精神エネルギーという本がある。
サブタイトルは、「人はみな超能力者だ!」
この本の著者やバックグラウンドを知っていただくため、著者政本和三氏が書かれている「はしがき」部分を下記へ引用させていただく。
人類の発生から三百万年の永き間を、人間は生き続けて、他の動植物には真似のできない、大きな発展を遂げた。
その永い年月の間に、氷河期も何回となく訪れ、また早魃による食糧難も深刻なものがあった。
しかし、それを科学を知らない祖先は、何の力で乗り越えてきたのだろうか?
スプーン曲げブームのころ、私はプームに興味を持ち、多くの実験と調査を行なったところ、スプーンを曲げる子供が、 一万五千人以上も見つかった。
とくに四歳以下の子供にスプーンを持たし、父か母が、そのスプーンは曲がるよと言えば、日の前で、小さな手に持っているスプーンをグニャリと曲げてしまう。
稚児は父母の言葉は絶対だと信ずる。
疑う心を持たぬ気持ちによって曲がるスプーンを見て、私は、人間は信ずることによって、すごいパワーを発揮することができるものであることを体験した。
浅はかな科学常識が身につく以前の稚児には自然の超能力が備わっていることを教えられたものである。
すなわち、人間のすべてが幼いときは超能力者でありながら、年とともに無力化してゆくことがわかったのである。
しかし数十万人か数百万人に一人ぐらいの割合で、大人になっても、超能力を持ち続けているものもある。
そのような人は修行によって、自分の内体と精神の根底から、人間本来の真実を掘り出すことに成功した人である。
科学一辺倒の現代人は、精神を忘れ、物質文明だけに明け暮れしているが、大気は汚れ、海は昔の面影をなくしつつある。
人間は自分の力によって、自分の地球を住みにくくし、ついには破滅にまで導こうとしている。
数十年前の理科年表と近年のものとを比較すると、地磁気が急激に減少していることに気づく。
そして、あいつぐ大火山の噴火、噴煙による異常気象となっている。
気温が〇・一度下がるだけで一千万人分の食糧が減少するといわれ、もし核戦争が起これば、その空中浮遊物によって太陽の熱線は遮断され、氷河期に突入することになる。
そこに人類の滅亡が叫ばれる根源がある。人類の滅亡を救うには、世界中のひとりひとりがなごやかな気持ちになることであると私はさとらされた。
それは常識では考えられない奇跡、超常現象が私の周辺に続発したことである。
私は科学一辺倒から精神面のエネルギーを考えるようになり、念力とか精神エネルギーの測定や実験を行ない、その事実をつかみ、証拠を多く保持した。
そして、これが今後の新しい科学として学者が真剣に取り組んで行くべき途だと確信するようになった。
現代の科学者は、日に見えるもの、測定によって結果の出るもの、常識で理由づけられるものだけが、現実のものであり、物理的、科学的に説明できないものは、非科学的なことであり、信じてはいけないものと思い込んでいる。
しかしこのような科学は、生まれてからわずか百年か二百年のものである。
科学のほんの入口にかかったばかりである。
これから一万年、十万年も科学は進歩を続けるであろう。
私は昭和十五年、私立の高等工業から、当時の大阪帝国大学工学部教授のご尽力により航空工学科へ研究生として入った。
戦時中は、内閣の命令により戦時研究員に任命され、終戦の一年前には、東條首相に強引な面会を申し込み、敗戦が近いからとの理由で新兵器の提案をしたことがある。
海軍技術研究所でその新兵器の採用は決まったが、実用前に終戦となってしまった。
そのとき私は二十七歳であった。
それから四十五年間、私は大阪大学工学部での研究に人生のほとんどを費やした。
その間に発明したもの六百五十種、中でも電気ギターは昭和十五年の作で、阪大の自室でスピーカーを通じ大きな音で演奏をしたものである。
また、自動炊飯器は戦中の発明で、自宅で使用しているところがアサヒニュースとなり、映画館で上映されたこともあった。
