藤川先生の著作「うつ消しごはん」で、タンパク質の重要性について、わかりやすく説明されています。
厚生労働省のホームページによると「日本では、100人に3.7人という割合でこれまでにうつ病を経験した人がいるという調査結果があります。
精神科疾患の代表だった統合失調症の患者数は平成を通じて70万人台をウロウロしています。
一方、急激に患者数を増やしているのがうつ病です。
1993年(平成5年)の13万3000人から、2014年(平成26年)には72万9000人と、統合失調症に迫る勢いです。
厚生労働省が3年ごとに行っている患者調査では、うつ病を含む気分障害の患者さんが近年急速に増えているとの記載があります。
躁うつ病を含む障害は15年間で約70万人増加
厚生労働省による「精神疾患の患者調査(平成26年)」では、平成26年(2014年)の総患者数は約392万4000人。
外来・入院の各患者数は、外来患者数が約361万1000人、入院患者数が約31万3000人です。
患者数増加は外来患者に集中し、入院患者は減少傾向にあります。
重症度によるとはいえ、近年のうつ病などの精神疾患の治療は外来が中心であることがわかります。
ただし、実際の患者数は、外来・入院ともに上記調査結果以上に多いとも指摘されています。
その理由は、他国以上に日本では精神科や精神カウンセラーの受診を躊躇する人の割合が多いことだとされています。
ハリウッド映画に登場するようなカウンセラーは、皆無と言っていいでしょう。
どうも労働厚生省の数字は気に入らないので、独自に再計算してみました。
1872年(明治5年)1月29日は日本初の戸籍調査が行われた日で男性が1678万人女性が1631万人。
つまり、日本の人口は約3300万人でしたが、147年後の今の日本の人口4倍近くの1億2000万人。
2015年の地球人口は73億人。
2100年に112億人になるとの予想。
世界のうつ病患者数は推計3億2200万人。
と言われていますが、現実には22.6%が、何らかの「うつ」になる原因を抱えています。
1億2000万人の日本で、22.6%というと、2712万人。
感覚的にも合う数字です。
うつ病も精神疾患
引きこもり型人間が、ガソリンを撒いて30人以上を殺害するという京アニ事件を筆頭に、昨今頭のおかしな人間が増えてきていることを、強く実感しています。
精神疾患患者のエリア別調査では、アジア・太平洋地域が世界全体の約48%
1位 中国 約5482万人(人口比率4%)
2位 日本 約506万人(人口比率4%)
3位 フィリピン 約330万人
こういう数字は、誰がいつの時点で計測するかによって、かなり変わります。
統計の数字は、鵜呑みにしない方がいいと、相場は決まっていますからね。
おかしいヤツに、巻き込まれないように気をつけなければなりません。
うつ病(精神疾患)を疑う兆候一覧
1. 悲しい、憂うつな気分、沈んだ気分
(ミトコンドリアがサボっている)
2. 何事にも興味がわかず、楽しくない
(ミトコンドリアがサボっている)
3. 疲れやすく、元気がない(だるい)
(ミトコンドリアがサボっている)
4. 気力、意欲、集中力の低下を自覚(おっくう)
(ミトコンドリアが極度に怠けている)
5. 寝つき悪く、朝早く目がさめる(自律神経の不調)
(ミトコンドリアがサボっている)
6. 食欲がなくなる
(たんぱく質不足>ミトコンドリアが不調になる)
7. 人に会いたくなくなる
(ネガなオーラでわかる)
8. 夕方より朝方の方が気分、体調が悪い
(脳から出ている波動はネガ)
9. 心配事が頭から離れず、考えが堂々めぐりする
(頭のミトコンドリアが働いていない)
10. 失敗や悲しみ、失望から立ち直れない(ストレスによる鬱)
(体液が酸性化しているのでアルカリドリンクで治る)
11. 自分を責め、自分は価値がないと感じる など(ストレスによる鬱)
(体液が酸性化しているのでアルカリドリンクで治る)
こうした状況では、CS60で擦れば一発だね。
でも普段からプロテイン+メガビタミンを摂取していることが大事。
うつ病が増加傾向にあるなら、その手前の「うつ病予備群」の人も相当数であることが予想されます。
ちょっとしたことで気分が悪くなり、何をするにもやる気が出なくて、イライラして周囲に当たるヤツ。
朝すっきりと目覚められない、ストレスを感じるとドカ食いしてしまう、という人。
「病気ではないかもしれないけど、だるい、おもい、つらい」という、常に低空飛行状態の方。
こうした方は、プロテイン+メガビタミン摂取により、根底から覆るがごとく、効くはずです。
なぜプロテインが必要なのか?
