東アジア都市部の子供たちに近視が多い原因は、勉強やコンピューターゲームや遺伝的なものではなく、屋外で日光を浴びる時間が短いためだとした豪研究チームの論文が4日、英医学専門誌ランセット(Lancet)に掲載された。
日光を浴びると脳内化学物質ドーパミンの放出が促される。
このことが、眼球が伸びて目に入った光の焦点が合わなくなることを防ぐと考えられている。
研究を行ったオーストラリア国立大学(Australian National University)のイアン・モーガン(Ian Morgan)教授はAFPの取材に、「明るい光の刺激によるドーパミンの放出が近視を予防していることは明らかだ」と説明した。
若者の10人に9人が近視だというシンガポールでは、小学生たちが1日に屋外で過ごす時間は、平均でわずか30分だった。
これに対し、ヨーロッパ系の子供たちの近視率が10%のオーストラリアの子供たちが屋外で過ごす時間は平均3時間もあった。
モーガン氏によると、英国の子供たちの近視率は30~40%、アフリカではわずか2~3%程度だという。
義務教育以上の年代で最も近視が多かったのは、日本、韓国、中国、台湾の都市や香港(Hong Kong)、シンガポールで、このうち10~20%は失明につながりかねない重度の近視だった。
東アジアで近視が多い傾向について、50年ほど前までは遺伝的な要因によるものと考えられていた。
だが、モーガン教授は、遺伝ではなく環境によるものだと強調する。教授によれば、読書やコンピューターに没頭すること自体に害はなく、毎日、一定の時間を屋外で過ごしていれば、室内でいくら勉強に励んでも問題はないという。
最も近視リスクが高いのは、勉強ばかりしていて外に出ない子供たちだ。
子どもの近視は増えているだけでなく、低年齢化も進んでいる。
文部科学省の学校保健統計調査によると、裸眼視力0.3未満の小学生は、2017年の速報では8.7%、高校生になると33.9%で、約35年間で小学生は約2.8倍、高校生は約1.3倍に増えている。
世界的にも近視の急増は問題になっている。
オーストラリアのブライアン・ホールデン研究所の予測では、2010年には19億5047万人だった世界の近視人口は、2050年には47億5769万人に達するという。
また、2050年には世界中で9億3800万人が失明するリスクのある強度の近視になるとする。
ちなみに、日本の近視人口は2010年の6198万人から、2050年には7209万人になると推計されている。
いまや、「たかが近視」と軽視できない状況を迎えている。
日光を浴びることで、脳内化学物質ドーパミンの放出が促されるという点がポイントのようだ。
子供の場合は、外で太陽の光を浴びながら遊ぶのが最も手っ取り早く、また効果的だ。
太陽光は万能薬!?2019年5月31日のブログで触れているが、サン・ゲージングでも書いているように、筆者は約10年間、太陽の光を浴びながら、ベランダから写真を撮り続けている。
このように、大人ならまた違ったアプローチが可能になる。
モチベーションを上げる方法やエンドルフィン効果でも書いている方法を応用することだ。
集中して仕事に向き合わせるときには、神経伝達物質によって化学的なメッセージが発せられている。
特にやる気に関係の深い神経伝達物質のひとつが、このドーパミンだ。
脳の中央部を基点にして大脳皮質などさまざまな場所に枝を広げている中脳辺縁系路は、脳内でもっとも重要な報酬系の神経組織なのだ。
報酬(褒美)が予測された場合、側坐核では、フィードバックとしてドーパミンが増えることになる。
脳は、何か重要なこと(良いことであれ、悪いことであれ)が起きそうだと認識して、行動のためのやる気を出すという仕組みになっている。
また、ドーパミンは強いストレスのかかった瞬間に、突発的に増えることも確認されている。
これも応用できる技として覚えておいて損はないはず。
人は脳は訓練次第で、経験からやりがいという報酬を得てドーパミンを放出し、それを糧とすることができるようになっている。
小さな目標をいくつも設定し、達成するごとに、こまめに肯定的なフィードバックを味わえるようにするのがポイントだ。
そうすれば、ひとつのステップをやりとげるたびにドーパミンが放出され、次の課題に向き合えるようになるわけだ。
つまり、脳を「褒めて伸ばす」のが最も効果的な方法のひとつなののだ。
ブログを書く時にも使える!
たとえばこのブログを書き上げるにも、ドーパミンの助けを借りながら、完成までの時間を大幅に短縮している。
書いてゆく過程で、小さな目標をひとつずつ達成しながら、書き進めてゆくのだ。
白紙が文字で埋まってゆくのを見ながら、肯定的なフィードバックを感じるように意識する。
そして少し時間をおいて、読み返すことで完成度は高まってゆく。
こうした過程で、ワクワク感にも共通する感覚を意識することが、できるようになってゆくのだ。
こうした意識と感覚によって、脳内ではドーパミンが放出される。
このように、やる気がどこから沸いてくるのかを、よく理解し、自分で肯定的なイメージを高めてゆく体験を積み重ねるのだ。
そうすれば、やる気が出ない時に、何をすべきかが認識できるようになり、しかるべき目標を達成できるようになるはず。
お試しあれ!
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