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メールマガジン >  米国マーケット人気コラム(日本語版)

夢が実現する街、無数の情報が飛び交うウォールストリート。

米国マーケットが終わるころ、日本はようやく朝を迎える。
ベテラン米国証券マンK氏が、独自のコネクションを縦横に駆使。インサイダー、デイトレーダー達からの噂や面白い情報を毎朝あなたへお届けします。

創刊号は9月上旬を予定。

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08 月 30 日 (金)NY
DOW: -7.49 (-0.08%)  NASDAQ: -20.92 (-1.56%)

放っておくのは不親切か

高過ぎる、スタイルが気にくわない、月々の支払い額が重荷、これ
らが今年アメリカ人が新車を買わなかった主な理由だ。
別にこれといって珍しい内容ではないが、第五番目の買わなかった
理由は「セールスマンの態度が悪い」があげられている。

気に入った車が三台見つかったとしよう。統計によると消費者は
一番安い車を選ぶが、セールスマンは一番高い車を売ろうとする。
一方は金を倹約しようとしているのに、相手方は手数料の計算に
忙しい。当然セールスには熱が入り、これが客にとっては単に
うるさいだけ。

私個人的にはセールスマンに付きまとわれるのは嫌いだ。
「どんな車種をお探しですか、色は?」などと立て続けに聞かれる
と頭が痛くなってくる。放っておいてほしい。質問があればこちら
から声をかける。

オンライントレードが証券マンから投資者を救ってくれた。
あれを買え、これを買えというしつこい電話が無くなった。
資料集めも楽になったし、それに手数料が大幅に安くなったのが
なんといっても嬉しい。

次に車を買う時はインターネットを利用しようと思う。セールスマン
には悪いが、ディーラーではテストドライブだけさせてもらおう。
もちろん、こちらの身になって真面目に考えてくれるセールスマン
にめぐり合えば話は別だが。

 

ダウの週足を見てみよう

今日で今月の取り引きも終了し、長期的な目でダウ指数を眺めて
みるのも面白い。

さて週足は何と言っているだろうか?

微笑んでいるのはベア、それともブル?

もしブルが微笑んでいるなら、それは微笑みではなく緊張で顔が
引きつっているだけだ。

 


 

08 月 29 日 (木)NY
DOW: -23.10 (-0.26%)  NASDAQ: +21.39 (+1.62%)

きれいに決まったギャッププレイ

マイクロソフト(MSFT)の日足チャートを見てほしい。
弱い寄り付きをくつがえし、難なく二本の移動平均線(20日と50日)
の上に復帰して引けを迎えた。
見方を変えれば、7月24日の安値を底にする短期トレンドラインが
支えとなり一転反発と言うことも出来る。
出来高も昨日の量を上回り、慌てた売り手が買い戻しにに走る
踏み上げもあったようだ。

何かマイクロソフトの推薦記事のようになってしまったが、ギャップ
プレーヤーにとってはまことに嬉しい一日になったことだろう。
弱いマーケットと同様に窓を開けての下げ、しかし簡単にこのハンディ
を跳ね除けて買いの機会を提供してくれた。

興味深いのは、引け間際にゴールドマンサックスがマイクロソフトの
目標値を70ドルから60ドルに下方修正するニュースが流れた。
さて、明日はどんな展開を見せるだろうか。

明朝の注意点だが、寄り付き前に7月分の個人所得、そして8月分
のシカゴ購買指数の発表がマーケット開始30分後にある。
おまけに三連休も控え取り引きは午前中に集中することになるだろう。

 

ビジネスニュースは何故使えないのか

以前、ウォールストリートジャーナル紙の人気コラムを担当していた
ディーン・ロットバート氏はこう語る。

「経済ジャーナリズムは仲良しクラブのような物だ。そこに属する
記者達はまったく自分の意見というものを持ち合わせていない。」

 


 

08 月 28 日 (水)NY
DOW: -130.32 (-1.47%)   NASDAQ: -33.40 (-2.47%)

株はチームスポーツ

昨夜の野茂選手のピッチングは素晴らしかった。
7回を投げて許したヒットは7本、失点1、四球3、そして何と言って
も光るのが奪三振の10だ。これだけ良いできなのだから、当然
勝ち投手になったと思われるだろうが、残念なことに勝敗には
関係なかった。