当時、科学一辺倒であった私は、神仏の存在を否定し、宗教の無用論者であった。
それが、昭和四十八年ごろからのスプーン曲げ測定機に端を発して以来、いろいろな体験をすることになった。
すなわち、昭和五十年一月一日に信州熊の湯においての幽体離脱の初体験をし、二月には離脱して着陸した場所が蒲郡(愛知県)の竹島であった実証と、T・S先生との出会いによって、いままで知らなかった未知のエネルギーのあることを知らたものである。
その未知のエネルギーを、人々は神とか仏とか言っているのかもしれない。
私にはわからない大きなことが一つ増したことになる。
私は昭和四十八年三月七日、大阪大学工学部のキャンパスを歩いていたとき、インスピレーションを感じた。
これによって、磁石の振り子を作り、数百人を測定し、統計的に人間性を知ることになった。そして人間には肉体と生命体が同居していることを初めて知った。
若い母親が受胎した瞬間に母胎内に別の生命体が入ってきて子供となること、そして死ぬ人は数日前に人格を形成している第二生命体が抜け出し、死の瞬間に第一生命体も肉体から抜け出すが、死という現実を知らず数週間は家の中に残っていること等を、その装置によって知ることができる。
私はこれを政木フーチパターンと名づけ、現在までに五万人近くの測定をした。
このような測定から、生命体は十億年も、二十億年も前から生き続け、肉体を持つ期間は一回に数十年だけの短い期間であり、肉体はなくなっても、生命体だけは未来永劫に生き続けるものであって、肉体を持つ時間は非常に短いことを知った。
生命体は肉体を持ったときのみ修行によってエネルギーの向上が計れるものである。
本書には筆者の体験を中心として、奇跡の事実によって求められる人間性を説いた。
全世界に、なごやかな人情によって永遠の幸福をもたらすことになれば、筆者の望外の喜びとするところである。
昭和62年6月
林原生物化学研究所にて
政本和三
はしがきを読むと、著者の卓越した知能と洞察力が窺える。
人間は幼いときには超能力者でありながら、年とともに無力化してゆくという事実。
だが数十万人か数百万人に一人ぐらいの割合で、大人になっても、超能力を持ち続ける人がいるのだ。
なぜなら修行によって、自分の内体と精神の根底から、人間本来の真実を掘り出すことができるということを物語っている。
そこで、この本から印象に残った部分を引用、ご紹介する。
心と共に奇跡も向上する
私は現在まで、インスピレーションによって八百種以上の発明をしたが、特許申請だけをして審査請求は出していない。
ビメークとかヘルスアップの数種だけは審査請求をしているが、他は提出だけであるから、明細文は全国に公開となり自由に使えるようになっている。
特許のうち、私有するものは一パーセントぐらいでよいと思っている。
否、思っているのではなく、インスピレーションによっていくらでも発明ができるために、そのような状態にひとりでになるのであろう。
人間は、修行によって生命体が入れ変わるのか、あるいは別の生命体が重ねて入ってきて、それによって人間の人格やその行動が変わってくるものらしい。
人間が修行しなければ生命体は変わらず同じ人間性のままであるが、自分を知って、向上すべく修行すると、生命体が高級となり、高尚な人間に変わるものであることがわかった。
政木フーチパターンの根本たる磁石とは、何なのであろう。
地球もひとつの大きな磁石となっていることは周知の事実であるが、この地球磁場に変化が起こりつつあるといわれている。
最近は特にその変化が大きくなり、真の地球の北極と、磁石の北極には相当大きな差が発生し、それがある角度以上となると瞬間に反転し、地球磁場の南極と北極が逆になる。
もしもそのようなことになれば、地球の大気上部にある電離層が消滅し、地球表面に多量の紫外線をはじめ太陽からの殺人光線が降りそそぎ、地表面の生物はほとんど枯れ死する可能性もある。
この地球磁場の変動は何によって起きるのか?
