米中間選挙 特集 THE WALL STREET JOURNAL
アメリカの連邦議会は解散がない。
そのため、2年に1度の「選挙年」を定期的に設けている。
その「選挙年」が今年の中間選挙にあたるわけだ。
中間選挙で「大統領の政党はかなりの確率で議席を失う」といわれている。
過去40年間を振り返ると、大統領の政党が中間選挙で議席を増やしたのは二回だけ。
2002年のテロ戦争の最中と、1998年のドットコムバブルの中の好景気の時期のみ。
誰が大統領であっても、大統領の支持率というものは自分自身の選挙がピーク。
中間選挙あたりが最低状態になるものなのだ。
現在民主党内でもオバマ叩きで仲間割れ状態。
中間選挙で共和党が上院で多数派を奪った場合、そして民主党が何とか踏ん張って上院で多数派を維持できた場合にどうなるのか?
どちらへ転んでも、2010年選挙から続いている膠着状態がさらに継続する状況が考えられるというのが大方の予想だ。
議会の上下両院の多数派が共和党となっても、大統領は民主党。
アメリカの立法過程では上下両院で法案が通過してもオバマ大統領が署名しなければ立法化できないのだ。
共和党側は「動かないのはオバマ大統領のせい」と主張。
一方のオバマ政権や民主党は「共和党側のゴリ押し」を主張するはず。
共和党が上院の過半数を奪取すれば、オバマは本格的にレイムダックとなり、法案を真剣に読まざるを得なくなるだろう。
だが共和党はいざというときに弱腰になる傾向がある。
2010年の中間選挙での上院、2012年の大統領選挙と、勝てるチャンスをみすみす逃している。
さて今回はそのときの学習能力が試される絶好の機会となるわけだ。
では結果を知るには?
米国株式市場がどのように反応するか?をチェックすればわかりやすいだろう。
中間選挙の混乱が最大のリスク要因=今週の米株式市場 ロイター
だが新たな構図が、株式市場の方向性に影響するような大きな変化を目先もたらす可能性は低い。
選挙結果が予想外で、民主党が上院多数党を維持することになっても、市場の反応は抑えられたものになるだろうという。
2年がかりの米大統領選が実質スタート なぜこんなに長い選挙を行うのか
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