書き手である筆者の現在までの試乗記。
ボクの車遍歴 ・ Boxter S ・ ボクスターSインプレッション
4枚ドアの乗り降りのしやすい車選び ・ 怒濤試乗から得たもの
三宮東店でガソリン車を試乗。
ガソリン車
黒いトリムが目立たない色。
ガソリン車
明るい色だと、このように黒いトリムが目立つ。
ハイブリッド
顔つきの比較。
ガソリン車
ガソリン車
ハイブリッドはトヨタのマークの中が青い。
そして、お尻の比較。
ガソリン車
ガソリン車
ハイブリッドはトヨタのマークの中が青い。
ガソリン車のメーター
下はハイブリッド。
白のコンビカラーはお洒落。
コンビカラーだとシートは茶色。
黒だと、シートも黒。
物入れは豊富。
赤が効いている。
コンビニ袋を引っかけるフックは回転して現れる。
つまりフラットにして隠すことができるという芸の細かさはさすがトヨタ。(笑)
ココにも物入れが・・
茶色の車の最上級車種はGグレードで、大体これくらいの値段になるという。
ハイブリッドだと、250万から300万円。
3名のセールスの皆さんのハナシでは、現時点での納車は来年のアタマだという。
試乗して買う人は約半分。ということは、試乗もせずに買う人が半分いるということです。
軽から旧シエンタからと、家族構成の変化でエスティマやアルファードからの乗り換えというケースが多いという。
翌日の土曜日は朝からハイブリッド車へ試乗。
シエンタ HYBRID X 7人乗り
神戸トヨペット株式会社 三宮店
Toyota Safety Sense C という 衝突回避支援パッケージ が、この試乗車にも付いていた。
レーザーレーダー+単眼カメラ方式 なので、自車速度が約15km/h~140km/hで走行中に衝突が予測される場合に警報つまり音で知らせる。
約30km/h~80km/hの領域ではドライバーがブレーキを踏んだ力をアシスト約30km/h減速。。
たとえば停止車両に対し自車速度30km/hの場合は、衝突の回避あるいは衝突被害の軽減を支援するという。
前の車にぶつかりそうになっても、ドライバーがブレーキを踏まないと、ぶつかる。
人は関知できないという。
車線逸脱を知らせるレーンディパーチャーアラートは道路上の白線(黄線)をセンサーで認識、ドライバーがウインカー操作を行わずに車線をまたぐと、ブザーとディスプレイ表示で警告。
実際に使ってみると、余計なお世話。(笑)
なので切ることも可能。
便利だったのが先行車発進告知機能。
先行車の発進に気づかずそのまま止まっていると、ブザーとディスプレイ表示で知らせてくれる。
これはGパッケージではないので、シフトノブはステッチ付きの皮製ではない。
下はGパッケージ。
ステッチ付きの皮製。
土曜日の午後は、再びガソリン車を試乗。
シエンタ G 6人乗り
トヨタカローラ兵庫株式会社 本店
ナビなどのオプションを装着しないと・・(笑)
◆ 試乗記
滑りまくるCVTにゲンナリ。
金曜日にガソリン車に試乗したとき、驚いたのがCVTの滑り具合。
発進後、他の車をリードしようと加速する場合、やたらエンジンの回転が上がるのです。
ですがその割にスピードが出ない。
なのでかなりアクセルを踏まないとダメ。
とにかくエンジン音だけが盛大にウナるのです。
車内を平穏に保とうとすると、回りの遅い車にあわせ、余りアクセルを踏まないで加速させる必要があります。
それでプリウスとかのハイブリッドの車って、みんなノロノロと発進するのか・・と大いに納得。
試してガッテン。(笑)
セールスの人によると、クラウンもガソリン車は普通のトルコンだが、ハイブリッドはCVTだという。
それ以下のサイズのトヨタ車はすべてCVT。
セールスの方曰く、「まあトヨタの車は、みんなこんなもんですけど・・」
だがオレにとって、もの凄い違和感。
ブレーキ
気をつけて踏む必要あり。
というか慣れが必要。
ガソリン車は、踏み心地がスポンジー。
ピシッとしたところがない。
ハイブリッドは、踏みシロのストロークがあまりないタイプ。
で、停止寸前にサーボがきつくなる。
なので速度が落ちるにつれ、踏む力を抜いてゆかないと、スムースに止まれない。
セールスの人は、ハイブリッドだと回生ブレーキが働くので、パッドの減りが、ガソリン車に比べてもの凄く少ないのだと強調されてたが・・
自然に踏んでいるだけで、スムースに停止できるという、性能はない。
ステアリングは人工的な味付け
操舵感がリニアではない電子制御のステアリングシステム。