人間性の測定が磁石によってなされるとすれば、磁石と人間の生命体にはなんらかの関係があるのではないだろうか。
もしも関係ありとすれば、現在の人間の自分さえよければよいという思想によって、数億の人間の不平不満、そして傲慢、ねたみ、そしり、ひねくれ、さらに横暴等によるストレスの精神エネルギーが充満すれば、大きなエネルギーとなり、地球磁場の転極の可能性も生まれてくる。
もしそうだとすれば、人間ひとりひとりの心の持ち方によって、天変地異も起こることになるのではないだろうか。
われわれのひとりひとりが、和の心となり、ひずんだ精神のエネルギーを外部に出さぬようにしなければならないのである。
十歳以下の子供に、スプーン曲げのできる者が二万人近くも発見された。
しかしその子供たちが大人に近づくにしたがってその超能力は消え去ってゆく。
その原因は科学的常識によって、スプーンはかたくて由がらないものだと自分が認識することによって、超能力は自然に消滅してしまうものらしい。
その子供たちに、スプーンは曲がるものだよ、人間の筋肉の力ではなく精神の力によって曲がるものだから、曲げようとする自分の欲望を捨て、自分の生命体に対して曲げてくださいとお願いすればよいと教えると、いとも容易にスプーンを曲げることができる。
隠されている自分の気持ちの持ち方によって、いつでも精神の力を引き出すことができるのである。
私はそのひとつの応用例として、磁石による人間性の測定法をインスピレーションにより会得したが、それを政木フーチパターンと称している。
政木フーチは磁石ベンジュラムを使用する
磁石ベンジュラムの作り方
磁石はどんなものでもよいが棒磁石で太さ3ミリぐらいで、長さ3から5センチぐらいのものが適当である。
磁石の持ち合わせのない場合は、木綿針を10本ぐらいたばねたもの、またはハガネの棒を南北に向けてたたくか磁石に近づけて磁化させてもよい。
磁石の強さにはあまり影響がないので、どんなものでも利用できる。
私の作ったものは、下部を細く尖らし、上部には銅線をつけ、全長は30センチとした。
測定用目盛板は紙等に同心円を一センチごとに描いたものである。
人間性の測定法
最初は自分がどのような人間であるかを知る必要がある。
この政木フーチパターンは自分が測定器の基準となるために、まず自分を充分に知っておくことが必要である。
磁石ベンジュラムの線を親指と人差指ではさみ、肘を机に固定して動かぬようにし、磁石の下端が目盛板のまん中になるようにする。
そして磁石に目の焦点をむすび、じっと見つめ、頭の中を無念無想とする。
1,2分もすれば心は落ちつき、磁石の周囲が自く輝くようになる。
そして「自分の人間性を示してください」と自分の心の中に軽く念ずる。
自分では磁石が動かぬようにと思い、心の中に「自分のパターンを示してください」と念ずる。
磁石は徐々に動き出し、円形、侑円形とだんだんと振幅が大きくなってゆく。
そのパターンが自分の人間性を示すものである。
政木フーチパターンの判定
私の場合は自分のパターンが横一文字であったために、他人のパターン判定は横一文字を基準として行なった。自分のパターンが縦方向の人は、私のパターンを横方向に90度回して判定すればよいことになる。
もし自分のパターンが真円であれば、どこを基準としてもよいから、適当なところを基準に決めればよい。
フーチパターンが真円の人は、政木フーチパターンをそのまま利用することが便利だと思われる。
他人を測るとき注意すべきことは、あの人は悪い人だとか、強情な人だとか先入観を絶対に持ってはいけないことである。
運命も心によって変わる1 口命とか、運命は、自分が生まれたときから決まっていて、その人の生涯は不変のものだと思われている。
しかし私はフーチパターンによって、それが自己の想念によって変化することを、多くの実例によって知ることができた。
ある依頼によって知人を測定すると、その本人が交通事故によって死亡することが予断された。
「あなたは×日ごろ交通事故を起こし、死ぬことになっています。
しかし、これはあなたが無意識に月日を過ごした場合です。
きょうから特に注意してゆけば、その日は無事故か、もしも事故が起きても軽傷ですむことでしょう」と告げてあげた。
すると、その当日ごろに車が盗まれてしまい交通事故は未然に防止でき、その知人は現在も平穏である。
また某日、ある人の親がガンになり、医師の言葉ではあと2ヵ月か長くても3ヵ月しか持たないとのことであった。
ワーチパターンによって測定すると、現状のまま経過すれば、医師の言葉どおりであるが、家族が目先の欲望を捨て、過去完了形で願えば、 1年以上の延命も可能であるとの結果が出た。
それを息子たちに伝えたところ、献身的看病が始まった。家族全員の愛のこもった看病である。
その結果、医師の予言した日から2年が過ぎた時点でもまだ生き続けていた。
これは人の運命でも、人の誠心によって変化できることを物語っている。
フーチパターン等によって、自己の本質を知った瞬間から、誰でも自己の向上を、無意識のうちに努めるものらしい。
運命は、宿命といって生涯固定しているものではなく、自分の誠意によって、自由に変えられるものであることを知らねばならない。
悪い想念を持ちていると、悪い人たちばかりが集まってくることによってさらに自分が悪くなり、円満な明るい想念を持ち続ければ、類をもって集まるのとおり、自分の周辺は、明るい円満な人たちばかりの集団となる。
このように、自己の想念によって集まる周辺の人々に自分の運命が大きく左右されることを真剣に考えねばならないだろう。
過去完了形の願いで病気が治る
昭和64年4月、奈良に住むという老夫婦とその息子の嫁が私の所へやって来た。
「私の主人が35歳で脳沿血で倒れ、入院中ですが、 1ヵ月以上たった今日も意識不明です。
病院では植物人間となるでしょうとのことですが、子供もまだ小さくて困っています。何とかならないでしょうか?
