「ソーカル事件」をご存じだろうか?
1994年、ニューヨーク大学の物理学者アラン・ソーカル教授は、学術誌「Social Text」上にて「Transgressing the Boundaries: Towards a Transformative Hermeneutics of Quantum Gravity(境界逸脱:量子重力の変形的解釈学にむけて)」という重厚長大かつ難解な論文を発表。
だがこれはソーカル教授が意図的に作成した、デタラメ論文だった。
その論文は、著名な学者達の言葉と数式や科学用語などを並べ「何やらスゴそうな」雰囲気を醸し出しただけのもの。
内容としては、まったく意味を成してはいなかったという。
ソーカル教授は、そうした論文を投稿し、審査する側がデタラメ論文を見抜くことができるかを試したのだ。
しかしこのデタラメ論文は、何事もなく審査をパス。
学術誌に掲載されてしまったのだ。
彼は学問界が抱える審査の不備や、権威へのへつらい、独善的姿勢といった闇に光を当てたのだった。
ソーカル教授の論文を掲載してしまった編集者には、イグノーベル賞が授与されたという。(笑)
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「ソーカル事件」からわかる、学問界の不備とは?
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