成功するトレードはストレスのない考え方から始まる
トレードを成功させるためには、トレードが楽しくなければ話にならない。
お金のために仕方なくやる、という姿勢では長続きしないだろう。
「好きこそものの上手なれ」と昔から言われているように、好きなら努力をすることも苦痛とは思わず、楽しくて仕方ないということになる。
しかし、そうはいってもトレードは一般的にいって、普通かなりストレスがかかるものだ。
保有している間に、下がったりするとかなりのストレスとなり、株価が上がれば一気にこのストレスから開放される。
このように心理状態がアップダウンを繰り返すという状態は、ストレスを増大させることにもなる。
だから、トレードは控えめにするという人がいるのは納得だ。
このストレスに一番効く方法は、まずトレードに対する心配をなくすことだ。
「心配」は現実にあるものではない。
想像の産物だ。
自分で勝手に考えを拡張し、状況が悪くなった時のことばかりを考え、どういうダメージを受けるのかなどといった、ネガティブな妄想を抱くことを一般に「心配」と呼ぶ。
健康第一、トレードなんて第二、第三という姿勢なら、こうした心配は生まれないだろうし、恐怖を抱く恐れはない。
不必要な恐れを排除して、ストレスのない、笑顔の多い毎日を過ごすことがトレーダーにとっては、最も重要なことではないだろうか。
考え方を変えることは、値上がりする銘柄を探すよりもうんと簡単なはずだ。
自分が毎日を過ごす環境へ投資をするというのも、毎日の生活が積み重なり未来へと続いていることを考えると、大事な考え方ではないだろうか。
トレードを利用して、毎日の生活を向上させるための投資をする。
この考えは悪くないと思う。
◆
銀行口座の残高を増やすことが最も大事だと考える人が多い。
だから日本人の一人あたりの貯蓄額は世界でもトップクラスだ。
貯金こそが安心につながる最短距離だと考える人が多い。
そりゃ貯金は大いにこしたことはない。
しかしそれができなければ、不幸なのだろうか?
貯金は銀行への投資だが、見返りは利息という限界が決められているから、投資したいちばんおいしいところは、銀行へ吸い上げられるという仕組みだ。
貯金を続ければ30年後に3000万円が貯まるなどという皮算用や計算も確かに大事だ。
誰に聞いても同じ答えが帰ってくるだろう。
しかし、生活を少しづつレベルアップすることは、こういう計算ができる人でさえ忘れてしまっていることが多い。
30年後に3000万円を貯めることができたとしても、本当にリッチになることができるとは限らない。
生活の楽しみや、家族の和を省みずに、爪に火を点すようにしてようやく蓄えができたとしても、それまでの生活はリッチとは程遠いものでしかない。
宝くじに当った人が、必ずしも全員、その後の生活が幸せになるわけではないのは何故だろうか?
突然今までマネージメントをしたことのない金額を手に入れても、そのお金を生かした使い方ができなければ、そのお金はいずれどこかへ行ってしまうことになる。
お金は、お金を生かした使われ方をするところへ集まる、という習性を持っている。
さらに、宝くじにあたり、突然大金が入ってくると、どうせ棚ボタなんだからと、まわりはその宝くじのお金をアテにするため、トラブルのもとになることが多くなるだろう。
だが、自分の力で少しづつ生活を向上させ、そうして時間をかけて熟成しリッチになった人には、そうした生活にふさわしい人達が周りにいるはずだし、あなたのお金が、宝くじで儲けたお金と同じように扱われる心配はない。
周りの人間の嫉妬ではなく、尊敬をも手に入れることができるはずだ。
宝くじでは、手に入らないものがある。
◆
リッチな生活をしている人というのは、子供が学生のうちは、学生にふさわしくないような高価な車を買い与えたりはしない。
親が、自分の子供に対して、自分にふさわしいものは何か、またどうすれば自分らしく成長できるかという方法を身につけるために、どうすればいいのか、というシナリオが書けているからだ。
お金を与えるのではなく、お金とどう付き合えばいいのかというヒントをできるだけ与え、後は本人次第という姿勢で接していれば、子供がそういうことを理解するようになった時、親に対して感謝の気持ちを持つことになる。
これだって、お金だけでは買えないものだ。
自分にふさわしい毎日の生活とはどういうもので、どの部分を、どうやって達成すればいいのか。
トレードで毎日得たお金を、毎日の生活をリッチに過ごすために使う。
こういう生きたお金の使い方をする人のもとには、働き甲斐を求めてお金が集まって来る傾向があることは、覚えておいても損はないはずだ。
お金をうまく働かせる。
これはトレーダーにとっても大事な考え方だと思う。
普遍的な真理は、どの物事にも共通している。
トレードを成功させる秘訣や考え方は、案外こういったところにあるのではないだろうか。
次へ > ハッピー・トレーディング?
索引へ