バイイング・パワーとマージン規制

現在の購入できる資金がいくらあるのかということを把握することは、非常に大事です。

クルマの馬力のようなものですから、これを上回る金額で銘柄を購入すると、マージン・コールといって、資金不足だという通知がEメールで送付されてきます。

そして不足分を送金できなければ、口座は閉じられ、同じ名前の口座では二度とトレードができなくなります。気をつけてください!

では現在のこのバイイング・パワーを知るためには?


Favorite から Tab View > Account Info を選択すると・・

 

このように口座情報が表示される。

          ↓

 

 


Available Equityが、あなたの 売買できる金額です。
イントラデイではこの4倍の金額がバイイング・パワーです。

ただし、この数字は朝マーケットが始まり、売買をして変動があっても、その日にすぐにリアルタイムで連動して数字が変わるわけではありません。朝のバイイングパワーを確認されたら、その後のトレードでどれくらいの資金を使っているのかということは、ご自分できちんと把握しながら、トレードをしてください。


10万ドルの資金でマイクロソフトを購入したとします。

そうして、オーバーナイトをしたら、つまり反対売買をしないで翌日になると、この35%つまり3万5千ドルを引いた、6万5千ドルの4倍が、翌日のバイイング・パワーとなります。

基本的にはこういう計算になります。
もちろん購入後株価が下がれば、それだけバイイング・パワーは減ります。

マージン・コールを受けないように、余裕を持ったマージンでトレードをしてください。


マージン規制変更に伴うQ&A


詳細については必ず契約されているブローカーへご確認ください。

ここに書かれている内容は正確を期するようにしていますが、この内容がもとで、トラブルになることがあっても、責任を持つことはできません。



Q. 新しいマージン規制が導入されるのはいつからですか?

A. 2001年9月28日からです。

 

Q. 新しいマージン規制における「デイトレード」の意味とは?

A. デイトレードとは、同じ銘柄を同日内に購入して売却、または売却して購入することを意味します。

デイトレードの用例:(以下の全てがデイトレードとみなされます)

2001年8月31日 MSFT 500株 買い そして 500 MSFT 500株 売り

2001年8月31日 MSFT 500株 買い そして 500 MSFT 200株 売り

2001年8月31日 MSFT 300株 空売り そして 500 MSFT 300株 買戻し

マージン規制変更に伴い、オーバーナイトポジションの反対売買はデイトレードと見なされなくなりました。

今までは、オーバーナイトポジションを売り、もしくは買い戻した(ショートの場合)場合、それはデイトレードとして見なされ、その分の購買力が差し引かれていました。

新しいマージン規制では、既存のポジションの処分はただの清算として見なされます。


Q. パターンデイトレーダーとは何ですか?

A. マージン口座で5営業日内に4もしくはそれ以上のデイトレードをするトレーダーのことを指します。

もし、5営業日間における総取引数の6%を越さないのであれば、そのトレーダーは、パターンデイトレーダーには該当しません。

もしパターンデイトレーダーとみなされれば、口座は自動的にデイトレード・マージン口座として設定されます。

例: 5営業日間における総取引数が100回のトレーダーが、その5営業日内に4デイトレードを執行した場合デイトレード数が総取引数の6%を下回っていることからパターンデイトレーダーとみなされません。



Q. デイトレード・マージン口座の最低資金はいくらですか?

A. パターンデイトレーダー口座の最低資金は2万5, 000ドルです。

 