あの剛速球投手のランディー・ジョンソンと比べるわけにはいか
ないが、ここに野茂選手の面白い記録がある。
5月1日、レッズとの対戦だが、この日の奪三振は10、しかし野茂
は負け投手となった。

8月5日にはフィリーズ戦に登板、そして奪三振は10、なかなか良い
出来にもかかわらず結果は勝敗には関係なかった。
これで昨日の試合で合計すると、野茂選手が三振を10個奪った
試合は3つになるが、勝てたゲームはゼロ。

自分の調子が良好なのに勝てない。三振を10個も奪ったのに
勝利投手になれない。チームスポーツの悲しいところだが、勝利
を得られなかった最大の原因は味方チームの打撃援護がなかった
からだ。

同じようなことがデイトレードにも起こる。
きれいなチャートパターンを厳選してやるのだが勝てない。
何故か?マーケットからの援護射撃がないためだ。
どんなに素晴らしい形の買いシグナルでも、マーケットが下げ基調
なら勝率は下がる。

自分だけやる気があってもしょうがない。どうせやるなら皆が燃えて
いる日を狙いたいものだ。

 

「危険な株」=「空売り推薦」?

ある著名なファンドマネージャーがこう言った。
「バランスシートなど詳しく調べた結果、今フォードに投資するのは
危険だ」 (その時フォードは12ドルで取り引きされていた)

これを聞いた投資者が早速フォードの空売りに出た。

次の日このファンドマネージャー、何気なくこんなことをもらした。
「今日はフォードに大口の買いが入っているなあ、、、」

この一言に空売りを入れていた投資者が怒った。
「人に空売りを推奨しておいて、今更大口の買いとはけしからん。
俺の空売りどうしてくれるのだ。」
(今日フォードは11ドル63セントで終了)

この手の苦情があとを絶たない。

ファンドマネージャーは「空売りをしろ」とは言っていない。
「危険だ」=「空売り」に結びつけたのは投資者のほうだ。

次の日の「大口買い」のコメントは、ファンドマネージャーの態度を一変
させるものではない。
よく分かっている投資者なら「大口買い」を喜んだはずだ。

「馬鹿な奴らだ、こんな株を買うなんて。よし良いチャンスだからもう一度
空売ってやろう。」

 


 

08 月 27 日 (火)NY 
DOW: -94.60 (-1.06%)   NASDAQ: -43.96 (-3.15%)

どちらの指数が重要なのか 

今日の下げ相場を作った犯人は「消費者信頼感指数」といった声
が圧倒的に多い。予想された97.0を下回る93.5が発表され、これで
3ヶ月連続の下落となった。

一般的にこの指数は将来の個人消費を占うのに役立つとされてい
るが、今日の数字を見る限りではまだそう簡単に国民のサイフの
ヒモはゆるみそうにない。

しかし問題なのは、何故この指数がここまでクローズアップされな
ければならないのだろう。マーケットの始まる1時間前には、予想を
大きく突破する耐久消費財(7月分)の発表があり、SP500などの
先物指数は強いマーケットを示唆していた。耐久消費財と言えば、
米国の製造業界の健康度を計るモノサシ、当然のことながら投資者
には注目の統計だ。

とここまで書くと「消費者信頼感」、そして「耐久消費財」は米国経済
分析に欠かせない要素のように聞こえるが、エコノミスト達はこれら
の数字をあまり重要視していない。

「耐久消費財」は月々大きなばらつきを見せ、経済のトレンド予測に
は不向き。また「消費者信頼感」は景気減速の前にピークに達する
ことが時々起こり、これも経済予測をするモノサシには全く適さない。

マーケットは感情的な所、論理的な奴らは嫌われるようだ。

 

ベアの動きに注目

今日の下げは単なるプルバックなのだろうか。
ナスダックは短期の上昇トレンドライン、そして50日移動平均線の
二つを割っての終了。

ベアの動きに注目だ。





08 月 26 日 (月)NY
DOW: +46.05 (+0.51%)   NASDAQ: +11.12 (+0.80%)

