人工透析治療が必要になる病気の筆頭は糖尿病です。
生活習慣病でもあるため、食生活が原因となる危険な病気が糖尿病です。
透析を始めると豊かな生活ができなくなるばかりか、寿命を縮めるような重大な合併症をひき起こすリスクが高くなるのです。
透析を新たに受けられる方の2人に1人は糖尿病の方で、10年前のおよそ2倍。
糖尿病は4年前から透析を必要とする病気のナンバーワンになりました。
糖尿病は現在、昭和30年の30倍に増えています。
糖尿病の方は日本全体でおよそ600万人予備軍を含めると約1200万人。
つまり日本人の10人に1人は糖尿病で、まさに日本の国民病といっても過言ではありません。
糖尿病は発病して10年くらいたちますといろいろな合併症が起こることがわかっています。
その中でも、3大合併症といわれるものは、目が見えなくなる、手足の先がしびれ、手足を切断しなければななくなります。
さらに怖いのが腎臓が悪くなり腎臓の機能が低下してしまうことです。
腎不全になってしまうと、最終的には透析治療が必要となってしまうのです。
透析大国ニッポン!一度始めたら一生やめられない人工透析の「真実」
透析には月40万円ほど費用がかかります。
ですが、患者負担は1万から2万円で済みます。
国が1人あたり年間500万円近く負担してくれているためです。
腎臓病の患者のなかでも透析をやっている人の割合は95%と極めて高いのです。
アメリカや韓国では40%、ヨーロッパでは50%です。
日本は透析大国で、現在約32万人もの透析患者が存在し、年間5000人のペースで増加中です。
患者数の伸びは高齢化のスピードとほぼ一致しており、2025年まで伸び続けると予測されています。
透析患者1人に対して年間約500万円の医療費を国庫が負担しています。
単純計算で約1兆6000億円。
透析患者は合併症も起こすことが多いので、その分も含めればざっと2兆円もの医療費が32万人の患者のために使われている計算になります。
日本の医療費は全体で40兆円なので、この額は医療費の5%にあたるわけです。
日本の医療費全体のなかで透析医療費が占める割合は異常に高いのです。
こうした構造がおかしいことは誰もが気付いていますが、もはや止められなくなっています。
医療費をなんとか抑えようとすれば、患者さんの負担を増やすしかありませんが、そもそも腎不全で体が弱り、経済力のない人たちにその負担を強いることは難しいのです。
現実には、日本の透析医療は袋小路にはまりこんでしまっているのです。
日本の透析医療がこれほど巨大化してしまった理由は、透析が「儲かるビジネス」になってしまっているからです。
病院にしてみれば、一度透析を始めた患者は、定期的な収入源となります。
少し前までは、透析の保険点数は今よりも高く、患者を1人つかまえればベンツが1台買えると言われたほどです。
そのため透析の患者さんは大切にされます。
患者は週に3回、各4時間の治療を受ける必要があるため、無料送迎サービスを提供したり、いろいろと気を配っています。
逆にいえば、それだけ儲かる「ドル箱」なのです。
こうして膨れ上がった透析利権は2兆円規模。
少子高齢化で今後ますます財政状況が厳しくなる政府としても、さすがに野放しにはできなくなっています。
ですが、さまざまな利害が絡む透析医療費を抑制するのは、とても難しいのが現実です。
生活の質が大幅に下がる人工透析
週3回透析治療を受けるのは、とくに働いている人にとっては、大きな負担になります。
血液透析を導入したばかりの人は週に1日から始まり、その人の病気の新行度合いによりますが最終的には週に3日、1日4~5時間行うことになります。
人工透析中はベッドの上で過ごすので、寝たり、読書をしたり、テレビをみたりしながら過ごします。
ですが透析をしていると寿命は短くなります。
こうした生活を20代で透析を始めると、たいてい50から60歳で亡くなります。
24時間動いている腎臓の機能を週3回の透析で代替するのは無理があるのです。
40年間もの期間、週に3日、1日4~5時間行っても、人工透析は延命治療であり、命を繋ぐための治療でしかありません。
しかも人工透析によって慢性腎不全が治ることはありません。
日本透析医学会によると、2017年末時点の透析患者数は約33万4千人。
平均年齢は68・4歳で、寝たきりの人も少なくありません。
中には苦しさのあまり、「これ以上透析をしたくない」という人もいます。
また、長期間透析を続けると、さまざまな合併症も出てきます。
腎移植
こうした状態から抜け出すには、腎移植という方法があります。
腎移植が成功すれば、人工透析のような身体の負担は小さくなります。
さらに経済的な負担を考えても腎移植のほうが小さいのです。
手術後の患者のための税金や保険の負担は100万から150万円。
移植手術の費用を考えても、長期的に見れば透析より移植のほうが国庫にかかる負担は小さくなるのです。
現在、日本で行われている腎移植の件数は年間で1600例。
20年前は500例だったので、かなり増えたともいえるのですが、アメリカの1万8000例と比べるとまだまだ少ないのです。
つまり移植医療の遅れが、現在の透析依存を深刻化させているのです。
日本は移植へのアレルギーがあり、非常に厳密な移植の基準、臓器提供の基準ができあがってしまっています。
少しずつ緩和されてはいるものの、臓器提供できる病院は限られています。
指定されていない病院で脳死患者が出ても、そこからは臓器提供ができないのです。
医療従事者ですらも腎不全になってしまえば、透析しかないと信じ込んでいる人もまだまだ多いのです。
医者の勧めるまま透析を始めたら、二度と健常な生活に戻れないのです。
予防方法
糖質の多い食べ物を食べ続けると、高血糖」と呼ばれる状態になります。
高血糖状態が続くと、血管内の細胞が破壊され、身体の中の悪いもの(老廃物)を除去出来なくなってしまうのです。
こうして糖尿病から「糖尿病腎症」という腎臓病にかかり、それが原因で腎不全を引き起こします。
ですからそういう風に、にっちもさっちも行かなくなる前に、糖質の多い食べ物を避ける。
これこそが、最大の予防方法なのです。
糖質制限はリスクが高く、寿命が短くなる、などという戯言を言っている場合ではありません。
本当にそう思っているのなら、好きなだけ糖質の多い食事を続ければ、いずれどうなるかは、イヤでも分かるはずです。
それでも、あなたはご飯・パン・麺類を主食として食べ続けますか?
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