歌手・曲名リスト
01 Wynton Marsalis - Winter Wonderland
02 Michael Franks - The Kiss
03 Diana Krall - White Christmas
04 Warren Hill - The Christmas Song
05 Kenny G - White Christmas
06 Gary burton - O Tannenbaum
07 Aaron Neville - Let It Snow, Let It Snow, Let It Snow
08 Michael Franks - Christmas In Kyoto
09 Have Yourself A Merry Little Christmas - Babyface
10 Michael Franks - Island Christmas
11 Celine Dion - Blue Christmas
12 God Rest Ye Merry Gentlemen - Richard Elliot
13 Vanessa Williams - Baby, It's cold Outside
14 Jeff Golub - Here Comes Santa Claus
15 Luther Vandross - Have Yourself a Merry Little Christmas
16 Natalie Cole - Merry Christmas Baby
17 MANHATTAN TRANSFER santa claus is coming to town
18 Celine Dion: Don't Save it All For Christmas Day
19 Percy Faith - Christmas Is +3
20 Spyro Gyra - I'll Be Home For Christmas
21 Earl Klugh - We Three Kings
22 Fourplay - Snowbound
23 Chicago - God Rest Ye Merry Gentlemen
24 Madonna - Santa Baby
25 the singers unlimited - silent night
26 Larry Carlton - The Christmas Song
27 Aaron Neville - Let it Snow
28 Gloria Estefan - Have Yourself A Merry Little Christmas
29 Jon Bon Jovi - Please Come Home for Christmas
30 Luther Vandross - Have Yourself A Merry Christmas
31 Yutaka Yokokura - This Christmas
32 Lou Rawls - Merry Christmas Baby
各曲の詳細
01 Wynton Marsalis - Winter Wonderland
トランペットソロから始まる2小節のリフでリズムを繰り出し、リズム隊が淡々としたミティアムテンポで展開。
ウィントンマルサリスのトランペットサウンドは、あまりにも淡々とした味わいのため、かなりジャズフレーバーの強い演奏となっています。
リズムの食い方も、またしかり。
途中のアドリブソロの、色合いは無彩色系。
それがまた彼らしさを演出しているようです。
最後のエンディングの突き放し方が、またナイス。
どうしても甘くなりがちな、クリスマスアルバムに、スパイスを聴かせてくれるマルサリスにサルート!
02 Michael Franks - The Kiss
ゆっくりと流れる時間のように、しっとりとしたスローバラードで始まるのはマイケル・フランクスが妻に捧げる愛の歌。
途中のソプラノサックスの短いソロが、あたかも一瞬舞い上がるかのように謳い、マイケルの歌に華を添えています。
アコースティックギターが素朴なサウンドを創りあげ、ストリングスが隙間を薄く埋めるバックグラウンド。
そこでマイケルがキャンバスに描く愛の世界は、聴く者の心に、スペシャルなプレゼントを届けてくれるようです。
彼の世界に酔いしれる・・
そういうクリスマスもいいものです。
Another tear has cone and gone
Who cares if Time gives its a licking
If, like that famous wristwatch,
We just keep on ticking?
If you'll forgive me this cliche
You are rite gift that keeps on giving
lo coin a phrase its true
You make my life worth living
At eleven fifth-seven
Our embrace stops lime and Space
My arms will nor release sun
Till next year
Love. let me lose myself in you
Until we can't tell who is who
The dialogue of bliss
Begins each rime we kiss
No matter where this journey ends
As long as I have you beside me
I know I'll carry all my happiness
Inside me
if you'll forgive me this cliche
You are the gift that keeps on giving
Two coin a phrase it's true
You make my life worth living
また一年が過ぎてしまった
時間に叩かれたからって何ともないよ
あの有名な腕時計のように
僕らが時を刻んでいるだけ
ありぎたりの言葉で言わせてもらうなら
君は自らを捧げる贈り物
あえて言うなら
君は僕の生きがい
11時57分だ
僕らの抱擁が時間と空間を止める
来年までこの腕の中で
君を抱いて放さないでいよう
愛しい君の中で自分を失いたい
誰が誰だか分からなくなるまで
ぶたりがキスをするたびに
至福の対話が始まる
この旅がどこで終わっても
君がそばにいる限り
僕は心の中に幸せを抱いて
生きてゆけるからね
ありきたりの言葉で言わせてもらうなら
君は自らを捧げる贈り物
あえて言うなら
君は僕の生きがい
03 Diana Krall - White Christmas
スローな4ビートに乗って流れるイントロだけを聴くと、何の曲かわからないでしょう。
ですが、これはかの有名なホワイトクリスマス。
ジャージーな雰囲気が、とかく面白さが「なくなりがち」なこの曲を、味わい深いものにしています。
歌を引っ張らない、ダイアナの歌い方もまた、この曲にさっぱりとした印象を与えることに成功しているようです。
途中のピアノソロからは、彼女が歌手だけではなく、ピアニストとしても非凡な才能を持っていることが窺がえるでしょう。
エンディングのテーマを聴いても、この曲がクリスマスソングだということは全くわからない。
とにかく、純粋な曲としても十分に楽しめる仕上がりになっています。
Enjoy It !