何が本物なのか

米国の不動産バブルが弾けるのは時間の問題だ、という声が
よく聞かれるようになった。
物件はかなりの割高レベルに達し、もはやこの水準を保つのは
難しいという。
もちろんこの見解が当たっているかは分からないが、ここに不動産
投資の欠点がある。

株の場合なら、割高レベルに達していると判断すれば即売る。
もし現物を持っていなければ空売りを入れる。
空売りが危険だと思えば、リスクの限定できる個別銘柄のプット
買いを実行する。
株式投資の妙味はこの選択肢の豊富さ、それにスピーディーな
売買の成立にある。

「サンタモニカの物件割高のようですね、あのダウンタウンのビルを
空売りしたいのですが、資金はどのくらい必要ですか、、、ちょっと
待ってください、やはり空売りは怖いですから10月のプットオプション
を買います」 当然ながら、こんな事は出来ない。

ご存知のように、株を空売るには株を借りて売るわけだが、不動産
の場合、空売ってみたくとも借りてくる物件がない。
簡単に言えば、不動産ほど換金性の悪いものはないわけだ。
しかし英語では不動産のことをreal estateという。
何故こんな物がrealなのか、ちょっと理解に苦しむ。

 

静かな一日、目立った一銘柄

出来高の伸びない一日だったがTheraSense (THER)がちょっとした
物音を立てた。

50日移動平均線を突破、それになかなか歯がたたなかった16ドル
のレジスタンスラインも処分した。

出来高も通常の5割以上、欲を言えばもっと長い陽線が見たかった。



 

08 月 23 日 (金)NY
DOW: -180.68 (-1.99%)  NASDAQ: -42.33 (-2.97%)

こんな所に隠れていた資金

配当金という言葉は既に死語だと思っていたが、実はこれが
米国マーケットのメインテーマだという。
テクニカルアナリスト、ジョン・ローク氏の話を聞いてみよう。

「投資者達の米国経済、そしてマーケットに対する信頼感は未だに
低いレベルだが、主な1500銘柄を調べて見ると面白い事が判明
する。出来高が5万株以下の物は除くが、最近大きな上昇を見せ
いる銘柄は配当利回りが平均で4%程ある。」

なるほど、資金はそんな所に避難していたわけだ。
更にローク氏の言葉を付け加えると、これらの高配当銘柄は7月
23日以来25%の上昇を見せており、ダウ平均の20%を上回っている。

ほとんどの個人投資家は、2年間の塩漬け状態が続き全く動きが
とれない状態だが、プロ達は確かに資金の運用を怠っていなかった
ようだ。

駄目な時は休むのも一手だが、次のテーマを狙って買っていくのも
面白い。もちろん一個人に次のテーマは作れないが、次のテーマ
を探る方法はある。
別に難しい話ではない。ただ毎日各セクター指数の日足チャートを
見るだけでいいことだ。

あと一週間ほどで夏休みが終わる。
はたして資金の次の行き場所はどこになるだろうか。

 

売らない方がおかしい

少ない今日の出来高、それに上昇する短期トレンドラインは安泰。
言い方を変えればチャートパターンは壊れていない。

しつこく繰り返される「今日の下げをどう思うか」の質問にある
アナリストはこう答えた。

“If I bought at the bottom, I’d be taking some profits here.”

「底で買っていればこの辺で利食います」

そりゃそうだ、何せマーケットは7月下旬から2割の上昇なのだから。



 

08 月 22 日 (木)NY 
DOW: +96.41 (+1.07%)  NASDAQ: +13.70 (+0.97%)

まだ負けたわけじゃない

ダウは9000ドル台に復帰した。万歳三唱、、、と思えば世の中
そうでもないらしい。
上がっていても素直に喜べない。慢性的心配性ということかも
しれないが、彼等の悩みを聞いてあげることにした。

「確かにマーケットは好調です。それは否定しません。しかし、買う
気にはなれません。」 「何で買えないの」と尋ねると、デル(DELL)、
マイクロソフト(MSFT)、そしてシスコ(CSCO)のチャートを見てみろ
と言う。

なるほど、言いたいことはよく分かる。要するにここ数日間の上昇に
出来高が伴なっていないのだ。
「でもねえ、まだ8月、夏休みだよ。あまりそう出来高にこだわらなくて
もいいんじゃない」と軽くいなすと、すかさず返答が来た。
「8月?夏休み?もう直ぐ8月もお終いじゃないですか。あと10日も
すれば9月なんですよ。9月、10月は悪い相場で有名なのはご存知
ですよね?」

これがベアの現在の心境なのだ。
「ブル達よ、残り少ない夏を思う存分楽しむがよい。しかし9月からは
また俺達の天下だ」
はたしてどうなることやら、、、、

 

だれが儲けているのだろう?