タンパク質は英語でProtein(プロテイン)と書きますが、ギリシャ語の「第二となるもの」に由来しています。
いってみれば、生命活動の第一人者、まずもって増やす必要がある栄養素です。
私たちの筋肉や骨、皮膚、臓器、髪の毛などはタンパク質からつくられています。
それだけではなく、血液、代謝酵素、消化酵素、ホルモンなどもタンパク質を原料にしています。
血液の中で栄養素を運んだり、体内で化学反応の触媒の役目をする代謝酵素となったり、生体のホメオスターシス(恒常性)を維持するホルモン、骨組みをつくる繊維状タンパク質になるなど、体の中できまざまな役を演じています。
基本的な生命維持に欠かすことのできないタンパク質は、心の健康にも直接的に影響しています。それは、タンパク質が神経伝達物質の原料になっていることです。
毎日分解と合成を繰り返すタンパク質
体の中のタンパク質は分解と合成を繰り返し、新しい細胞が古い細胞と入れ替わります。
肝臓のタンパク質は約2週間で、赤血球は120日で、筋肉のタンパク質は180日でその半分が入れ替わります。
これを半減期と呼びます。
この入れ替わりの過程で、体内のタンパク質が減少することは避けられません。
大人の場合、1日に200から300gのタンパク質が体の中で分解されます。
そのうちの50から70gを食物として摂らなければなりません。
それが必要なタンパク質の量ですがその人の症状や目的によってはさら多くの量が必要になります。
「タンパク質は摂りたいけど、そんなにたくさんの肉は食べられない」という人がいます。
実は肉が食べられなくなってしまうのも、タンパク不足に要因があります。
まず、胃や腸などの消化器そのものがタンパク質からつくられているため、材料が不足すると、本来の胃腸が健康に働かなくなります。
また、タンパク質が不足すると、消化酵素も不足してしまい、消化吸収能力は全般的に落ちてしまうのです。
タンパク不足が原因で、肉(タンパク質)が食べられない・・
それがさらなるタンパク不足を引き起こす、という悪循環に陥ってしまいます。
ですから、最初はプロテインなどで少量から始め、タンパク質を食べ続ければ、胃腸が整い、しっかり食べられるようになります。
動物性のタンパク質が効率的
タンパク質は20種類のアミノ酸が結合してできています。
アミノ酸の中には、体内で合成できないため、必ず食べ物から摂らなくてはならないものがあります。
これらは「必須アミノ酸」と呼ばれ、成人の場合はイソロインン、ロインン、トリプトファン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、ヒスチジン、スレオニン、バリンの9種類です(子どもはこれらにアルギニンを加えた10種類)。
必須アミノ酸は、9種類のうち一つでも必要量に満たないものがあると、もっとも少ないアミノ酸に準じた量しかタンパク質がつくられません。
偏って多量に摂取したアミノ酸は、すべて無駄になってしまうのです。
このしくみは「桶の理論」として知られています。
一つの必須アミノ酸を、1枚の板に見立て、桶に例えて表したものです。
全てのアミノ酸が満たされると桶が高くなり、桶の中の水(=タンパク質)は満たされます。
しかし、何か一つ不足してしまうと、板の高さが1枚足りない桶のように、水(タンパク質)をためることができません。
タンパク質は最も必要な栄養素です。
そのためたくさん食べるためには、効率的に摂ることです。
「満腹になればいい」と、炭水化物などを食べていては、肝心のタンパク質を含む食品を食べられなくなってしまうのです。
無駄なものばかり食べて、大事なものを食べていないことが、質的な栄養失調の原因です。
タンパク質には大きく分けて、「動物性タンパク質」と「植物性タンパク質」があります。
タンパク質を効率的に摂るためには、その食品の中にどれくらいの割合でタンパク質が含まれているのかを知る必要があります。
