日本の音楽界

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今の日本の音楽をとりまく状況についての、未だにCDを買ってと嘆く音楽業界の末期症状を読み、なるほど。

日本のミュージシャンのライブは、BSのWOWWOWライブなどでかなりの数をチェックしているが、ほとんどの楽曲に魅力がないうえ、ライブパフォーマンスの感動のなさは、愕然とするレベルだといっていいだろう。

この番組では、もちろん海外のアーティストのライブも放映されている。

 

海外のアーティストの中には、今まで知らなかったけれど、思わず聴き入ってしまうアーティストは決して少なくないことを考えると、日本の音楽は、一体どうなってしまったのだろうかと思う。

著名な日本人のミュージシャンのライブを聴いても、大半は感動のないパフォーマンスで終始している。

 

たとえば、ロンドンオリンピックでの開会式ではポールマッカートニーがヘイ・ジュードを歌ったことは記憶に新しい。

だが来る東京オリンピックの開会式で、これが日本の音楽だ、と世界中へ胸を張って演奏できる曲の候補が、果たしてどれほどあるだろうか?

    

世界の多くの人が知っている日本人ミュージシャンの曲といえば、いまだに坂本九の「上を向いて歩こう」しかないのが現実。

それも曲名は「スキヤキ」という名前でだ。

   

リズム・メロディー・ハーモニーという音楽の3つの要素で、最も重要なのがメロディーだ。

良いメロディーは何物にも代え難く、それは唯一無二のオンリーワンの輝きを放ち、聴く人の心を鷲づかみにするパワーを持っている。

海外アーティストのヒット曲を聴くとき、ほとんどの日本人は、英語の歌詞が分かって聴いているわけではないだろう。

  

ただキャッチーなメロディーが、マッチしたリズムとハーモニーと相まって、脳内がトランス状態となり、いい曲だなあと思うわけだ。

世界で売れるためには、こうした言葉の壁を越えた、楽曲そのものが持っているトータルの魅力が、どれくらいあるのかにかかっている、といっても過言ではないだろう。

そういう人材が世に出る仕組みを作るという意味で、無料配信システム「フリクル」は、斬新な試みではないだろうか。

   

一通り聴いてみたが、音質も録音レベルもまちまちだ。

だが、こうした多様性の中から、日本の将来を担うミュージシャンが登場するかもしれない、という期待を抱かせてくれる試みではないだろうか。

だが、問題がないわけではない。

  

まずは、ポップス・ジャズなどのジャンル分けが必要になるほどの楽曲が集まるかどうかが、最初の壁ではないだろうか。

なぜならアーティストの数が多くなることから生まれる切磋琢磨が、より多くの可能性へと繋がるからだ。

今後どれだけ多くの資金を集め、そしてそれを有効に使うことができる有能なスタッフを、どれだけ揃えることができるのかが、勝負になるわけだが・・

 

とにかく、頑張って欲しいと思う。

  

 

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