Q. デイトレーディング・バイイングパワー(DTBP)はどのように計算するのですか?

A. パターンデイトレード口座における、その日の購買力は、資金の4倍です。

もし、パターンデイトレード口座内でデイトレードコールやその他のマージンコールが発生した場合、コールが解消されるまでの間、購買力は総計で資金の2倍までとなります。

総計で資金の2倍まで、というのは、反対売買をしてもその分の購買力は戻らないため、朝の時点で決められた購買力分しか売買ができない、という意味です。



Q. もしパターンデイトレード・マージン口座が最低資金の2万5,000ドルを下回った場合どうなりますか?

A. もし、その日の取引を最低資金の2万5,000ドルを下回って始まった場合、口座は強制的にCASH口座に設定変更されるため、購買力は資金×1倍となります。

キャッシュ口座の場合、反対売買をしても購買力は戻ってきません。

また、口座を維持するために必要な最低管理資金を下回った場合は、最低資金(Minimum Equity)コールが発生します。



Q. Equityコールとは何ですか?

A. Equityコールとは、口座資金が最低資金の2万5,000ドルを下回っているのに関わらず、マージンを使って取引をした際に発生します。

例: 資金が2万ドルなのに、マーケットバリュー2万5,000ドルの銘柄を取引した場合にEquityコール発生
 

Q. Equityコールが発生した場合のコール解消法は?How do I meet an equity call?

A. 追加資金送金、または証券移管にて口座資金を2万5,000ドル以上にまで引き上げる必要があります。



Q. 2万5,000ドル以下の口座でデイトレードはできますか?

A. 購買力の資金×1倍内であればデイトレードが可能です。

この購買力は反対売買をしても戻ることはありません。

例: 資金が2万ドルの場合=キャッシュオンリー口座

購買力は資金×1倍の2万ドル

· DELLを20ドルで500株買い=$10,000

· DELLを20ドルで500株売り=$10,000

· AAPLを25ドルで400株買い=$10,000

· AAPLを25ドルで400株売り=$10,000

上記の買いの総計金額は$20,000なので、この場合、マージンコールは発生しません。

もしこれ以上の取引(買い、空売り)を執行した場合、オーバーした分がデイトレードコールとして発生します。



Q. 2万5,000ドル以下の口座で、オーバーナイトポジションを清算し、同じ日に同銘柄を取引した場合、どうなりますか?購買力は?

A. 新しい規制では、オーバーナイトの清算分はデイトレードとして見なされません。

例: 資金が2万ドルの場合

· 1日目: Buy $40,000 CSCO

· 2日目: Sell $40,000 CSCO

· 2日目: Buy $40,000 CSCO

新しい規制では、同日の上記例ではデイトレードコールは発生しません。

オーバーナイトポジションを売った分と、同日に買った分が1売買として見なされ、自動的に清算されます。



Q. もしパターンデイトレード・マージン口座の資金がイントラデイで2万5,000ドルを下回ってしまった場合、どうなりますか?

A. もしイントラデイで2万5,000ドルを下回ってしまったとしても、その日の終わりに清算する証券を保有している場合、Equityコールは発生しません。



Q. 資金が2万5,000ドル以上で購買力以上の取引をしてしまった場合、どうなりますか?

A. 2万5,000ドル以上の口座で購買力以上の取引をしてしまった場合、デイトレーディングコールが発生します。

例: 資金が5万ドルの口座で、マーケットバリュー25万ドル分のポジションを購入した場合、1万2,500ドルのデイトレーディングコールが発生します。

資金5万ドルの口座では、購買力20万ドル分(5万ドル×4=20万ドル)のポジションを保有することができます。しかし、25万ドル購入してしまった場合、購買力を超えてしまった5万ドルの4分の1である1万2,500ドルがデイトレーディングコールとなります。

 

Q. デイトレーディングコールとは何ですか?

A. デイトレーディングコールとは、2万5,000ドル以上のパターンデイトレード・マージン口座で購買力以上の取引が執行された際に発生するコールです。

コール額は、購買力を超えた分の25%となります。



Q. デイトレーディングコールの解消法は?

A. コール額と同額、またはそれ以上の追加資金、マージンを使える証券の移管でコールを解消することができます。

保有しているポジション清算では、デイトレーディングコールは解消されません。



Q. デイトレーディングコールの期限は何日ですか?

A. コールが発生した日から5営業日間です。

例: もし月曜日にコールが発生したのであれば、コール解消の期限は次の月曜日まで、となります(マーケット祝日がなかったと考えて)