I'm dreaming of a white Christmas
Just like the ones I used to know
Where the treetops glisten
and children listen
To hear sleigh bells in the snow.
I'm dreaming of a white Christmas
With every Christmas card I write
May your days be merry and bright
And may all your Christmases be white.
I'm dreaming of a white Christmas
With every Christmas card I write
May your days be merry and bright
And may all your Christmases be white.
04 Warren Hill - The Christmas Song
ソロピアノで始まると、サックスはかなりのオンマイク録音だということがわかります。
聴き慣れたメロディーが、とてもリアルなことが印象的なのは最初だけ。
サビからは、ドラムが前兆を示すかのようなシンバルワークを聴かせ、そして2回目のメロディーからはスウィングしたリズムをバックに、Warren Hill が少し抑え気味にメロディーを崩しながらという展開。
ストレートな音楽の魅力がこの曲には詰まっています。
ダイレクトにその力強さでハートへ訴えかけ、彼独特の世界へ聴く者を引きずり込む。
ほとばしる若さと、粗めの粒子で描写される彼のブローは、理屈ではない力を伝えてくるようです、
音の密度から生まれる満足感の高さは、とてもじゃないですが、文字で伝えることなんてできません。
無念。
05 Kenny G - White Christmas
この超有名な名曲を、ケニーはソプラノサックスの音色の魅力を十二分に生かした、ロングトーン中心のプレイで聞かせてくれます。
こうした曲は、みんなが知っているだけに、意外と料理は難しいもの。
さりげなく聞こえますが、各フレーズの長さを微妙に変えながら、彼ならではの解釈をしています。
息の力で強く押された音と、そうではない音との違いに耳を傾けながらじっくりとそのバランスを堪能するもよし。
途中で転調してムードを少し変えてから、エンディングへ持ってゆくというアレンジですが、何だかやけに短く感じます。
ドラムやベース といったリズムセクションはないのですが、その分じっくりと楽しむことができるようです。
彼のクリスマスアルバムが発表された時の、驚異的な売れ行きは、今や伝説となっています。
正統派をも納得させるこれだけの演奏は、ケニー・Gのクセを嫌う人も、この曲のよさとあいまって十分に楽しめるはずです。
06 Gary burton - O Tannenbaum
ミディアムテンポで始まる軽快なサウンドに絡みつくのは、斬新でオリジナルなジャズ・ヴァイブの音楽スタイルを確立したゲイリー・バートン。
4本のマレットから生み出される軽やかなその音色は、独特の色合いを持っています。
緻密なスケールやアクセントのつけ方など、まさにジャズのお手本となるような、見事なプレイです。
ヴァイブの音色というのは、柔らかく、輝きがあるのに、清涼感も兼ね備えているという珍しい楽器です。
こうしたオムニバスで選曲すると、それが特に際立つようです。
07 Aaron Neville - Let It Snow, Let It Snow, Let It Snow
ミディアムアップテンポの4ビートにのり、ハモンドソロから始まり、アーロン独特の歌声から始まるこの曲もクリスマスには欠かせない曲ではないでしょうか。
ベースのランニングと、ハモンドのバッキングによるジャズフレーバーたっぷりの濃いサックスソロは、Plas Johnson。
Sammy Cahn, Jule Styne (c) 1945
Oh, the weather outside is frightful,
But the fire is so delightful,
And since we've no place to go,
Let it snow, let it snow, let it snow.
It doesn't show signs of stopping,
And I brought some corn for popping;
The lights are turned way down low,
Let it snow, let it snow, let it snow.
