現代の奴隷制度

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セブンの隣にセブンができるワケ “服従”迫る、流通帝国主義 を読んで、ふと思った。

フランチャイズ店のオーナーは、「セブンの奴隷」となって服従しなければ、やってゆけない、ということなんじゃないのか? 

ここの記事は、アップされてすぐでないと、会員登録しないと読めなくなってしまうので、ここでわかりやすくまとめてみた。

 

ということなので、引用しまくりだが、ご了承あれ。

      

セブンイレブンの隣にもう1店同じセブンイレブンがあり、2店の距離は直線にしてわずか20mほど。

歩いても10秒ちょっとしかかからない。

この2店を経営しているのは同一のオーナー一家。

この新店の出店経緯については、セブンイレブン本部もオーナー一家も、かたくなに口を閉ざす。

事情を知る近隣商店主らによると、ライバルのコンビニチェーンの出店を危惧した本部が用地を確保。

     

既に1店を経営しているオーナーに2店目の出店を打診したという。

「オーナーが断っても、本部側はじゃあ別の経営者を探す、という姿勢。

オーナー側にすれば、2店目を自分でやってもやらなくても、競合店が出れば1号店の売り上げが下がるのは避けられないわけだ。

     

0617convini.jpg

セブンーイレブン・ジャパンは2015年2月期に、1万6000を超える国内総店舗数の1割に迫る新店を出す計画だという。

   

前期も1500店の計画を掲げ、実際にはそれを上回る1579店を出店。

出店数はいずれも過去最高で、セブンの“増殖ペース”は衰えるどころかますます加速。

2万店に到達するのも時間の問題だ。

     

  
業界2位、3位のローソンとファミリーマートの国内店舗数は1万1000店前後。

既にセブンイレブンはその約1.5倍の店舗網を抱える。

その上、ローソンの新規出店は年間1000店規模とセブンに比べ少ない。

ファミリーマートはセブンと同等の1500~1600店という大量出店を計画するが、昨年は1355店と計画には届かなかった。

セブンとの差は、縮まるどころか広がりつつあるという。

     

セブンの店舗開発関係者は既存店の位置は「気にしない」という。

しばしば「自社競合」が起きることに関して不満をぶつけるオーナーに、セブンの本部社員は「競合店に客が流れるということは、自店で満たせていないニーズがあるということだ」。と発奮を促す。

「外部環境が全く変わらないことなどあり得ないのだから、独立事業主のオーナーも変化に対応すべく、たゆまず努力しなければならない」と言い含める。

      

 

取扱品目約3000点という、限られた売り場ゆえ、セブンイレブンの、「単品を売る力」はほかのあらゆるチェーンと比べて図抜けている。

セブンにはほぼ同様の品ぞろえの店が1万6000あるため、仮に1日に1個、全ての店で売れれば毎日1万6000個の商品が売れるわけだ。

年間ではそれだけで584万個。

    

あるセブンの取引メーカーは「推奨商品になった時、セブンさんは95%程度の店に実際に並ぶ。他のコンビニチェーンより10ポイントほど高い」と話す。

つまり、店数が多いだけでなく、特定の商品がどれだけ多くの店に並ぶかという「導入率」でも、セブンは競合チェーンに勝っているのだ。

メーカーからすれば、ほかのどんな売り場よりも、セブンの棚に商品を並べたいという意識が働く。

1種類の商品が数多く売れれば、少量多品種を生産するよりも効率がいいからだ。

    

この販売力をテコに、セブンはメーカーへの支配力を強めている。

こうしたメーカーとの関係があるからこそ「セブンプレミアム」「セブンゴールド」といったPB(プライベートブランド)商品を、意のままに生産してもらえるのだ。

そしてこうした商品が、セブンの競争力をさらに強化することになる。

 

seveneleven.jpg

      

激烈な出店戦略は、その支配力を強めるための基本戦術というわけだ。

     

セブンの加盟店が本部に払うロイヤリティーは、ほかのチェーンに比べ高く設定されている。

商品導入率の高さは、結果としてオーナーそれぞれが自身の考えで品ぞろえ・発注をする余地が少ないということだ。

他のチェーンが二の足を踏む「宅配サービス」への人的負担も見過ごせない要素だ。

セブン本社からのオーナーへの実質的圧力は、競合するチェーンよりも強いわけだ。

     

首都圏のある店舗オーナーは「サラリーマンから転職したが、肉体的にこんなに厳しい仕事とは思わなかった。基本的に夫婦のどちらかが店に入り、365日、24時間営業する。正月、お盆もお店に出るので、家族全員がそろう時間はまず持てない」と言う。

また別のオーナーは、自らの意思に関わらず本部の方針を受け入れざるを得ない状況について、「自分がこんな人間になるとは思っていなかったんだけどね」とも漏らす。

   

強大な競争力を手にした、コンビニ最大手のセブンイレブンは、そのビジネスに関わるパートナーに「踏み絵」を突き付け、それが同チェーンの強さを生んでいる。

だが、全てを束ね、従わせる中央本部の支配力が弱まった時、流通帝国の繁栄の土台は根本から揺らぐことになる。

       

 

店子は高いロイヤリティーを払っているにもかかわらず、オーナーなのに自身の考えで品ぞろえ・発注をする余地はほとんど皆無。

おまけに人件費のため家族総動員ということになりやすく、拘束時間が長い割に儲からない。 

こうしてみると、加盟店はセブンイレブン本社の、まさに「奴隷」と化し、服従しないと、やってゆけないことになるわけだ。

    

そこまでして尽くすメリットがないように見えるが、何故そこまでやるのか? 

せっかく土地を持っていても、よく考えず、うっかりオイシそうなハナシに引っかかってしまったのだろう。

その結果、奴隷のように自由のない生活を過ごすことになってしまったというわけだ。

くわばら、くわばら。 

 

 

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