スイス系ドイツ人の父とスペイン人の母を持つアルゼンチン生まれ。
父は、ジャズ・サックス奏者のホルヘ(ジョージ)・アンダース。
ハイスクール卒業後ニューヨークへ、カレッジでオーケストレーションを学ぶ。
グローヴァー・ワシントン・Jr.やマーク・アンソニー、セリア・クルース、タリア等のレコーディングにコーラスとして参加。
その名を知られるようになる。
不思議な魅力のシンガー。
レゲエ・タンゴのフレーバーを感じる都会的なサウンドがセクシー。
時には囁くように、そしてまた時には独特のスキャットが加わるハスキーボイスが堪らない。
まず感じるのは、曲のアレンジとセンスのよさ。
冒頭の Fire Of Love はちょっと乾いたサウンドと、バッキングのギターのカッティングフレーズが印象的。
ガブリエラの、余計なチカラが抜けたかのような歌い方に、都会的なフリューゲルのリフが響き、ガブリエルのフレーズと戯れる。
湿気を含まないサウンドがミディアムテンポで流れてゆく。
2曲目・・
イントロだけでは何の曲かわからない。
そしてこのスローなテンポはオレ好み。
だがガブリエルがアノメロディを口ずさむと、何と「イパネマの娘」。
この意表の突き方に戸惑っていると、ちょっと突き放したように、ガブリエルの歌が絡んでくる。
その響きと表情がキュート。
リズムがボサノバとはかけ離れたビートで刻まれる中、途中のサックスソロが、嗚呼。
この2曲だけために買っても悔いのないアルバム。
ここ1週間、C6でヘビー・ローテーションとなっている。
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