直進状態では、両側に壁を作り、左右にヒョロヒョロしないような制御が入っている。
カーブでステアリングを切ってゆくと、意外に強い保舵力が必要。
途中の軽い操舵感とのギャップあり。
一定の曲率で曲がっていると、ステアリングが、意外なほど重くなる。
ステアリングを切って、戻してという操作の途中で、力の入れ具合を曼荼羅に変えてゆかないと、スムースなコーナリングができない。
C6やミニだと、カーブが終わるにつれて、ステアリングに添えている握力を徐々に抜いてゆくだけで、カーブに沿って綺麗に旋回できるのだが・・
シエンタではそうは問屋が卸してくれない。
カーブの曲率と車の挙動に合わせて、調節しながらステアリングを切ってやる必要あり。
つまり自然でリニアなフィールではないので、結構気を遣う。
乗り心地や足回り
乗り心地は結構堅めで、なおかつマンホールとかのデコボコは律儀に伝えてくる。
サスでデコボコを「いなしながら」走る、という概念がないタイプの味付け。
鋭い突起を越えると、そのハーシュネスでボディーが振動。
しかもその振動と音が、箱形の車内で反響するため、感じの悪い音が伝わってくる。
それが、ボディーの剛性感が緩い感じを助長し、もしあったとしても「高級感」は台無しになる運命。
走行距離が伸びて、車体がヤレてくると、どうなるのかが心配に・・
さらにあまり大きくない「うねり」に遭遇すると、結構だらしなく揺すられる。
そうなると、シートクッションは違う振動幅の揺り返しがあり、この2つの波長が合わないため、ドライバーは不安定な状態になる。
直線でこういう状態なので、コーナーでそういう路面に遭遇すれば推して知るべし。
代車はプログレで書いた、トヨタ車のクセなのか?
プログレは、遮音材の量が多いので、音的には余り気にならないのだが・・
だが、シエンタはコスト的にそこまでの遮音ができないため、ボディーの振動が箱形の車内で増幅され反響するというわけだ。
【トヨタ シエンタ 試乗】ふんわり絶品の乗り心地、16インチタイヤ装着ガソリン車...青山尚暉
しなやかでじんわりふんわりした、そう、フランス車のようにサスペンションが生き物のようによく動く、心地良い乗り心地だったのだ。
【トヨタ シエンタ ハイブリッド 試乗】まさにジャパンオリジナルのハンドリング...諸星陽一
走り出すと久しぶりに感じる日本車的なゆるい乗り心地にびっくりさせられる。そういえば15年前、20年前のトヨタ車はこんなゆるい乗り味だった。
最初の印象はそうしたゆるさだけなのだが、少し走らせると単なるゆるさではなく、正確なハンドリングを伴ったゆるさであることがわかってくる。昔のハンドリングは、目標に向かってステアリングを切っても、そのあとに修正舵が必要なことが多かったが、このシエンタのハンドリングは違う。世界的にみてもこのような味付けはなく、まさにジャパンオリジナルのハンドリングと言っていい。
凄いなあ・・(笑)
新車試乗記 第767回 トヨタ シエンタ ハイブリッド G MOTOR DAYS
走りは二の次、三の次か
走りに関しては少々残念な思いもある。当然とはいえ、トヨタのハイブリッド車だなあという金太郎飴感。それに加えて「なんだか妙に走らないなあ」という感覚、そして左足の置き場がなんだか狭いという辛さ。デザインや使い勝手がよければ、走りは気にしないという人がもはや多数。特にこのクルマのコンセプトからすれば、走りなど二の次、三の次なのも分かるが、クルマである以上、某メーカーのようにそれなりにズムズムして欲しいもの。いや、もしかすると、今後の大衆向け量産車は今以上に走らない方向へ変わっていくのかもしれない。
総評
アイドリングストップでエンジンが止まっていると静かな車です。
今の時期はエアコンが効いて、設定温度になるまでは、エンジンは止まらないのですが・・
エンジンが止まっても、エアコンが効くのは、トヨタ車だけと、セールスの方は誇らしげでした。
アイドリングストップでエンジンが止まっているときは、「気詰まり」なほど静かな車内。
だが走り出すと、加速時のCVTの滑りでワンワンと煩いエンジン音。
さらにエンジンが掛かるときのけっしてステキとは言えない音。
とにかく、アイドリングストップ時と、走っているときのボディー共振様々などの音との落差が大きいのです。
なので、すぐにアイドリングストップは、オフで走行。
オフにしてもそれほど燃費には影響しないとのこと。
酷い渋滞に巻き込まれなければ、そりゃあそうでしょう。
試乗が終わって、車から降りたとき、ホットしました。
