プリウスPHVの自動車評論を読んでみると・・
乗り味には一切触れず。(笑)
また、大容量リチウムイオンや外部給電機能、強力なEV走行を可能にしたハイブリッド、そしてカーボンゲートなどのPHV専用装備を、実用性や経済性ではなく、純粋な技術価値として評価すれば、普通のプリウス比で実質50万円高という価格は高くない......どころか安いとさえ思う。
もちろん、車両価格も含めたトータルの費用が安くなるとは思えない。それでも、PHVは日本人向きのクルマだと言えるだろう。日本人でPHVを毎日充電する人は約40%、2日に1回まで広げれば約70%に達する。世界的に見れば突出した数字なのだそうだ。そういう国民性なのだ。日本ではプリウスPHVが良い商品だと受け止められるかもしれない。
こうして読んでみると、この車の狙いが透けて見える気がする。
ターゲットは、高い金を払ってもという「燃費の奴隷」たちだろう。
たぶん。
とはいえ、まともなことを書いている人もいる。
ユーザーが求めているのは「プリウス」ではない...岩貞るみこ
どーんと中央にあるディスプレイ。運転席に座ったとたん目を見張るほどの演出なのだが、これで電力消費量はどのくらいなのだと心配性な私は気になって仕方がない。
自車位置が画面半分より下に表示されるため、運転中の視線移動が大きくてどうも落ち着かない。
しかし、喜んだのもつかの間、その後の盛り上がりに欠ける。モーターアシストのトルク感が最初だけで終わってしまい、その後は物足りないのである。残念だ。最初の加速のわくわく感がずーっと続いてくれればどんなに気持ちのいいことだろうに。
ただ、どうしても誰が買うのかユーザーが見えてこない。
世界的に必要な技術であることは間違いないのだが、その最初の担い手がプリウスでいいのかどうか。エコ技術はプリウスからというトヨタの気もちはわからないでもない。でも、ユーザーが求めているのは、違う気がする。
プリウスで量産効果を上げて、もっと小さくもっと廉価なユニットにして、一日も早くコンパクトカーに搭載される日を願っている。
一方海外のメディアの評価はどうだろう。
技術に反して動的性能△ ゴルフGTEやBMW 330eに軍配 AUTO CAR
いかんせん価格が......。きびしい評価となりました。
しかしクラス・トップを自認するにはもう少し努力が必要だ。そのうえEV走行を楽しめる時間は長くは続かない。エンジンは巡航時にはおとなしいが、急加速時には高回転になりがちで、軋るような音が耳障りだ。
ハンドリングは概ね良好だが、15インチ・タイヤでは気分が高揚するような感覚は得られない。
ひどいバンプを越えると身震いし、フワフワとした揺れが収まりにくい。インフォテインメント・システムのタッチパネルの配置はゴチャついた印象もあるものの機能は満載だ。
「ニッチ」の枠をでず ライバルの後塵を拝する。
結局、讃えるべき技術は多いものの、それがドライビング・ダイナミクスや実用性に結びついていない。
燃費の奴隷になっている人が、高い金を払ってでも買いたい。
そういうクルマではないだろうか。
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