リスクについて考えてみたでは、オズではロボットの利益に加え、上場時の利益、ピラミッドスキムでの報酬。という「おせちの三段重ね」方式で対応している。と書きましたが、ピラミッドスキムとは何か?というご質問をいただきました。
混沌が生み出す世界
多くの人は、ねずみ講・マルチ商法・連鎖販売取引・MLM・ネットワークビジネスなど、様々な呼び方がある商法について混同しているのが現実です。
よく分からないままに、自分にとって都合がいいように、思い込んでしまっている。
これが現実世界の実体なのではないでしょうか。
まず「ねずみ講」は、無限連鎖講防止法により、全面的に禁止されています。
ここではわかりやすく説明するためにアムウェイで有名な商法を例に挙げて説明します。
アムウェイの商法は、法律上「連鎖販売取引」(マルチ商法、特定商取引法33条以下)と呼ばれ、販売員組織を拡大することで販売員も利益を得ることができる商品を売るものです。
これは、法律上「違法」ではありません。
ですが特定商取引法により、広告は規制されています。
厳格な書面交付義務が課され、クーリングオフが可能で、勧誘において嘘を言ったり、重要事項の告知義務など、遵守しなければならない法律のもとで運用されています。
では法的に禁止されている「ねずみ講」は、どうやって見分ければいいのでしょうか?
意外に簡単です。
ねずみ講は、結果が破たんすることが明白だという点です。
ねずみ講は、無限連鎖講という名前で定義されています。
では両者の違いは、どこにあるのでしょうか?
片や犯罪、片やビジネス。
◆収入範囲がねずみ講は無限(トップは末端までの収入を得ることができる)
ネットワークビジネスは有限(収入は一定の範囲まで)
◆ねずみ講は商品・サービスがなく、会員費などの金銭のみが流通。
そのため、常に新規者を勧誘する必要があるのです。
ネットワークビジネスは商品・サービスの売り上げから報酬を得ています。
◆ねずみ講は会員費が有料。
ネットワークビジネスは会員費が無料で活動資格を得るのにお金は不要。
正常な経済活動で、規則を守っている限り適法で、法治国家ならあたり前のことです。
日本弁護士連合会は、法改正の意見書を消費者庁長官、内閣府消費者委員会委員長に提出しています。
ですがよく考えてみると、日本人が加入している国民年金、厚生年金こそが、代表的な「ねずみ講」なのではないでしょうか。
なぜなら、将来破綻することは、政府の試算でも明白だからです。
つまり国というトップ側も儲からず、大赤字で破綻する危険があるという、最悪なビジネスモデルなのです。
みんなで渡れば怖くないのでしょうか?(笑)
アムウェイはどうやっているのか?
アムウェイでは商品を売っていますが、決して安くはないように思えます。
そのため、プレゼンなどを通じ「この人からなら、悪い商品でもないようだから買ってもいいかな?」と思わせる必要があったりするのかもしれません。
この時に、あたかも素晴らしい商品かのように誇張したり、強引に売る人が出ると問題になるわけです。
このような売り方ではリピーターがいなくなり、長続きしなくなります。
この段階で多くのアムウェイ会員は諦めてしまうのが現実です。
ある程度商品が売れるようになると、次に会員を勧誘し、増やさなければなりません。
これがアムウェイが「マルチ商法」と言われるゆえんです。
まだ会員になっていない人を見つけて、入会させるのですが、入会させただけではダメで、その会員も商品を売って利益を上げなければならないわけです。
そのため商品を売るためのノウハウを伝授する必要があります。
ただ、問題のある売り方をしていた人は、こうしたことを教えられないため、成功する確率は低くなります。
ほとんどの人は、この時点で挫折してしまいます。
日本では、ろくに説明もされず、商品を売りつけられ、会員として入会させられる場合があります。
このような人が、さらに同じような過程を経て会員を増やすわけです。