マーケットラリーが続いているが、実際には一般投資者達は迷っている。
そんな心境をある投資家はこう語る。

"For the first time in a very long time, I just don’t trust my instincts."

「長いこと相場とつきあっているが、初めて自分の勘が信じられなく
なった」

 


 

08 月 21 日 (水)NY 
DOW: +85.16 (+0.95%)  NASDAQ: +32.66 (+2.37%)

主役を切る

小売業界の分析ではトップの定評がある、メリルリンチのアナリスト、
ピーター・カルソ氏が首になった。
メリルリンチと言えば、投資者を誤解させる株推薦で1億ドルの罰金
を喰らったニュースが記憶に新しい。
このカルソ氏の解雇については「会社のポリシーに違反したため」
ということだが、メリルリンチ側は一切具体的な内容についての説明
を拒否している。

企業のイメージチェンジのために、スケープゴートに祭り上げられた
感じがしないでもないが、この劇的なやり方はまことに効果的と言う
しかない。
真偽のほどは定かではないが、この解雇の原因はカルソ氏がHome
Depot (HD)の格下げ発表をする前に少数の顧客にこの情報を漏らし
ていたことらしい。(thestreet.com)

脇役がいなくなっても人々は気がつかない。
主役が消えてしまったら、寅さんのように映画自体が終わってしまう。
荒治療とはいうものの、なかなかメリルリンチ思い切った手段に出た
ものだ。

もちろんこの解雇でメリルリンチの体質が完全に変わったとは思わ
ない。しかしこれで投資者達の信頼を獲得することが出来るなら、
カルソ氏の首は1億ドル以上の値打ちがあるわけだ。

 

リンダ・ラシュキ成功の秘密

アメリカのデイトレーダーでリンダの名前を知らないとしたら、それは
野球ファンが松井を知らないと言うのに等しい。

先日のセミナーでも彼女は大好評だったと聞くが、彼女の成功の秘訣は
次の言葉に要約されていると思う。

If you like the game, then you will play a safe game.

直訳ではなく意訳をさせてもらうと「ゲームを好きになるこつは、安全なプレイに徹すること」

リンダのTip of the Dayぜひ参考にしていただきたい。

 


 

08 月 20 日 (火)NY
DOW: -118.72 (-1.32%)  NASDAQ: -17.95 (-1.28%)

ごく普通のやり方

人々は経済的な安定を求める。
金持ちとはいかなくとも、人生から金銭的な悩みを一掃したいと
思うのは皆さんにも共通する願望かもしれない。

株のデイトレード、個人ビジネス経営、不動産投資などは金を儲け
る手段だが、意外と当たり前な方法が無視されている。
ありきたりな方法で金は貯まらないと思うかもしれないが、今日の
CNNニュースであるアメリカ人夫婦が紹介された。

フランクリン夫妻は以前毎月ミューチュアルファンドに入れられる
金額は1000ドルだったが、ある事がキッカケになり毎月3000から
5000ドルを回せるようになった。
要するに金を倹約して、投資に割り当てるという誰でも考え付く
アイディアなのだが、何故この夫妻は以前の3倍以上の金額を
投資できるようになったのだろうか。

結論を言えばこの夫妻、月々の出費を低く抑えるために外国へ
引越したのだ。
アメリカに住んでいたのでは金が貯まらない、しかし国外へ行く事
で夫妻の雇用者側が食費を除いて家賃から光熱費まで全て払って
くれる。
これなら普通の方法でも金を投資へ回せる。

皆と同じやり方でもかまわない。
肝心なのは、一ひねりしてみること。
この考え方はトレードにも充分応用できるはずだ。

 

単なるベアラリー?

マーケットは上昇トレンドに入ったのだろうか。
チャート分析で有名なギャリー・スミス氏の一言。

“I am starting to think this is all just another bear market fakeout.”