When we finally say good night,
How I'll hate going out in the storm;
But if you really hold me tight,
All the way home I'll be warm.
The fire is slowly dying,
And, my dear, we're still good-bye-ing,
But as long as you love me so.
Let it snow, let it snow, let it snow.
合いの手のハモンドは、どこでどうやればいいのかがわかった演奏ですね。
途中からオーケストラも加わり、一気に最後まで聞かせてくれる。
彼の声が奏でる、ビブラートのセクシーさはどうでしょう。
彼はネビル・ブラザーズというグループのカナメですが、最後のハモンドソロの終わり方を聞くと、こういうクリスマスアルバムもいいなあと思います。
よく聞くとストリングスも入っています。
08 Michael Franks - Christmas In Kyoto
マイケルはかつては教鞭に立ったほどのインテリ。
しかも赤坂の日枝神社で神前結婚式を挙げてしまったという大の親日家。
歌詞を聴くだけでそうした彼の想いが伝わってくるようです。
フリューゲルホーンによる途中の間奏が新鮮。
「カッパマキ」や「ワサビ」などの言葉をピリッと聞かせた、ウィットに溢れた曲調は、マイケルの違った一面をうまく引き出しています。
素朴な味わいと、マイケルの持っているモダンな感覚がマッチして、独特の世界を創りあげているようです。
それにしても、彼の声はいつまでも若く、魅力的です。
京都で過こした
クリスマスが忘れられない
小さなホテルの部屋から見えた五重塔
見下ろしたら
いくつもの仏像が並んでいた
どれもが似てるのに異なっていて
それはまるで
黒澤明の映画を
見ているようだった
京都で過こした
クリスマスが忘れられない
君がまとった着物に施された
絹の装飾が鮮やかだった
覚えているだろう
君の優しい指と高揚した思いが
僕の心をとらえた
あのとぎ京都で過こしたクリスマス
あのとぎ京都で過こしたクリスマス
君と過こした
京都での完禦なクリスマス
京都で祝ったクリスマス
すべてが望遠写真
君と僕のぶたDだけ
心の底から与え合うことが
どれほど素晴らしいかを
教えてくれた
そして忘れてはならないのが
ホテルからもらったお酒と
クリスマスのごちそう
わさびの利いたかっぱ巷き
窓の外を見ると
いつのまにか雪が降り始めていた
まるで台本通りに
僕たちのために降ったようだった
あの京都でのクリスマスは
ずっと忘れないだろう
あの日煙突を土り下りしていたのは
サンタと君だけだった
09 Have Yourself A Merry Little Christmas - Babyface
ベビー・フェイスのポップで甘く柔らかい歌声は、聴くものの心へ染み入るような肌合いを持っています。
ちょっと、弾き語り風の歌にあわせたオーケストラの厚いアレンジ。
途中でピアノだけになったり、弦がメロディアスに動いたりと、よく聴くとなかなか凝ったアレンジがなされています。
バイオリンの高音部がオブリガートで推移するメロディーラインには、いやあ参りました。
このあたりの、アレンジに対するこだわりも彼の魅力です。
from the film Meet Me In St. Louis
Hugh Martin, Ralph Blane 1943
Have yourself a merry little Christmas,
Let your heart be light
From now on,
our troubles will be out of sight
Have yourself a merry little Christmas,
Make the Yule-tide gay,
From now on,
our troubles will be miles away.
Here we are as in olden days,
happy golden days of yore.
Faithful friends who are dear to us
gather near to us once more.
Through the years we all will be together
If the Fates allow
Hang a shining star upon the highest bough.
And have yourself a merry little Christmas now.