これが全てを物語っています。
楽しい車だと、30分くらい走っただけだと、もっと乗っていたいと感じるもの。
雑味の多い車でした。
モリケータさんが、森慶太FMO 204. で書かれていた一文・・
チョイとそこまでお買いもの。自転車にコドモを乗せて出かけるのはウザいので、クルマで。
新型シエンタ、その程度の用途に的を絞って作られたクルマじゃないかと思いました。
大勢乗せて遠出なんてしたら、きっと運転手は疲れます。
マトモなクルマなら被らなくていい種類の疲れを体験します。
と書かれている意味が、よくわかりました。
さすがプロ!鋭い指摘です。
土曜日にハイブリッド車へ試乗
ですが、ひょっとして固体差があったり、ハイブリッド車は別物なのかも知れない・・
という疑問が残っていたので、翌日ハイブリッド車に試乗。
だが基本的に、ガソリン車と同じ。
ハイブリッド車はサイドウィンドウが遮音性の高いものを使ったり、遮音材が奢られているそうで、音や振動は、ガソリン車より遙かに静か。
CVTのエンジン音の盛大なウナリも、ガソリン車が安アパートの薄い壁を通して聞こえる音だとすると・・
ハイブリッドはマンションの薄めの壁(笑)位の違いがありました。
どうしても買わなくてはならないのなら、この音の問題で、迷わずハイブリッドです。
土曜日の午後に、再びガソリン車に試乗したのは、個体差があるかどうかの確認と、ハイブリッドへ試乗した後での、印象の変化の有無を確認するため。
沢村慎太朗FMO 205 から引用すると・・
ハイブリッド仕様では、電池が後ろに低く積んであって重量配分が良化しするから、さらに走りがいいだろうと思ったら(大概は実際にそうなる)、豈図らんやバランスが崩れて操縦性にちと陰りが見られたし、ブレーキを抜くときのリニアリティの不足も依然として残る。EPSも、妙に軽くて、EPSお約束の欠点が顔を覗かせる。
だが、基準車においてシエンタは、平均値を軽く飛び越える走りの仕上がりを見せた。実はおれは、都内で開かれたその試乗会にホンダS660で出かけた。前日に箱根で試乗の仕事があり、そのまま乗って帰っていいと言われて、翌日もその3気筒ターボ横置きミドシップと同道したのだ。ところがシエンタは、そのS660より、よっぽどファン・トゥ・ドライブだったのだ。恐れ入谷の鬼子母神とはこのことだ。
同じプラットフォームを使ったバリエーションでは、危なそうに見える車輛負荷の高いものほど慎重に仕立てるせいか走りが充実する、というのが我々のあいだに言い交されているトヨタのお約束だ。近くでは現行ヴィッツと現行ポルテの関係にその法則の典型を見出すことができた。しかし、欧州車のデザイン要素を失敬してきてナウをお手軽に内外観で演出するこのクルマが、まさかこれほどの仕上がりになっているとは驚いた。
FMO会員の皆さんのほとんどは、トヨタの3列背高車なんぞに興味はないかもしれない。だが、猛暑のなか箱根でロードスターとS660をシゴいた疲れでヘロヘロになったおれを瞠目させたこのクルマのことは、書かねばならないと思って、こうして書いてしまった。
眼高手低という言葉がある。眼たかくして手ひくしと、漢文式に読み下す。見ているところは高いけれど、実際の技能が劣るという意味である。シエンタはその逆だ。デザインの志は低いけれど、メカの作り込みのレベルは決して低くない。すなわち眼低手高。世の中にはそういうクルマがあるのだ。
とありますが・・
「このクルマが、まさかこれほどの仕上がりになっているとは驚いた。」
ということは、今までのトヨタ車の、この手の車のレベルというのは、相当低かったのでしょうか。
車の運転自体に興味がない女性なら、たぶんCVTの滑りや、車体剛性などの上記の点は、全く気にならないでしょう。
回りと同じ程度の加速度でしかアクセルを踏まなければ、なおさらのこと。
ハイブリッド車なら、さらにです。
7人が乗れて、後部ドアが電動スライドドアで開閉し、内装もそれなり。
そのかわり大多数の想定購買層には分からないであろうところは見切る。
そのため250万円ほどで買える。
これなら売れるだろう・・とトヨタは、いいところを狙いすまして、シエンタを投入。
現時点での納車は来年のアタマだという好調なセールスが、それを物語っています。
セールスの方によると、ガソリン車とハイブリッド車の比率は半々だということで、何となく納得できるハナシでした。
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