2000 0421
デイ・トレーダーのイメージ
「デイ・トレーダー」はかっこいい!そう思われていた時があった。
人の集まる場所で、僕が何をしているかを話せば、いつの間にか人だかりができるほどだった。いつでも会話の中心だった。
取巻きの奴らはうらめしそうにため息をつきこう言ったものだ。
「本当、君の人生がうらやましいよ。俺も君のように、上司も後輩も持たず、好きな時間に好きなだけ働いて、好きな時に休暇をとって・・ってそんな生活ができたらなぁ〜。」
確かに、3,4年前なら無理したり頑張ったりしなくても、誰もが自分に満足することができたし、それが通用したのだ。
儲けているのかいないのか、なんてことは関係なかったよ。
デイ・トレードは専門知識を必要とする知的職業として考えられていたからね。
そう、デイトレーダーは憧れの職業だったんだ。
しかし、全ては180度変わってしまった。
今、人の集まる場所に行けば、誰もがあからさまに軽蔑のまなざしを向けてくる。
まるで僕が悪い伝染病か何かのように、避けるのだ。
見ていないときには、料理の飾りについてくるオリーブを、頭めがけて投げつけてくる。
そして陰で思う存分、嘲り笑う。
もう、そうなったらあとは犬の糞が靴の裏についていないかどうかチェックしたほうがいい。
きっとどこかで仕掛けられているはずだ・・・
冗談抜きで本当にそれくらい最悪なんだ。最悪、最悪、最悪!
一体何が起こったんだ?
一気に天国から地獄へまっさかさまさ。
振り子は一つの方向へ・・それは最近勢いを増している「デイ・トレーダーのせい」という物の見方によって振られていた。
僕の意見としては、正しい位置はその真ん中の、どこかだと思う。
一番最近の反落で、僕が驚いたことは、たくさんのラジオやテレビのコメンテーター達が、「デイトレーダー達は今回の経験で学んでいる」とか、「彼らは全滅で、痛手を負っている。」と、はやしたてたことだ。
特に、「だから言っただろ」みたいな態度には腹が立って仕方なかった。
どうしてかって?
じゃあ、はっきり言わせてもらうけど・・・
何かここで忘れてることはないかい?
いつも利益を上げているのは、デイ・トレーダーじゃなかったっけ?
マーケットの動きにあわせて資本を貯めたり、増やしたりしながら、悪くても小さいロスを出すだけで、最悪のパターンから回避することができるのは、彼らじゃなかったっけ?
じゃあ、誰が痛い目にあってるんだ?
それが誰か、僕が教えてやる。
苦しんだのは、値動きの激しいテクノロジーやネット関連株を、持てるだけ持って貯め込んでいた長期投資家たちだ。
いわゆる「旧経済株」を2、3年持っていた奴らも苦い思いをしたはずだ。
無責任に借入資本で一騎打ちをしかけたマーケットへの参入者たちも、苦しんだろう。
無教育な奴らが、勝手な希望を抱いてマウスをクリックした挙句、痛い目にあったんだ。
だから、マークと僕は僕達のフロアである規則を作ったのだけれど、もし君が何かの機会に僕達のフロアに立ち寄るときは、気をつけなくちゃだめだよ。
僕達は「デイ・トレーダー」という言葉を使わない。
このフロアでは禁止されているんだ。(笑)
この言葉を使うたびに25セントの罰金を頂くからね。
「デイトレーダー」という言葉は御法度だ。
追放だ。絶滅だ。さようならぁ〜。
デイ・トレードがしたいのかい?それならレストランで仕事を見つけて、誰か他の人と君の休みの日を交換すればいい。それが本当のデイトレード(日交換)さ。
僕達は株式トレーダーである。僕達は株をトレードする。
僕達はプロフェッショナルなのだ。
デイ・トレードという言葉は、マスコミがでっち上げたレッテルでしかない。
屈服しちゃだめだ。
進歩してプロにならなくちゃ。
君は株式のトレーダーであり、一年、一ヶ月、一週間、一日、もしくは一分というように、自分に合うようなタイムフレームへ合わせながら、トレードをするのだ。
これは、れっきとした仕事だと思わないかい?
僕はそう思う。
一日の終わりにマークや他のトレーダー達は、まるで湿気100%気温32度の中で8時間労働を終えたかのように、見えるときがある。
彼らは全てを消耗し、疲れ果て、くたくたなのだ。
ひとりよがりなことは、言わないでくれよな。
これはれっきとした仕事なのだ。
見かけは気が狂っているように見えるかもしれないけれど、ちゃんとした理由はあるから、見かけほど無謀じゃないんだぞ・・なんて言葉があるけれど、全くそうだと思う。
このコラムでは、ロスを上回るバランスのとれた利益を出すことができるシステムを作るため、その助けになるようなトレードを、レビューしてみようと思う。
モーゲージプレイはマークのお気に入りの一つで、最も頼りにできるトレード方法の一つだ。
だからといって、いつもうまくゆくわけではない。
必ずうまくゆくものなんて、何一つないからね。
でも、君のトレードを最終的にプラスにするという結果をもたらしてくれるだろう。
モーゲージプレイは、オリバーとグレッグの三日間セミナーで学ぶ、プリスティーン・ゲリラ手法の一つだ。
このトレードの仕組みをを知っている君たちは、4月6日からのデイリーチャートを見ればわかるだろう。
このテクニックで僕達が知っていることは、タイムフレームが3日から10日間のプレイだということだ。
ストップロスは明示されている。
シアトルにいる何人かのトレーダーは、このトレードで損失を出したのだが、何故かというと、彼らはイントラデイとしてトレードをしたからだ。
「株式のトレードはプロセス(経過)が大事なのだ。単に起こったことなのではない」マークが説明する。
「よいトレーダーになるためには、プロセスを理解してなくちゃだめだ。これは単純な一つの出来事なのじゃないのだからね」
株式のトレーダーは、「もし今すぐ起こらないなら、あとでも起こるはずがない」というふうに考えがちだ。
このTLABトレードは皮肉にも、ショートとロング、両サイドに有利なプロセスがある。
たとえば、TLABのブレイクダウンは悪いニュースが原因で起こった。
ここで忘れちゃいけないのは、この株をショートすることが最高のアイディアだと思っているのは、君だけじゃないってことさ。
たくさんのトレーダー達が、こいつをショートして、そして最初の上昇で押し潰されてしまった。
プロセスを理解するという事は、成功するストック・トレーダーになるための大切なキーなんだ。
僕達は上がっているときに、ショートで苦しんでいる奴らを横目に、よりよい値段でつかみとり、そして前日の青いバーで罠にかかってしまい、脱出できないロング達を売りさばく。
モーゲージプレイはタイムフレームで分けるとスイングトレードになる。
忍耐、忍耐、忍耐。そして、損切りを受け入れろ。
4月12日にローソク足が「赤くなるとき」に、マークが50ドルでカバーしたダウントレンドの移動平均線を見てくれ。
彼は2回ショートした。一つは57 15/16で、もう一つは、より安い高値の 58 1/2。
忘れないで欲しい。
これはモーゲージプレイなのだ。
そのプレイは、プリスティーンアドバンスコースの授業料の何倍にも値するのだ。
来週のコラムでは、プリスティーン・シアトルにいる、すばらしい、ある一人のトレーダーが、自分のルールを守ることの大切さを理解するまでの過程を紹介しようと思う。
良い週末を、そしてハッピーホリデー!
by John H. Jessum
Home /
index
2000
0421