10 Michael Franks - Island Christmas
陽気で明るい、南国でのクリスマスをイメージさせるかのような曲調。
マイケルが只者ではないことを端的に物語っています。
冒頭からフルートのサウンドが効果的に使われていますが、フルートのアドリブソロがまた素晴らしい。
ピアノのサポートがまた憎い。
そして女性コーラスの絡みがお洒落。
スティールドラムのサウンドもとても効果的。
とにかく一気に夏に突入したかのような雰囲気が、とても楽しい気分にさせてくれます。
焚き火で焼いた
栗のにおいは嗅ぎたくないけれど
君が望むならバナナを剥いてあげるよ
今年は南の島でクリスマスを過こしたい
今年は南の島でクリスマスを週こしたい
クリスマス・キャロルはもう聴きたくないし
梨の木に留まった鳥を数える歌も歌いたくない
日焼け止めのクリームを
僕の全身に塗ってほしいのさ
今年は南の島でクリスマスを過こしたい
今年は南の島でクリスマスを過こしたい
去年の夏に着てたあの透けてるドレスを
鞄に詰め込んだら
僕は君をさらって行く
そしてクリスマスの朝になったらゆっくりと
椰子の木の下で君を包んでいるものを剥がすのさ
電話をして切符を買おう
量より質が大切さ
だってぶたりにとって最高の贈り物は
お互いなんだから
今年は南の島でのクリスマスが必要だ
今年は南の島でクリスマスを過こそうよ
マンゴーの木を飾り付けて
豆電球は僕の体に巻き付ければいい
クリスマスの日の雪かきはやめて
青い海でシュノーケリングをしよう
みんながジングルベルを歌っている間に
僕らは海岸で貝を集めるんだ
バハマでネルのパジャマを
着るのは許されない
ヘンデルのメサイアの調べも
スチール・ドラムには暗すぎる
11 Celine Dion - Blue Christmas
いきなりクリスマスの雰囲気が濃厚に漂ってくるイントロ。
しっとりとした、ミディアムスローのリズムに乗って、丁寧に歌い始めるのは歌姫セリーヌ・ディオン。
音を伸ばすところのノンビブラートとビブラートの使い分け、また高音の地声とウラ声の声の使い方などは、月並みな言い方になってしまいますが、ほんとにうまい。
I'll have a blue Christmas without you
I'll be so blue just thinkin' about you
Decorations of red on a green Christmas tree
Won't be the same dear if you're not here with me
And when the blue snowflakes start fallin'
That's when the blue memories start callin'
You'll be doin' alright with your Christmas of white
And I'll have a blue, blue Christmas
You'll be doin' alright with your Christmas of white
And I'll have a blue, blue Christmas
And I'll have a blue, blue Christmas
And I'll have a blue, blue Christmas
生ピアノのバッキングも粋。
途中から厚すぎないストリングスが絡み、間奏へと導いてゆくのが、心地よい。
バックのコーラスが面白いフレーズを繰り返すのも、聴き所でしょう。
彼女の美しいヴィブラートとあいまって、夢見心地の世界へと導いてくれる・・
そして、やがてそういったことさえ忘れてしまうはず。
12 God Rest Ye Merry Gentlemen - Richard Elliot
8ビートのエレキベースとドラムに載った、ちょっとグローバーワシントン風のリチャードのテナー。
腕達者なエレピやギターの定番サウンドでしっかりとサポートされています。
こういうクリスマスソングもあっていいかな?
ということで加えた一曲。
連続して同じようなクリスマスソングが続く場合、こうしたバラエティーを加えると、ちょっと気分転換になります。
バッキングは、エレピ、カッティングのギター、パーカッション、といった定番の構成ですが、演奏レベルがかなり高いので、安心して堪能できるナンバーに仕上がっています。
特に凄いアドリブを吹くわけではないのですが、もともとはクリスマスソングですからね。
あまりコッテリと演奏されるより、これくらいの方がいいのではないでしょうか。
13 Vanessa Williams - Baby, It's cold Outside
バネッサ・ウイリアムス。黒人で元ミスアメリカ。
デュエットで絡むのは、声ですぐにわかるボビー・コードウェル。
控え目な管のバッキングや、パーカッションも、上質なスパイスのように効いています。
間奏はハモンドですが、抑え目のフレーズで、しかも要所でレズリーを回すという、なかなか渋いこともやってくれています。
ミディアムテンポですが、バックのギターをよく聴くと、歌のフレーズにあわせた3連のバッキングなどという、かなりの職人芸を聴くことができます。
I really can't stay (Baby, it's cold outside)
I've got to go 'way (Baby, it's cold outside)
The evening has been (I've been hopin' that you'd drop in)
So very nice (I'll hold your hand, they're just like ice)
My mother will start to worry (Hey beautiful, what's your hurry)
And father will be pacing the floor (Listen to that fireplace roar)
So really, I'd better scurry (Beautiful, please don't hurry)
Well, maybe just a half a drink more (Put some music on while I pour)
The neighbors might think (Baby, it's bad out there)
Say, what's in this drink (No cabs to be had out there)
I wish I knew how (Your eyes are like starlight now)
