならない事、小さなロスは大丈夫だが、とにかくトレンドを見つけるように言われていました。
次に行ったのは ”Short Term Trading Strategies ”です。
このレクチャーではエリオットウェーブの説明がありましたが、一通り説明を聞いて他のレクチャーに移動しました。
人の入りもまばらだったし、場のムードを察して出ました。
次のレクチャーは ” Side Stepping 5 Common Beginner Mistake ” でした。
直訳すると ”
ビギナーがおかしやすい5つのミスの避け方 ” です。個人的な好みで言うとオリバーさんのレクチャーの次にこの先生のレクチャーのが良かったと思いました。
理由は聴衆に少しでも有意義な情報を与えようという真摯な気持ちが伝わってきたからです。
DTではマニー・マネージメントが大切であると強調されていました。
例えば月の初めに利益がマイナスだとするとトレードするシェアを減らし、利益が出ている場合はその利益を確保して守るようにという事でした。
とにかくこまめに利益を確保するように強調されていました。 彼の提唱するマニー・マネージメント・プランとは
1 プランを持ってトレードする。
2 負けているトレードをカットする。
3 ダブリング・アップしない(例えば40で500株買って、36に下がったから上がるだろうと思って、さらに500株買う事。)
4 引き時を常に考えてトレードする。(ロスカットと利益確保)
5 常に現実的である事。 (感情的にならない。)
6 キャピタルを守っているかどうか常に自分に問い掛ける。
つまり常に自分のプランに忠実に、感情的になってトレードしない、ストップロスを設定する、負けているトレードはホールドしないという事で、まさに初心者がおかしそうな間違いを戒めていますね。
これは自分に常に言い聞かせなければと思いました。
このレクチャーの先生のアシスタントに2人のアジア系の男性がいらっしゃったんですが、そのうちの一人はトップ・トレーダーという事で、色々質問にも答えておられました。
外見は20代半ばという若い感じでしたが、” おぬし きれるな ”
という雰囲気の方でした。
デイトレ・エキスポでは講師および参加者の中にどれだけアジア人の比率があるかという事にも注意を払っていたのですが、講師の中にアジア人の方はいませんでした。
唯一先述のアシスタントの方がいらしたぐらいです。
彼は最終日の最後の時間帯に ” Millionaire Talk ” という題で話をなさる事になっていたのですが、私はフライトの関係で出席できませんでした。
残念無念。
参加者の中でアジア人が占める比率はたぶん2%くらいだったと思うのですが、中国系と韓国系の方がほとんどで、日本人はお見かけしませんでした。
アジア系の参加者の方はたいてい3、4人の男性のグループでいらしゃっていて、レクチャーの後もグループで真剣に話し合っていらっしゃっていて、
” うーん、アジアン・マネーは今だ健在か ” と思ってしまいました。
アジア系の女性は少なかったのですが、中には
” この人 デイトレで生計立ててるな。” というシャープな雰囲気の方が前の方の席に座って熱心にレクチャーを聞いていらっしゃったのが印象に残っています。
Report by F2