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0907 Fri.
ブレイン・マシン
人間の脳は年齢に制限されることなく、発達する可能性を持っています。
今の実力より少し難易度の高い目標に向かい学習することに加え、脳への外部刺激を利用することで、明確にその効果を体感することができるのです。
誰にでもできる工夫によって、飛躍的に脳の能力を高めることができるということは、今や多くの実験から証明されています。
近年までに行われた多くの研究結果からは、人間の脳は刺激の多い環境によって、記憶の形成や呼び出し能力を高めることができるうえ、何歳になってもそれが可能だということがわかってきたのです。
「適切なレベルの脳への刺激」は、脳を急速にそして長期にわたって大きく成長させることができるのです。
さらに興昧深いのは、過多なストレスや標準よりも刺激の少ない環境が続くと、脳の機能は低下してしまうという点です。
神経科学者ジョン・ライリー博士は著書「意識の中心」という本で、人間の感覚を遮断するという実験を通じ、喜びや痛みの中枢が脳のどの部分にあるのかを探り、またイルカとのコミュニケーションの確立などについても述べられています。
彼は自らを実験台にして、外部の刺激を利用することで意識をコントロールすることが可能になり、しかも脳にはこうしたことができる、大きな力があることを発見したのです。
ですが深い洞察力を持つ神経科学者の博士でさえ、自ら実験をするまではこうした力には気付かなかったのです。
これがきっかけとなって、アメリカではその後いわゆる「ブレイン・マシン」が認知され、スポーツジムやカウンセリングルームなどに設置されるようになったというわけです。
ブレイン・マシンを使い、直接脳に刺激を与えると、人間の脳機能は向上するという考えは、
学習障害のある人や、脳に損傷を受けた人にもあてはまることが、近年証明されています。
ロサンジェルスにあるEEGスペクトラム・クリニックで行われたある研究では、EEGバイオフィードバックを用いて、患者は20回の治療を受け、平均22ポイントの知能指数を上げました。
とりわけ、知能指数が100以下の患者は、平均33ポイントを超える向上をみせたのです。
最近では多くの医師や研究者が、バイオフィードバックマシンだけでなく、ライト&サウンド・マシンを利用しています。
バイオフィードバック(Biofeedback)とは、本来感知することのできない生理学的な指標を科学的にとらえ、対象者に知覚できるようにフィードバックして体内状態を制御する技術や技法のことです。
ハロルド・ラッセル、ジョン・カーター博士は、活動過多は光刺激による脳波の同調で効果的に治療できることを証明しています。
彼らはべータ波(15〜20ヘルツ)での光および音による刺激が活動過多(注意欠陥障害
および注意欠陥活動性障害)の子供の認識機能を向上させ、知能指数も上がることに気づいたのです。
今アメリカ国内では、ライト&サウンド・マシンを組み合わせたシステムが、様々な治療に利用されています。
シータ波が誘発する魔法のリズム
こうしたいわゆる「ブレイン・マシン」には様々なタイプがあり、大きく分けて「光と音」を使うタイプと「電気刺激」を使うタイプがあります。
最近の研究では、脳の海馬状隆起の神経回路を電気刺激することで、新しい情報の受け入れ態勢が高まることが分かってきています。
脳の回路は一度刺激されると、その後の継続する電気刺激に対して、より一層活発に反応するようになるのです。
カリフォルニア大学のゲイリー・リンチ氏は、脳が長期記憶を形成するためには、神経細胞の電圧変化と、神経伝達物質の一つであるグルタミン酸塩の分泌という二つの部分からなる、過程が関係していると指摘しています。
記憶形成に必要なプロセスの一つは、電気刺激によって引き起こされるのです。
研究の結果その電気刺激の周波数は、シータ波によって引き起こされるリズムであることがわかりました。
このいわゆる「魔法のシータリズム」は、海馬状隆起が持つ自然のリズムだったのです。
バイオフィードバックのパイオニアである。トーマス・バジンスキー博士は、シータ波の領域で起こる特性を利用して、記憶と学習をより効果的に行う方法を考え出し「トワイライト・ラーニング」と名付けました。
脳に対して毎日数分間、シータ波による活動を生じさせることによって、簡単に免疫力を高め、創造性を増し、思考に統一感をもたらすことができるのです。
ここに、南コロラド大学臨床心理学者のユージーンペニストンと、ロジャー・クルコウスキーによる非常に興味深い実験結果があります。