To break this spell (I'll take your hat, your hair looks swell)
I oughtta say no, no, no sir (You mind if I move in closer)
At least I'm gonna say that I tried (And what's the sense in hurting my pride)
I really can't stay (Oh baby, don't hold out)
Oh, but it's cold outside
I simply must go (It's cold outside)
The answer is no (Baby, it's cold outside)
The welcome has been (So lucky that you dropped in)
So nice and warm (Look out the window at that storm)
My sister will be suspicious (Your lips look delicious)
My brother will be there at the door (I ain't worried about your brother)
My maiden aunt's mind is vicious (That ol' biddy, she ain't gonna bother me)
Well maybe just a cigarette more (You don't need no cigarette, it's smokin' plenty up in here)
I've got to get home (Baby, you'll freeze out there)
Say, lend me a comb (It's up to your knees out there)
You've really been grand (I thrill when you touch my hand)
Oh, but don't you see (How can you do this thing to me)
There's bound to be talk tomorrow (Well, think of my lifelong sorrow)
At least there will be plenty implied (If you caught pneumonia and died)
I really can't stay (Get over that hold out)
Oh, but baby it's cold outside
アレンジャーの Rob Bathes の指定でしょうか。
Cold Outside のハモリで、ボビー・コードウェルのメロディーラインが降りてゆくのが、たまらなくお洒落。
Bobby : Oh It's Cold
Vanessa : It's Cold out there.
Bobby : Can't you stay while long Baby
Vanessa : Well....
最後の方で音楽をバックに、二人が話すのだが・・この続きがまたいい。
クリスマスのアルバムを一枚だけというのなら、迷わずこれをお勧め。
Vanessa Williams - Star Bright - 1996 / Mercury 314 532 827 ・ 2
14 Jeff Golub - Here Comes Santa Claus
ちょっとラリーカルトン風。
バッキングがなかなか凝っています。
職人ワザが散りばめられているから、聴いていて飽きない作りです。
つまり次への展開が読めないというアレンジなのですが、このスリリングさが、この曲の大きな魅力になっています。
譜面であらかじめ、ガッチリと構成されているからこその魅力といっていいでしょうか。
途中の転調からメロディーへ戻るシークエンスや、ブリッジのリフや、楽器が絡む仕掛けが次々と用意されています。
多彩なサウンドと、音空間の組み合わせが創り出すプロの技を十分に堪能できるナンバー。
15 Luther Vandross - Have Yourself a Merry Little Christmas
ルーサー・ヴァンドロス。
ミディアムスローでソウルフルにしっとりとした雰囲気の曲です。
スローなリズムに乗った声はホント聞き惚れてしまいます。
バックのピアノ伴奏もツボを押さえたプレイ。
終わるかと思ったら転調し、そこからがサックスのソロ。
短いながらもテーマからあとではアドリブのフレーズも楽しむことができます。
最後の方でまた転調、こういう所が丁寧だなあ・・と感じます。
16 Natalie Cole - Merry Christmas Baby
故ナットキングコールの愛娘、ナタリー・コール。
ギターの音がモロ、ブルースを感じさせます。
ちろん全体のフィーリングもです。
やさしく温かみのある声で、この人は、シャチリキに頑張って歌っても、テンションが上がり過ぎないこの感じがとてもいいです。
最後は、アップテンポでかなりシャウトしてますが、それでもゴージャスになるところが、さすがナタリーコール。
17 MANHATTAN TRANSFER santa claus is coming to town
マンハッタン・トランスファー。
ニューヨークのフレーバーをたっぷり感じさせてくれるジャズコーラス。
ライブです。
ミディアムアップテンポでのピアノソロから、コーラスに戻るところが好きです。
しかし、ライブなのにCDを上回る完成度のパフォーマンス。
こういうエンディングは、よくあるけれど、でもこういう風にまとめられると言葉がありません。
18 Celine Dion: Don't Save it All For Christmas Day
いい曲ですね。
鳥肌ものです。
セリーヌ・ディオンの魅力が存分に味わえます。
スローなテンポに乗ってだんだん盛りあがりるアレンジにも、言葉を失います。
20年以上も同じことをやり続けることの素晴らしさを、彼女は歌で伝えてくれます。
19 Percy Faith - Christmas Is +3
弦が奏でるクラシカルなクリスマスソング。
パーシーフェイス・オーケストラは父が良く聞いていました。
この選曲はその影響でしょうか。
バイオリンソロをメインの1曲目から、2曲目はオーケストラ全体によるアンサンブルへ。
3曲目はコーラスが加わり、鈴の音などでクリスマスムードを色濃く仕上げています。
4曲目は一転してアップテンポ。
最後の曲はジョニー・マティス。
これが+3の意味なのでしょうか?
