引用しまくりですが・・悪しからず。
(13/08/08)
一部略
東電福島第一の汚染水処理がなかなか上手くいかない。
連日出てくるのは一日当たり300tが出てくるとか、発電所内の処理施設では賄えない、とかの悲観的情報ばっかり。
その結果汚染水対策に国費投入が決まったが、そこで悪役・無能役を務めるのが東電。
これは政府ー自民党ー東電一体のヤラセ芝居の疑いが濃い。
つまり東電は当事者能力なしの演技をして、国費投入の道筋を描いたのである。
それを最初に作ったのは資源エネルギー庁でしょう。
その結果が後始末の国民負担です。
東電は何もしなくて良い。
株主への配当は続けられるし、役人OBの給料も払い続けられる。
そっちの方が大事だったのだろう。
その口車に乗ったのが、大西有三という学者。
そうでなければ凍結工法のようなナンセンス工法は出てこない。
筆者なら、これの数分の1のコストで水を止めて見せますよ。
(13/08/16)
一部略
さてこの区間の問題は・・
(1)汚染水が何処からきているのか?
(2)どういう経路を辿って海に流出しているのか?
の2点である。
これを解決しなくては、どんな対策工法も砂上の楼閣に過ぎない。
実はこの二つは密接に関係している。
こういう地下水問題を扱う時は、まず最初に地下水流動機構を押さえることが重要である。
流動機構には流出点と、それに継続する流動経路の二つがある。
処がそのどれも目に見えないことが普通である。
そのため行われるのが
①地下水位観測
②地下水流動調査である。
これが全く出来ていなかったから、今回のようなもめ事に発展したのだろう。
その証拠が図-1に見られるような、たった2箇所しかない地下水位観測井だ。
こんなことで複雑な地下水挙動が把握出来ると思っているのだろうか?
少なくとも10~20箇所ぐらいのボーリングをやって、地下水位観測井網を作る。
その水位分布を見れば、大体地下水の流れは把握出来る。
そこに地下水追跡調査をやれば、地下水流動機構はほぼ決定出来る。
追跡調査の薬剤は、別に医学で使っているような難しい薬品は要らない。
入浴剤でも十分だ。
要は、質より数だ。
前の戦争で、日本は質に拘って零戦零戦と言い続けたが、結局勝ったのは数で上回るグラマンだった。
(1)汚染水が何処からきているのか?
汚染水流出箇所は原発建家とその周辺施設の何処か、に決まっている。
それを最もよく知っているのは東電自身のはずだ。
しかし、事故の人事異動やなんやらで、全体を把握できている人間が居合いのだろう。
その場合は施設の状況から当たりをつけ、次ぎに述べる地下水流動調査の結果から犯人を突き止めざるを得ない。
当に地質探偵の出番である。
(2)どういう経路を辿って海に流出しているのか?
これも地下水流動調査をセオリーに沿って、綿密にやれば、自ずから答えは出てくる。
こういう地下水流動調査をやると、汚染水流出源はかつてのトレンチ破損個所だったというケースもある(筆者はその可能性は非常に高いと思っている)。
もしそうだとしたら、当初やったLWによる止水は効果が無かったことになる。
或いは一時は効果はあってもその後劣化したとか。
始めから、LWなんていい加減な工法じゃなく、せめてCB注入を併用するとか、思い切ってウレタンを使った方がよかったかもしれない。
さて以上から見ると、今回の汚染水問題に関係するのは、東西約20~30m、南北数100mの僅かな範囲に過ぎないということが判る。
又汚染水の量も300t/day と聞くと大変な量に見えるが、分単位に直すと200l/分に過ぎない。
こんなもの一般土木、特にトンネルではざらの数字で、むしろ少ない位だ。
中山トンネルや青函では毎分数~10tの水が出ている。
この程度の水も止められないで、それでも土木屋か!
それは別にしても、やはり東電側に基本が出来ていないことは指摘出来る。
まずこの場所での問題は、汚染水の海中への漏出が止まらないことである。
その理由は汚染水の地下での浸透経路が判っていないことである。
それも判らずに闇雲にLW注入をやって、地下水が改良壁を越える恐れがあると言い出している。
しかし、本当に改良壁体が出来ているかどうかも判らないし、その効果も眉唾なのである。
いい加減な注入をやって、その効果が無かったことを誤魔化すために、地下水が壁体を越える、という殆ど現実では聞いたことがない、与太話を捏造しているのではないか*、という疑いすらある。
そもそも東電にも東電設計にも・・・みんなカジマにおんぶにだっこで・・・まともな土木屋がいなくなったのではないか?
80年代の行き過ぎた、木川田ブラック生産性向上運動(TQC)の悪しき副作用である。
今それをやろうとしているのが、アベー竹中ブラック経済政策。
対策としては、LWや凍結などというヤクザな工法は排除し、前から云っているように連続地中壁工法を中心とし、まともにやると言うことだ。
それともう一つ重要な点は、現護岸と外海防潮堤の間を埋め立ててしまうことである。
これをやれば、汚染水と外部生態系との接触を遮断出来る。それと、汚染水タンクの用地を確保出来る。
要するに、東電は対策に最も重要な地質地下水に関し、何にもやってこなかった。
その結果が、現在の体たらくである。
誰が東電の後ろで糸を引いているのか?
*そもそもLW壁は未完成である。
この場合、地下水は完成部分を迂回し、未完成部分から海に流出するから、地下水が壁体を乗り越える事などあり得ない。
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