スターチャンネルで放映され、録画されていたプロメテウスを観た。
制作費1億3千万ドル(130億円)をかけただけあって、冒頭のCGシーンは、まさに映像美の極地と言っていい出来映えだ。
映画はイントロがいいと、ワクワクするからね。
オープニング直後、激しい勢いで水が流れる滝壺の側で、筋肉ムキの色白宇宙人が容器に入った黒い液体を飲み干すシーンがある。
上空の巨大な円盤がゆっくり動き出すと、液体を飲んだ宇宙人が苦しみ出し、そのまま水の中へ落下。
激流に揉まれる宇宙人の体に異変が生じ、DNAが破壊され、そして再構築されてゆく。
という、訳がわからない謎のシーンがあるのだが、普通は映画の途中で謎は解けるようになっているわけだ。
だが、映画が終わってもこのシーンが何だったのか、結局わからずじまい。
なので結局2度観ることになったのだが、それでもわからずじまい。(笑)
こういう訳がわからない部分というか、突っ込みどころは結構ある映画だ。
大気の成分が地球と同じだからという理由だけで、いきなりヘルメットを脱ぐと危ないのに・・とか、ロボットのデビッドが、全く初めての宇宙船の中で何の躊躇もなく正しい操作をして簡単に扉を開けたりとか、細かいことを言い出すと、キリりがない映画だ。
つまり、かなり結構突っ込みどころの多い作品なのだが、テンポ良く次々とストーリーが進んでゆくため、だんだんとそういう細かい所は気にならなくなってゆくわけだ。(笑)
とはいえ、日本映画だと、細かいトコロどころか、肝心なところで、笑ってしまうような設定のオンパレード。
このあいだ、たまたま昔のSF映画「首都消失」の一シーンをチラッと観たが、いきなり鳩が霧の中から飛んでくるシーンを観て、思わず笑ってしまったが、日本映画のSFものはほとんど全てが、まさに壊滅状態というレベルの出来なのが情けない。
日本映画は、「武士」がらみの、時代劇ものしか観られるレベルのものはない、というのが私の持論だ。
ハナシを元に戻すと、全くの予備知識なしで観たわけだが、それでも中盤あたりから、これはエイリアンに繋がる映画だなという展開になってくる。
エンジニアが座席に座り、ヘルメットを被るのを見ると「おお!エイリアンに繋がるのか!」と、誰もがわかってしまうシーンがあるからね。
ただ、それがわかった途端、盛り上がっていた期待感は確実に後退するのがチト残念。(笑)
なので中盤からは、観る側がどうしても大まかというか、アバウトになってしまいがちだ。
というわけで、できれば全く違ったモノにして欲しかったと、無い物ねだりを言いたくなるが・・
それでもラストに向けて、ちゃんとそれなりに盛り上がるようにできているのはさすが。
興行収入はすでに4億ドル(400億円)というだけあって、こういうSF大作独特のスケール感を含め、映画ならではの魅力満載の作品だといっていいだろう。
ラストは、次の作品に繋がるフィニッシュで終わるため、次の作品が待ち遠しくなるというエンディング。
さて次の作品のリリースはいつになるのだろうか?
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