その指標として使われているのが「プロテインスコア」です。
プロテインスコアを見ると、植物性タンパクに比べて、動物性タンパクの方が圧倒的に高いことがわかります。
プロテインスコアが100を示すのは、卵とシジミのみ。
一方、植物性タンパク質は比較的低めです。
必要なタンパク質を摂取するためには大量に食べなくてはならないのです。
たとえば、1日に必要なタンパク質を豆腐で摂るとしたら、1食2丁×3回の量が必要になります。
体重50キロの人が健康維持のために必要なタンパク質は1日50gです。
筋肉トレーニングをしている人や美肌・アンチエイジングを目指す人、難病の治療であれば、1日に最低100gくらいは必要です。
たとえば、夕食のおかずにサンマを1尾食べたとします。
サンマー尾100〜130gですが、骨を除くと身はその半分程度でしょう。
サンマでタンパク質を30g摂取するためには3〜4尾食べる必要があります。
一方、牛肉ならすき焼きにすれば、200g食べるのは難しくないでしょう。
そうすればタンパク質を優に30g以上は摂ることができます。
サンマ定食でサンマを1尾食べただけでは全くタンパク質が足りないのです。
肉であれば種類も豊富で多様な食べ方や料理法がありますので、十分量食べることができます。
つまり、タンパク質を30g摂取するためには、肉なら200gでOKです。
ですがが、サンマなどの魚なら3〜4尾が必要となります。
魚を食べていてもなかなか十分量のタンパク質が摂取しにくいのです。
これは計算上の比較ですので、昼にサンマを食べて夜にすき焼きを食べればよいわけです。
ですから魚を食べても意味がないということではありません。
ただ、小食の方ほど、肉を食べた方が効率よくタンパク質が摂取できるのです。
肉は体に悪い?
残念ながら、「肉は体に悪い」と思っている方は多数いらっしゃいます。
マクロビオテック(玄米菜食主義)を続け、植物性のものが体によいと思っているという方は少なくありません。
日本人は穀類や野菜を中心に食べてきたため腸が長いから、肉や脂肪を摂ると体調が悪くなる。
あるいは食生活の欧米化にともない、肉や油脂を摂りすぎていることが病気の原因だ。
などということがまことしやかにいわれますが、これも間違いです。
肉は悪いという間違った健康知識を信じ、心身共に不調をきたした方は多いのです。
体と心の健康を取り戻すためには、考え方を切り替えて、まずは肉を食べることが肝心です。
肉はプロテインスコアが高く、人体で合成できない必須アミノ酸がバランスよく含まれているのです。
女性のうつやパニックは「鉄不足」が原因
鉄不足かどうかを知るためには、フェリチン値を測る必要があります。
フェリチンとは鉄と結合しているタンパク質の一つです。
体の組織の細胞質に存在していて、フェリチン値はその人が維持する鉄の量を表します。
血液検査のヘモグロビン値は財布のお金、フェリチン値は貯金と考えればわかりやすいでしょう。
日本女性全体のフェリチン値は低く、病院に行くほどでなくても、だるい、おもい、つらい、イライラする、頭痛がする、元気が出ないなどの不定愁訴は、鉄不足の影響が大きい場合が多いのです。
特に生理がある時期の若い女性は、毎月血液と一緒に鉄分を排出していることになるため、慢性的で深刻な鉄不足に陥っています。
欧米などの他国では鉄分補給対策が行われている
日本女性が鉄不足になる原因は食生活です。
土壌のミネラルが減少したため、農作物から摂れる鉄分も減少してしまいました。
一方、他国の女性、特に欧米の女性は日本女性のような鉄不足はありません。
欧米では、鉄分を多く含む肉を日本人の3倍ほど食べます。
また、欧米を中心とした50カ国以上の国では、小麦粉にあらかじめ鉄が添加されるなどの鉄補給対策がなされています。
その理由は、1940年代に鉄欠乏性貧血が多く発症し、その対応に困ったという時代があったのです。
この対策のおかげで、鉄不足の頻度は減少したということです。