20 Spyro Gyra - I'll Be Home For Christmas
あのマウンテン・ダンスのエッセンスを、クリスマスソングに活かせばこうなるといった演奏。
曲が始まると、紛れもないあのスパイロジャイラサウンド。
途中のマリンバソロからピアノソロへは、4ビートジャズのフレーバーがたっぷり。
イントロンのテーマがブリッジとして使われ、再びサックスによるテーマへ。
なんだか、あっという間に終わってしまいます。
21 Earl Klugh - We Three Kings
ナマギターでしっとりと楽しませてくれるアール・クルー。
メインテーマに入る前に、アナログレコードのノイズが入っていたりと、凝った作り。
まったりとしたリズムがまた和みます。
ピアノはボブ・ジェームス?
鈴の音がなかったら、クリスマスを感じない作りが、お洒落です。
22 Fourplay - Snowbound
ギターがラリー・カールトンに変わっての、フォー・プレイ。
職人ドナルド・フェイゲンの名曲を、インスツルメントの職人たちが、素晴らしいサウンドに料理してくれました。
イントロを聞くと、ドナルド・フェイゲン独特のサウンドとフレーズ・・特に管楽器の使い方が彼独特。
ラリーのギターがいい味を出しています。
リー・リトナーもよかったけど、ラリーのブルーノートの混ぜ方が絶妙。
それも、ディレイをかけ、少し歪ませたノートで・・
ボブジェームスが生ピアノではなく、わざわざと、いかにもエレピらしい音色で絡み付き、彼らならではのサウンドとフレーズを聞かせてくれます。
ハービーのドラムのスネアの音とタイミングが、いいなあ・・
タメの間合いがああああ・・
失礼しました。
バックのカウンターフレーズが粋です。
これって昔からある音なんですがねえ・・全く・・。
23 Chicago - God Rest Ye Merry Gentlemen
クリスマスソングを、いきなりこう言う風に演奏されると、言葉を失います。
最初は、ちょっとスティング風ですが、ホーンが入ると、まさにシカゴ!
ハードな肌合いのコーラスがまたいい。ギターの音色もらしいしね?
キャリアの持つ魅力と個性が、ストレートに、胸に突き刺さってくるような演奏ではないでしょうか。
エキサイティング。
歌のエフェクトも、なかなかなことをやってますねえ。
24 Madonna - Santa Baby
サンタさん今夜は早目に煙突から暖炉へ降りて来てね・・ウッフン
私の靴下には小切手も忘れずに入れておいてね・・
ツリーの飾りつけはティファニーで・・
なんてノリのこの曲は、マドンナしか歌えないでしょう。
思わずニヤリと笑ってしまうような、歌詞の連続。
4ビートで、ドラムはブラシ。
伴奏はまともなのですが、マドンナの少し音をはずしたようなキュートでセクシーな歌い方と、おかしな歌詞で、あっという間に終わってしまいます。
楽しい曲です。
25 the singers unlimited - silent night
最後を飾るにふさわしい、荘厳さを伝えてくれるような、アカペラのコーラスだけの、この曲は、もう10年以上聞いています。
コーラスの魅力を、聞くたびに全く色褪せることなく、伝えてくれるナンバーです。
26 Larry Carlton - The Christmas Song
いわゆるエレキ・ギターの演奏。
Four Play でのプレイでお馴染みのラリー・カールトン。
メロディーラインの聞かせ方がとても丁寧。
それでいて、端々ではラリー節が聞けます。
ギターってちょっと地味になってしまうのですが、途中の転調などのアレンジでこのあたりをうまくカバーしています。
このクリスマスアルバムは1989年のリリースですが、古さを全く感じさせません。
ベースは、Abraham Laboriel。
途中の 生ピアノソロは、Clare Fischer。
ベテランで固めていますから、安心してクリスマスのムードを楽しめます。
27 Aaron Neville - Let it Snow
ミディアムアップテンポの4ビートにのって、ハモンドソロから始まり、アーロン独特の歌声から始まる・・
この曲もクリスマスには欠かせない曲です。
ジャズフレーバーたっぷりの濃いサックスソロは、Plas Johnson。
合いの手のハモンドも、どこでどうやればいいのかがちゃんとわかった演奏です。
途中からオーケストラも加わり、一気に最後まで聞かせてくれます。