「これも単なるベアマーケットの騙しのような気がする」

 


 

08 月19 日 (月)NY 
DOW: +212.73 (+2.42%)  NASDAQ: +33.53 (+2.46%)

プロの姿勢が変わった

カラフルな男として知られるヘッジファンドマネージャー、ジム・
クレーマーだが、これだけズケズケと言いたいことを言う男も珍しい。
あのいつもの勢いでまくしたてられると、彼の言うとおり今は買い
が絶対に正しいと思ってしまうから不思議だ。
こんな男がもし外交官だったら、日本の役人は全く閉口するに
違いない。

クレーマーの話はこの程度にして、「ブラジルが雨ならスター
バックスを買え」の著者、ピーター・ナバロ氏の話を聞いてみよう。

“ウォールストリートのプロ達は過去数ヶ月間、マーケットラリーを
絶好の売り場として利用してきたが、ここにきて彼らの態度が変わ
った。空売りは、なりを潜め、下がったら買えの強気に転じている。”

ナバロ氏の説明によると、プロ達は米国経済の回復に確信を得て
買っているわけではなく、あくまでも一時的に生じている現在の
理論的に合わない株価が理由であるという。

このプロによる買いは、夏が終了するまで続くと前記したジム・
クレーマーは断言しているが、この見え始めた上昇波、上手く乗って
いきたいものだ。

しかし、くれぐれも焦らず落ち着いて。

 

馬渕氏の一言

好調なマーケットが続いている。
乗り遅れては大変と、投資者達が買いに走っている。
焦りの色が見えるのだ。
こんな時こそ、じっくりと腰を据えて自分のルールに従わなくては
ならない。

ここでセミナーで馬渕氏が言った言葉を紹介しよう。
「チャートを見るのは買うためでなく、買わない理由を見つける
ためだ」
買い気が旺盛だと、全てのチャートが買いパターンに見える。
落ち着かなくてはいけない。
買いは、買わない理由が全く無い時だけ実行したいものだ。





08 月 16 日 (金)NY
DOW: -40.08 (-0.45%)  NASDAQ: +16.00 (+1.18%)

何を買ってみようか?

ウィークエンドアナリストという、やや個人投資家を馬鹿にした
言葉がある。
普段仕事で忙しいサラリーマンだが、週末だけは集中して株の
戦略を練ることが出来る。
雑誌や株新聞を買い漁り、さて月曜は何を買ってみようかなと
必死に記事を読む。
はたして投資者達はどんな材料を見つけてくるだろうか。

株式市場が好転し、行動を起こし始めた投資家が目につくが、
彼らは何を狙うだろうか。
インターネット銘柄で大怪我をした後だけに、もう派手な銘柄には
懲りている。
地味な銘柄が良いわけだが、できればテクノロジー関連を買って
みたい。
ようするにIBMがピッタリくる。

IBMの日足チャートを見てみよう。
6月中旬から続いた横ばいに終止符を打って、見事なブレークアウト。
20日、そして50日移動平均線も突破して、大きな難関は待ち伏せる
ギャップだけ。

米国経済の回復にまだ不安が残る。
となれば資金の乏しい小型企業より、財源のシッカリした大型株に
照準を合わせた方が無難だろう。

 

航空業界に一言

秋に会社倒産法の申請が見込まれるユナイテッド航空だが、
この業界のコンサルタント、ジョン・ピンカベッジ氏の一言。

"If United goes bankrupt, it could mean that American and Delta
  and every other [major] airline has to file as well."

「ユナイテッドが倒産なら、他のアメリカン航空、デルタ航空といった
全ての大手航空会社も同様になるだろう。」

 


 

08 月 15 日 (木)NY
DOW: +74.83 (+0.85%)  NASDAQ: +10.71 (+0.80%)

チラつくブルの姿

マーケットのムードが好転している。
なにしろあの嫌な「追証」という言葉を聞かなくなった。
ひとまず昨日で主な企業からのSECへの書類の提出は終わり、
形式上だけだが粉飾決算問題にケリをつけた。
おまけに国債を売って株に資金をシフトのニュースも流れ、
マーケット関係者達の顔に笑顔が戻って来た。