米国、英国、カナダ、トルコ、タイ、スリランカなどの国々で、同様の鉄不足対策がとられ、メキショではトゥモロコシ粉、モロッコでは塩、フィリピンでは米、中国ではしょう油、東南アジア諸国ではナンプラーに、鉄が添加されています。
鉄不足が深刻な日本女性
日本女性の多くは鉄不足で、欧米諸国の女性は、鉄は満たされているその最大の要因は、日本女性と欧米女性では肉を食べる量がまったく違うということです。
そもそも欧米は日本の3倍ほど肉を食べます。
日本人の中でも男性は女性より肉を食べる傾向にあるので、男性の鉄不足は少ないのです。
欧米でもベジタリアンの方は鉄不足になりやすいのです。
鉄不足を解消するためには何と言っても「肉」です。
「野菜にもミネラルがある」「ヒジキやプルーンを食べているから大丈夫」という方もいますが、それではまったく鉄は摂れません。
日本人の鉄摂取量は、約60年前の1950年から、約6分の1に減少しています。
また、加工食品を食べることが増えていると思いますが、加工食品は素材の時点では含まれていたビタミンやミネラルがなくなってしまいます。
穀物もほとんど精製されているので、マグネシウムや亜鉛、鉄も、はぎとられてしまいます。
鉄分の豊富なレバーも食べなくなりました。
日本人の貴重な鉄・タンパク補給源であった鯨肉も食べられなくなりました。
肉も冷凍するとビタミンは減ってしまいます。
ヒジキに鉄分が多いとされたのは、昔は鉄の鍋で煮ていたからです。
「ヒジキ煮」の鉄分含有量は、9分の1まで減ったそうです。
南部鉄器のやかんを用いたお茶には鉄が溶け出していました。
今は鉄製品の調理器具もなくなってしまいました。
肉や魚の鉄は主にヘム鉄ですが、ほうれん草は非ヘム鉄です。
非ヘム鉄の吸収率はヘム鉄の10分の1と著しく低いのです。
ほうれん草だけで必要な鉄を摂取するためには、毎日バケツ4杯くらいの量を食べなくてはならない計算になります。
実際は吸収率も低いので、それ以上の量が必要になるでしょう。
ヘム鉄は、肉・魚などの動物性食品に含まれ、中でも、レバー、牛肉、カツオやマグロなどの赤身の魚などに多く含まれています。
ヘム鉄は肉・魚などの動物性食品に多いのです。
一方、非ヘム鉄は、ほうれん草や小松菜などの野菜、穀類、プルーンなどの果物、ヒジキなどに含まれています。
卵にはヘム鉄も非ヘム鉄も両方含まれています。
植物性の非ヘム鉄の吸収率は、1〜5%です。
一方、動物性のヘム鉄の吸収率は10〜20%ですので、ヘム鉄の方が吸収率は高いのです。
ほうれん草やプルーンなどは「鉄分が多い」といわれます。
しかし、非ヘム鉄が含まれる植物性の食品だけでは、鉄不足になってしまいます。
さまざまな鉄の働き
鉄不足は「貧血」ばかりが問題にされますが、鉄は「血液の赤血球の合成」という役割以外にも、大切な役割をいくつも担っています。
まず、鉄は神経伝達物質であるセロトニン、ドーパミン作成の際の補因子になります。
うつ病が起こる原因の一つに、神経伝達物質であるセロトニンやドーパミン、ノルアドレナリンが減少しているということが挙げられています。
これらは、モノアミン系の神経伝達物質と呼ばれており、セロトニンは心を安定させ、ノルアドレナリンはやる気をつくり、ドーパミンは快楽をつくる作用にかかわります。
鉄は、これらの神経伝達物質をつくる際に必要なのです。
次に、鉄は体内で発生する活性酸素を除去する役割もあります。
活性酸素は体の中でよい働きもありますが、増えすぎるのはよくありません。
鉄は増えすぎた活性酸素から身を守るための強力な抗酸化物質・カタラーゼという酵素の働きにも関与しています。
身体のエネルギーをつくるエネルギー代謝の最終段階の電子伝達系において、鉄は必須と言っていいでしょう。
こうした基本的な生命活動やエネルギー代謝に鉄は必要不可欠な成分なのです。
参考文献
藤川 徳美 (著) うつ消しごはん から一部引用しています。