彼はネビル・ブラザーズというグループのカナメになる人ですが、こういうクリスマスアルバムもいいものです。
最後のハモンドソロの終わり方が好き。
28 Gloria Estefan - Have Yourself A Merry Little Christmas
Singers Unlimited のアカペラから始まる、この曲は何とマイアミの歌姫グロリア・エステファンとの組み合わせです。
この意表をつくような組み合わせがまた泣かせてくれます。
プロデューサーは Phil Ramone。
なるほどね・・
コーラスのストレートさに、グロリアの少しクセのあるフレーズ回しが絡むというのは、思わぬ効果。
初めて聴いたときは、その新鮮さに驚いた記憶があります。
途中までは何とバックの演奏なしですが、間奏からは厚いオーケストラが入り、リッチで豪華なサウンドに変身します。
まさに映画音楽のよう。
グロリアの「ひたむき」な歌い方がとてもかわいいです。
29 Jon Bon Jovi - Please Come Home for Christmas
いきなりアカペラから入るのはボン・ジョビ。
ははは。まさかここで登場するとはお釈迦様でもご存じなかったはず。
スローな3連の8ビートに乗って、ブルースフレーバー溢れる世界を展開してくれます。
バックのピアノの3連の刻みもいいですね。
この重いノリは少し古めのロックやブルースが好きな人にはたまらないはずです。
ドラムのシンプルなオカズでの盛り上げ方は、ホントたまりません。
ギターソロはDon Felder。
ここでもバックに流れるハモンドのサウンドは欠かせません。
でもあっという間に終わってしまうのが難点かな。
もうちょっと長くてもいいのですが・・
30 Luther Vandross - Have Yourself A Merry Christmas
ソウルフルにグイグイ引っ張るルーサー・ヴァンドロス。
スローなリズムに乗って・・でもほんといい声ですねえ・・ファルセットと地声のコンビネーションがセクシー。
アメリカの一流歌手は、声が個性的。うまいのは当り前。
聞いた瞬間に誰かわかるくらいの個性が声そのものにないと、一流として生き残れないという厳しい世界。
バックのピアノもツボを押さえたフレーズで、間奏のサックスソロは、Gerald Albright ですから安心して聞けます。
黒っぽいファンキーさを出しながら、それでいて全体的にしっとりとした味を出しています。
アレンジが秀逸なんですが、で、誰だろうとクレジットを見ると、クインシー・ジョーンズ・・
失礼しました。
所々に入るシンセの音もほんといいです。
31 Yutaka Yokokura - This Christmas
このアーティストは日本人で、デイブ・グルーシンのGRPレーベルからリリースされています。
琴の音を生かしたすばらしいアレンジです。
妙な異国情緒風にならずに、クリスマスの雰囲気がとてもよく出ています。
歌もちょっと投げやりなんだけれどストレートというバランスが絶妙で、日本人だとか何人だとかとか、そういうことを考えさせないサウンドは見事。
よく聴くと琴の音は結構入っているのですが、シンセとうまく溶け合って、あまり気になりません。
こういう手があるんですねえ。
この歌手、ほとんどの日本人は知らないでしょう。
Very Special Christmas for Me... Will be と繰り返しながらフェードアウトしてゆきます。
32 Lou Rawls - Merry Christmas Baby
ジャージーなビッグバンドのサウンドに続き、4ビートのピアノトリオでルー・ロウズが例の声で渋く始まります。
Stormy Monday のアルバムの世界でクリスマスソングをやってくれるのですから、彼のファンならたまらないはず。
こういうのを聴くと、ウッドベースのよさがよくわかります。
ラッパがちょっと不揃いなところがまたいい。
ギターソロは、ギブソンのフルアコサウンド。
最後まで、このジャンルの音楽の約束事をきちんと守りながら、この時代のサウンドを再現し、聴くものをタイムトリップさせてくれます。
関連記事
今年も作成、お疲れ様でした。
毎年クリスマスソング集を作られているのは
見て知っていましたが、ゆっくり音楽を楽しめたのは
今年がはじめてかも。
年末まで楽しませていただきます♪