資金が株に戻っているのなら、当然のことながら上げ日数が下げ
日数を上回ってこなければならない。
今日thestreet.comから発表された数字を見ると、実際のマーケット
の反転振りがうかがえる。

今年一月の全取引日で株が上がった日は52%、二月はたった
37%、3月は回復となり55%。
しかし直ぐ四月からは悪化となりパーセンテージは32に暴落、
五月は41%、六月42%、七月41%と正にベアの天下。

そして問題の今月八月は数字をいっきに50%に改善させた。
正にブルとベアが互角になった。
いや、そうでなくブルが巻き返しをはかっていると言った方が適切
かもしれない。

チャートだけ見るなら、まだダウ指数は重要な200日移動平均線の
攻略が済んでいない。
しかし、ベア達は息を吹き返し始めたブルの姿が気になっている
ことだろう。

 


アナリストに痛烈な一言

火曜のFOMCで金利が据え置きとなったのは周知のとおりだが、
モルガンスタンレーのアナリストは声高く0.5ポイントの利下げの
予想を発表していた。

しかしCBSニュースのコメンテーター、ポール・エルドマン氏はこの
予想に対して痛烈な一言を発した。

Were they just dumb? Or were they very clever?

「奴らは単なる馬鹿か、それとも天才?」

何故こんなことを言ったのか?

この予想は、氏の言葉を借りれば「根拠の無い金利引下げを餌に、
株価を上げよう」という証券会社の企みだ。

 

 


 

08 月 14 日 (水)NY
DOW: +260.92 (+3.07%)  NASDAQ: +65.01 (+5.12%)  

プロは無視

ファーストコール社の調べによると、アナリストによる株の「売り
推薦」が1998年以来、最高の水準に達したそうだ。
内訳を見ると、現在出されている買い推薦は14626、どちらつかず
の中立が8720、そして「売り推薦」が835ある。

全体的に見れば835はたった3.4%。
いくら何でも、ちょっと低すぎるのではないだろうか。
2000年の3月にナスダックは5132のピークを付け、現在約1300
まで後退している。

2000年には「売り推薦」の比率は0.8%だったから、確かに現在の
3.4%を見れば大幅に上昇したことになる。
しかし、いまだに多くのアナリストは「ナスダック銘柄の割高」を
唱えているのだから、3.4%の「売り推薦」にはうなずけない。

この数字が示す物は単純明快だ。
証券会社は「買い推薦」を出す所であり、「売り推薦」には興味が無い。
言い方を変えれば「証券会社は投資者の味方ではない」という
ことになる。

昨夜読んだ本にこんなことが書かれていた。
非常に成功しているレストラン経営者の話なのだが、今日の繁栄
にこぎ着けるまで3回の倒産を味わっている。
失敗の理由は、俗に言うプロと呼ばれる人達のアドバイスに
頼り過ぎたためだという。
プロの意見を尊重するあまり、自分の声を無視してしまった。

株の世界にプロは多い。
しかし最終決定は自分でしたいものだ。

 

午後の急騰に慌てた投資者の一言

"Hey, I do not want to sit this out now that the ethics stuff isdying down."

「模様眺めをしている場合じゃない!企業のビジネス道徳の話はもう止めよう」

今日は、主要米国企業の決算報告書の正確さを証明する宣誓書提出の最終日。

 


 

08 月 13 日 (火)NY
DOW: -206.43 (-2.37%)  NASDAQ: -37.52 (-2.87%)

希望的観測

結局、金利の行方は予想通りの現状維持(1.75%)となった。
材料が出尽くしとなり売りを呼んだように言う人達もいるが、実際
のところは3時(NY)過ぎに出たニュースが原因のようだ。

アメリカ政府は紅海へ向けて飛行機などを乗せた輸送船を出港させ
るという内容だが、投資者達は当然のごとく輸送船の中身は軍需
物資と取った。

ターゲットはもちろんイラク。
サダムフセインはアメリカの敵と答える国民は7割以上と圧倒的に
多いのだが、実際に軍隊をイラクに送るとなると数字は50%に下がる。
ニュースは「戦争近し」を匂わせるが、今日の動きを見るとウォール
ストリートは戦争を欲していない。

ここでダウチャートを見てみたい。
どんなシナリオが希望的だろうか。
下げは8000ドルの手前で終了、そして上昇が再度開始される。
しかし下降する50日移動平均線に頭を押さえられて、結局8800ドル
に届かず失速。
こんな調子でしばらく横ばいの動きといった見方はどうだろうか?