なぜなら、自分の行動に責任を持てず、「自分も被害者だから」と言う意識があると、同じような方法で勧誘してしまうのです。
いわゆる負の連鎖に填まり込むわけです。
つまり、自分と同じような境遇の人を増やし、自分の行動を正当化しようとする心理が働くのです。
特に日本人の場合、自分の行動や発言に責任を持つという意識が薄いという傾向が見られがちです。
そのため、いつまで経っても負の連鎖は自然淘汰されることなく、アムウェイの印象はさらに悪くなってゆくというわけです。
商品を売るのがうまい人は、自分のポイントとなって、何もしなくても自分のポイントが上がります。
しかもいわゆる「のれん分け」制度があったりするわけです。
「のれん分け」とは、勧誘した人がさらに勧誘してポイントを稼げるようになり、完全独立してしまうことを指します。
そうするとポイントがつかなくなります。
ですが、ある程度の地位になって「完全独立」させた人の人数が多い人ほど、大きな利益を上げられるような仕組みになっています。
この辺は、一般の企業と同じですね。
良い人材を育て、独立させ、店舗を増やすことができた人ほど出世できるわけです。
アムウェイの場合、常に人を育てないと、その地位は保てなくなるため、安定した収入を得るのは至難の業となるわけです。
単純なマルチ商法では、「のれん分け」のような完全独立制度がありません。
アムウェイを非難する人は、このあたりの仕組みがわかっていないため、思い込みで悪い印象を持つのでしょう。
さらに、何もしないで儲かっている人がいるはずだ。という「やっかみの心理」が嫉妬する心に火を注ぎ、それが口コミで広がるため、より印象が悪くなるのです。
小遣い程度を稼ぎたいのなら、時には何もしないでも勝手にお金が入ってくることもあるかもしれません。
ですが、基本的には人に好かれる努力や、よい性格も必要です。
でないと、ビジネスの輪を広げることができないからです。
ですから、さらに上を目指したいとなると、非常に難しくなってゆくのです。
これは一般の企業でも同じこと。
つまり常日頃の地道な努力がなければ、挫折する世界なのです。
ではアムウェイ側はどう考えているのでしょうか。
アムウェイ・ビジネスのボーナスはがんばりと成果への正当な報酬です。
ねずみ講(無限連鎖講)とは、出資をして加入した組織の一員として子会員を次々に勧誘・参加させ、子会員の出資金で親会員が利益を得るしくみのこと。
加入時の出資金は返らず、自分より下位の会員の出資で回収します。
一方、アムウェイのディストリビューターは独立事業主。
アムウェイ・ビジネスによって得られる利益は、アムウェイの製品の流通ルートを開拓するという努力と成果への報酬です。
また、解約時に初年度年会費3,600円は全額返還されます。
アムウェイが展開するのは、「ダイレクト・セリング」という合法なビジネスです。
ねずみ講が違法なのに対し、ダイレクト・セリング市場は世界的に10兆円規模を持つほど、多くの消費者に利用されているのです。
オズはどうなのか?
冒頭で、オズではロボットの利益に加え、上場時の利益、ピラミッドスキムでの報酬と書きました。
では何がメインなのでしょう?
それはロボットが生み出す利益です。
ロボットがある程度安定した収益を生み出せれば、他のネットワークビジネスのように、次々と新製品を開発投入し、会員に買わせる必要はありません。
というのは、ロボットが生み出す利益が、口座開設者に全体の7割の利益をもたらし、オズの運営側にも3割の利益をシェアする仕組みだからです。
基本的なビジネスモデルが、ロボットの性能が安定していれば、会員を増やさなくても、破綻しない仕組みになっているのです。
このように全体の仕組みを見ると、ピラミッドスキムがなくても、全く困らないのです。
なぜなら、ロボットの利益が、会社の株価を上昇させ、その7割が参加者に還元されるからです。
オズのおせちは二段重ねのお重で十分なのに、なぜ三段重ねにするのか?
謎です。
ま、3段目があっても、邪魔にはなりませんけどね。(笑)