マラソンなどで長時間走り続けると気分が高揚してくる作用「ランナーズハイ」は、エンドルフィンの分泌によるものです。
肉体的な痛みや疲労が高まると、脳の下垂体部分からベータ・-エンドルフィンが分泌され、肉体的・精神的な苦痛やストレスを抑える働きがあります。
つまり、ベータ・エンドルフィンは抗ストレス作用や忍耐力の増大や、身体的や精神的な苦痛を和らげる効果があります。
ベータ・-エンドルフィンは、免疫にも非常に大きく関係しています。
体内に侵入した異物や体内に発生したがん細胞を攻撃するナチュラルキラー細胞やリンパ球にはベータ・-エンドルフィンに対するレセプター(受容体)が存在に、このレセプターにベータ・-エンドルフィンが、付着することにより、これらの細胞が活性化します。
エンドルフィンは神経を興奮させて快楽を与えるのではなく、神経を落ち着かせる作用を持っています。
ガン治療とエンドルフィン
がん治療におけるイメージ療法や気功の有用性については、こうした、ベータ・エンドルフィンの関与が指摘されています。
私たちの体は、もともモルヒネ様のオピオイドを作ることができます。
これを内因性のオピオイドと言います。内因性のオピオイドの代表的なものにベータエンドルフィンとエンケファリンがあります。
ベータエンドルフィンの主な働き
強力な鎮痛作用
抗ストレス作用
免疫力増強作用・調節作用(炎症の改善)
エンケファリンの主な働き
がん細胞の増殖抑制
がん細胞の血管新生の抑制
低用量ナルトレキソン療法
低用量のナルトレキソンを投与すると、私たちの身体に本来備わっている内因性オピオイド(ベータエンドルフィンとエンケファリン)とその受容体を増やすことができます。
この方法で自己免疫力や抗がん作用を増強させ、がんや自己免疫疾患を改善の方向に導くことが可能になります。
また、家族性良性天疱瘡(Hailey-Hailey Disease)でも低用量ナルトレキソン治療を使用することで、低コストかつリスクの低い代替療法またはHHDの治療における補助剤として実施された経緯が報告されています。
生検で証明された難治性HHD患者3人が、クリーブランドクリニックの外来皮膚科クリニックで評価されました。
各患者は、1日あたり1.5から3.0mgの用量で低用量ナルトレキソン塩酸塩で治療された。
実験室でのモニタリングは必要ありませんでした。
臨床反応(びらんの治癒、紅斑の改善、および疼痛の軽減)、有害作用、および主観的な生活の質を治療を通してモニターした。
3人の患者は40代女性1人と60代男性2人を含んでいた。
各患者は疾患の程度において少なくとも80%の改善を示し、1人の患者は90%のクリアランスを示した。
3人の患者全員が生活の質において実質的な改善を示し、1人の患者は彼のうつ病の改善を報告した。
低用量ナルトレキソン療法は、就寝前に1カプセル(3mgまたは4.5mg)内服するだけの簡便な治療法です。
副作用はほとんどなく、人により不眠や鮮明な夢を見たりしますが、2週間ほどで慣れてきます。
低用量ナルトレキソン療法は、高濃度ビタミンC点滴療法やアルファリポ酸点滴療法との併用により、制がん作用等の相乗効果が期待できる治療法です。
神戸エリアだと、医療法人再生未来が自由診療として行っています。
一日1カプセル(3-4.5mg)を服用します。
費用はおおよそですが30日分で約15,000円(税別)から
治療前の医師との面談の費用などで30分5,000円(税別)ほどが必要になるはずです。
低用量ナルトレキソン(Low Dose Naltrexone)の抗がん作用について
Dr. Bihariの臨床経験によると、以下のような悪性腫瘍に効果が認められています。
乳がん、大腸がん、非小細胞性肺がん、卵巣がん、膵臓がん、肝臓がん、前立腺がん、腎臓がん、尿管がん、膀胱がん、喉頭がん、神経芽細胞腫、神経膠芽腫、悪性黒色腫、カルチノイド、慢性リンパ性白血病、ホジキンリンパ腫、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫
慢性関節リュウマチ、全身性エリテマトーシス、強皮症、クローン病、潰瘍性大腸炎、ベーチェット病、強直性脊椎炎(Ankylosing Spondylitis)、セリアック病、CREST症候群、ウェゲナー肉芽腫症(Wegener's granulomatosis)、スティッフパーソン症候群(stiff-person syndrome)、類天疱瘡(Pemphigoid)
エイズ(AIDS)
多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、原発性側索硬化症(primary lateral sclerosis)、アルツハイマー病、パーキンソン病、横断性脊髄炎(acute transverse myelitis)などの神経疾患
サルコイドーシス(Sarcoidosis)、乾癬(psoriasis)、自閉症スペクトラム障害(Autism Spectrum Disorder::自閉症、アスペルガー症候群、特定不能の広汎性発達障害など)、慢性疲労症候群、肺気腫、子宮内膜症、線維筋痛症(Fibromyalgia)、過敏性腸症候群、
ベータ・エンドルフィンの分泌を高める方法
ベータ・エンドルフィンは気持ちがいい、楽しいと感じたときに分泌され、免疫力を強化し、自己治癒力を高める作用があります。
食事をした時の満足感、セックスの快感もエンドルフィンが関与する現象と言われています。
軽い運動など体に刺激を与える。
熱すぎないお湯に入浴する。
辛いものを食べる
深呼吸する
好きなことをしてよく笑う
ワクワクすることを考え、実行する
長寿の人々は、健康的に毎日笑顔で生きることを楽しんでいるように見えることがあります。
彼らは適度な運動、健康的な食事、習慣的にリラックスタイムを設けるなどを心がけている場合が多く見られるのです。
こうしたライフスタイルは、エンドルフィンの分泌を自然と助けることに繋がっています。
過度に中毒的な「幸せ」を求め、エンドルフィンを分泌するのではなく、健康的に楽しいことを求め、エンドルフィンを活性化させることが真の「幸せ」に近づく方法ではないでしょうか。
たんぱく質には、セロトニンの原料となる「トリプトファン」が多く含まれます。
タンパク質をしっかりと摂取し、たんぱく質合成に必要なビタミンC、セロトニンに合成するのに必要なビタミンB6・鉄分・葉酸・ナイアシンなども併せて摂取しましょう。
ちなみにCS60で治療中に脳波を測定すると、α波が出るのですが、その理由としてベータ・エンドルフィンの産生が高まることで、リラクゼーション効果に繋がっているのではないかと推測されています。
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