 

ファンドマネージャーからのアドバイス

If the S & P 500 looks like it is going up, grab Procter & Gamble (PG).

「SP500が上がるようならP&Gを買え」

 


 

08 月 12 日 (月)NY 
DOW: -56.56 (-0.64%)  NASDAQ: +0.72 (+0.05%)

動けない

明日の会議(連邦公開市場委員会)が気になって全く動けない、というより最初から休みを決め込んでいたトレーダーが多かったに違いない。こんな日はだれもやる気がないのだから、テレビでは当然のごとく明日の利下げの可能性が話題の中心となる。

結論を先に言えば、金利は据え置きの見方が大勢を占める。エコノミストのエイブリー・シェンフェルド氏は明日金利を下げるのは非常にまずいタイミングだという。「連邦準備理事は、たった一ヶ月前に前向きな米国経済の見方を発表したばかりであり、ここで利下げとなると見解を180度変えることになる」またアーウィン・ケルナー氏(エコノミスト)も利下げの可能性を否定しているが、明日の委員会では景気の再冷え込みも大きなトピックになるはずと述べている。

明朝、もう一つ重要な数字が発表される。(寄り付き1時間前)7月分の小売売上状況なのだが、もしこれが予想の1.2%を大きく割り込むようなら金利引下げということも考えられる。

明日の午後2時15分過ぎ(NY)が楽しみだ。

 

マーケットの回復は継続出来るのか?

ジョン・ヒューズ氏(マーケットアナリスト)の一言。

"We got a snap-back rally and will probably go sideways from here.
September and October are also seasonally weak months of the year."

「反発ラリーが展開されているが、ここからは横ばいだろう。
9月、10月は相場にとって季節的に悪い月だからね。」

 


 

08 月 9 日 ()NY
DOW: +33.43 (+0.38%)  NASDAQ: -10.40 (-0.78%)

既製品の改善

鶏肉の好きな人は多い。
しかし自分で鶏を捕まえ、羽をむしり内臓を処分しなければならないとなったら、それでもあなたは鶏肉を食べるだろうか。私だったら食べない。生きているものを自分で殺し、ナイフで腹を裂いて内臓を取り出す。何か血みどろな感じで、そこまでして鶏肉は食べたくない。

ラーメンやカレー、それにマーボー豆腐とて同じこと。ただ温めるだけで簡単に食べられる。世の中は既製品だらけ。ほとんど用意は整っているから、自分ですることはごくわずかだ。

これと株売買にどんな共通点があるかだが、実は大いに関係がある。プルバックや移動平均線を使った売買手法があるが、これはあくまでも既製品。言い方を変えれば、本を読んだり説明を聞いただけではトレード手法が身につかない。美味しい鶏肉にたどり着くまでには、羽を抜き内臓の処理といった過程を経て鶏を料理にピッタリした形に変えなければならない。

トレードも同様。20日移動平均線を突破したからといって、直ぐ買うわけにはいかない。何千というチャートを自分で調べて、トレード手法を検証する必要がある。銘柄によっては20日移動平均線ではなく、26日移動平均線がシックリする。とにかく一から自分で試してみることが大切だ。

集中的に売買手法の検証をお望みの方には「ペーパートレードセミナー」をお薦めしたい。たった一人で勉強するのも良いが、セミナーでは馬渕氏や他の受講生の人達と貴重な意見の交換が出来る。それにトレードに関する疑問は馬渕氏が回答してくれる。

何か宣伝のようになってしまったが、要するに既製品を改良して自分に合ったパターンに変えるのが大切だ。

 

利下げの可能性について一言

FOMC(連邦公開市場委員会)が来週の火曜に迫っている。
気になる金利だが、モルガン・スタンレーはこんな意見を発表した。

A rate cut may be needed. Because, a rebound in the U.S.economy faltered in the second quarter.