フーチパターンで測ってみると、目先の欲望を捨て、過去完了形で願えば4日目に意識が戻ると知らせてきた。
4日で治ると伝えれば、目前の欲望のために力が伝わらないから、両親とお嫁さんには、「その人は一生植物人間です。
もう治る希望はありませんからあきらめて、『私の主人が(私の息子が)すこやかな状態に戻りました。ありがとうございました』と願いなさい」と教えておいた。
そして、その同伴者である老夫婦には、お嫁さんには絶対に伝えないようにしておきなさいと言って、4日目の朝に意識が戻ることを告げておいた。
それから1週間後、息子さんが4日目の朝に意識が戻り、現在リハビリテーション中であるとの知らせが私のもとに届いた。
人間は目前の欲望を捨て、過去完了形で願うことによって、超常的な大きなエネルギーを発生させることができることを確かめることができた。
3年と11ヵ月後に死ぬ人
若い夫婦が相談に訪れた。夫が口を切る。
「私の父が私たちをいじめて困っています。大きな食堂をやっていますが、あまりつらく当たるので夫婦で家出をして、どこかで別に独立してやってゆこうと思いますが」
フーチパターンでその夫婦を測定してみると、夫は女性のようにやさしい人間性であり、妻は男性のような気持ちをもった、エネルギーの大きい女性であった。
父親を測ると、動物霊のような自分さえよければよいという自分勝手な思いやりのない人であることがわかった。
ところが、測定結果は父親が3年と11ヵ月後に死ぬことを示した。
「あなたの父親は4,5年で死にますよ」と言うと、夫婦は、「あと4,5年で死ぬのなら、がまんします」と言って帰って行った。
それから3年後、その測定のことを忘れてしまっていたある日、私はその父親と会いフーチパターンで測定することになった。
「あなたは、あと一年で歩けなくなると出ています。散歩でもしてよく歩くようにされてはいかがですか」と告げておいた。
その父親は、60歳になっていなかったと思う。
このころに浮気が見つかって、夫婦げんかをやったとの話も流れてきた。
そして、その年の9月、病院へ行くことになり、すぐ入院と決まった。
院長に息子が呼ばれて、「あなたのお父様はあまり永くないかもしれませんよ」と告げられたため、息子は来るものが来たとしてお葬式の準備を始めた。
父親が永眠したのは2ヵ月後のことであった。
このときの周辺の状況は、息子が家出する気持ちになるまで冷たい仕打ちをした父親だったため、食堂の全従業員が主人を嫌い、誰ひとりとしてその幸福を願う者はなかった。
また、私があと1年後は歩けなくなりますよと言ってからも、その父親は心を入れ替えることもなく、ただ自分ひとりの思いのまま、従業員や息子たちにもつらく当たっていた。
その夫人は、「あの人は一生を働くだけ働いて死んで行った不幸の人だ」と言っている。
また、ある日本の超一流会社の社長の前世を調べたところ、3千年前はチベットの国Iであり、2千年前が九州の王様であった。
そう伝えると、その人は、「なぜ私は、どんどん落ちぶれてゆくのだろう」と嘆いた。
そこで私は、「あなたは、生きているときに周辺の人々に幸福を与えていないため、いつも管理者ではあるがだんだんと小さな管理者となっていくのです。
生きている間に、自分の地位にふさわしい力をもって、一般の人々に喜びを与えておきなさい。
来世はさらに一段と高い管理者としてこの世に出てくるでしょう、と話したことがある。
さきほどの食堂の主人のように、従業員を踏みつけにして自分さえよければよいと思って一生を過ごす人は、莫大な資産を残しただけで死んでゆくのである。
その資産は誰のために何の役に立つのだろう。
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