東日本大震災で「トモダチ作戦」に従事したアメリカ海軍の兵士ら239人が、東京電力を訴えている裁判をご存じだろうか?
アメリカ海軍の兵士らが東京電力福島第一原子力発電所事故による被ばくが原因で、健康被害を受けていると、訴えている裁判だ。
カリフォルニア州サンディエゴの連邦地裁は10月28日、訴えを退けるよう求めた東電の主張を認めず、米国での訴 訟を継続する判断を示した。
当然のことながら、日本の主なマスコミは報道せずダンマリ。
徹底した報道管制が敷かれている日本。
原告となっているのは原子力空母「ロナルド・レーガン」の乗組員8人と、当時お腹の中にいた子どもの合わせて9人。
乗組員らは「トモダチ作戦」で東北沖に派遣され、支援活動のヘリコプターなどが発着する甲板で作業をしていた。
今月21日にカリフォルニア州サンディエゴの連邦地裁に提出された訴状によると・・
東京電力が、原発事故による放射性物質の危険性などについて誤った情報をアメリカ政府に伝えたため被曝。
ガンのリスクが高まったなどとして、1人当たり1000万ドルの損害賠償に加え、再発防止のための懲罰的賠償3000万ドルを求めている。
YouTube動画 (21分23秒)
https://www.youtube.com/watch?v=0Ij_8yDUoiE
10月に、同原告団の弁護士と面談をした、「原子力空母の横須賀母港問題を考える市民の会」の共同代表で、弁護士の呉東正彦さ んに裁判の現状を聞いた。
東日本大震災当時、米国海軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」に乗船していた兵士は約5000人。
韓国に向けて走行していたが、震災が起きたため、東北 地方沿岸の海域で被災者の捜索や救援物資の輸送など、約80日間にわたる救援活動を行った。
原告らは、「ロナルド・レーガン」が三陸沖に到着した3月12 日。
1号機の爆発による放出された放射能プルームの直下で、約5時間、甲板作業をしたほか、その後も除染などの作業で、大量の被ばくを受けたと主張している。
「原子力空母の横須賀母港問題を考える市民の会」は、12月7日(日)午後1時半より、横須賀の産業交流プラザ第1研修室で訪米報告会を開催する。
(引用ここまで)
* 日本政府と東電を訴えたが、政府を含めると政治問題になると一度却下され、東電だけを被告として再度訴え、受理された
* 原発設計自体にも問題があるとして、GE、東芝などのメーカーも被告に追加
* 10億ドルの基金設立し、そこから各被害者に補償を支払うよう東電に要求 (10億ドル全額を被害者に支払えと要求しているわけではない)
* 空母レーガンは2011/3/13に三陸沖で放射能雲の下にはいってしまった
* 普通の軍服で甲板除染作業を5時間行なった
* 海水を脱塩した飲料水を3/15まで飲んでいた。体内被ばくをした可能性
* 換気口近くのベッドがホットスポットになり、そこで半年生活してがんになった人もいる
* 被害者の多くは20-30歳代の若い兵士。
* すでに2名死亡。 骨肉腫(4月)、白血病(9月)
* 甲状腺がん、乳がん、精巣がん、脳腫瘍など若い人には稀ながんが多い
* 女性兵士が妊娠中被ばく。10月に出産、遺伝性異常。母と子両方が原告
* 一人がいくつもの症状を抱えている
* 原告の1/3はまだ現役で働いているが、体調不良でやむなく除隊した人も多い 現在療養中で補償もなく、生活が苦しい。将来に不安
* 被ばくとの因果関係を立証中。被ばく量の推定は難しい
* 線量計を持っていたのも、ヨウ素剤を服用したのも士官クラスのみ
* 陪審制の審議であり、一般市民の判断が重視される
* 日本のどこよりも深刻な被ばく被害を受けた可能性。
* われわれ日本のために行動して被害にあったことをよく考え、連帯すべき
* 一人の女性兵士が弁護士に相談したことがきっかけで、多くの健康被害が発覚。最初から東電を訴える目的があったわけではない。
[原告の訴えている症状 (抜粋)]
運転中意識喪失、発熱、体重減で車いす生活
股関節異常、脊柱炎、記憶喪失、耳鳴り
多発生遺伝子異変の子が生まれる
頭痛、あごに腫瘤、全身痙攣、大腿部以上、みけん異常
頭痛、疲労、肩甲骨肥大、足に腫瘤
潰瘍、腹痛、吐き気、体重減少、偏頭痛、胆のう摘出
偏頭痛、睡眠障害、疲労、記憶障害、耳鳴り、直腸出血
腹痛、うつ不安、睡眠障害、白血病、甲状腺にのう胞
脳腫瘍、耳鳴り、疲労、偏頭痛、目眩
生理不順、子宮出血、偏頭痛
甲状腺障害(バセドウ病)、作戦中は鼻血