COOLでは、利益サイドのゲインを伸ばすのではなく、カットロスの幅を大幅に少なくするというエントリーのタイミングを工夫することで、結果的にカットロスの幅を大幅に少なくすることができます。
つまりゲインを劇的に向上させるためには、負けを少なくする工夫をすればいいということになります。
そのためには、実際のマーケットで、どのような考え方をすればいいのでしょうか?
20007年5月4日(金)の米国マーケットでの例を使い、検証してみましょう。
選択した3銘柄とも、マーケットが始まると、リバーサルで下げ続けました。
まずGENZ。
3分チャートではギャップのエッジで、下げ止まったかのように見えます。
実ははこの後、もっと下げるのですけどね。
この位置はオープニングからはすでに ほぼ0.4ポイント下げています。
この銘柄の一日の値幅は、日足チャートでのレンジアベレージでは、約1ポイント前後。
ですから、もしここからさらに下げたとしても、あと0.6ポイントくらいしか下げないだろう、ということが予想できます。
終わってみると、実際にはギャップの下のエッジあたりから、さらに約0.5ポイントほど下げました。
でもこれは「あと0.6ポイント下げる可能性がある」と予測していたいわゆる「想定内のイベント」です。
トレードではこのように悪いシナリオでの予測さえきちんとできていれば、恐れることは何もないのです。
負けても「読みの正しさ」が確認できれば、何も問題ありません。
失ったのはゲインだけであり、自分への「信頼」を失ったわけではないからです。
これはトレードでは、ともて大事な点です。
負けても「自信」を積み重ねることができるトレードをすることこそが、勝つための大事なポイントなのです。
次は PAYX。
この銘柄はかなり下げましたが、平均的な一日の値幅は 0.5ポイントほど。
すでにオープニングから0.4ポイント下げた位置ですから、もしここから下げることがあっても、あと0.1ポイントだろう、というように予測できます。
実際に終わったチャートを見ても、そのような結果になっています。
結局はブレイクイーブンでした。
さて最後の銘柄はかなりギャップの大きな CROX。
エントリーは、オープニングから3ポイントほど下げた位置。
平均的な一日の値幅は2ポイント弱。
反転したと判断した位置は、オープニングから3ポイントも下げた位置ですから、ここからなら、いくらなんでも「もう下がらないだろう」と予測することができます。
さて終わってみると、予測通りでした。
ボトムの位置判定が正しかったことになります。
つまり3銘柄トータルでは、エントリーポイントからさらに下げたとしても、それぞれが 0.1 + 0.6 で最大 0.7ポイントの下げのリスクしかないことになります。
そしてそれぞれの銘柄は500株ですから、負けても最大で350ドルくらいだろう、という予測をしていたわけです。
結果は 3銘柄トータルで +773ドル
ではこの手法の平均的な一日のゲインはいくらくらいでしょうか?
4月のギャッパーズアイの記録で見ると・・
合計24,370 ドル
17日間の1日平均は+1,433ドル。
ですから負けても最大で350ドルくらいだろう、という予測でエントリーすることは、何も問題ないのです。
すべて基本通りに事を進めるだけ。
トレードとはそういう仕事なのです。
出典