皆さんは「ウンモ星人事件」をご存じだろうか?
1962年からスペインのマドリッドを中心に、ウンモ星の住人(ユミット)と名乗る「異星人」からスペイン 語の手紙が様々な職種の人に届き、ウンモ星の様子や社会の仕組みがその内容に含まれていたため、大騒ぎになったという事件だ。
異星人が郵便局を経由して手紙を送るということ自体、ちょっと間抜けな感じがするうえ、「ウンモ星人」となると、この話をした相手は必ず笑うのだ。
さらにクラリオン星人、等と言おうものなら、酒場なら一気に盛り上がること必定のネタとなってしまう。
カミサンの場合は、最初全く相手にされなかったけどね。(笑)
だが、日本語でも翻訳されている三冊の本を実際に読んでみると、つい真剣にならざるを得ない内容だ。
日本では1994年あたりから翻訳され、出版されているわけだが・・
いまならアマゾンで何と50円!二冊目はアマゾンで209円!3冊目は598円で入手可能だ。
宇宙人ユミットからの手紙
文庫
ジャン=ピエール・プチ著、フランス語原書 1991年刊
1993年6月改定版
2007年12月11日 訳本:中島弘二訳、徳間書店刊
著者はフランスの第1級の科学者(当時フランス 国立科学研究庁・主任研究員で現在はマルセイユ天文台勤務の宇宙物理学者。
特筆すべきは、スペインでの怪事件「ウンモ星人(ユミット)からの手紙」を未来文明からの科学 情報として扱った、その信頼性の高さだ。
プチ氏は現在推進理論の主流になっている磁気推進装置のMHD理論(磁気流体力学)を1975年に世界で初めて発表。
驚くべきは彼の多くの傑出した業績が、異星人の未来テクノロジーに依拠していたと告白している点だろう。
彼の業績によって、その手紙の内容の正しさが裏付けられている格好だ。
そのため、この手紙が本物の宇宙人からのものである可能性が、限りなく高く感じられるのだ。
当然のことながら、この本が出版された1991年当時、フランスでは科学界も巻き込んでの大騒ぎになったわけだ。
この本では、巻末に時間が逆方向に流れる双子宇宙論理論など、手紙にヒントを得た論文や、科学雑誌に掲載した論文などが掲載されている。
物理・数学の知識がある人なら、書かれている理論を自分で検証できるようになっている、レベルの高い内容だ。
しかもそこで使われている数学は、理工科の学部二年生くらいでは全然歯が立たないシロモノなのだという。
宇宙人ユミットからの手紙 Ⅱ
単行本
訳本1994年10月31日刊
本国フランスに先駆けての出版という異例の扱いで、巻末にはユミットからの3通の手紙全文と、プチ氏が読者用に書いた論文「MHDエアロダイン」をはじめ、銀河がなぜ形を保っていられるかの双子宇宙論や、ユミットの複素数的論理学、さらにはミッシング・マスの問題を扱った論文が掲載されている。
オレ的にはこの二冊目が最も面白かった。
宇宙人ユミットからの手紙 Ⅲ
単行本
訳本1998年8月31日刊
著者が日本での出版をわざわざ1週間遅らせて付け加えた驚天動地の1章が含まれている。
後書きにプチ氏のHPのアドレス( http://www.jp-petit.com )が掲載されている。
三冊を読んだからといって、実際のところ、特に何もできるようになるわけではないが、アタマの中をもう一度整理するにはとてもよいチャンスだった。
実は1987年ごろ、若気の至り?で20万円以上するナポレオンヒルのプログラムを基にしたカセットテープと教材をローンで買ったことがある。
当時ソフトを販売する会社を経営していたときのことだ。
会社へ飛び込みで現われたセールスマンの話術が実に巧みで、話を聞いているうちに、いつの間にか買ってしまったというわけだ。
確かカセットテープが10本くらいのセットだったが、これは元を取らなきゃあ!と思い、時間を見つけては繰り返し聞いていたのだった。
中身はとても「まとも」で、繰り返し聞いているうちに、テープで解説している内容が、真剣に実行するに値することだと確信するに至ったのだった。
テープを聞いているうちに何とか成功したい!いう想いが嵩じ、ついにはテープでも繰り返し話していた信念に基づき「自分はポルシェに乗るにふさわしいレベルの人間になるのだ!
だから1000万円を自分に投資するのだ!
俺はそれだけの価値のある人間になるのだ!
というわけで、1987年型の911カレラを新車で買ってしまった。
こうして、いわば「カタチ」から入ったわけだが、経営していた会社は、当時それほど儲かっていたわけではないので、頭金を200万円を払い、その後3年ほど毎月30万円近いローンを払い続けるのは、結構大変だった。
思い返せば、このことが原因で税務署から呼び出され、毎月のローンは経費とは認めないといわれたため、税理士と一緒に税務署へ出向いたこともあった。
レースで培われた経験を基にして作られた車は世界で一番安全な車である。
だから会社の従業員の生活を守るための長として、最も安全な車を選択したわけで、それに何の文句 があるのか?
という主張を、税務署で2時間に渡って押し通したのだ。
税務署の担当者も根負けしたのか「今回は認めましょう」と渋々認めてくれたのだが・・
終わってから税理士は「よく頑張ったなあ・・」と苦笑い。
そのおかげかどうかはわからないが、とにかくポルシェのステアリングを握るたびに「こういうときに最高の考え方をするなら、どう考えればいいのか?」ということを常に意識することができたのは、怪我の功名というべきか?(笑)
こうして「継続してあることを具体的に意識することの威力」をこのときに実感することになったわけだ。
が、そうした積み重ねのせいだろうか1992年には、仕事で渡米することへと繋がっていったのだった。
このような経緯で、ただ漫然とテープを聴くだけでなく、その内容を信じ、繰り返し意識しながら、実際に実行してみることの重要性を身をもって体験したわけだが・・
その影響だろうか、1992年に渡米、1997年に仕事がなくなった時にトレードの世界へ足を踏み入れることになったわけだ。
その後もナポレオン・ヒルの哲学を、様々な体験を通して実践してきたが、こうした本を読むときは、その内容に刺激を受けた状態のホットな精神状態のうちに、自分に役立ちそうな部分を、しっかりとアタマへインプットするようにしている。
そしてそのエッセンスを自分なりに実行してみるわけだ。
それを長期間繰り返すと、どうなるのか?
というわけで続く・・
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