彼らはまず、慢性的アルコール依存症のグループに鬱の度合いのテストをし、グループを二つに分けたのです。
一つのグループは、バイオフィードバックによって脳にアルファ波とシータ波の活動を生じさせるように訓練し、もう一つのグループは「伝統的な療法」で治療したのです。
アルファ波とシータ波で脳を刺激されたる方法を学んだグループは、10週間程度で早い回復速度を示し、13ヶ月後でもこのグループは再発をしなかったのです。
しかし伝統的療法を用いたコントロールグループは、ほとんど回復の兆しを見せなかったというのです。
驚くべき事に、それだけではなく、脳波コントロールを学んだグループは、性格の明らかな変化をも示したのです。
鬱状態を計測するテストの数値が急激に低下し、自立性と決断力が大幅に上昇し、次のような点が劇的に変化したのです。
向上した点:思いやり、抽象的思考・安定性・実直性・決断力・創造性・自制心
改善された点:行動の分裂性・回避性・偏執性・受動攻撃性・不安・身体表現性、気分変調性・精神病的な思考・憂鬱・妄想
ペニストンが1989年、国際会議でこの研究を発表したとき、周囲からは疑心暗鬼の目で見られたのですが、今では多くの治療者がこのトレーニングにより、アルコール中毒・PTSD・慢性不安・恐怖症・パニック・鬱病・多重人格障害などの治療に革命的な成果を上げています。
現在アルファ波・シータ波が発生するようなこうしたトレーニングは「ペニストン・プロトコル」と呼ばれています。
今ではアルコール依存症だけに限らず、より高いレベルの統一性や創造性を求める我々にとっても、ヒーリングと性格改善を加速させる、かけがえのないものとなっています。
これを実現させるためには、瞑想やバイオフィードバックなど、様々な方法が使われていますが、大事な点は毎日数分間脳がシータ波で満たされるような状態の刺激を与えることが重要になります。
バイオフィードバックのテクニックは、長い訓練と努力が必要なのですが、最近ではマイクロエレクトロニクス分野の発達により「ブレイン・マシン」を使うことで、脳を素早くそうした状態へ導くことができるのです。
パソコンと同じようにこうした「ブレイン・マシン」は小型化し、汎用性が高く、強いパワーを持ちながら、低価格化が進んでいます。
現在ではすでに30を超える。こうしたマシンが世界中で生産され、活用されています。
日本でもこちらにあるように、測定した脳の活動状態を入力信号として利用し、機器を動かそうという新しい試みが始まっています。
身体を動かして機器を操作するのが困難な人を支援するための福祉機器向けの新しいマン・マシン・インタフェース技術として日立が研究を進め、光トポグラフィを用いて脳活動に伴う脳内の血液量を測定し機器を操作するブレイン・マシン・インタフェースの原理実験に成功しています。
脳が外部から受ける刺激の種類を変化させると、感情や思考だけではなく脳の物理的構造までも変えることができることを知ってから、機会があれば具体的に自分自身に対して試してみたいという気持ちをずっと持ち続けていました。
そのために時間をかけ、「ブレイン・マシン」を探し、実はあるマシンを数ヶ月使い続けていたのですが、ようやくその効果を実感しレポートできる時期が来たため、今日の日記を書いたというわけです。
そして新たにそのラインナップに加えたのが、先日こちらで紹介した「パルパルス」です。
実は「パルパルス」は視力に対しての効果のためだけに、使っているのではないのです。
この製品はベータ波領域で発生するストレス波を、電気信号によってリラックス脳波(アルファ波、シータ波領域)に
誘導する「マインド・マシン」の機能も併せ持っています。
こちらで書いたような心地よさは、まさにこのアルファ波、シータ波が生み出す「魔法のリズム」が持つ、独特の感覚から生まれるものなのです。
実現できる夢という「希望」のために明確な目標を設定し、探求するに価する何かを見つける過程で、わくわくドキドキするような感動を味わいながら生活をする。
こうした生き方は、これから迎える高齢化社会においては、何物にも代え難い価値を持つようになるはずです。
そのためのきっかけを作ってくれるのが、こうした「ブレイン・マシン」です。
日本ではこうした情報は、ほとんどないのが現状です。
そこでシリーズとして、こういった製品を実際使ってみた感想を含め、レポートを掲載する予定です。
2007年
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