父が入所しているホームの担当者から21日の朝、食欲がないので、点滴をしているとの連絡があり、あとで主治医の先生が診察に来られるとのことで、入院の可能性があるとの連絡がありました。
そして午後には、2017年5月ごろにもお世話になった、日赤病院(神戸赤十字病院)へ救急車で搬送されたようでした。
先生によると脱水状態のうえ、誤嚥による肺炎が見られるというのです。
血液検査項目を見ると、BUNは8-20が正常の範囲ですが、HHマークがついていて、数値は146。
つまり、腎機能障害、消化管出血、高たんぱく食、脱水症の疑いがあることになります。
早速病室(大部屋)へ行ってみると、ナースさん二人で、点滴の針を交換しているところでしたが、血管が見つけられずに苦労されていました。
父は抗生剤と栄養分の点滴を受けている状態でしたが、とりあえず、すぐに主治医の先生と面談。
ディスプレイで頭部や胸部の輪切り画像を見ながら説明していただいたのですが、病名は「完全房室ブロック」。
脈が1分間に50以下の場合を徐脈、100以上の場合を頻脈といいますが、父の場合は30前後。
説明を聞いた後、一時間後に今度は循環器の先生と面談してほしいとのことでしたので、出直すことにしました。
この日は休診日のため、朝から外出していたので、いったん帰宅して小休止。
一時間後に、今度は循環器の先生と面談してきました。
体内の心臓を動かすペースメーカーの細胞からの電気信号を、心臓に伝えるところがうまく働いていないため、ペースメーカーを入れてはどうかというハナシでした。
右心房にある洞結節と呼ばれる特殊な組織で発生した興奮は、刺激伝導系という電線を伝わって規則的に心室に到達し、心臓全体がリズミカルに収縮するのですが、時にこの興奮が途中で途切れてしまうことがあります。
電線の通りが悪かったり、切れてしまっていたりする状態で、「房室ブロック」と総称されるようです。
房室ブロックには不完全ブロックと完全ブロックがあり、不完全ブロックは電気が時々心室へ伝わらなくなるもの、完全ブロックはまったく伝わらなくなるもの。
完全房室ブロックになって上からの電気が心室へまったく伝わらなくなると、心室は自家発電のように自分で電気を発生して収縮活動を始めるため、心房は洞結節のリズムで、心室は1分間25~35ぐらいの遅いリズムでそれぞれ独立に拍動することになります。
こうなると脈が遅く、きわめて不規則になりますので失神発作や心不全の原因になります。
治療は、人工ペースメーカを植え込むことで正常のリズムに戻すというものになるようです。
点滴で、体調がある程度戻っても、病気が治る可能性はほとんどないとのこと。
不整脈の脈の間隔が長いこともあって、ペースメーカーを使った方がよいとのアドバイスでした。
ただ、いったんペースメーカーを入れてしまうと、体内の心臓を動かすペースメーカーの細胞の機能が落ちてしまうようです。
そのためまずテンポラリのペースメーカーで様子を見てから、10年ほどは動く本格的なものに交換する予定だそうです。
以前は毎日CS60でケアをしていたのですが、調子が良かったので週3回になり、今は週一回ペースになってしまっています。
ただ、行ったときに爆睡していると、起こさず、ヘルパーさんに様子を伺っただけで帰ることがあります。
というわけで最近では、CS60でケアをする間隔が開いてしまっていたのです。
前回は2019年1月11日の検査入院、、入院中の父への説明書で触れていますが、そういえば97歳父のCS60体験で書いているように、まだCS60を持っていなかったので、丹下先生に病院へ来ていただいたこともありました。
丹下先生!その節はお世話になりました。
退院後の2月以後は、CS60を手に入れたので、頻繁にケアのため訪問、何とかペースメーカーを入れずに、やり過ごせたのですが・・
腎臓が悪いのは持病のようなもので、一時は足がかなりむくんだこともあったのですが、そのときも投薬とCS60とで乗り切ってきました。
というわけで、今回は、ここ1週間ほどは、点滴の効果を見ながらということになるようです。
来年の1月末で99歳になるので、それまでは何とか頑張ってほしいと思っています。
余談ですが、今回は主治医の先生も、循環器の先生も女医さんで、今の状態や今後の対応については実に丁寧な説明をしていただきました。
その際にCS60でケアしたことがあると話したのですが、そのときの先生の少し驚かれた表情が印象に残っています。
とにかくナースステーション内は圧倒的に女性が多く、男は2,3人。
それにみなさん常に忙しく動き回っていて、実に大変な仕事です。
日赤病院は入所している施設より、圧倒的に近いので、まめに顔を見せに立ち寄ることができそうです。
まだ入院手続きが終わってないので、今日にでも行ってこようかな・・