Kenny G 「Brazilian Nights」

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ケニーGの新作は、何とボサノバ作品集。

心地よいサウンドはいつも通り、だが内容はかなり意欲的なものとなっている。

ボサノバの名曲カバー曲が5曲、そしてその名曲たちに劣らず秀作なオリジナルが5曲。

kennyG.jpg

ケニーのトレードマークといえばソプラノ・サックスだが、この作品では、ソプラノは2曲だけ。

残りは、テナーとアルトで、サックス奏者としての力量を堪能することができる。

カバー曲は、ポール・デスモンド、キャノンボール・アダレイ、スタン・ゲッツ、といった60年代のサックス奏者の名演5曲を取り上げている。

M1「Bossa Antigua」は、ポール・デスモンドの同名アルバム(1964)から。

ケニーは、デスモンドと同じアルトを演奏。

 

 

こうして聴いてみるとケニーはデスモンドより抜けのいい音色で爽快な演奏といっていいだろう。

だが曲の構成は、デスモンドのオリジナルそのまま。

 

 

Kenny G - Brazilian Nights (Album Preview)  > 各曲のプレビュー

「Corcovado」とM8「Clouds」は、キャノンボール・アダレイの「Cannonball's Bossa Nova」(1962)での演奏が、下敷きになっているようだ。

ケニーはテナーで演奏。

 

「Menina Moca」は、ゲッツのセクシーな音色に比べると、ケニーは清潔感のある音色。

オリジナルでは、ゲッツの情熱的なスタッカートが印象的で、ケニーも負けずとスタッカートを聴かせるが、ソフトに聴かせるところがケニーの持ち味か。

 

Kenny G  Brazilian Nights

 

 

「Brazilian Nights」は、沁みるようなメロディーと音色が素晴らしい。

この作品は、間違いなくケニーの代表作になるはず。

   

このカバーされている4曲は、オリジナルを下敷きにした構成。

なので、ストレート・ジャズ・ファンは、たぶん辛口の評価をするだろう。

 

だがソプラノサックスのケニーサウンドとは違った側面を楽しむことができるアルバムだ。

演奏のうまさ、聴かせるフレージングは、この人ならではの個性といっていいだろう。

 

だれもが知っている曲をこうして聴いてみると、このアーティストの魅力がよくわかるのではないだろうか。

音楽好きなら、持っていて損のない一枚ではないだろうか。

   

こちらでアルバム曲試聴

 

Brazilian Nights

1. ボッサ・アンティグア
2. コルコヴァード
3. ボッサ・リアル
4. ブラジリアン・ナイツ
5. エイプリル・レイン
6. メニーナ・モッサ
7. ブー・ボッサ
8. クラウズ
9. イパネマの娘
10. サマー・ラヴ

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ケニーGの音色は耳触りが良いですね。セミナーの時に頂いたCDに入っている曲の中でもお気に入りです。以前社内研修の講師をしたのですが、リラックスをするということは研修の効果を高めると思ったので、馬淵さんのセミナーをまねて、休憩時間に曲を流しました。

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