「第2四半期の米国経済の回復に鈍りが見え、利下げが必要かもしれない」

 


 

08 月 08 日 (木)NY

夢を売る金融商品

今日の午後だけで、マイクロソフトから50%の利益を上げたと言ったら信じられるだろうか。

マイクロソフトの今日の高値は47ドル30セント、そして安値が45ドル16セントだから、どう考えても50%の儲けなど出るわけがない。しかし、あるトレーダー達は5割の利益を手に入れた。

その答えは個別銘柄オプション。午後2時過ぎ、マイクロソフトは今日の安値を付け昨日の安値に迫っていた。この現物の弱さが個別銘柄オプションに反映され、8月の45ドルコールオプションは2ドル(1枚200ドル)で取り引きされていた。(簡単に説明すると、上がると思ったらコールを買い、下がると思ったらプットを買う。)

そして突然やって来た引け間際のラリー。3時50分、この同じコールオプションは3ドルを記録して何と50%の利益をラッキーなトレーダー達に与えた。これがオプションの大きな魅力であり、そして甘い罠でもある。小さな資金で手っ取り早く儲かる。ミリオネアも夢ではない。

個別オプションのセールスマン達は、絶えずこんな言葉を上司から聞かされる。「いいか、おまえ達は夢を売るセールスマンであることを断じて忘れるな!」相場の世界には色々な手法があるように様々な金融商品がある。何故あなたは株に決めたのだろう?SP500のような先物では目標は達成できないのだろうか。人によっては株が体質に合わない場合がある。どうせやるなら相性の良い金融商品を探し当てたいものだ。

 

今日の一言

最近の急騰するマーケットに関して、ジェームズ・クレーマー氏
(ヘッジファンドマネージャー)の意見。

Anyway, it's another good opportunity to lighten up on all of the usual overvalued tech suspects .

「とにかく割高のテクノロジー株を処分するのには良い機会だ」

 


来日のため休刊(8月5~7日)


 

08 月 02 日 (金)NY

明日の注意事項

何と言っても寄り付き前に発表される、毎月恒例の雇用統計が目玉商品。出来れば今日はオーバーナイトで株は持たない方が無難だろう。この統計はニューヨーク時間の8時30分に発表され、SP500などの先物指数の動きに注目したい。統計(7月分)の主な予想は下記。

非農業雇用者数:6万人増
失業率:5.9%
時給:0.2%増
1週間の平均労働時間:34.3時間
個人所得:0.5%増
個人消費:0.6%増
工場受注:1.7%減

結果はヤフーなどで見ることができる。皆さん楽しい週末をお過ごしください。デイトレードネット(LA)

東京は蒸し暑いのだろうなあ、、、、、

 


 

08 月 01 日 (木)NY

臭いものに蓋

腐敗の挙げ句、破綻となったエンロンだが、また新たな疑惑が持ち上がっている臭いものに蓋と言われるが、エンロンの悪臭は蓋どころではおさまらない。今回の話は株の個別オプションが焦点になる。先ず簡単に株の個別オプションを説明しよう。

ギャンブルのような言い方になるが、もしAという銘柄が上がると思えばコールオプションを買い、下がると思うならプットオプションを買う。ただそれだけのことだ。上がるか、下がるか、ルールはいたってシンプルなのだが、時間制限があるのでチト難しい。

個別オプションはなんと言っても小額資金(数百ドルから可能)で株式市場に参加できることが大きな利点。例えばIBMを100株買うには7千ドル近い資金が必要だが、個別銘柄オプションなら1枚(100株分に相当)500ドルもあれば充分だ。

話をエンロンの個別銘柄オプション疑惑に戻そう。幹事証券会社がエンロンのプットオプション(下げを期待)を買っていた疑いがある。幹事なら粉飾決算、そしてトップ連中のいい加減な金の使い方を知っていたはずだ。正にインサイドの情報を使って儲けたのだから、証券法に反する不正行為。大衆には買いの推薦を出し、その陰で自分達は売って(正確にはプットオプションの買い)いるのだからペテン師と呼ばれても反論は無いはずだ。

ストリート・ドット・コムのクレーマー氏も言っているが、身の潔白を証明したければ、全ての取引を投資者に公表するしかないと思う。証券会社もエンロンと同様、腐敗した体から放つ悪臭は蓋の一つや二つでは全くどうすることもできない。

** 一般的にファンドマネージャーのように大量の株を保有する場合、プットオプションはもしもの時の保険的な意味で買われることが多い。

 


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