ツール・ド・フランスでの第15ステージ、5時間近く走り続けたゴール寸前
映像が始まってから2分5秒あたり。
画面ではトップに映っている左端の選手は、この位置でパンクに見舞われる。
ゴール前3kmで、32秒差だと聞かされ、「逃げ切れるぞ」と考えた、ジャック(バウアー)。
彼はこの時点で全力疾走を止め、「ポーカーゲーム」を始めてしまった。
彼の手から、奇跡がこぼれ落ちた瞬間だ。
5分あまりの動画で、その決定的なシーンを見ることができる。
この3分23秒の時点で解説者は・・
「後ろを見ないで欲しいですね。もう行くしかないですよね」と。
左端のジャック・バウアーはこの時点で抜かれてしまっている。
後ろを振り向くことよりも、勝利を信じ、全力でペダルを踏み続ければ良かったのだ。
負けるかも知れない、という恐怖で彼は奇跡へ続く行動を変えてしまった。
動画では、さらに4分5秒の時点でも後ろを振り返っている。
悔やむジャック・バウアーは10位。
共に逃げようとしていたエルミガーは16位に沈んでしまった。
結果を考えるのではなく、自分を信じ、全力で立ち向かう。
これこそが、奇跡が起こそために絶対不可欠な条件となる。
このことがよくわかるドラマだった。
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