毎日の足として活躍している C6 は間もなく走行距離7万キロ。
C6が真価を発揮するのは、湾岸線のような高速道路なのだが、街中での使いやすさも、意外に秀でているのだ。
何気ない、ちょっとしたところが、非常に良く考えられている。
C6のデザイナーは、クルマのことをよくわかっているなあ・・と感心することしきり、ということがままあるのだ。
たとえば、ドアの形状。
下はフロント運転席のドアを、車内側から撮影。
ポイントは少し右へ伸びた細長い部分。
ドアの開け閉めに、自然のここを掴んでしまうのだが・・
とにかくここを掴むと開け閉めの案配がすこぶるよいのだ。
ガラスを触らないので、ガラスが手垢で汚れることもない。
ドアヒンジから最も遠いところを掴むことになるので、開け閉めのチカラは最小限で済むわけだ。
そのため、ドアの開け閉めがとても軽く感じることになる。
特に狭いところでの、ドアの開閉位置は、ドンピシャで決めることができる。
隣のクルマなどに、ぶつけることがないギリギリの位置で寸止める、などというのは朝飯前。(笑)
乗り降りの多い街中でのこの部分の取り回しがいいか悪いかで、使い勝手はまさに月とスッポン。
4ドアセダンゆえの、ドアの長さが短くて済んでいるという点と相まって、すこぶる使い心地がいいのだ。
ドアが長くなってしまう2ドアクーペで、ドアの開け閉めの位置が悪いと、まさに地獄。(笑)
こちらはリアのドア。
写真で見ると尖っているように見えるが、決して危ない出っ張り方ではない。
5DMarkⅢ+SIGMA 35mm F1.4 DG HSM A012
行きつけのヘアサロン駐車場でのショット。
この使い勝手のよさは、上の写真でわかるように、リアドア後端の切り欠き形状と、Cピラーに沿ったウィンドウとの位置関係を利用している。
美しいデザインが見た目だけにとどまらず、使い勝手の向上とを実に巧みに両立させているデザイナーの手腕は実に見事だ。