Q. コールが解消されるまでの5営業日の間、トレードはできますか?

A. コールが発生した翌日から、そのパターンデイトレード・マージン口座は強制的に購買力が資金の2倍へと設定されます。

例: 月曜日にコールが発生した場合、翌日の火曜日から購買力は資金の2倍となります。

また、購買力は反対売買をしてもその分は戻ってきません。
 

例: コールが発生した翌日、資金が1万5,000ドルでスタートした場合(購買力は3万ドル)

· Buy 300株 MSFT $50 total cost $15,000

· Sell 300株 MSFT $51 total cost $15,300

· Buy 250株 AAPL $20 total cost $5,000

· Buy 300株 CSCO $15 total cost $4,500

· Sell 200株 CSCO $14 total cost $2,800

上記のトレードの総計額は$24,500です。

これらのトレードを執行するには最低$12,250の資金が必要となります。($24,500÷2=$12,250)



Q. もし5営業日内にデイトレーディングコールを解消出来なかった場合、どうなりますか?

A. 期限の5営業日内にコールが解消されない場合、コールが解消されるまで、もしくは90日間、口座は強制的にキャッシュオンリー口座に設定されます(資金×1倍=購買力)。



Q. デイトレーディングコール、またはEquityコールを解消するために送金した分の追加資金を再度引き出すことができますか?

A. デイトレーディングコール、またはEquityコールを解消するための追加資金は、2営業日間引き出すことはできません。

また、小切手を郵送した場合は、最低10営業日間、引き落とすことはできません。

例: 月曜日に口座への追加送金をした場合、木曜日まで資金バックはできません。(祭日がなかったと考えて)


 

 

マージンコール


マーケットが悪いときに発生するマージンコールについて。
 
マージンコールにはいくつか種類があるのですが、マーケットが悪いときに発生するのがMaintenanceCallです。
 
MaintenanceCallとは、資金が保有しているポジションのマーケットバリュー35%を下回ったときに発生するコールです。

MaintenanceCallは、コールを受けた額分のポジションを処分すれば解決しますが、期限内にコールが解消されない場合は強制的にポジションはブローカー側に処分されてしまいます。
 
もし保有しているポジションを維持したいのであれば、コール額分の追加送金をする必要があります。
 
また、MaintenanceCallでも、Concentrated口座(集中した口座)の場合、資金とマーケットバリューのバランスは40%に保たなければなりません。

Concentrated口座とは、保有しているポジションのすべてが1つの銘柄に集中している口座のことをさします。

この場合、受けるリスクが高いため、通常のMaintenanceRequirementよりもバランスレートが厳しくなります。

リスクの高いトレードを避けるためにも1つの銘柄を購買力いっぱいで取引するのは大変危険ですので気をつけてください。
 
銘柄の中には、マージンを全く使えないものもあります。

5ドル以下の安い銘柄は、マージンが使えませんので、すべてキャッシュトレードとなります

(例: 5ドルの銘柄を1000株購入する場合 5,000株の資金が現金として必要になります)

このように、銘柄によってMarginRequiremenが異なってきますので、ご自分がトレードされる銘柄については事前に調べておくことをお勧めします。


 
資金を管理するのは自己責任です。
 
例えRealTickがどんなに優れたトレーディングツールであり、自動的にすべ
ての計算をしてくれるとはいえ、100%ミスやエラーが発生しないとは限りません。
 
必ずご自身で計算をされ、何かしらのリストを作られることをお勧めします。
 
また、WEB上にあるマージンレポートを毎日必ずチェックしてください。
 
最近ではご自分の資金額を把握されていないトレーダーが増えています。

資金額やその日の購買力をはっきりとわからないままトレードしてしまうと、マージンコールが発生する可能性が極めて高くなります。

利益を上げることに集中するのではなく、資金を守ること、リスクを軽減させ、少しでも損失を少なくすることが成功するための鍵です。
 
何かしらのトレードセミナーを受講されたことがある方は、テキストやノートをもう一度復習して(一度と限らず毎日でも)ご自分のトレード方法をしっかり身につけてください。
 

 

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